料理漫画

登録日:2018/03/18 Sun 01:25:22
更新日:2023/07/13 Thu 08:43:56
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料理漫画(またはグルメ漫画)とは、料理をテーマにした漫画作品群のことである。

……と一言で説明するのは簡単だが、実際の所一口に「料理」と言っても作品内での取り扱い方は実に多種多様である。

●目次

【概要】

衣食住の中でも最も人間の根源に近い欲求である「食」。
それを漫画という仮想世界で満たすことを目的とした作品が料理漫画である。

このジャンルの漫画は、他のジャンルと比べた場合一段大きなハードルがある。
それは画力である。

バトル漫画なら荒い絵柄も勢いで誤魔化せるし、ギャグ漫画なら下手な絵を逆に売りにすることもできる。
「漫画家になりたいのなら絵を練習するより漫画を練習しろ」等と言われるのは画力よりもまずネームが重要と言う意味合いが大きいからであろう。

だが、料理は無理である

料理の味や香りは絵に描けないので、当然「料理の美味しさ」そのものは漫画にすることができない。
なので「料理を視覚だけで美味しそうに見せないといけない」わけだが、これは大変難しいことであり、
ある程度以上の画力がないと「本当に美味しそうな料理」を漫画に描くことはできないのだ。

そして、料理をテーマにする以上「美味しそうに見えない」というのは、
キャラクター、設定、ストーリーと言った要素以前の大問題であり、こういった作品に(ネタ的にはともかく)名作はまずない。

確かに解説文やセリフだけで読者に美味しそうと見せることは可能(料理関連の本や小説等がそうだし)だが、
そこに「美味しそうに見えない料理」が横に添えられていてはせっかくのそれらの文章も台無しになるのは想像に難くないだろう。
逆に「本当に美味しそうな料理」を描いて読者の食欲中枢を刺激できるような漫画は、間違いなく記憶に残る。

作中登場する料理は「これなら作れそう!」と思うものから、「いや美味しそうだけど常人には無理だわ」と感じさせるもの、
果ては作中では絶賛されているけど、どう聞いても味のバランスメチャクチャになるとしか思えないものまで種々多様。

単行本が出ると作中料理のレシピが掲載されるのがお約束。
だが、実際に再現したらどうしても漫画内の料理とは別物になってしまって悩んだ人も多いだろう。
まぁその辺は、「あくまでフィクション」ですから。中には劇中とレシピを変えているものもあるし。

ちなみに「漫画飯を再現する」というのはブログなどのテーマとして根強い人気を誇るジャンルであり、
そう言ったサイトを覗いて見るとあんな料理やこんな料理がしっかり再現されている。
漫画内で絶賛されている料理が実は美味しくなかったなんてことは結構ある。

4コマ漫画界隈では地味にメジャーなテーマの一つであり、4コマ系の雑誌を購読していると結構な頻度で見かける。入れ替わりも結構激しいけど
メジャーどころとしては『ちぃちゃんのおしながき』や『幸腹グラフィティ』辺りが挙げられるか。

ちなみに「週刊少年ジャンプではミステリーは長続きしない」ジンクスは有名だが、 実は料理漫画も同じぐらい長続きしない ジンクスがある。
『包丁人味平』を抱えていた割には他にその手の連載がほぼ皆無だったのは意外な事実である(のちの『食戟のソーマ』が出るまで待つことになる)。

アニヲタwikiにも様々な料理漫画の個別記事が建てられている。
そうした個別記事を見たい方は、「料理漫画」または「グルメ漫画」でタグ検索してみることをおすすめする(「グルメ漫画」の方が登録数は多い)。


【主なカテゴリ】

料理漫画は内容によって主に下記のように分けられるが、これはアニヲタWiki編集者たちによる勝手な系統分類であり、特に裏付けがあるわけではないことに注意。
当然これに当てはまらないタイプの作品もあるし、複数のカテゴリを1つの作品の中で融合させているものもある

料理バトルもの

最初期の料理漫画である『包丁人味平』から連綿と受け継がれる最も伝統的な料理漫画。
主人公の料理人が次々と現れる変態ライバル料理人と料理対決をしていく、という筋である。

見た目にもハッキリと勝敗が分かれるバトル漫画やスポーツ漫画と違い、「味」という概念的なものを比べ合うので、そこをいかに漫画的面白さに繋げるかが鍵。
「ただ審査員が飯食って点数付けるだけ」だとあまりに絵面が地味なので、大抵は大仰すぎるリアクション芸でその味への衝撃が表現される。
その極みが『ミスター味っ子』なのは言うまでもない(こちらは原作よりアニメ版の暴走の影響が大きく、後年原作者が描いた「将太の寿司」はアニメ版の影響を大幅に受けた作風となっている)。

