≪メンバー≫「生き残り8人」
人吉善吉(超高校級の生徒会長?)
苗木誠(超高校級の幸運)
安心院なじみ[?年](超高校級の???)
戦刃むくろ(超高校級の軍人)
桑田怜恩(超高校級の野球選手)
●弐大猫丸[二年](超高校級のマネージャー)
狛枝凪人[二年](超高校級の幸運)
九頭龍冬彦[二年](超高校級の極道)
●球磨川禊[三年?](超高校級の過負荷)
●不二咲千尋(超高校級のプログラマー)
七海千秋[二年?](超高校級のゲーマー)
●朝日奈葵(超高校級のスイマー)
●不知火半袖(超高校級の影武者)
●名瀬夭歌(超高校級の生体工学者)
●音無涼子→江ノ島盾子(超高校級の絶望)
≪保有スキル≫
【大博打・改】コンマが1~4なら0個、5~0なら7個のアイテムを手に入れられる。
【乾坤一擲】コンマが1~5なら0個、それ以上なら10個のプレゼントが手に入る。
【七光り】学級裁判時のミス時のダメージが1/2になる。
【詭弁】発言力の最大値増加
【草食系】対人コンマ判定に+2
【情報通】書庫での情報収集時のコンマ判定に+1
【剛腕】遠距離戦闘コンマで+1
【お母さん直伝サバット】戦闘補正+2
【生存本能】撤退コンマ判定に+3
【アルゴリズム】発言ウィークポイントが3個以内になる。
【分析力】捜査時に、重要な証拠のある場所や人物が思い浮かぶ。
【不幸フェチ】即死コンマを出した場合、1回リトライができる。
≪保有アイテム≫
【男のマロン】【松田の似顔絵】【財部ちゃんのパンツ】【須木奈佐木のマスク】【無限タンポポ】
【熊の髪飾りの少女】【イン・ビトロ・ローズ】【希望の乾パン】【シークレットブーツ】
【手ぶらジーンズ写真集】【黒神めだかのブロマイド】【須木奈佐木 咲のデビューシングル】
【アンティークドール】【箱庭学園百代目生徒会長の腕章】【安心院さんのぶら】【ガンダムのダンボール】
【財部ちゃんのちょっと勝負し過ぎた勝負ブラジャー】【永遠のミサンガ】【めだかちゃんの意外と普通なブラジャー】
≪19日目≫
俺たちは朝早くから食堂に集まっていた。
……もちろん、今後のことを話し合うためだった。
善吉「……」
誰も話し出さない。周りの出方をうかがっているようだった。
善吉「」
何について話す?
↓2
実はゲームだったことについてどう思うか
善吉「……苗木、本当にここはゲームの中なんだよな」
苗木「……うん、そうだよ」
苗木ははっきりとそういった。
桑田「……信じられるワケねえだろ」
むくろ「そうだけど……苗木君たちが嘘をついてるとも思えないよ」
七海「私も名瀬さんが何の理由もなしにお父さんを殺せるとも思わない」
狛枝「……」
苗木「実感がわかないかもしれないけど、事実なんだ」
善吉「……そして、俺たちはNPCってのも本当なんだな」
桑田「なんで人吉はそんなに冷静に受け入れてるワケ!? ふつうに考えてありえないっしょ!? 俺たちが死んでるとさあ!」
善吉「」
NPCの件についてどう思う?
↓2
飲み食いして思考出来て今でも十分生きてる
何かあってもお母さん直伝サバットでぶっ飛すと言う
善吉「飲み食いして思考出来て今でも十分生きてる。だから今は動揺して混乱して共倒れして、全滅しちまうのが一番やべえよ。何かあってもお母さんの直伝サバットでぶっ飛す」
桑田「……なんだよそれ。なんでそういう風に考えられんだよ……」
七海「それが本当かどうかを確かめるためにも黒幕と接触しなくちゃいけないよ。……これ以上誰も欠けることなくね」
桑田「……」
七海「全員で脱出できる方法だってきっとあるよ。だからどうすれば黒幕と交渉できるか考えよう」
桑田「……わかったよ」
桑田は渋々と引き下がった。
むくろ「やらなきゃいけないのは現状の把握と開放区域の確認だね」
苗木「ボクが答えられることなら何でも答えるよ」
善吉「」
苗木に何を聞く?
↓2
黒幕について心当たりがあるか?
