10日目・非日常パート

朝、食堂に向かっている途中で江ノ島に声をかけられた。
風呂上りなのだろうか。髪が濡れている。

善吉「どうした?」

江ノ島「えっと、一緒に狛枝見張るはずだったんだけど、見当たんなくてさ……みてない?」

善吉「……」

今日の午前中の狛枝先輩の見張りは、江ノ島と……あいつのはずだ。
あいつは見張りの日には遅れたりしないのに、いったいどうしたのだろうか……?

善吉「―――っ!!」


最悪の想像が頭をよぎった。

まさか、あいつが……いや、ありえない。
だが……

善吉「おい! ちょっとお前ら手伝ってくれねえか!」

すぐ近くの食堂に駆け込んで俺はみんなに捜索の手伝いを要求した。
みんな俺と同じ想像をしたのだろう。手伝ってくれるようだった。


善吉「……」

あいつが行きそうな場所を想像する。
いくつかあるが、俺はそのうち一つに狙いを定め、江ノ島を連れて一目散に走りだした。

善吉「はあっ、はあっ……」

江ノ島「ちょっとまってってば! あんた速くない!?」

善吉「俺に息も荒げずについてこれてる江ノ島もどうかと思うぜ!」

江ノ島「うっ……」

目的地のすぐ近くまでついた。ここは更衣室だ。
男女別の更衣室があるので、一度別れてプールに向かう。

善吉「……」

そして深呼吸をして気持ちを落ち着けた後、ゆっくりとプールへの扉を開けた。



音無「……」

プールでは音無が立ち尽くしていた。
音無が見ているほうへゆっくりと目線を向ける。



善吉「―――ッ!」



そこには






手足を縛られてプールに沈められた、不知火の死体があった。






≪死体が発見されました。一定の操作時間の後、学級裁判を行います≫

モノクマの放送が、どこか遠くに聞こえた。


≪メンバー≫「生き残り13人」
人吉善吉(超高校級の???)
苗木誠(超高校級の幸運)
安心院なじみ[?年](超高校級の???)
戦刃むくろ(双子の妹の超高校級のギャル江ノ島盾子の変装中)
桑田怜恩(超高校級の野球選手)
●弐大猫丸[二年](超高校級のマネージャー)
狛枝凪人[二年](超高校級の幸運)
九頭龍冬彦[二年](超高校級の極道)
球磨川禊[三年?](超高校級の過負荷)
不二咲千尋(超高校級のプログラマー)
七海千秋[二年?](超高校級のゲーマー?)
●朝日奈葵(超高校級のスイマー)
不知火半袖(超高校級のフードファイター?)
名瀬夭歌(超高校級の生体工学者)
音無涼子(超高校級の???)


≪保有スキル≫
【お母さん直伝サバット】戦闘補正+2
【大博打・改】コンマが1~4なら0個、5~0なら7個のアイテムを手に入れられる。
【七光り】ミス時のダメージ減少
【詭弁】発言力の最大値増加
【アルゴリズム】ダミーセリフが減少
【草食系】コンマ判定に+1される。
【情報通】書庫での情報収集時のコンマ判定に+1
【剛腕】遠距離戦闘コンマで+1
【生存本能】撤退コンマ判定に+1

≪保有アイテム≫
【男のマロン】【脱出装置】【松田の似顔絵】【星の砂】【財部ちゃんのパンツ】【無限タンポポ】【戦場ナイフ】【包帯】【手ぶらジーンズ写真集】【超技林】【希望の乾パン】【黒神めだかのブロマイド】


不知火の死を悲しむ暇すらない。
俺たちはこれからさらに学級裁判というやまを乗り越えなければならなかった。

モノクマ「およよよよ……また……悲しい事件が起こってしまいました……ボクは悲しいですよ……。ということで! はい! モノクマ

レポートです!」

モノクマから白黒のファイルを受け取った。


言弾ゲット!
【モノクマレポート】被害者は不知火半袖。午前5:00頃に死亡。殺人現場はプール。
 死因は水による窒息で、薬物などが用いられた痕跡はない。身体の前面に広範囲に広がる打撲の跡があった。

確定シロは……皮肉なことに一晩中見張られていた球磨川と狛枝先輩。そしてその二人を見張っていた安心院と七海、桑田と九頭龍だ。事件発生頃に食堂で過ごしていたという苗木と音無もおそらくシロだろう。

そして俺はというと、自室にいたためアリバイがないグレーだった。

善吉「……くそっ!」

仲間内の暗黙の了解として、捜査はアリバイの確かなものが行うものだった。
グレーの俺には捜査することはできない。

善吉「……不知火」

プールからあげられた不知火の死体は、苦しそうな顔をしていた。
こいつが動くことはもうない。

だが俺には、事件の真相を暴くことすらできないのだ。


直下コンマ判定。
5以上なら……?

3

苗木「……人吉君」

善吉「苗木か。……そうだよな、お前も仲良かったもんな」

俺の様子が気になったのか、そばに苗木がやってきた。

善吉「……」

苗木「あ、あのさ! ボクが調べてくるよ!」

善吉「?」

苗木「ボクが必要なことは全部調べてくる。だから、人吉君にはここで不知火さんのそばにいてほしいんだ」

善吉「苗木……!?」

確定シロ以外は捜査をしない方針だが、何もしないなら遺体のそばにいてもいいはずだ。
だから、俺には不知火のそばにいてほしい。
推理に必要な証拠は苗木が集めてきて、俺に教えてくれる。
苗木の提案は要するにこういうものだった。