なお、先攻で審査されるのは負けフラグ(絶賛されるが、後の主人公の料理の方がさらに絶賛されて敗北する)。

ただし例外もあり、例えば『鉄鍋のジャン!』あたりは、
「敵の料理が一番美味いタイミングを試食から外すため、完食に時間のかかる料理で審査の遅延を誘う」
敵の料理の食材と合わさると重篤な中毒を引き起こすものを混ぜ、大きな心証の低下を狙う」
「満腹中枢を刺激する料理で、後攻の料理を食べられなくさせる」
など、戦術的に先行審査を狙うこともある。

また『焼きたて!!ジャぱん』では「制限時間内に完成させればOKだが参加者が多数存在し、先着順で審査員が食べるので調理が遅れると審査員が満腹になってしまう」と後攻が明らかに不利なルールでの勝負も行われた。


また、料理シーンも常人離れしたすさまじい変態芸で進行することが多く、ヘタなバトル漫画よりも現実離れしていることもザラ。
というかそれ美味しく作ることと何も関係ないよねという技も多い。
料理店としては早かったりパフォーマンスがあること自体は妥当なのかもしれないが……

ただ本当に調理過程や料理の見た目と言ったパフォーマンスの是非について取り上げる場合もあり、
その場合は「派手な調理はあくまで演技」「料理は見た目が全てではない」という展開が起こりやすい*1
極端な例になるが、『中華一番!』では味覚障害に陥った結果それ以外の部分に頼らざるを得なくなった料理人が敵として登場する。

他の特徴としては、バトル漫画やスポーツ漫画ではよく見られる「ずぶの素人の主人公が秘められた才能でプロを打ち負かす」展開がほぼ見られず、
多かれ少なかれ料理経験のある主人公が圧倒的多数を占める(例えば「親が料理人だった」「秘蔵のノートで修行していた」など)。
知識や技術ゼロで美味い料理を作るというのはどうやっても無理で、やったとしても説得力が無くなるので、この点は当然といえば当然である。
ずぶの素人から始まるものもあるが、その場合精々一部に光るものがある程度の描写の後、師匠ポジが現れて基礎訓練がスタートする...という筋書きが普通である。

異色なものとしては「腕は一流だが経営のコスト面を考慮していない主人公が、腕も経営手腕も一流のプロに打ち負かされる」というタイプもある(『ラーメン発見伝』)。
この作品は下で説明する「経営もの」というべきジャンルの代表格でもあり、それをよくある料理バトルもの要素と融合させている。

また、ド派手な要素を避け、ひたすらに料理に関する知識を披露しあう形で勝負する形式の一風変わったバトルものもある。
要は『美味しんぼ』のことである。『美味しんぼ』の知名度と影響力が圧倒的過ぎるためか、この路線の作品はそこまで多くない。
まあ、寿司屋の店主を大学病院に連れて行き彼が造った寿司をCTスキャンにかけて説教する、等々のド派手で衝撃的な話も多々あるけど。

日常もの

日常生活のちょっとしたトラブルを料理を通して解決しよう、的なノリの漫画。
大御所の『クッキングパパ』が代表的。
近年は「登場人物が普段の日常の食べ物を満喫する」というものが多く、下で説明する「飯テロもの」との区別ができない作品もある。

基本的には家庭料理の範疇なので、「簡単」「美味しい」「失敗しない」料理が中心になるのがバトルものとの大きな差。
どちらかと言えば、登場人物たちの日常生活を描いていくのが主体で、料理はそこへのアクセントと言ったところ。
真似しやすい、実現しやすい料理も比較的多い。

近年の飯テロ作品ブームに乗っかり、グルメとは関係ない作品のスピンオフとして作られることも。
このタイプには料理が得意な主人公が縁で、『Fate/stay night』スピンオフとして制作された『衛宮さんちの今日のごはん』などがある。

ただ、スピンオフ系グルメ漫画は得てして粗製濫造になりがちで、特に元の作品にグルメ要素が薄い場合は「安直」と見なされてあまり支持を得られないことが多い。
しかし元の作品とうまく作風が噛み合っている場合にはむしろ大人気となることも(上で挙げた『衛宮さんちの今日のごはん』はこのタイプ)。