善吉「黒幕について心当たりはあるか?」
苗木「直接は知らない。ボクがここに入る前に知ったのは未来機関内でこのコロシアイ学園生活プログラムが執行されようとしていたってことだけなんだ」
九頭龍「ちっ、そんだけなのかよ」
苗木「でも……憶測でモノを言うのはどうかとも思うんだけど、心当たりがないわけじゃないんだ」
善吉「本当か?!」
安心院「へえ、それは誰なんだい?」
苗木「……僕の予想している黒幕の正体は」
苗木は俺の方を見た。
苗木「人吉君の幼馴染であり、現未来機関トップ……黒神めだかだよ」
善吉「……は?」
善吉「」
なんという?
↓2
いや、動機がねえだろ。
確かにめだかちゃんのスペック的にはできるかもしれねえけどよお
善吉「いや、動機がねえだろ! 確かにめだかちゃんのスペック的にはできるかもしれねえけどよお」
苗木「……そのスペックが重要なんだ。僕たちがこのプログラムの存在を知ったとき、日向君や左右田くんやアルターエゴ……たくさんの人たちがプログラムの解体を試みた。だけど、誰も解体どころか全容の把握すらできなかったんだ」
善吉「それだけでめだかちゃんが黒幕って言うのか!?」
苗木「……今だって日向くんやアルターエゴたちが解体をしようとしてくれてるはずだよ。でも、いまだに成功の兆しはない。そんなことができるのは黒神さんだけだし、もし黒神さんが黒幕なんだとしたら、きっとこれからも外からの救出は期待できないよ」
善吉「だからなんでめだかちゃんだって決めつけるんだよ!? 動機がねえだろうが! だいたい、未来機関ってのはなんだ!? どうしてめだかちゃんがそんなよくわからねえ機関のトップなんてやってるんだよ!?」
桑田「ちょっと待てよ! そのめだかとかいうやつは何者なんだよ?」
九頭龍「人吉の知り合いが黒幕だってのかよ……」
善吉「だからそれは違うって……」
狛枝「聞き覚えがあるね。黒神めだかって言う名前は」
善吉「知ってるのか?」
狛枝「有名人だからね。なにより人吉君、君が彼女を破って100代目生徒会長になったんだろう?」
善吉「……らしいけどな」
苗木「……スペック面、未来機関の中枢に関与できるという面から考えても……一番怪しいのは黒神さんなんだ」
善吉「」
なんという?
↓2
そう思う根拠はなんだよ
善吉「そう思う根拠はなんだよ」
苗木「……さっき言った通り、あの日向君やアルターエゴがいまだにこのプログラムを解体できていないからなんだ。2人のスペックは相当高くて、対抗できる人物なんてそれこそ限られてる」
善吉「そんなのは証拠にならねえだろうが!」
苗木「……ボクも疑いたくはないんだ。でも、黒神さん以外に現状を作り出せる人物がいないのも事実なんだ」
善吉「なんでそう決めつけて……!」
苗木「それにあのときから黒神さんは誰にも理解できなくなってしまったから……」
善吉「……?」
善吉「」
何を言おう?
↓2
それってまさか……
自惚れかもしれねぇが、俺が死んだからか?
善吉「それってまさか…… 自惚れかもしれねぇが、俺が死んだからか?」
苗木「その通りだよ。第一回目のコロシアイ学園生活……そこで人吉君が脱落してしまってから、黒神さんは変わってしまったそうなんだ」
善吉「……」
苗木「今の彼女はどこかおかしいんだ。元々付き合いのほとんどなかった僕でもわかってしまうくらいには。他人のためにつくし、絶望と率先して戦っているのは彼女だし、未来機関があれほど巨大な反絶望組織になったのも彼女が貢献した部分が大きいそうなんだけど……そこには彼女自身は何もないんだ。わかるのは黒神さんが正しいことをしているってことだけで」
善吉「……めだかちゃんが正しいのは当たり前だろ」
苗木「……上手く言えないけど、誰よりも黒神さんと一緒に居続けた人吉君なら間違いなく違和感に気づくと思うよ」
苗木が中途半端な憶測で話しているようには見えなかった。
めだかちゃんがおかしいくらい正しいのは自分がよく知っている。
だからこそ、めだかちゃんはこんなことを計画するはずがないということだって俺は知っているのだ。
善吉「……」
善吉「」
何を言う?
↓2
仮にそうだとしてもコロシアイ何かさせて何がしたいんだよ!?
参考にした過去のコロシアイってどうなったんだよ?
