登録日:2026/10/19 Sun 14:40:32
更新日:2026/10/25 Sun 19:28:02
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【概要】
正式名称は「
120cm対地対空両用磁気火薬複合加速方式半自動固定砲」。初登場は
ACE COMBAT 04 shattered skies。
通称の由来は、巨石が円環状に配置されたイギリスの古代遺跡・ストーンヘンジになぞらえたもので、正式名称が長すぎるため専らストーンヘンジと呼ばれるのがほとんど。
火薬で撃発させる炸薬式と、電磁力で弾頭を加速させる電磁投射式のハイブリッド砲で、これが円環状に8基配備されている。
当初は撃発まで電磁式を想定していたものの、
負荷に耐え切れず砲身が溶けるという懸念や、連射する際の電力供給の問題から複合式に見直されたという経緯がある。
設置場所はエルジア共和国の隣国であり、ユージア大陸の中央に位置する中立国・サンサルバシオンの砂漠地帯。
専用の発電用原子炉が地下に建設されているほか、敷地面積の2割を占める超巨大蓄電用コンデンサおよび弾道計算用のスーパーコンピューターが8,192台(=1基あたり1,024台)配備されており、
その圧倒的な計算力によるシミュレーションを行い、目標への超精密射撃を可能にしている。
【概要:なぜこんなものを?】
これほど大掛かりかつ圧倒的な破壊力を持つものが作られたのか。
その狙いは、小惑星の破片の撃墜。
作中世界において発見された直径1マイル(約1.6km)の小惑星「1994XF04ユリシーズ」が地球に衝突するとの試算がなされ、
ロシュ限界を突破し分裂した無数の破片がエルジアやサンサルバシオンなどが属するユージア大陸を中心に世界中に落下、未曾有の被害が出ることが想定されたため、
各国が協力して技術や資金を出し合い、この破滅を回避あるいは被害軽減を図るべく、ユージア大陸において平和目的で建造されたのがこの「ストーンヘンジ」である。
有効射程は驚異の1,200km。大陸西岸側のエルジア首都ファーバンティから、北東のノースポイント手前まで、文字通りユージア大陸のほぼ全土を射程に収める範囲で、使用する砲弾も飛来する破片をブチ抜くための専用の徹甲榴弾のほか、命中率重視の榴弾、広範囲に散らばった破片をまとめて始末する特殊砲弾の3つ。
そして来たるXデー、作中の1999年7月8日にユリシーズは無数の破片に分裂、ユージア大陸全土および隣のアネア大陸東部にも降り注ぐ。
ストーンヘンジは全力で迎撃を行ったものの完全ではなく、ストーンヘンジそのものも砲の外縁シールドに隕石が着弾し、そばにあった第4号砲に破片が直撃したことで破損している。
落下から2週間だけで50万人もの犠牲者を出し、それに伴って生まれた難民および経済危機は世界を巻き込むのであった。
【概要:希望から絶望へ】
……しかし。
大陸諸国は、ユリシーズ落下で最も被害を被ったエルジアに対し「大国だから」という理由だけで大量の難民を押し付けたのである。
もちろんエルジアも当初は難民受け入れの姿勢を見せたものの、20万人を受け入れた時点でビザ発給の厳格化で受け入れを事実上拒否したが、そんなことはお構いなしに大陸諸国だけでなくNGOすらも難民をエルジアに押し付け続けており、
ただでさえ経済が疲弊しているところに国境沿いに大量の難民が集結、治安も悪化していった。
我慢の限界を迎えたエルジアは事態解決を図り2003年に大陸各国へ侵攻、「大陸戦争」が勃発する。
侵攻にあたりエルジアはサンサルバシオンへ電撃侵攻し、ストーンヘンジを掌握。対空兵器として転用されたストーンヘンジは大陸全土を射程に収め、隕石の破片すら破壊する巨砲で大陸全土の制空権を得たのである。
破片とはいえ隕石を破壊するほどの弾頭が発射された時、砲弾そのものの破壊力もさることながら、周囲に発生する衝撃波も非常に強力なものとなり、
秒速6km(=マッハ18)で飛翔する弾頭は、高度2000フィート以上(約600m)の航空戦力を衝撃波だけで撃墜できるというインチキじみた制圧力を持つ。
戦闘機乗りにとっては一応の安全圏である高度2000フィート以下など地面スレスレも同然。作中でも「地面には潜れないぞ!」と味方機パイロットが叫ぶシーンがある。
かくして大陸の制空権を抑えたエルジアはその圧倒的な戦力を以て、他大陸諸国の連合軍である
独立国家連合軍を追い詰めていき、
ISAFの精鋭パイロットらによるストーンヘンジ空爆作戦をも退けて戦力を大きく削いだことでISAFに大陸を放棄させたところまで追い詰める。
こんな敗色濃厚なISAFの反攻が、たった1人の「
リボン付き」の活躍から始まるというのが『04』のスタートとなる。
平和目的のために建造された人類の希望は、戦争によって絶望を齎す悪魔の兵器と化したのである。
【本編において】
【MISSION 12 STONEHENGE OFFENSIVE】
2005年4月2日、ISAFは2度目のストーンヘンジ攻撃を実行。
司令部は出撃機の40%損失を覚悟する少数精鋭による決死の作戦であり、破損している第4号砲を除いた全基破壊が任務となる。
エルジアによる接収の折、中央に誘導兵器のジャミング装置が設置されているため、それを破壊しないことには始まらない。
SAMおよび対空機銃も破壊し、護衛部隊と交戦しつつ、ストーンヘンジの根本を破壊していく必要がある。
射角を上げたり、破壊時に砲身が下がるためそれに巻き込まれて撃墜されることもままあるため注意。
ストーンヘンジ7基を破壊しミッション完了……
こちらスカイアイ、レーダーでもストーンヘンジの破壊を確認した。
だが、ただでは帰してもらえないらしい。
5つの機影が、マッハ2で接近中。
大丈夫だ、こっちのエースはやつらより速い!交戦を許可する!