食レポもの

よくコンビニに置いてあるようなよくわからない漫画家が書いた「魂のラーメン屋」とかあんな感じの奴。
実在の店に取材した結果を漫画に仕立てたタイプ。フィクションでも食レポするタイプのストーリーはあるため、区別のため実店舗レポ系、実食レポ系とも。
要は単なる食レポを漫画にしただけである。

元々「安かろう悪かろう」系なので、漫画家の画力に相当差があるのが難点。
イマイチな漫画家に当たってしまったお店の人はご愁傷様である。
それでも、美味しそうなお店を探す手掛かりにはなる。

飯テロもの

孤独のグルメ』のブームから一挙に数を増やしたタイプ。
そこに派手なバトルも、長ったらしいうんちくもない。
あるのはただ、主人公が飯を食うだけの光景である。
読者は、ただひたすら美味そうに、ただひらすら美味そうな飯を食う主人公の姿にゴクリと唾を呑む……。
まさに飯テロ

先述の「日常もの」と融合していることもよくあり、近年では両者の境目が曖昧になってきている感もある。
スピンオフもので料理を作らないが食べる作品としては、『野原ひろし 昼メシの流儀』や、2021年にはスーパーマンを主人公にした漫画『SUPERMAN vs飯 スーパーマンのひとり飯』なども生み出された。

「何が面白いのかさっぱりわからないけどなぜか面白い」という不思議な魅力を持った作品群だが、ブームに乗っかった粗製乱造も多い。
特に元々グルメとは関係ない作品からスピンオフした飯テロものは賛否が分かれがち。

また、美味そうに食べるところを描こうとしているのはわかるが、かえって下品に見えると批判されている作品もある*2
食事で性的快感でも得てるんじゃないか?と思ってしまうようなアヘ顔寸前の表情で飯食うような作品なんかなおさらヘイトの的である。
その視線で見ると、『孤独のグルメ』の井之頭五郎は「豪快だが汚さを感じさせない」気持ちのいい食べ方をしていることがわかる。

経営もの

一言で言うと『ラーメン発見伝シリーズ』など。
単純に「いい味のものなら売れる」ではなく、接客やコスト面、第一印象、安定性などを含め、
お店としてやっていくための教訓などを含んだ内容となっている。
特にシリーズ1作目『ラーメン発見伝』はこの方向性を突き詰め、「マンガで読むラーメン屋経営の指南本」とも言える内容になっている。

そこまで踏み込まずとも、初期の『美味しんぼ』などでは、ひょんなことから知り合いの潰れかけた料理店や場末の旅館に、
コストのかからない名物料理を提案して建て直しに繋がるという話も度々見られた。

前述の『ミスター味っ子』は敵側の料理に明確な欠点が無くても、味っ子の料理がほんの少しでも美味さが勝っていれば
その場にいる全ての客が敵側の料理を残して閑古鳥となり、味っ子の料理に行列を作って押しかける という描写が珍しくなかったのだが、
作中世界(と現実世界)の時間が大きく進んだ『ミスター味っ子2』では料理や経営の描写がリアル寄りになっている*3
一例として「一定期間内での料理店の売上勝負」において敵側は「味はそこそこだが広報・コスト計算・回転率などに気を配った店」を出し
味っ子側は「味は最高だがそれ以外は無頓着な店」を出したところ、最初の数日は味っ子の店が勝っていたがそれ以降は逆転され
「料理が美味いだけで店が繁盛するとか勘違いするんじゃねえ」と 罵倒されて惨敗する という回があった。

料理人もの

板前、シェフ、パティシエなどのプロの料理人が仕事をする様子をメインに据えた漫画。
「料理をテーマにした漫画」としてはある意味で最も素直な題材であり、該当する作品は多い。
料理バトルものと並び、料理漫画の代表的なジャンルのひとつになっている。
『江戸前の旬』『味いちもんめ』『ザ・シェフ』などがこれに当てはまる。

料理バトル展開が含まれる場合や経営ものの要素も含まれてくる場合もあるが、基本的には職場・職業として料理をする現場が描かれることになる。
ヒューマンドラマ的要素が強めなのが特徴だろうか。
料理が作られる経緯や過程、その背景などが重視されがちで、作られる料理の細かい説明が無い場合も多い。

