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低評価削除(SCP Foundation)

登録日:2026/01/24 Sat 11:44:25
更新日:2026/06/03 Wed 17:44:03
所要時間:約 8 分で読めます





低評価削除または低評価による削除とは、創作コミュニティサイト『SCP Foundation』における重要な制度である。

はじめに


当該項目では、ウェブサイトとしての「SCP財団」における制度について述べる。これが大きく変わることは考えにくいが、小規模に変更されることは十分にあり得る。最新の情報はSCP-JP(日本語版サイト)で確認する必要がある。

以下では、特に断りのない限り、SCP-JPにおける制度を記す。

Voteおよび評価(Rate)について


低評価削除について話す前に、SCP財団におけるVoteの制度について述べる。

Voteとは、SCP財団に投稿された記事の面白さに対して、+1か-1で評価を行うことである。+1に評価することをUpVote(UV)、-1に評価することをDownVote(DV)と呼ぶ。また、記事を読んだがUVもDVもしない(±0)ことをNoVote(NV)と呼ぶ。Voteは、基本的にページの右上にある「Rateモジュール」から行える。


Rateモジュール*1
+ 画像のライセンス
画像出典:http://scp-jp.wikidot.com/vote-policy, 著作権者: Nanimono Demonai
この画像は「CC BY-SA 3.0」に従います。


SCP財団のサイトメンバーになれば、誰でもVoteを行うことができる(サイトルール第2章第1条第2項)。逆に、メンバーでない者はVoteできない。なお、1つの記事には、1人1票のみ入れられる。SCPでは複垢も禁じられている(サイトルール第3章第3条第5項1)。

ただし、SCPにおけるVoteは、一般的なサイトにおける評価制度とやや異なる性質を持っている。この制度は、SCPのサイトにおける品質の維持と継続的改善のために存在するという。サイトのFAQでは、
この制度がなければこのサイトは有象無象の「面白くない」記事に塗れ、素晴らしい記事は埋もれてしまうかもしれません。そうなれば執筆者のモチベーションは下がってしまうでしょう。
と書かれている。
更に、品質の維持のために、DVも積極的に行うべきだともしている。SCPのサイト上において、DownVoteは忌み嫌われるものではないのだ。ただし、もちろん、感情的・攻撃的な発言はサイトルールで禁じられている(第3章第3条)。

SCPにおけるVoteでは「記事の内容に基づいている」ことが必須だと明言されている。つまり、記事の内容に基づかないVoteは明確に禁止されている

例えば、著者に基づくVoteは禁じられている。「Voteポリシー」のページでは、
著者の経歴や、人間性、著者に対する個人的な好意を基準にUVとDVの基準を変える行為は禁止されています。

このルールは、好きなアーティストにファンレターを送る行為と、好きなSCP作家の作品にVoteを行う行為は、かすりもしない全く別の行いであることを意味しています。ここでは、応援目的でのVoteは違法薬物です。
とさえ書かれている。

つまり、著者ではなく作品のみが評価の対象なのである。実際に、仲のいい知り合いが書いた記事に低評価したり、相互フォローの人が書いた記事をDVし(更にそれを公言し)たりするのはそれなりにある。気になった人は、サイト上のディスカッションや、SCP界隈の人々のTwitterアカウントなどを覗いてみよう。

このほかにもいくつか禁止事項があるが、まとめれば「記事の内容に基づく」ことさえ守っていればいいのである。実際、
Voteに必要なのは、あなたの率直な意見だけです。リラックスしながらでも結構です。
と明記されている。
例えば、「内容はよくできていると思うが、私には合わないのでDV」というのも全く構わない(このような状況は、界隈ではnfm(not for me)と呼ばれることがある)。

このルールを破ることは禁じられている(サイトルール第3章第2条第1項)。このルールに違反した場合、「処分に当たらない注意」「(処分にあたる)警告」「サイトからのBAN」などの措置がとられうる(サイトルール第5章)。

ちなみに、Voteを投じた理由については、説明する義務はないと明言されている。DVした理由を説明したらより丁寧ではあるかもしれないが、それは義務ではないのだ。

低評価削除


記事に対し、多くの人が+1か-1の投票をすることによって、評価は増減する。この評価が-3以下になった場合、サイトのスタッフによって削除通知がなされる。通知後には72時間の猶予が与えられ、その間に評価が-2以上になれば削除通知は取り消される。一方、72時間後にも-3以下だった場合、スタッフによって低評価削除がなされる。

低評価削除された記事は、SCPやTaleなどの一覧から撤去され、ページは削除される。ただし、技術的な懸念により、2026年1月時点では、完全な削除ではなく「一覧から撤去した上でURLを変更し、内容を閲覧できなくする」処置がとられている。つまり、変更されたURLを直接打ち込んだり検索を駆使したりすれば、低評価削除された記事自体にアクセスできなくもないが、その内容は閲覧できない*2

ちなみに、低評価削除は、結構高い頻度でなされている。2025年に投稿されたSCP-JPオリジナル記事(翻訳でない記事)では、660本の記事が削除されず、924本の記事が削除された。「削除された記事」には、「サイトルールに違反した記事(即時削除)」や「評価以外の理由で著者が削除した記事」も含まれる一方、多くが「スタッフによって低評価削除された記事」か「低評価削除圏内の評価だから、著者が自分で消した記事」である。つまり、低評価削除はよくあることだといえるだろう。