善吉「……ありがとな。苗木」

苗木「ううん、人吉君と不知火さん、仲よかったしね」

俺は苗木の提案を受けることにした。

≪操作キャラが苗木に変更されます≫

結局、死体の見張りは桑田くんと九頭龍君が。そのそばには人吉君がつくことになった。
他のメンバーは一通り現場を調べた後、ほかの場所に行ったようだ。


苗木「よし、まずは何から調べようか」

1不知火の死体
2聞き込み
3プールのようす
4そのほか(安価必須)
↓1

2

まずは聞き込みをしてみることにした。

苗木「ここにいるのは……人吉くんと桑田君と九頭龍君だな」


誰から聞く?(何を聞くかも安価)
↓1

九頭龍
不知火を最後に見たのはいつか

苗木「九頭龍君、最後に不知火さんを見たのはいつかわかる?」

九頭龍「苗木か。不知火を最後に見たのは……昨日の昼ごろだな」

苗木「どこで見たか覚えてる?」

九頭龍「食堂だ。特大かき氷を作るとかなんとか言って、キッチンの冷凍庫で巨大な氷を作ってたぜ」

苗木「そ、そうなんだ……」

九頭龍のジェスチャーを見るに、巨大かき氷というレベルをとうに超えていそうなサイズだが、不知火さんなら食べられそうな気がする……

苗木(それにしても、不知火さんは一回目の裁判のあとドーナツしか食べてなかったのに……なんでかき氷なんか食べようとしたんだろう?)


言弾ゲット!
【不知火が目撃された時刻】九頭龍が昨日の昼ごろに食堂で不知火を目撃した。
【かき氷用の氷】不知火は昨日の昼時間にかき氷をするために大きな氷を用意していた。


桑田と人吉どちらに話しかける?
↓1

桑田

苗木「桑田君、何か知ってることはない?」

桑田「しってることだあ? あー……わりい、思いつかねえわ」

苗木「なんでもいいんだけど……なにか、ないかな」

桑田「あー……」

桑田君はしばらく考え込んでから、何かを思いついたように言った。

桑田「変わったことといえば、前回の裁判で狛枝のヤローが外出してた朝日奈にちょっかいかけたせいで事件が起こったようなもんだろ? だから、一回目の裁判の後から夜中にであるく奴はかなり減ってたぜ」

苗木「そっか……」

桑田「俺たちの見張りも、個室の外じゃなくて、個室の中に入って変なことやってないかも見張ってたからな……ここ最近の夜時間は誰にも見られずに行動するにはもってこいだったんじゃねーの?」

苗木「ありがとう桑田君」

桑田「いいってことよ」

言弾ゲット!
【引きこもり増加】前回の事件から、深夜の外出を控えていたメンバーが増えているため、誰にも見られずに外出することはたやすかった。


人吉に何を聞く?
↓2

不知火の最近の様子

苗木「不知火さんの最近の様子で気になったこととかあったかな」

善吉「朝日奈が処刑されてからはずっとおかしかっただろ。俺と友達にはなってくれたけど……本音を話してくれてたかはわかんねーな」

確かに不知火さんは第一の裁判のあとドーナツしか口にしていなかったし、得体のしれないひょうひょうとした雰囲気から空元気のような雰囲気に変化しているような気がした。

善吉「それと」

人吉君がポケットから取り出したのは、半袖ちゃんへと書かれた紙だった。

苗木「それって?」

善吉「……朝日奈の遺書だ」

苗木「えっ……!?」

遺書。それをなぜ人吉君が持っているのだろうか。

善吉「朝日奈の部屋の整理をしてたら見つけたんだよ。俺がもっとはやく渡してりゃ……」

人吉君は悔しそうな顔をしていた。


善吉「……読んでみるぜ」

苗木「うん」


人吉君は、朝日奈さんの遺書を読み上げた。





ごめんなさいごめんなさい。私が弐大先輩を殺しちゃったの。ごめんなさい。

こっちが殺されるかと思ったとか、無我夢中だったとか、そんなのいいわけだよね。

それに、理由はそれだけじゃないと思う。

狛枝先輩にそそのかされたとはいえ、このまま殺せば外に出られるって一瞬でも思わなかったかっていうと嘘だもん。結局私が弱かったの。

私は怖くて怖くて、誘惑に負けずに誰も殺さないこともできなくて

それでいてきっとみんなを見捨てて一人だけ生き残ることも我慢できない弱い子だっただけなんだ。

でもね、私は半袖ちゃんには生きていてほしい。

クロの私がこんなことを言う資格なんてないかもしれない。半袖ちゃんが今までどんな風に生きてきたのかだってわからない。

でも、半袖ちゃんには私は生きてここから出て行ってほしい。それが私の最後のわがままです。

半袖ちゃんには絶対にクロになんてなってほしくないの。


せっかく一緒にドーナツ食べようって言ってたのに、一緒に外に出ようって言ってたのに、約束を破ってしまってごめんね。

今まで本当にありがとう。私、半袖ちゃんにあえてよかった。





善吉/苗木「「……」」

内容からして、裁判の存在が発覚してから書かれたものなのだろう。
それは朝日奈の嘆きと祈りだった。

善吉「……朝日奈」

苗木「……」

僕たちは、もうすでに弐大先輩と朝日奈さん、不知火さんまでもを失ってしまった。裁判後はさらに減るだろう。
だからこそ……こんなことを主催したモノクマを倒さなきゃいけないんだ。

僕は、絶対に真実を突き止めると再び心に誓いなおした。


言弾ゲット!
【朝日奈の遺書】半袖にあてられた朝日奈の遺書。半袖は読むことなく死んでしまった。



さて、この場にいる人物への聞き込みは終わった。
次は何をしようか。

1死体を調べる
2プール周辺を調べる
3そのほか(安価必須)
↓1

1

死体を調べることにした。

苗木「モノクマレポートには死因は溺死で前面に広く打ちキズがあったそうだけど……」

不知火さんの死体は、血が噴き出ている者とはまた違った気持ち悪さがあった。
溺死特有の死に顔なんてものがあるのなら、今の不知火さんは間違いなくその表情をしているのだろう。