増援で来たエルジア精鋭部隊、通称「黄色中隊」の戦闘機5機との交戦になるが、いずれか1機を撃墜すれば残りは撤退していくため、落とせば今度こそミッション完了となる。
かくして小惑星撃墜、エルジアによる軍事転用の末に沈黙し、「遺跡」として眠りについていたようだったが、その14年後……
【MISSION 12 Stonehenge Defensive】
<<そして今 ストーンヘンジ以外にアーセナルバードを墜とす手はない 失敗は許されない作戦だ>>
なんと
ACE COMBAT 7においてまさかの再登場を果たす。
2019年に隣の大陸にある大国オーシア連邦とまたしてもエルジア
王国との間で、オーシアが大陸に建造した軌道エレベーターを巡り、「灯台戦争」が勃発。
軌道エレベーターを護衛する巨大航空兵器「
アーセナルバード」2機を掌握し巨大な対空網を構築するエルジアに対し、アーセナルバードを1機でも墜とせれば防空網を大きく削ぐことができるとの算段で、
大陸戦争で破壊されなかった第4号砲をオーシアが秘密裏に復旧させており、それでアーセナルバードを墜とす作戦が計画される。
ただし復旧できたのはシステムの基盤部分のみであり、発電用の原子炉はもちろんスーパーコンピューターも復旧には至らず、次弾装填や冷却システムも復旧できなかったため、
民間から電源車や測量員などを取り寄せて外部動力から無理やり動かすしかない上、
「担当士官からは2発目が撃てるとの言葉を引き出せていない」との発言通り、偶然にも装填されていた最初で最後の1発で撃墜するしかない。
その動きを察知したエルジアも撃たせまいと大がかりな部隊を展開しており、発射および撃墜までストーンヘンジを防衛するのが任務となる。
事前に伏線は張られており、主人公であるトリガーがとある重罪を犯し入れられていた懲罰部隊のメンバーである「フルバンド」が、ミッション7において「(護衛対象の部隊は)遺跡を調べてる」と発言。
当ミッションはのちにトリガーおよび同僚の1人である「カウント」が編入される長距離戦略打撃群、
通称「ロングレンジ部隊」の基地帰還までの護衛任務なのだが、彼らはまさにストーンヘンジ偵察からの帰り道だったのである。
とっておきの一発をブチ込み、反転攻勢を決定的にしたいオーシアと、絶対に撃たせまいと抵抗するエルジアの両者の熾烈な争い。
ストーンヘンジを守り抜き、ついにエネルギー最大、予想通り防衛に向かってきたアーセナルバード「リバティ」を射程に収め、後は撃つだけ……
Wo. Lehman
<<ダメだ、カウントダウン中止! 目標消失!>>
しかしリバティは悠々と空を飛んでいる。
この時、ストーンヘンジの目であった民間の測量員が潜入していたエルジアの工作員により殺害されてしまっており、測量データの更新が止まってしまっていたのである。
精密な測量ができなければ、最初で最後の一発が空振りするかもしれない、そうなれば反攻の機運も崩れてしまう。
作戦担当士官であるマコニー少佐が作戦中止を宣言しようとするが、射撃を行うレーマン特技兵だけは諦めなかった。
Wo. Lehman
<<少佐 諦めるな>>
<<センサーはまだ残っている>>
<<世界最古のセンサー 目ん玉がね>>
直接照準によるアーセナルバード狙撃の決行。
計算および照準補正の間、トリガーおよびワイズマンのロングレンジ部隊の隊長機2機には「リバティ」の動力となっているプロペラの破壊指令が下る。
そしてなんと地上では……
Maj. McOnie
<<信じられない ストーンヘンジにも射表なんてものが備え付けられているの?>>
Wo. Lehman
<<先人の知恵に助けられましたね>>
ストーンヘンジを建造した先人たちは直接照準すら想定に入れていたのである。
射角、座標、風力やコリオリ力、レーマン特技兵の勘など諸々の情報を加えて再び照準は定められ、カウントダウンが始まった。
リバティの方も電磁バリアを展開、UAVを全機ストーンヘンジに向かわせるが、しかし遅かった。
狙い澄まされた一撃は電磁バリアをブチ抜き、隕石破壊用の強烈な徹甲弾がリバティの中枢にドンピシャで命中し炸裂。
真っ二つに折れてサンサルバシオンの荒野に墜ちる白い巨鳥を見届けて、役目を果たした最後のストーンヘンジの1基も首を垂れ、今度こそ眠りにつくのであった。
_____MISSION ACCOMPLISHED_____
ちなみに、「ストーンヘンジ防衛」のBGMは「ストーンヘンジ攻撃」のBGMのアレンジとなっており、冒頭部分でニヤリとした元メビウス1も多いことだろう。
