第四の学級裁判

≪スキル一覧≫
最大5つまでセットできます。

【七光】学級裁判時のミス時のダメージが1/2になる。
【詭弁】発言力の最大値が1つ増加
【アルゴリズム】発言ウィークポイントが3個以内になる。

使用しますか?
↓1

全部使う



≪言弾一覧≫
【モノクマレポート】被害者は不二咲千尋。死因は凍死。なんらかの薬物を使われた痕跡がある。
【凍りついたからだ】不二咲の体はがちがちに凍り付いていた。少なくとも一晩中凍らされていたようだ。
【不二咲の目撃情報】人吉は不二咲と昨夜9時過ぎに別れている。
【不二咲の性別】なんと不二咲は男性だった!?
【赤い傷】不二咲の左腕には赤い点のような傷跡があった。
【プラスチックのクズ】化学室のゴミ箱にはプラスチックチップのようなごみクズが大量に捨ててあった。もとは何かの形をしていたように見える。
【無くなった薬】名瀬の作った記憶喪失回復薬が9個すべてなくなっていた。昨日までは確かにあったはずだが……
【不二咲の茶色い服の破片】冷凍庫の中に不二咲の服の破片が入っていた。
狛枝は低い温度にさらされればもろくなると言っているが、冷凍庫は服をもろくさせられるほど冷たくない。
【散らばった書類】化学室の床は名瀬の書き込んだ紙で足の踏み場もないくらい埋まっていた。
【化学室にあった水筒】細長いタイプの魔法瓶。中を開けてみたが、匂いも味もしなかった。
【排水溝に落ちていた針】化学室の排水溝に引っかかっていた針。何かの管のように針の先っぽからもう片方にかけて穴が開いている。
【紙屑】ばらばらの紙がゴミ箱に捨ててあった。かなり細かく微塵にされている。
【減った睡眠薬】睡眠薬の瓶に開封した跡があった。
【不二咲の部屋】不二咲の部屋は綺麗に整頓されていた。犯人と争った形跡はない。
【戦刃の聞いた足音】昨夜保健室にいる戦刃が聞いた足音。
12:00前 2人分の足音
5:00頃 2人分の足音
5:30頃 1人分の足音
6:00すぎ 2人分の足音
6:30過ぎ 2人分の足音
【ぼろぼろの黒い服?】食堂の生ごみの中からぼろぼろの謎の黒い布が出てきた。
服のようにも見えるが……服にしては伸びやすい素材だ。
【苗木の容体】ずっと眠ったままだった。熱は下がってきているのでそろそろ起きるかもしれない。
【桑田の証言】桑田は6:00頃にトイレに行っている。その時に七海と名瀬が歩いているのを見た。
【狛枝の不調】17日目の夜、狛枝はお腹を下してトイレにこもっていた。そのあいだ九頭龍が扉の前で見張っていた。
その後0時頃には人吉の部屋に戻ってきた。
【壊れた学園長室の鍵】学園長室の鍵がひび割れるように壊れていた。どういう方法で壊れているのかはわからないが、人為的なものらしい。
【マスターキーの存在】マスターキーは学園長室にはなかった。
【燃えカス】何かの燃えカスのようなものが学園長室の扉の前に落ちていた。
【髪の毛】学園長室に落ちていた紫がかった長い黒髪。黒神家の誰かのもの。
【コロシアイ学園生活の名簿】コロシアイ学園生活の生徒の名簿。マスターキーを探しているときに棚の奥から見つかった。
人吉・戦刃・桑田・弐大・狛枝・不二咲・七海・江ノ島の顔に赤いバツ印がついている。
×人吉善吉:「愚行権」人吉善吉。箱庭学園100代目生徒会長であり、第78期超高校級の生徒会長。
箱庭学園と希望ヶ峰学園78期生との交流生第一期生。第一回コロシアイ学園生活に参加した。
苗木誠:第78期超高校級の幸運。第一回コロシアイ学園生活に参加した。未来機関所属。
安心院なじみ:「悪平等」安心院なじみ。ただ二人だけの悪平等の一人。
7932兆1354億4152万3222個の異常性と4925兆9165億2611万0643個の過負荷 合わせて1京2858兆0519億6763万3865個のスキルのスキルを持つ。
×戦刃むくろ:第78期超高校級の軍人であり、超高校級の絶望の一員。第一回コロシアイ学園生活に参加した。
×桑田怜恩:第78期超高校級の野球選手。第一回コロシアイ学園生活に参加した。
×弐大猫丸:第77期超高校級のマネージャー。第二回コロシアイ学園生活に参加した。
×狛枝凪人:「幸運」狛枝凪斗。第77期超高校級の幸運。第二回コロシアイ学園生活に参加した。
九頭龍冬彦:第77期超高校級の極道。第二回コロシアイ学園生活に参加した。
球磨川禊:「大嘘憑き」「却本作り」球磨川禊。箱庭学園99代目副会長であり、第78期超高校級の過負荷。
箱庭学園と希望ヶ峰学園78期生との交流生第一期生。
×不二咲千尋:第78期超高校級のプログラマー。アルターエゴを制作。第一回コロシアイ学園生活に参加した。
×七海千秋:不二咲千尋と名瀬夭歌との共同研究によって生み出された生きた体を持つAI。超高校級のゲーマーの才能を持つ。
朝日奈葵:第78期超高校級のスイマー。第一回コロシアイ学園生活に参加した。未来機関所属。
不知火半袖:「正喰者」不知火半袖。箱庭学園所属。不知火の里の時期言彦である。
名瀬夭歌:「黒い包帯」「凍る火柱」名瀬夭歌。箱庭学園100代目副会長であり、箱庭学園所属の超高校級の生命学者。
カムクライズルプロジェクトに参加し、手術主任を務めた。フラスコ計画の統括も務める。
×江ノ島盾子:「絶望」江ノ島盾子。第78期超高校級のギャルであり、超高校級の絶望。
希望ヶ峰学園史上最大最悪の事件や人類史上最大最悪の絶望的事件をを引き起こし、第一回コロシアイ学園生活を計画した黒幕。