苗木「あれ……?」

不知火を拘束しているものが少し気になった。
胴体や足はロープでくくられているのだが、手だけが手錠で拘束されていたのだ。

苗木「手だけ変える必要なんてないよな……」

一緒にロープで拘束してしまったほうが楽だと思うのだが……


言弾ゲット!
【手を拘束する手錠】体や足と違い、手は手錠で拘束されていた。

苗木「ロープが足りなかったって言うのも考えにくいよな……」

不知火の胴体を拘束していたロープの長さにはかなりのゆとりがあった。

苗木「いや、これはゆとりというより……」

余っているロープの端は、ゆとりというレベルではなかった。
10メートルはある。しかも、不知火さんの胴体から伸びたひもの先は、半径20センチ強の輪が作られていた。
明らかに意図的なものだ。

苗木「なんでこんなことしたんだろう」


言弾ゲット!
【ひも】不知火を縛っていたロープ。やけに長く、相当な長さが余っていて、端は輪になっている。

苗木「あとは不知火さんが沈んでた場所かな」

人吉くんと江ノ島さんの証言では、ちょうど中央のあたりに沈んでいたらしい。

苗木「いくら不知火さんが小柄とはいえ、投げて入れるにはちょっと遠いしやる必要性もないよな……」

不知火さんがプール中央で死んでいたということは、クロは濡れているということだろう。

言弾ゲット!
【不知火が沈んでいた場所】プールのほぼ中央。投げ入れるのは難しい距離。


さて、何をしようか?
↓1

現場を調べる

現場を調べることにした。

プールサイドを見渡すと、気になるものを見つけた。

苗木「水たまり……?」

プールから離れたところに水たまりがあったのだ。
かなりの量が乾かずに残っているところを見ると、最近できたものなのだろう。

苗木「でもこんなところに水たまりができている理由ってなんなんだろう……?」

濡れているのは水たまり周辺だけで、ほかは全く湿っていない。
まだ理由はわからないが……事件に関係していそうだ。

言弾ゲット!
【水たまり】プールの端にはやけにめだつ大きな水たまりがあった。水たまり周辺は濡れていない。

苗木「あれ?」

ふと上を見上げると、天井についている照明が壊れているのに気付いた。

苗木「元から壊れてたのかな……」

モノクマ「それはちがいますよ!」

苗木「うわっ!? ……モノクマ?」

突然声をかけてきたのはモノクマだった。
本当にどこにでも現れる奴だな……

モノクマ「ここの設備は元々完ぺきでした! あれを壊したのは間違いなくオマエラのなかの誰かなの!」

モノクマは怒って、そのまま言いたいことだけ言って去って行ってしまった。

苗木(でも、あんな高いところにある照明をどうやって壊せるんだ……?)


言弾ゲット!
【傷んだ照明】プールの証明が一つ傷んでいた。ちょうどプールの真上あたり。元々壊れていたわけではないようだ。

苗木「あんな高いところのものを壊す方法か……何かを投げつけるとか?」

桑田「ちょ、もしかして俺を疑ってるんじゃねーだろーな! 大体前にボールを投げるのと上に投げるのは違うんだよ。まあ、俺ならできねーこともねーけどよ……」

僕の独り言を聞いたのか、桑田君が話しかけてきた。
それは否定してるのかしてないのかどっちなんだろうか。

桑田「あ! 思いついたぜ! ほら、あそこ見てみろよ!」

桑田君が指さしたのは、プールサイドのさらに先、客席の向こうの壁だった。

桑田「壁から反対の壁にかけて、屋根に沿うように補強のための柱があんだろ? あそこをつたって言ったら壊せるんじゃねーの?」

苗木「あっ、なるほど」

九頭龍「……馬鹿だろ、お前ら」

桑田「んだとチビ!」

九頭龍「……あぁ!? 今なんて言いやがったテメェ!?」

苗木「ちょっと落ち着いてよ二人とも!」

メンチを切りあう二人をなだめて、九頭龍に理由を聞いた。

九頭龍「んなもん、照明なんてそもそも壊す理由がねーからに決まってんだろ。登るのだけでも大変だってのに、全部壊すならまだしも一個だけ壊すなんておかしいだろ」

桑田「……あ」

九頭龍「ふん」

九頭龍はそっぽを向いてしまった。

苗木「確かに変だよね。どうして壊したんだろう」

桑田「というかあの柱って細せーし、俺なんかがぶら下がったら一発でアウトだな。苗木とか九頭龍くらいちっこくねえと」

九頭龍「死ぬ覚悟はできてんだろうな……!?」

苗木「ちょっと!? 二人とも!?」

その後再び喧嘩を始めた二人をなだめるのに数分かかった。


言弾ゲット!
【プールの天井の柱】ここを登って行けば壊れた照明までたどり着ける。
そこそこ強度はあるようだが、桑田ぐらいの人間がぶら下がるには少し心もとない。苗木や九頭龍並に軽ければ別だろうが……。

