針葉樹林帯


そこは、雪が降り積もった針葉樹の
森であった。あの樹海とは植物相を
大きく変え、相当な距離を移動した
ことを裏付けている。

ネイ:
寒いわね……ずいぶん北に飛ばされた
みたい

D・S:
まるっきり極地に近い気候だぜ。
俺様の作った結界とはいえ、そんなに
持つとは思えねえんだがな

ボル:
どうやらここは針葉樹林帯の外れで
ござるな。北に向かえばこの森を
抜けられるようでござる

D・S:
俺たちの進んでる方角に間違いはねえ
ようだ。感じる……ヨーコさんに、
確実に近づいてるぜ

ネイ:
ダーシュ……やっぱりあの娘のことを
……私のコトなんかもうどうでも
いいんだわ、わーっ!

D・S:
バッ、馬鹿やめろって、ってギャアァ!
痺れるうぅ!

カイ:
ネイ様……まだどこかおかしいような
……

シーン:
今のネイ様は、D・Sの娘のネイ様な
のよ。考えて見ればわたしたち、いつ
も鬼道衆の前で気を張っていた、母親
としてのネイ様しか知らないものね

ヨシュア:
皆、少しずつ記憶が戻りつつあるな。
まだ完全とは言えないが……

ヴァイ:
そう言えばイングヴェイ、アンタが
探してる主の記憶って、どうなんだ?

イングヴェイ:
うむ……ひとつ思い出したのだが、
そのお方には私と同じく、忠誠を
誓った者たちが何人も仕えていた――

イングヴェイ:
我々は魔戦将軍と呼ばれ、理想の遂行
のため、いかなる障害をも取り除く
覚悟で戦っていた……ように思う

ラン:
魔戦、将軍……

D・S:
さあっ、行くぞテメーら! ぎゃあっ!
アーシェス、もうヤメろって、父さん
怒るゾ……アガガガガガ!

ネイ:
娘じゃないわよー! 私はダーシュの
恋人でしょーっ! キィーッ!



タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2020年10月31日 21:19