≪アリバイ≫
人吉善吉:9時ごろには自室で名瀬・七海・安心院と過ごしていた。翌朝7:30頃に不二咲の死体を発見する。
○苗木誠:ずっと寝込んでいたままだった。3回目の裁判後ずっと目を覚ましていないらしいが……。
安心院なじみ:17日目の午後9時頃には人吉の部屋で名瀬・七海・人吉とすごしていた。
戦刃むくろ:桑田とともに苗木の世話をしていた。深夜桑田がトイレに行っている5分間程度は一人だった。
桑田怜恩:戦刃とともに苗木の世話をしていた。深夜、トイレに行く途中に七海と名瀬を目撃した。7:30頃に不二咲の死体を発見。
狛枝凪人:17日目の夜0時前頃に善吉の部屋にやってきた。お腹を下していたらしい。その後人吉の部屋で寝ていた。
九頭龍冬彦:17日目の夜0時前頃に善吉の部屋にやってきた。狛枝のトイレに付き合っていた。その後人吉の部屋で寝ていた。
●不二咲千尋:9時頃にお風呂に入りに一人で自室へ。それ以降の目撃証言はない。18日目の7:30ごろにキッチンの冷凍庫の中から死体で発見される。
七海千秋:9時前に名瀬とともに人吉の部屋で寝落ちした。朝7時に食堂に向かい、冷凍庫の中から不二咲を発見した。
18日目の6:00頃に1階で桑田に目撃されている。7:30頃に不二咲の死体を発見する。
名瀬夭歌:9時前に七海とともに人吉の部屋で寝落ちした。朝7時に食堂に向かい、冷凍庫の中から不二咲を発見した。
18日目の6:00頃に1階で桑田に目撃されている。7:30頃に不二咲の死体を発見する。




第4の裁判



開廷




≪裁判開始≫

発言力 ●●●●●●




全員が沈黙している。
……やはり、調査時間中にクロの正体にまでたどり着いた人物はいないようだ。
順番に整理していくしかなさそうだ。


まずは何について話し合おうか?
↓1

全員のアリバイのおさらいと戦刃が聞いた足音について

善吉「まずは全員のアリバイと戦刃の聞いた足音について考えるか」

九頭龍「戦刃の聞いた足音? なんだそりゃあ?」

戦刃「昨夜足音をいくつか聞いたから……いつもの癖で時間も覚えてたの」

安心院「アリバイから、誰がどの足音だったのかを照らし合わせてみてもいいかもしれないね」



【戦刃の聞いた足音】昨夜保健室にいる戦刃が聞いた足音。
12:00前 2人分の足音
5:00頃 2人分の足音
5:30頃 1人分の足音
6:00すぎ 2人分の足音
6:30過ぎ 2人分の足音