苗木「うーん、現場での捜査はこれで一通り済んだかな」

一度ほかの場所で捜査してみようか……


何をしようか?
↓1

ロープや手錠の入手先や入手可能な人物を探す

苗木「ロープや手錠はどこにあったんだろう……」

今行けるところで、ありそうなところと言ったら……

苗木「モノクママシーンのある部屋とか、倉庫とかかな」

狛枝「勘がいいね。ロープと手錠なら、倉庫で見つけたよ」

苗木「!?」

どうやら独り言を聞かれてしまっていたようだ。

狛枝「倉庫ならだれでも入れるね。目撃証言でもあれば楽なんだけど……」

苗木「うーん……」

目撃者を探してみてもいいかもしれない。


苗木「……えっと、狛枝先輩?」

狛枝「ああ、ボクのことなんて気にしなくていいよ」

そういいながら狛枝先輩はついてくる。一緒に行動するつもりのようだ。
……どうして僕はこうも変な人にばかり好かれるのだろうか。


言弾ゲット!
【ロープと手錠の入手先】倉庫にあったもののようだ。誰でも持ち出せたので、特定はできていない。

何をしようか?
↓1

狛枝に凶器が何だと思うか聞いてみる

苗木「狛枝先輩は不知火さんの打撲の跡の凶器はなんだと思いますか?」

狛枝「ああ、あれか。そうだね……僕の感想としては……」

感想としては、なんだろうか。
狛枝先輩はつかみどころがないが、推理力だけは確かだ。それが逆に厄介な時もあるのだけれど。

狛枝「ずいぶん綺麗だったよね?」

苗木「……え?」

狛枝「ふつう滅多打ちにされたなら、もっと痣にムラがあっていいはずだ。あれはたぶんとても大きなもので一回だけ殴打されたんだと思うよ」

苗木「そっか……」

たしかに不知火さんの打撲には素人目に見てもムラがなかった。狛枝先輩の考えは的を射ている。

狛枝「あはっ、僕みたいなクズが君の役に立てたようでうれしいよ」

狛枝先輩は喜んでいる……のだろうか?

苗木(わかんないな……)


言弾グレードアップ!
【モノクマレポート】被害者は不知火半袖。午前5:00頃に死亡。殺人現場はプール。死因は水による窒息で、薬物などが用いられた痕跡はない。
また、身体の前面に広範囲に広がる打撲の跡があった。おそらく一回の殴打で作られた。


何をしようか?
↓1

ちーたんに話を聞きにいく

不二咲さんに話を聞きに行くことにした。


不二咲「ごめんねぇ……ボク、そのぉ……」

不二咲さんは狛枝先輩のことが気になるのか、ちらちらと見ながら話し始めた。

狛枝「僕のことは気にしないでいいよ。その辺に落ちてるゴミだとでも思ってればいいからさ」

不二咲「そ、そのね」

不二咲さんは小声で話し始めた。

不二咲「事件とはあんまり関係なくなっちゃうんだけど……もうすぐあのファイルが解凍できそうなんだ」

苗木「ほんとう!?」

不二咲「うん。昨日もそれを解凍する作業をずっとしてたんだけど……」

不二咲さんはそれだけ言うと、悲しそうに顔を伏せた。

不二咲「あと気になることがあるんだけど……」

苗木「気になること?」

不二咲「江ノ島さんのことなんだ」

江ノ島さんのこと……?
何があったのだろうか。

不二咲「朝起きたとき、江ノ島さんの髪が濡れてて……初めはおふろにはいったのかなって思ったんだけど、見かけたのが7時過ぎすぐだったんだ」

狛枝「なるほど……それは気になるね」

苗木「なにが気になるんですか?」

狛枝先輩に聞いてみた。

狛枝「だって、夜時間はシャワーが使えないはずだよ」

苗木「!?」

その言葉を聞いて思い出した。
そうだ……確かモノクマが「夜時間はシャワーが止まる」と言っていたはずだ……!

狛枝「江ノ島さんは女性だし、数分やそこらで風呂に入って身だしなみを整えられるとは考えにくいね」

苗木「……」


言弾ゲット!
【江ノ島の様子】江ノ島は7時過ぎに髪を濡らした状態だった。夜時間はシャワーが出ないはずだが……?


何をしようか?
↓1

音無に事件前後の確認
無理なら記憶ノートを調べる

音無さんのところへ行くことにした。

狛枝「音無さんって……たしか苗木君が一緒に夜時間を過ごしていた人だよね?」

苗木「はい。えーっと確かこっちのほうにいるって言ってたような……あ! 音無さん!」

音無「……えーっと、誰だっけ?」

苗木「苗木誠だよ。昨日君と過ごしてた」

音無さんはあわててノートをめくり、何かを確認するように僕と狛枝先輩の顔を見た。

音無「私をよく部屋に連れ込むけど怪しい人じゃない苗木誠くんと、包丁盗んだ胡散臭い白髪の狛枝凪斗くんだね!」

狛枝「ははっ、ひどい覚え方だね」

苗木(間違ってない気がする……)

音無さんは記憶喪失……しかも次から次に新しいものを忘れてしまう人だ。
だから証言には期待できないけど、そのかわり彼女は記憶ノートを持っている。

苗木「そのノート、見せてもらえないかな」

音無「いいよ」

音無さんの手渡してくれたノートを僕たちは広げて確認した。





【音無の記憶ノート】

≪松田の似顔絵≫

≪4日目≫
わたしは音無涼子。記憶喪失です。
コロシアイに参加することになってしまいました。
だれかを殺さないとここから出ることができません。
モノクマは主催です。可愛いです。
苗木誠くんがノートをくれました。アホ毛の生えた小さい男の子です。
苗木誠君(超高校級の幸運)を部屋に呼びました。一緒に泊まりました。怪しい人ではありません。
わたしの部屋は食堂のほうの手前から二番目の右の部屋。
困ったときは生徒手帳を見たり苗木誠くんに相談すること。
松田君はいません。

≪5日目≫
弐大猫丸が自室で殺されました。大きくていかつい学ランの男の人です。
殺人が起きると学級裁判を開いてクロを当てなければ全滅してしまいます。
弐大猫丸は殺されました。
包丁を盗んだのは狛枝凪斗でした。白髪の胡散臭い男の人です。
弐大猫丸を磔にしたのは球磨川禊です。学ラン黒髪の気持ち悪い人です。
犯人は朝日奈葵でした。褐色の肌の赤ジャージをきた女の人です。
朝日奈葵はもういない