善吉「仮にそうだとしてもコロシアイ何かさせて何がしたいんだよ!? 参考にした過去のコロシアイってどうなったんだよ?」
苗木「なんで黒幕がこんなプログラムを実行したのかはわからない」
狛枝「……そういえばさぁ、コロシアイ学園生活は絶望を生むだけではなく、希望を生み成長を促すんだったよね? 過去のコロシアイについて教えてくれない?」
苗木「1回目は生存者6名、2回目は生存者5名だったよ。そしてその2つの黒幕は江ノ島盾子と江ノ島盾子のアルターエゴ……どちらも絶望側だった。そして過去2回とも、希望は絶望に打ち勝って、幕を閉じた……」
狛枝「当然の結果だね」
善吉「……生存者って誰だったんだ?」
苗木「一回目がボクと霧切さん、十神くんと腐川さんと朝日奈さんと葉隠くん。二回目が日向君と九頭龍君と左右田君とソニアさんと終里さんだったよ」
桑田「……」
むくろ「今回の黒幕は、盾子ちゃんじゃなさそうだね……」
善吉「」
何を話す?
↓2
希望が最後に勝つコロシアイ……
まさか自分を終わらせる為に………いや、めだかちゃんはそんな馬鹿なことはしねえ
めだかちゃんは……他人の為に正しい事をする。絶望なんかに負けない
善吉「希望が最後に勝つコロシアイ……まさか自分を終わらせる為に………いや、めだかちゃんはそんな馬鹿なことはしねえ
めだかちゃんは……他人の為に正しい事をする。絶望なんかに負けない」
苗木「……そうだよね」
狛枝「ねえ、時間は無限じゃないんだしさ、そろそろ今後どうしていくかを具体的に決めない?」
善吉「……ああ」
何か決めたいことやしたいことはある?
↓2
そういえば、記憶回復薬はどうなったんだ、と聞く
もし手元にあるならば狛枝と九頭竜を最初にして、後の飲む順番を決める
善吉「そういえば記憶回復薬はどうなったんだ?」
苗木「ボクが預かってるよ」
善吉「じゃあ飲むか?」
苗木「……」
苗木はあからさまに一瞬固まった。
善吉「……」
苗木「えっと……その」
狛枝「へえ、何か渡せない理由でもあるのかな?」
苗木「渡せないというかなんというか……あの……」
苗木は焦っている。……何か企んでいるのだろうか?
善吉「苗木、なんで渡せないんだ?」
苗木「渡せないわけじゃないんだけど……」
苗木はちらっと狛枝の方を見た。
狛枝「……?」
善吉(狛枝に何かあるのか……?)
七海「……とにかく、記憶回復薬は服用したメンバーが行動不能になっちゃうから、飲むかどうかとか、どの順番にのむかとかは慎重に決めたほうがいい……と思うよ」
善吉「確かにそうかもしれねーが……」
苗木「……」
七海は苗木に助け船を出したのだろうか……?
七海「使いたいときは1人づつのほうがいいと思うよ」
むくろ「無防備になっちゃうし、看病する人も必要だもんね……」
九頭龍「だったら使うときは俺から使わせろ」
九頭龍は言った。
七海「別にいいんじゃないかな」
桑田「……」
九頭龍「じゃあひと段落したら俺が使うぜ」
薬の話がひと段落したところで、七海が俺に話しかけてきた。
七海「……人吉君、お願いがあるんだけど」
善吉「どうした七海」
七海「マスターキーを貸してほしいなと思って」
善吉「マスターキーを……?」
七海「うん」
七海は真剣そうな顔で言った。
善吉「……何をするつもりなんだよ」
七海「……私にしかできないことがしたくて」
マスターキーを貸す?
↓1
かす
善吉「……ああ、いいぜ」
俺はマスターキーを七海に手渡した。
七海「ありがとう」
七海は笑顔で受け取った。
前回の裁判の様子からして……七海は絶対にクロになったりはしないと思った。
もちろん他のメンバーだってしないとは思っているが。
七海「きっとうまくやってみせるよ」
善吉「……」
七海は小さくポーズを決めた。
善吉「そろそろ時間だな……最後に話しておくことはあるか?」
↓2
こんな状況だ変な考え浮かんじまうかもしれねえ。
そんな時は一人で思い詰めねえで誰かに話そうぜ。
俺は皆仲間だと思ってる。
善吉「こんな状況だ変な考え浮かんじまうかもしれねえ。そんな時は一人で思い詰めねえで誰かに話そうぜ。俺は皆仲間だと思ってる」
七海「……うん。そうだよね。こういう時こそ助け合わなくちゃ」
九頭龍「……誰かに頼るってのか?」
善吉「俺自身受け入れきれねえ事実は多い。だが、俺は誰からの相談だって受け入れる」
苗木「人吉君……」
むくろ「……うん」
狛枝「それじゃあひとまず解散して、捜索でもしようか」
話がひと段落したところで。狛枝がそう提案した。
桑田「……わりい、オレ部屋に戻るわ」
善吉「わかった。無理すんなよ」
桑田を除くメンバー全員で、開放区域の捜索を開始することになった。
5階には武道場と植物庭園と生物室があったはずだ……
善吉「どこを調べるか……」
どこに行きますか?