異世界もの

「だいたいの料理は描き尽くされてしまった」
……とまではいかずとも、創作の常としてネタ切れや使い古された題材は鮮度が落ちる。
ようは新鮮みがなくなってしまうのだ

そこで考える。扱う料理は普通のものであっても――

食べる人が変われば印象も変わるんじゃないか?」「いっそ人じゃなくてもいいんじゃないか?」 と。

比較的新しい発想であり、だからこそ増え始めているジャンル。
以前から、異世界で活動する現代人が故郷を恋しがって“ショーユ”なる未知の調味料を生み出し、異人たちの舌を唸らせたり、
逆に現代地球に来た異人が未知なる食べ物の数々に舌鼓を打つ……といった展開はある種の定番として存在した。
もしかしたらそこから着想を得て、主眼を置くきっかけになったのかもしれない。

代表的な作品は『異世界食堂』『異世界居酒屋「のぶ」』か(いずれも小説作品原作のコミック版)。
具体例を挙げれば、メンチカツコロッケ、ビーフシチューといった料理は「美味しいけれど当たり前すぎる」ほど日常に親しんだもの。
それをいかにして美味しそうに見せ、はたまた驚くような調理法で読者を楽しませるのが作者の腕の見せ所……ではあるのだが、
そんな“当たり前”なんて欠片も知らない異世界人からすれば「なんだこれは!!!」と、なるわけである。

見た目の分析だって
眼前に置かれたのは、ごく普通のトンカツだ。
では済まされない。
眼前に置かれたのは、皿の上に置かれた短く不揃いな長方形のものだ。まず鮮やかな光沢を持つ皿が平然と出てくることに驚きが隠せない。おそるおそる持ち上げてみると、皿の上のものの重さを考慮してもだいぶ軽い。王宮で一度だけこのような軽い皿で供されたことはあるが、荒く扱えばすぐに割れてしまう贅沢品であった。側に置かれたフォークなる食器(これも軽い!)を握り、断面を見ると、なるほどよく焼かれた肉のようである。表面の薄茶色のパサパサしたものは、衣というのだったか。意を決してフォークを刺すと、あっさりと刃が埋まってしまった。
……となるわけだ。
味の感想にしたってただ単に「いたって普通のトンカツだ」では終わらない。トンカツを“未知”として味わった場合の感想が次々に溢れてくるのだ。
つまり、この種の作品は、料理漫画の悩みの種である『料理のアイディア』『奇抜な料理』に悩むことがないのも、描きやすい要因の一つといえる。

また、「現実世界の常識がほぼ存在しない舞台」を用意することで「現実世界の素晴らしさ・優れた点を描き出す」異世界ものの特徴も持っている。

前述のような「知らない人から見た驚き」がメインであるため、他の料理漫画ほど大仰なリアクションはされない傾向にある。作品にもよるが。
読者にとっての「ごく普通のトンカツ食べてそんなに喜ぶなんて!」というようなインパクトと再認識が大切なのである。

2010年代後半は、異世界モノ、所謂『異世界転生』ものの流行やこのタイプの作品の書きやすさも相まって、
『異世界における現代料理もの』とでもいうべき小説・作品も急増気味である…。

このタイプとほぼ同じ方式の料理漫画が「タイムトラベル物」と言えるだろう。
項目がある作品だと『信長のシェフ』あたりがその手のもので有名だろうか。

コレの逆パターンで「現代から異世界転生した人が、異世界のグルメを満喫する・異世界で料理人として活躍する」というのもある。『幻想グルメ』等。
異世界の食物は現実のものと同じ場合や、それこそドラゴン肉のような架空の食材の場合もあるため、味を想像させにくい分、数が少ないのかも。

珍しいパターンとしては、SFスペースオペラと合体させた『スペースシェフシーザー』というのもあったりする*4

フードファイト(大食い)

ちょっと番外。食べる量や速さを競うもの。料理自体の評価は少なく食べやすさや作戦に影響する程度。

その他

「飯を食うために強くなる」飯バトルもの。
ジャンルはバトル漫画に分類されることが大多数だろう。

だが、作中の架空食材の数々はマジで美味そうだからたまらない

一応カテゴリとしては実在する店舗(主に焼肉店)を中心に取材した食レポ系漫画……になるのだが、ぶっちゃけ単にジモン氏の趣味が垂れ流されているだけという側面が強い感もある。「ジャンル:ジモン」というのが一番しっくり来るかもしれない。

ファンタジー世界におけるダンジョンのリアルな食事情」というありそうでなかったジャンルの漫画。
ぶっちゃけ必要に駆られてしょうがなく食っているだけなので、そこまで美味そうではない
だが、限られた食材を使って栄養と味のバランスを可能な限り整えようと努力する姿は涙ぐましい。