≪6日目≫
図書室とプールと倉庫が解放されました。
倉庫の右端にある白に赤い水玉模様の飴がおいしいです。
朝食を食べたら必ず皿を当番のひとに持っていくこと。
苗木誠くんの部屋に夜の0時にお泊りします。10時には絶対に行くこと。
苗木君とおしゃべりしました。アホ下の生えた小さい男の子です。
松田君。
わたしは音無涼子。

≪7日目≫
苗木誠君は球磨川禊と一緒にいる。

≪8日目≫
苗木誠君は球磨川禊と不知火半袖と一緒にいる。

≪9日目≫
4時から食堂で苗木誠くんに会いに行くこと。
苗木誠くんと4時から食堂にいました。13日目はわたしが食事当番です。練習をしました。
苗木くんがトイレに行っているあいだに、江ノ島さんが食堂にきました。





苗木「あれ……江ノ島さんが食堂に来たの?」

音無「そうなの?」

苗木「確かにトイレには行ったけど……確か……5時頃だったような」

狛枝「ちょうど殺害時刻のあたりだね」

苗木「食堂からプールまでって5分弱はかかるよね。移動するには厳しいし……じゃあ江ノ島さんはシロなのかな」

狛枝「それは早計すぎるよ……? よく考えてみるといい」

苗木「えっ……?」




言弾ゲット!
【音無しの記憶ノート】音無の記憶ノート。
【苗木のトイレ】苗木は不知火の死亡時刻の午前5時頃5分間程度トイレに行っていた。その間に音無は江ノ島にあったらしい。


何をしようか?
↓1

江ノ島に話を聞きに行く

苗木(さっきからやけに江ノ島さんの話が出てくるよな……会ってみよう)



江ノ島さんに話しかけた。

江ノ島「はいはーい。あっ、苗木! それに……げっ、狛枝じゃん」

狛枝「ひどいなぁ」

江ノ島「で、何の用?」


何を聞こうか?
↓2

髪が濡れていた理由

江ノ島「朝の髪の毛……?」

苗木「たしか濡れてたよね。なんで濡れてたのか気になって……」

江ノ島「えーっと……そう! これよこれ!」

江ノ島さんは引き出しを開けると化粧品セットのようなものを取り出した。

江ノ島「朝髪の毛いじるとき、水で濡らしてからとくじゃん? たぶんそれじゃないの?」

苗木「水で濡らしてから……?」

江ノ島「アタシって結構くせ毛だから、寝癖とかやっかいなんだよねー」


苗木(うーん、霧吹き程度のものでそんなに頭が濡れるかなぁ。使わないから勝手がわからないんだよなぁ……)


言弾グレードアップ!
【江ノ島の様子】江ノ島は7時過ぎに髪を濡らした状態だった。夜時間はシャワーが出ないはずだが……?
本人は髪の毛をとくときに霧吹きを使ったと言っている。


何をしようか?
↓1

江ノ島に5時頃食堂に来たことについて話を聞く

狛枝「それと……5時頃食堂に来た?」

江ノ島「へっ?」

苗木「えっと、ボクが席を外してる間に来たって音無さんから聞いたんだけど……」

江ノ島「……それ水飲みに行ったんだ! ほら、夜時間って自室の水止まるじゃん?」

苗木「水……?」

江ノ島「もともとセットのために早めには起きるんだけどさー、最近はどうも寝つきが悪くて……」

江ノ島さんは狛枝先輩の方をよこ目に見ながら行った。

苗木(……前回の実質クロだもんなあ)

確かに江ノ島さんが不安になるのもわからなくはない。

苗木「……江ノ島さん。ちがうよ。悪いのは狛枝先輩だけじゃない」

江ノ島「苗木……?」

苗木「悪いのはモノクマだよ! そもそもこんなことを仕組んだ黒幕が悪いんだ」

江ノ島「……」

苗木「だから、えっと……今すぐに仲良くなれとまでは言えないけど、やっぱり仲間で争うのはよくないと思うんだ」

江ノ島「……そっか。ありがとね、苗木」

江ノ島さんは、雰囲気に似合わないやわらかい笑顔で返事してくれた。

江ノ島と別れた後、狛枝先輩が話しかけてきた。

狛枝「さっきは僕みたいなのに気を使わせちゃったみたいでごめんね。でもさすがは超高校級だけあってすごく希望にあふれてるよ……」

苗木「えっと」

狛枝「そこで僕から提案なんだけど、不知火さんの自室に行ってみない?」

苗木「不知火さんの……?」

狛枝「うん。どうかな?」


不知火の部屋に行く?
↓1

行く

狛枝先輩の提案に乗り、不知火さんの部屋に向かった。
僕の部屋とあまり変わったところはなかったが、机の上にひときわ目を引くものがあった。

苗木「これって……?!」

狛枝「手紙かな。予想通り、何かあったみたいだね」

狛枝先輩は相変わらず笑顔である。

苗木「……読んでみますね」

狛枝「うん」

僕は手紙を広げて読み上げた。





【不知火の手紙】

相変わらず平凡で非凡な日々送る希望ヶ峰学園生徒たちへ。あまり私の気にさわるまねをしないでもらおうか。
時間だけがただながれていく。
無駄に過ぎていく日々に私は飽き飽きした。
謎など存在しない。クロの匂いをたどれ。そうすればすべてにたどり着く。
自分の欠けたものに答えはあり。
みんな気を付けろ。目に見えるものに騙されるな。 