↓1
苗木の意見を聞く
善吉「苗木、お前はここの地理を知ってるんだろ? どこが重要そうなんだ?」
苗木「僕の時は、生物室が一番重要な場所だったけど……今回も同じかどうかはわからない」
善吉「そうか。ありがとな」
生物室に行く?(鍵は解放済)
↓1
行く
俺は生物室に向かった。
善吉「苗木の話じゃここの部屋に死体保存装置があるって話だったか。……胸糞悪い話だぜ」
死体保存装置らしきものはすぐに見つかった。
本来ならここに脱落者の死体が入っているはずなのだが……ランプは一つも転倒していなかった。
善吉「……空か」
死体はどこにもなかった。
善吉「じゃあ死体はどこで始末したんだ? ……まるで消去されたデータみたいに跡形もねえ」
誰か部屋に来た?(来た場合人物指定)
↓1
狛枝で
誰かが部屋に入ってくる音がした。
狛枝「あれ、人吉君はここにいたんだ」
善吉「何しに来たんですか」
狛枝「何って……捜索に決まってるでしょ」
狛枝は生物室を見渡すと、ランプが点灯していないことに気づいたようだった。
狛枝「……あれ? 苗木君の話じゃそこに死体が保存されてるって話だったと思うんだけど」
善吉「死体ならなかったぜ」
狛枝「ふうん……」
狛枝「ところでさ……人吉君は誰が怪しいと思う?」
善吉「あやしい……?」
狛枝「忘れたりしてないよね? 球磨川禊が言ってたじゃないか」
善吉「球磨川が言っていた……?」
狛枝の言っている「誰が怪しい」とは、なんについての話か?
↓1
内通者
善吉「内通者か」
狛枝「そう、それ。ボクとしては人吉君当たりじゃないかと思ってたんだけど……どうかな?」
善吉「違いますよ!?」
狛枝「必死に否定する方が怪しいみたいな、さあ」
善吉「嫌なこと言わないでくれませんか」
狛枝「あはっ、冗談だって」
善吉(冗談に聞こえねえ……)
狛枝「内通者が一人紛れ込んでいる……それってバツ印がついている方とついていない方とどちらの人間だと思う?」
善吉「ついてない方ですか?」
狛枝「と、思うよね。でもここがプログラムなら、内通者用に作られたアバタ―があったとしてもおかしくないと思うんだ」
善吉「……」
狛枝「内通者って何のためにいるんだろうね。球磨川禊の言い方からして内通者はあの時点で生きてたと考えたほうがいいと思うんだけど、その割には最もありえそうな可能性である「コロシアイの加速」とうう役割を果たしていたものはいないようなものだった」
善吉「……あんたはやってましたけどね」
狛枝「ひょっとするとボクが内通者かもしれないよ?」
善吉「なんかあからさますぎて逆にねー気がする」
狛枝「そうかな」
善吉「」
何か話す?
↓2
カッ、俺は逆に考えるぜ
内通者が居るってことは事件を起こさずに黒幕にコンタクトが取れるってことだ
後はNPCのバックアップを奪って、名瀬先輩に七海みたいに作って貰えばいい
できるはずなんだ、なんたって俺達は超高校級なんだから
善吉「カッ、俺は逆に考えるぜ。内通者が居るってことは事件を起こさずに黒幕にコンタクトが取れるってことだ。後はNPCのバックアップを奪って、名瀬先輩に七海みたいに作って貰えばいい。できるはずなんだ、なんたって俺達は超高校級なんだから」
狛枝「え……」
狛枝は驚いたような顔をした。
狛枝「そっか……そんな風に考えちゃうんだね。さすがは超高校級の人吉君だよ……僕みたいなゴミ虫なんかとは大違いだね」
善吉「……その内心はそう思ってなさそうな自虐やめてくれませんか」
狛枝「とんでもない! 僕は申し訳なくて仕方ないんだよ。それこそ死にたいくらいにね」
善吉「……」
狛枝「内通者についてはボクも調べておくから、何か聞きたいことが会ったら聞きにきてよ」
そう言って狛枝先輩は去って行った。
【殺人フラグの存在を確認しました】
善吉「……午後はどうするかな」
何をしようか?