格闘漫画なのだが時に料理漫画と呼ばれることも。食事シーンが多く、誰もが美味そうに食べることがその理由である

連載初期は現実よりの格闘漫画だったので体が資本である格闘家にとっては食事は重要なファクターであり、
「たくさん食べる=食べた分を消費するだけの新陳代謝と運動能力を持つ強者」という描写がなされ、
「一人で十人前を食いやがった」「100キロ以上あった食料が三ケ月でカラになってやがる」というような台詞も多かった。
記念すべき1話での主人公の初登場も食事シーンであり、最初の戦いが終わった後も恋人が用意したおにぎりを食べ、更におからや、豆乳をミキサーで混ぜたお手製ジュースを飲んでいた。

中期以降では「強くなること=敵を屠り喰らうこと」という概念が強調され、
「強くなりたくば喰らえ!」という台詞が主人公への助言とされた。更には倒した相手を本当に喰う奴まで現れてしまった。

ちなみに食事する場面だけでなく料理する場面もそれなりにある。
主人公のバキが山に籠って修業する際には事前に高ビタミン、高蛋白、低価格、長期保存が可能という条件を満たした食材を大量に用意しており、
おからを炒って乾燥させることで日持ちさせるなど完全に料理漫画の絵面であった。

料理漫画と形容していいのか迷う何か。
この項目などで挙げられた料理漫画の破天荒な要素をこれでもかと(意図的に)詰め込んだ異色作。
弁当」が主題であり、いかにして弁当として優れたものを作り出すか……といった独自の駆け引きはある。一応。
だが問題はそもそも魔法少女要素があったり異能バトルものであったり露骨というのもバカバカしい程のお色気回があったり
取ってつけたような恋愛回が入ったりバトルものの加速し過ぎたインフレが起こりまくるetc.....
それ◯◯でやる必要ある?」的なツッコミを高速で蹂躙し完結させる様はいっそのこと気持ちがいい。詳しくは当該項目で。
なお、数々の超常現象を引き起こす作中の料理だが食材はいたって普通のものである。

料理漫画と形容していいのか迷う何か・その2。(原作はラノベだが、漫画版もあるのでここに記載する)
「半額弁当を巡り、少年少女が夜な夜なスーパーで超人的な争奪戦を繰り広げる」というかなりぶっ飛んだグルメバトルをテーマにした異色作。
一応は食べ物が題材だが、作品としては「学園バトルアクションものをコミカルにパロディすること」に主軸が置かれているため、グルメ作品として扱われないことが多い。

  • 将棋めし
将棋中継の定番コンテンツである「プロ棋士の食事*5」にフォーカスを当てた、
将棋漫画にして「食レポ」的なのか「職業とメシ」になるのか…とにかく料理要素がメインコンテンツの一角を成す漫画。
それだけに作中に登場する棋士は主人公をはじめ、総じてみんなよく食べる。

  • 極道めし
刑務所に収監されている囚人達がかつて食べた料理の思い出話をして、好評を得た者が勝者という異色のバトル。
男子刑務所では正月に振舞われるおせち、女子刑務所ではお菓子を賭けて戦い、優勝者が獲得できるという条件で幾度も戦いが繰り広げられた。
「高級な食材や料理はそもそも知らない、食べたことがない人も多いので説明しても伝わらない」
「味噌や鍋、お好み焼きなど地域による差が大きい料理はイメージが上手く伝わらずに不利」
「焼き鳥など匂いが武器となる料理は話だけでは伝わりにくいので不利」
「刑務所ではラーメンや寿司、サクサクの天ぷらなどは提供されないので普段食べられないだけに好評を得やすい」
など刑務所ならではの変わった戦略性が発生していた。刑務所が舞台なので庶民的な料理が多く、果物の缶詰やパンの耳など他の料理漫画ではめったに出ないメニューも多い。


「俺ならもっと上手く項目を追記・修正できらあ!」
「こりゃあ面白い小僧だぜ。では今以上の良項目に追記・修正してもらおう」
「え!?今以上の良項目へ!?」

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最終更新:2023年07月13日 08:43

*1 もちろん、同時に味だけがすべてではないという結論に達するものもある。

*2 例えば米粒をほっぺたにつけるような食べ方や、涙や鼻水を流しながらご飯を食べる姿を下品と思う人が少なからずいるのは当然と言える。

*3 作中では「時流の変化で客が味以外も重視するようになった」と説明されている。

*4 ちなみに作者は『Dr.STONE』の作画担当の人である

*5 その歴史は古く、1930年代には新聞に掲載される観戦記の定番コンテンツになっていた。5ちゃんねるの将棋・チェス板でも、食事・おやつ専用スレが長らく存在しているくらいである。