①





苗木「……なんだこれ?」

狛枝「そのままの意味で取るなら、自殺の決意表明とか警告とかにも見えるけど……意味は分からないね」

結局何が言いたいのかがわからない。

苗木「それに、この下の方にある①ってなんなんだろう」

狛枝「番号が振ってあるね。……もしかしたら②枚目以降があるのかもしれない」

苗木「!?」

2枚目がある……?!
それはいったいどこにあるのだろうか。

狛枝「気になるな……。苗木君。申し訳ないけど僕は残り時間、他にメモがないか探してみるよ」

苗木「……はい。ありがとうございます」



言弾ゲット!
【不知火の手紙】不知火の自室に会った手紙。内容はよく意味が分からない。

何をしようか?
↓1

名瀬さんに聞き込み

不知火さんの部屋で狛枝先輩と別れた後、僕は名瀬先輩に会いに行った。

名瀬「よお、苗木。何か聞きたいことでもあるのか?」

苗木「えっと、昨夜は何をしてたのかなって思って……」

名瀬「昨夜は自室でふつーに寝てたぜ」

名瀬さんにはアリバイはないようだ……。

名瀬「何かの役に立つとは思わねえが、とりあえずアリバイ一覧を作っといてやったぜ? 見るか?」

苗木「本当ですか!?」

若干得意げな名瀬さんに、アリバイ一覧を見せてもらった。





 善吉:自室にいた。
○苗木:4時すぎから朝まで音無とともに食堂にいた。5時頃5分程度トイレに行っている。
○安心院:七海と球磨川の見張り。
 江ノ島:自室にいた。5時頃に水を飲みに食堂に向かい、音無にのみ会う。
○桑田:九頭龍と狛枝の見張り。
○狛枝:桑田と九頭龍に見張られていた。
○九頭龍:桑田と狛枝の見張り。
○球磨川:安心院と七海に見張られていた。
 不二咲:自室でファイルを解凍していた。
○七海:安心院と球磨川の見張り。
●不知火:午前5:00頃プールで溺死。
 名瀬:自室にいた。
 ○音無:4時すぎから朝まで苗木とともに食堂にいた。5時頃に江ノ島に会う。





これでずいぶん状況がわかりやすくなったはずだ。

名瀬「俺目線だから、あんまり信用するなよ」

苗木「いえ、助かりました!」

名瀬「ったくよー、俺がクロでごまかしてるとかだったらどうするつもりなんだ……」


何かほかに聞きたいことがあるか?(他の人と話したければ指定)
↓1

倉庫からロープや手錠を持ち出した人間に心当たりはないか

名瀬「ロープと手錠? 手錠の方なら心当たりがあるけど」

苗木「本当ですか!?」

名瀬「ああ。手錠は球磨川禊が探してるのを見た」

苗木「……禊先輩が?」

球磨川禊―――前回の裁判を引っ掻き回した一人であり、超高校級の過負荷であり、そして、ここ数日で仲良くなった先輩だ。
あの人が、また何かしたのだろうか。

名瀬「したっつーよりされただな。手錠を持ち出してきたのは球磨川みてーだが、昨日なくしたんだと。詳しいことは知らねーけどな」

苗木「……そうですか。ありがとうございます」


言弾アップグレード!
【手を拘束する手錠】体や足と違い、手は手錠で拘束されていた。球磨川が持ち出したらしいが、昨日なくしたと騒いでいたらしい。



名瀬「それと、一つやさしい俺からのアドバイスだ」

苗木「なんですか?」

名瀬先輩は一拍おいてから言った。

名瀬「マイナスに軽い気持ちで関わんのだけはやめとけ」

苗木「……」

名瀬「自分の人生なげうってでも救いたいとか、今までのすべてを無駄にして一緒になって堕落したいとか、そういう願望でもねーかぎりな」

苗木「……はい」

そうして、名瀬先輩と別れた。



何をしようか?
↓1

球磨川に話してみる

禊先輩は書庫にいた。

球磨川『やあ苗木君』『どうしたの?』『トイレ?』

書庫にトイレをすましにくるヒトはいないと思う……
声には出さず、笑ってごまかした。

苗木「ところで名瀬さんに禊先輩が手錠を倉庫から持ち出したって聞いたんですけど……」

球磨川『あああれのこと?』『うんそうだよ』『倉庫から手錠を持ち出したのはボクだ』

苗木「それって今持ってますか?」

球磨川『ううん。昨日なくしちゃってね。残念だけど貸してあげられないなあ』

苗木「……」

禊先輩の言葉はおそらく信用できる……と信じたい。

球磨川『ところで』『はいこれ!』

禊先輩に手渡されたのはエロ本だった。

苗木「―――っ!? ちょっと!? なんですかこれ!?」

球磨川『僕はジャンプでエロ本をサンドイッチする時代はもう古いと思うんだよね。これからは大事な証拠をエロ本で挟む時代なんだ!』

苗木「それはどんな時代なんですかっ!?」

あわててエロ本を押し付け返し、幼女とか熟女とかのほうがよかったかと聞いてくる禊先輩を無視し、大事な証拠とやらに目を通した。

苗木「これって……」

球磨川『入学予定者の名簿だよ』

エロ本の間に挟まっているのは、僕らの代と、その一つ上の台の名簿だった。
読み進めていくと、ここにいるメンバーはみんな1,2年どちらかに所属していた。……安心院さんと音無しさんのものだけがここに載ってなかった。