↓2
全員を集めて渇を入れる
間違っても絶対に事件は起こすな
名瀬と不知火の思いは無駄にするな
絶対に俺達15人揃ってここから脱出するぞ
善吉「……」
このままではいけないと思った。
メンバーの雰囲気はよくない上、個人の思惑も不明瞭。このままではいつか再び殺人が起こってしまうという確信があった。
善吉「……みんなを集めるか」
全員を集めて喝を入れなおすことにした。
食堂には全員来なかった。
善吉「七海はどこに行ったんだ?」
むくろ「自室にも5階にもいなかったよ……」
苗木「大丈夫かな……」
安心院「七海さんなら4階で見かけたよ」
九頭龍「4階って何する気なんだ……?」
狛枝「まあそれは今はおいておこう。人吉君が何か言いたいみたいだからね」
九頭龍「……?」
善吉「俺が言いたいのは1つだ。間違っても絶対に事件は起こすな。名瀬と不知火の思いは無駄にするな。絶対に俺達揃ってここから脱出するぞ」
狛枝「……」
苗木「そうだよ。みんな揃ってなきゃ意味ないんだ」
苗木も続けてそう言った。
「ふざけんなよ」
善吉「!?」
声の主は桑田だった。
善吉「桑田……!?」
桑田「何が全員だよ。俺たちは死んでんだろ!? ここから出たって意味ねえじゃねえか! 誰かを殺して得すんのは、「望んでコロシアイに参加した生きてるメンバー」だけじゃねえか!」
苗木「それは違うよ! 得とか損とかじゃないんだ。希望を持って前に進まなきゃ何もできないよ」
桑田「じゃあなんで今までのクロは全員「望んでコロシアイに参加した奴」なんだよ!?」
善吉「!」
第一の事件のクロの朝日奈。
第三の事件のクロの球磨川。
第四の事件の名瀬。
この3人はいずれも「望んでコロシアイに参加したメンバー」だった。
第二の事件のクロは江ノ島だが、事件を起こすのを持ちかけたという点では不知火もクロ……と言っているのかもしれない。
桑田「もしかしたらお前らの記憶喪失なんて嘘なんじゃねえの!? 俺たちが混乱してるのを見て面白がってんだろ!?
善吉「そんな言い方すんじゃねえよ」
桑田「すぐに受け入れてる人吉だって人吉だ! なんで受け入れられるわけ!? ふつうそんな風に受け入れられねえだろ!!」
善吉「っ……」
桑田「俺は俺が死んでるなんてぜってー認めねーぞ! おれはこっから出なきゃなんねーんだ……俺はこっから出て弐大の野郎の……」
桑田の言っていることは支離滅裂だった。
信じると言ったり信じないと言ったり……それは混乱している証拠のようなものだった。
つまるところ桑田は疑心暗鬼に陥ってしまっていたのだ。
むくろ「……」
桑田だけではない。同じくすでに死んでいるのだと告げられていた戦刃もうまく気持ちの整理ができていないような様子だった。
九頭龍「さっきから聞いてたらめちゃくちゃなことを言いやがって……混乱してんのがてめえだけだと思ってんじゃねえぞ!?」
桑田「うっせえ!」
九頭龍「落ち着けっつってんだよ!」
桑田「……そりゃお前は落ちつけるよな。なんつったってお前は俺たちと違ってちゃんと生きてるんだもんな!」
九頭龍「っ……!」
桑田「……俺、やっぱ帰るわ」
桑田は食堂を出て行った。
むくろ「……ごめん。私も少し一人で考えたい」
それに続くように戦刃も出て行った。
九頭龍「……」
善吉「」
何か言う?
↓2
自分が死んでるのはショックだけどそれとは別に希望側の勝利を願ってるのも皆同じ
あいつらが元気になるのを待ってやってくれ
善吉「自分が死んでるのはショックだけどそれとは別に希望側の勝利を願ってるのも皆同じだ。あいつらが元気になるのを待ってやってくれ」
九頭龍「……悪ぃな」
九頭龍は俺に対してそう言ってきた。
善吉「謝らないでくれよ。正直言ったら俺だって受け入れられてねえ。でもそのせいで黒幕の思うつぼってのはもっと腹が立つんだよ!」
九頭龍「……」
善吉「俺たちは絶対にこれ以上事件なんて起こしたらダメなんだ。だから九頭龍も何かあったらなんでも頼ってくれ。俺にできることなら手伝うぜ」
九頭龍「……頼る、か」
その後俺たちは食堂で解散した。
【殺人フラグの存在を確認しました】
≪19日目を終了します≫
最終更新:2013年01月05日 03:20