【その後】
ACE COMBAT 8でまさかまさかの再々登場。
まあ灯台戦争から10年もたち、役目はとうに終えて久しいため稼働はしないのだが。
作中ではFCUを蹂躙してサンサルバシオンまで侵攻したソトア軍の陸上戦艦2番艦が第4号砲近傍に居座ったため、主人公らが偵察のために派遣されることになる。
が、いろいろあって偵察任務は実施できなくなり、それからほどなくして陸上戦艦が移動してしまったため訪れる理由が失われ、以降は出番なし。
ストーンヘンジは過去作プレイヤー向けのチョイ役として役目を終えるのだった……
ストーリー終盤、ソトア軍の中枢であるメガフロート「ファトシア」に攻撃を仕掛けた主人公らはあるものを目にする。
この基地には防衛用にレールガンが設置されているのだが、どう見てもストーンヘンジと同じ形をしている。
それもそのはず、このレールガンは実際にストーンヘンジを小型化再設計したものなのだ。
小型化した影響か、ストーンヘンジほどのブッ飛んだ広域制圧力こそないが、高い発射頻度と高精度の狙撃能力で的確にこちらを狙ってくるようになっている。
ちなみにソトアは複数の超兵器を運用しているが、その多くがオーシアやユーク製兵器との類似性を指摘されている。
ともすれば、件のレールガンもそういった思想の下で作られたのかもしれない。節操のないことである。
【余談】
ストーンヘンジと同様のコンセプトで建造され、奇しくも似た経緯を辿る超兵器がアネア大陸のエストバキアでも
建造されていた。
ユリシーズ落下による被害がアネア大陸東部にまで拡散するという予想が立ったのは落着の約1年前。
ストーンヘンジの射程距離を延ばすことも計画されたが断念されたため、各国独自で対策を立てることになる。
エストバキアは迎撃用の巨大対空レールガン「シャンデリア」を建造するも軍事転用を懸念されて周辺諸国から反対され、
さらに開発中にどんどん巨大化したこともあり、落着までに建造が間に合わず。
結果として甚大な被害を被り、中央政府が機能不全になったことで各地の軍閥による内戦が発生。最終的に軍の管区司令官による軍事政権が成立するも、
隕石落下と内戦による二重の経済疲弊の解決のため、および「無計画な復興支援」を理由に隣国であるエメリアへ侵攻。
内戦中期には開発が再開されていたものの、戦争末期の最終手段として使用されるまで使われることは無かった。
また、シャンデリアは最新作『8』のオンラインプレイにおいてたまに発生する「緊急出撃」で、レイドバトルが発生するボスの1体として再登場を果たしている。
《Maj. McOnie》
《あらゆる項目には追記・修正をすべきだと思い知ったわ》
- ストレンジリアル世界にもイギリス(のような国)があって、ストーンヘンジ(とよく似た遺跡)があるってことでいいんだろうか… -- 名無しさん (2026-10-19 20:52:26)
- ↑実在の遺跡に似ているということ以外では『ストーンヘンジ』という言葉にはコレの特性を示すような要素はないし、ストーンヘンジ(砲台群)を示す隠語として『遺跡』という言い方してるシーンが7 にあったから、紐付けの元ネタとなるストーンヘンジ(遺跡)があの世界にもあることはほぼ間違いないかと。歴史的事件の舞台になった場所の廃虚なのをひっくるめて『遺跡』と表現した可能性も一応あるけど…… -- 名無しさん (2026-10-21 11:52:45)
- 「ストーンヘンジにも射表なんてものが備え付けられている」 たったこれだけで、これを作った人達がどんな気持ちだったのか明確に伝わるのは凄いよなーと思った。 -- 名無しさん (2026-10-21 22:37:38)
- 高速機動している戦闘機の尾翼マークを見分ける視力の持ち主達だ面構えが違う -- 名無しさん (2026-10-22 01:09:48)
- 結果的に大陸戦争を生き延びた4番機も、結局は戦争の道具として使い潰される運命からは逃れられなかった、と見ると切ない -- 名無しさん (2026-10-22 16:47:32)
- 8での登場時に陸上戦艦後方に特徴的な轍が出来てない辺りストーンヘンジの関連施設は隕石が直撃でもしない限り破損しないかなり堅牢な構造なのかもしれない。なおよーく見ると電源車が7当時そのまま残ってたりする。 -- 名無しさん (2026-10-23 00:52:04)
最終更新:2026年10月25日 19:28