苗木「それに江ノ島さんの写真が……」

名簿には江ノ島さんの写真も乗っていた。しかし写真と実際の顔は全然雰囲気も顔み似ていなかった。

苗木「江ノ島さんは化粧だって言ってたけど、さすがに証明写真までは化粧しないよね……」



言弾ゲット!
【希望ヶ峰学園生徒の名簿】書庫で見つけたもの。安心院と音無の名前がなかった。
【江ノ島の顔】名簿の証明写真とここにいる江ノ島の顔がだいぶ違う。

苗木「これでかなりヒントが集められたと思うけど……もう少し調べてみようかな」

球磨川『なになに?』『苗木君捜査してるの?』『そんなことより僕とだべろうよ』

苗木「……」


何をしようか?(最低限の証拠は集まったので、捜査を終了しても構いません)
↓1

球磨川に仲が良かった不知火が死んだことについてなんとも思わないのか聞いてみる

禊先輩は不知火さんとも仲が良かった。そのことは何とも思わないのだろうか?
そう聞いてみると、禊先輩はいきなり泣き出した。

球磨川『そんなの悲しいに決まってるじゃないか!』

苗木「……じゃあ、どうして捜査しないんですか?」

不知火さんの死が悲しいというのなら……何も手がつかなくなるか、犯人特定に必死になるかという反応をするものではないだろうか?
そう、まさに人吉君がなっているような状態に。

球磨川『……苗木くん』『どうして不知火さんは殺されたんだと思う?』

苗木「えっ……」

球磨川『不知火さんには何の非もなかったはずだ!』『無意味で』『無価値で』『ただのゴミのように殺されてしまった!』『その責任は誰にあると思う?』

苗木「……」



誰にあると思う?
↓1

黒幕

苗木「黒幕だよ。こんなコロシアイを僕らにやらせている黒幕がみんな悪いんだ……!」

そもそもここに閉じ込められなければ、狛枝先輩も禊先輩も暴走せず、朝日奈さんがクロになることもなく、弐大先輩が殺されてしまうこともなく、不知火さんだって死ななかったはずだ。

苗木「悪いのは、全部黒幕じゃないか……!」

球磨川『苗木くんらしいプラスな答えだね』『僕はそんな苗木君が大好きだよ』『でもね……僕は違うと思うんだ』

苗木「えっ……?」

球磨川『何かを一方的に敵視するのはいけないことだよ』『何事も、一人に責任が集中することなんてありえないんだから』

禊先輩はにやりと笑った。

球磨川『悪いのは』『ここにいる全員だ』

球磨川『人吉善吉も安心院なじみも江ノ島盾子も桑田怜恩も弐大猫丸も狛枝凪人も九頭龍冬彦も不二咲千尋も七海千秋も朝日奈葵も名瀬夭歌も音無涼子も……僕自身や苗木君、半袖ちゃんにだって責任はあるのさ』

球磨川『こんなことに巻き込まれたって、コロシアイなんてものをしなければいいだけの話だ』

球磨川『殺した方も』『殺された方も』『黒幕も』『止められなかった奴も』『みんな平等に悪い』

苗木「そんなことっ!」

球磨川『「ボクがあの時あの人と一緒にいたなら事件なんて起きなかった」』『そう思ったことはないの?』

苗木「え……」

球磨川『その責任を忘れ、黒幕というわかりやすい敵だけに責任をすべてなすりつける!』『嬉しいよ苗木君!』『それはボクら(過負荷)の考え方だ!』『キミとボクはようやく分かり合えたんだよ!』

苗木「……そんな風に考えてたわけじゃ……」

言葉が詰まった。僕は間違っているのだろうか。

球磨川『やさしいやさしい苗木君』『キミにだけ特別に今回の僕の行動理念を教えてあげる』

苗木「行動理念?」

そんなものこの人にあったのか……

球磨川『僕の今回の目標は』『ズバリ!』『全滅だよ!』

苗木「えっ!?」

全滅―――!?
クロが勝つでもなく、僕たちが勝つでもなく、黒幕を倒すでもない。
そんなめちゃくちゃな結末をのぞんでいるというのか。

球磨川『あいつの意思を僕たちは背負って生きていくんだ(笑)』『とかさ』『正直死んだ方からしたら余計なお世話だと思うんだよね』

苗木「……」

球磨川『そもそも同じ立場にも立てない奴が他人の気持ちを語るなよ』『だからみんな平等に死ねばいい』『そうすれば少なくとも不知火さんと同じ立場に立てるよね?』『それが僕なりの不知火さんの手向けさ』

苗木「本当に、そんなことを……!?」

球磨川『僕はいつだって本気だよ』『不知火さんの考えは』『同じボクが一番よくわかる』

そういって、禊先輩はいつも通りの笑顔で書庫から出て行った。

球磨川『じゃあまたね苗木君!』



苗木「……」

禊先輩の言っていることの意味が分からない。わかるような気がしないこともないけど、理解しちゃいけないことのような気がした。

苗木「でも、全滅なんてことはしちゃだめだ……!」

僕はどうするべきなのだろうか。




何をしようか?
↓1

江ノ島の顔の違いについて球磨川に聞いてみる

苗木「ちょっと待って!」

球磨川『ん?』

思わず去っていく禊先輩を引き留めてしまった。

苗木「えっと、その」

だが、何を言えばいいのかがわからなかった。

苗木「そうだ。この名簿の写真を見てほしいんですけど……」

僕は名簿を取り出して、江ノ島さんのページを開いた。

苗木「明らかに顔が違うよね。これってどう思いますか?」

球磨川『……』『さあ?』

禊先輩は顎に手を当てて、あっさりとわからないといった。

球磨川『別人なんじゃないの?』

苗木「別人……?」

球磨川『顔が違うんなら別人でしょ!』『ほら、この写真のこの方がおっぱいおっきいし!』

苗木「……」

確かによく見てみると、顔以外にも相違点がたくさんあった。

言弾グレードアップ!
【江ノ島の顔】名簿の証明写真とここにいる江ノ島の顔がだいぶ違う。別人の可能性が高い。


何をしようか?
↓1(残り3回)