≪アリバイ≫
人吉善吉:9時ごろには自室で名瀬・七海・安心院と過ごしていた。翌朝7:30頃に不二咲の死体を発見する。
○苗木誠:ずっと寝込んでいたままだった。3回目の裁判後ずっと目を覚ましていないらしいが……。
安心院なじみ:17日目の午後9時頃には人吉の部屋で名瀬・七海・人吉とすごしていた。
戦刃むくろ:桑田とともに苗木の世話をしていた。深夜桑田がトイレに行っている5分間程度は一人だった。
桑田怜恩:戦刃とともに苗木の世話をしていた。深夜、トイレに行く途中に七海と名瀬を目撃した。7:30頃に不二咲の死体を発見。
狛枝凪人:17日目の夜0時前頃に善吉の部屋にやってきた。お腹を下していたらしい。その後人吉の部屋で寝ていた。
九頭龍冬彦:17日目の夜0時前頃に善吉の部屋にやってきた。狛枝のトイレに付き合っていた。その後人吉の部屋で寝ていた。
●不二咲千尋:9時頃にお風呂に入りに一人で自室へ。それ以降の目撃証言はない。18日目の7:30ごろにキッチンの冷凍庫の中から死体で発見される。
七海千秋:9時前に名瀬とともに人吉の部屋で寝落ちした。朝7時に食堂に向かい、冷凍庫の中から不二咲を発見した。
18日目の6:00頃に1階で桑田に目撃されている。7:30頃に不二咲の死体を発見する。
名瀬夭歌:9時前に七海とともに人吉の部屋で寝落ちした。朝7時に食堂に向かい、冷凍庫の中から不二咲を発見した。
18日目の6:00頃に1階で桑田に目撃されている。7:30頃に不二咲の死体を発見する。


桑田「まずは12:00頃の2人分の足跡について考えてみようぜ」

善吉(誰の足音だったんだ……?)


12:00頃の足音は誰のものか?
↓1

九頭龍と狛枝

善吉(お前しかいない!)


善吉「12:00頃の足音は……狛枝先輩と九頭龍だな」

狛枝「一階の配置は、

←寄宿舎 保健室 トイレ 二階への階段→

って感じだしね。僕たちはそのくらいの時間に移動してたはずだよ」

九頭龍「人吉の部屋についたのが0時過ぎだったからな。つうかなんでお前は俺のことは呼び捨てなんだよ」

善吉(……やっべえ、身長のせいで先輩だってことすっかり忘れてた)

安心院「とりあえず12:00の足音は狛枝くんと九頭龍君で確定ってことでいいね」

善吉「じゃあ次は……」

安心院「わかりそうなのは6時頃の足音だね」


6:00頃の足音は誰のもの?
↓1

名瀬と七海

善吉(お前しかいない!)


善吉「6時頃の足音は……名瀬と七海、お前たちだな」

七海「……」

名瀬「……」

桑田「おいおい、何黙ってんだよ。俺は確かに二人が廊下を歩いてるところを見てるんだぜ?」

狛枝「ひょっとして、言いにくいことでもしてたのかな?」

名瀬「やましいことなんて何もしてねーよ」

九頭龍「んなこと言っててめえらが殺したんじゃねえだろうな……?!」

七海「それは違うよ!」

七海らしくない、はっきりとしたもの物言いだった。



【ノーストップ議論を開始します】


狛枝「【6:00の足音は七海さんと名瀬さん】ってことで間違いはなさそうだよね」

桑田「なんで七海ちゃんと名瀬ちゃんはあんなところにいたんだろうな」

九頭龍「戦刃や桑田が嘘をついてたんじゃねーの?」

むくろ「朝食の準備のためとか……?」

安心院「【食堂まで行くのに一階の廊下は通らない】よ」

名瀬「俺と七海ちゃんにちーたんは殺せねえ。殺すはずもねえ!」

狛枝「感情論を聞いてるわけじゃないよ」

九頭龍「二人がグルになって七海と名瀬で【不二咲を殺した】んじゃねえだろうな?!」



善吉(いや……あの状態からして、それは不可能なんじゃないか……?)
論破しろ!
↓1

【不二咲を殺した】に【凍りついたからだ】 かな?