なお、外国語から日本語へ翻訳された記事にもVoteは可能であるが、このような記事は評価が-3以下でも削除されない。ただし、翻訳自体の品質が低い場合は、削除の対象になりうる。また、ある程度記事を投稿したメンバーが1人1つ作れる「著者ページ」は、品質の維持が必要でないとされ、そもそも評価ができない。加えて、「ガイド」(サイトのルールなどが書かれたページ)など、サイトの運営上必要な記事は、低評価削除されない。

低評価削除制度の起源

「世界の歴史」によると、SCP-EN(英語版)においては、2008年7月から評価制度が始まった。一方、低評価による削除の制度はなかった。低評価制度が採用されるようになった理由は複雑だが、ざっくりまとめると、
  • サイトへの参加人数が増え、膨大な量の低質な記事が作成された
  • 評価が並外れて低い記事に対して、その記事を消し、そのオブジェクトを破壊する物語(decomissioned)を書くことが始まった
  • しかし、「メアリー・スーなSCPを消し去る物語において、メアリー・スーな研究員を作り出す」という問題が多発した
  • その上、ENのあるスタッフが独断で評価の低い記事を全て削除する事案も生じた
  • 結果、よりシンプルに、評価の低さだけで削除を決定することが提案された
といった経緯がある。この提案は2009年5月に打ち出された。ちなみにSCPの日本語版が設立されたのが2013年である。

削除通知への心構え

削除のガイドラインに従ってページが削除されることは、多くの著者が経験することです。例え1回記事が低評価で削除されたからといって、あなたの人格が否定されたわけではありません。

まずは焦ったり自身を責めたりしないことです。一先ず落ち着いて、あまり深刻に捉えすぎないでください。あなたのアイディアが全否定されたわけではなく、いくらでもやり直せます。
先程書いた通り、低評価削除は別に珍しいことではなく、SCPを何本も書いたことのある著者の作品でも普通に発生する(もっとも、慣れた作者の方が面白い作品を書ける傾向はあるかもしれないが)。また、記事が低評価削除されても、作者にペナルティはない。冷静になって行動しよう。

「新サイトメンバーのための用語集」では、低評価削除について、
大抵の著者は処女作もその次の作品も消されるもので、最初から+50越えの凄い記事が書けるのは稀な事例である。低評価削除は、誰にでも起こるものなので、過度に重くとらえる必要はない。
と述べている一方で、
とはいえ、一票また一票とマイナスが入って、最後には消えていくのはかなり堪えるものがある。
ともしている。やはり、低評価削除は苦しいものではあるのだ。

一方で、低評価削除について「自身の書いたつまらない記事を消してくれる」とポジティブに捉える意見もある。また、この制度により、黒歴史がサイト上に残り続けることもないだろう。

低評価削除をされづらくするには?

先述の通り、記事が(interestingの意味で)面白ければ評価は高くなるだろう。つまり、超ざっくり言えば、面白ければ低評価削除はされにくいのだ。
では、どうやって面白い記事を書くのか。SCPのサイトには、割合こそ非常に低いが、記事の書き方について述べた記事がある。例えば、「執筆」タグが付与された記事がそれに該当する。また、「特定の事柄に関しての有益な助言」である「エッセイ」という記事もある。「エッセイ」は、あくまで「メンバーの個人的経験に基づく提案」だが、サイトスタッフの査読と許可を経て投稿されるものであり、信頼性は比較的高いといえるだろう。
これらの記事は、超基本的なものから、発展的な内容のものまで様々だ。しかし、いずれも、記事としての完成度に貢献するといえる。記事を書こうとしているなら、とりあえずは読んでみることをおススメする。

そして、記事を面白くしていくのに重要な制度が「下書き批評」である。詳細は批評(SCP Foundation)を参照。

もちろん、サイトのルールやガイドに従う必要もある。

余談

アニヲタでの扱い

アニヲタWikiでは、低評価削除されたSCP関連記事の項目を立てる場合には要相談となっている(項目作成時のルールより)。

メタネタ

SCP財団における評価制度は、SCP-3309など、メタフィクション的なSCP記事でしばしば題材にされる。

サイトの文化

先述のように、DVは忌み嫌われるものではない。が、SCPサイト外部にて、DVの制度自体に反対している意見がたまにみられる。
確かにこの制度にはデメリットもあるだろうが、メリットは先述の通り存在するし、SCP財団は長期にわたってこの制度を採用し続けてきた。またFAQでは、SCPのサイトの制度が合わないのであれば「このサイトはあなたに相応しくないのかもしれない」としている。低評価削除があろうがなかろうが、それぞれのサイトにはそれぞれの文化があり、郷に入っては郷に従えということなのだろう。



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最終更新:2026年06月03日 17:44
添付ファイル

*1 この図では、評価が+682となっているが、こんなに高い評価は滅多にない。SCP-682を意識しているのだろう

*2 ちなみに、2025年ごろまでは、内容も閲覧できた