善吉に所へ一度戻り、操作状況の相談

苗木「……よし! 一度人吉君のところに戻って相談してみよう!」

かなり証拠は集まったはずだ。裁判まで時間もあまりないし、一度話し合ったほうがいいだろう。



プールでは相変わらず九頭龍くんと桑田君が口論している。
しかし人吉君は、不知火さんのそばに立ち続けていた。

苗木「人吉君?」

善吉「ああ、苗木か。捜査はどんな感じだった?」

僕は人吉君に集めてきた情報を伝えた。

善吉「……ありがとな、苗木。助かったぜ」

苗木「ううん。絶対に、絶対に解決しようね」

善吉「……ああ」


何を話す?
↓1

裏切り者の可能性

苗木「思ったんだけど、ここにいるメンバーってどういう基準で集められたんだろうね」

善吉「学年ってわけでもなさそうだしな。名瀬先輩に至っては希望ヶ峰関係者とはいえ箱庭学園生徒らしいし」

苗木「不思議だよね」

善吉「これだけ人数がいるなら、案外内通者がいたりしてな」

苗木「えっ……?」

内通者……?
確かにこれだけの人数を集めた上に殺し合いをさせるのだ。内通者がいる方がやりやすいだろうが……

苗木「でもそんなこと……!」

しかし、ありえないと言い切ることができなかった。
理由は書庫で手に入れた希望ヶ峰入学予定者一覧表だ。

苗木(でも……江ノ島さんが……? そんなこと……)

善吉「江ノ島のことか?」

苗木「!」

人吉君は僕の考えを察したようだ。

善吉「どんな理由があって別人になってるのかは知らねーが、何か理由があるんだろうな。わかりゃいいんだが。というかそもそもあいつは本当に別人なのか?」

苗木「……わからない」

すべては学級裁判で明らかになることだろう。
なんとなくそう確信した。



何をしようか?(残り2回)
↓1

情報を整理してみよう

苗木「情報を整理してみようか」

善吉「ああ、そうだな。一度まとめてみっか」


≪アリバイ一覧≫
善吉:自室にいた。
苗木:4時すぎから朝まで音無とともに食堂にいた。5時頃5分程度トイレに行っている。
安心院:七海と球磨川の見張り。
江ノ島:自室にいた。5時頃に水を飲みに食堂に向かい、音無にのみ会う。
桑田:九頭龍と狛枝の見張り。
狛枝:桑田と九頭龍に見張られていた。
九頭龍:桑田と狛枝の見張り。
球磨川:安心院と七海に見張られていた。
不二咲:自室でファイルを解凍していた。
七海:安心院と球磨川の見張り。
不知火:午前5:00頃プールで溺死。
名瀬:自室にいた。
音無:4時すぎから朝まで苗木とともに食堂にいた。5時頃に江ノ島に会う。


≪言弾一覧≫
【引きこもり増加】前回の事件から、深夜の外出を控えていたメンバーが増えているため、誰にも見られずに外出することはたやすかった。
【不知火が沈んでいた場所】プールのほぼ中央。投げ入れるのは難しい距離。
【モノクマレポート】被害者は不知火半袖。午前5:00頃に死亡。殺人現場はプール。死因は水による窒息で、薬物などが用いられた痕跡はない。
また、身体の前面に広範囲に広がる打撲の跡があった。おそらく一回の殴打で作られた。
【ひも】不知火を縛っていたロープ。やけに長く、相当な長さが余っていて、端は輪になっている。
【手を拘束する手錠】体や足と違い、手は手錠で拘束されていた。球磨川が持ち出したらしいが、昨日なくしたと騒いでいたらしい。
【傷んだ照明】プールの証明が一つ傷んでいた。ちょうどプールの真上あたり。
【プールの天井の柱】ここを登って行けば壊れた照明までたどり着ける。
そこそこ強度はあるようだが、桑田ぐらいの人間がぶら下がるには少し心もとない。苗木や九頭龍並に軽ければ別だろうが……。
【水たまり】プールの端にはやけにめだつ大きな水たまりがあった。
【不知火が目撃された時刻】九頭龍が昨日の昼ごろに食堂で不知火を目撃した。
【かき氷用の氷】不知火は昨日の昼時間にかき氷をするために大きな氷を用意していた。
【ロープと手錠の入手先】倉庫にあったもののようだ。誰でも持ち出せたので、特定はできていない。
【不知火の手紙】不知火の自室に会った手紙。内容はよく意味が分からない。
【朝日奈の遺書】半袖にあてられた朝日奈の遺書。半袖は読むことなく死んでしまった。
【江ノ島の様子】江ノ島は7時過ぎに髪を濡らした状態だった。夜時間はシャワーが出ないはずだが……?
本人は髪の毛をとくときに霧吹きを使ったと言っている。
【苗木のトイレ】苗木は不知火の死亡時刻の午前5時頃5分間程度トイレに行っていた。その間に音無は江ノ島にあったらしい。
【希望ヶ峰学園生徒の名簿】書庫で見つけたもの。安心院と音無の名前がなかった。
【江ノ島の顔】名簿の証明写真とここにいる江ノ島の顔がだいぶ違う。別人の可能性が高い。
【音無の記憶ノート】音無の記憶ノート。


善吉「こんなところか」

苗木「そうだね」



何をしようか?(ラスト)(終了しても構いません)
↓1

じゃあ終了にしよう

考えをまとめ終わるや否や、学級裁判の開始を知らせるモノクマの放送がなった。

苗木(まだ完全に解けたわけじゃない……あとは裁判中に解き明かしていかないと……!)

ボクたちは集合のかけられた、学級裁判所へ向かうためのエレベーターがあるらしい部屋へと向かった。



≪操作キャラが善吉に変更されました≫

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最終更新:2013年01月04日 03:31