善吉「それは違うぜ!」


善吉「6時ごろに出歩いていた名瀬と七海には不二咲を殺すのは難しいんじゃないか? 不二咲の死体は、異常に冷えていたんだからな」

桑田「それがどう無実の証明になんだよ?」

善吉「……不二咲の死体が発見されたのは7:30頃。1時間やそこらであそこまで冷やすことはできねえよ」

狛枝「冷凍庫程度の温度じゃ、あんなに凍らせるのは無理だよね」

九頭龍「だから無実だってか……だがよ、あんな時間にお前らはなにをやってたんだ?」

七海「えーっと……」

名瀬「別に無実なんだから、言わなくてもいいだろ」

善吉「え……」

名瀬「俺は七海ちゃんと6時ごろに外に出て、6時半過ぎには食堂へと戻ってきた。ただそれだけだよ」

善吉「だからなんで出歩いたんだよ!?」

七海「……散歩、みたいな……」

善吉「はあ!?」

七海と名瀬は答えるつもりはなさそうだ……

狛枝「二人は話すつもりはなさそうだし、先に他の足音について考えてみようか」

善吉「残りの足音って……5:00頃のと5:30頃のだよな」


足音を特定できそう?
↓1

出来ない

善吉「うーん……まだ無理そうだな」

桑田「つーかさ、名乗り出れば早くね?」

九頭龍「それができねえってことはやましいことでもしてたんだろ」

桑田「でも、5時って6時よりはまだ時間があるつっても、不二咲の体を冷やすには時間がたんねーだろ? だったら安全圏だし、疑われもしねえんだから名乗り出ればいいのにな」

善吉(なにか……あるんだよな)


言弾アップデート!

【戦刃の聞いた足音】昨夜保健室にいる戦刃が聞いた足音。
12:00前 2人分の足音 狛枝と九頭龍
5:00頃 2人分の足音
5:30頃 1人分の足音
6:00すぎ 2人分の足音 名瀬と七海
6:30過ぎ 2人分の足音 名瀬と七海

善吉「足音の特定ができそうなのはこのくらいか」


次は何について話し合おう?
↓2

何処で襲われたか

善吉「不二咲がどこで襲われたかについて考えようぜ」

狛枝「そうだね。まさか冷凍庫の中で殺されたわけじゃないだろうし」



≪ノーストップ議論を開始します≫


狛枝「どこで殺されたんだろうね?」

桑田「【食堂じゃねえの】?」

九頭龍「そもそも不二咲はその時間帯何をしてたんだ?」

安心院「【9時頃に風呂に入るからって人吉君の部屋を出て行った】よ」

むくろ「じゃあ【部屋で誰かに襲われて】そのまま……」

九頭龍「部屋に入れたのか?」

むくろ「インターホンを押せば不二咲さんならきっと部屋に入れてくれるだろうし……」

九頭龍「そこで犯人に襲われたってわけか……」



善吉(いや、それはありえねえ!)
論破しろ!
↓1

【部屋で誰かに襲われて】を【不二咲の部屋】で論破

善吉「それは違うぜ!」


善吉「不二咲の部屋は綺麗に整頓されていて、争った形跡が全くなかった! 誰かに部屋で襲われたって言うのはありえねえ!」

九頭龍「……なるほどな」

むくろ「いくら不二咲さん相手でも、全く痕跡を残さずに殺すとなると難しいかな……」

善吉「だから、不二咲は部屋以外のどこかで襲われたんだよ」

九頭龍「でもどこで襲われたんだ……」

狛枝「うーん、ここは言っておくべきかな?」

善吉「へ?」


狛枝「それは違うよ……」

≪反論ショーダウンを開始します≫


狛枝「モノクマレポートを見ればわかるんだけど、不二咲さんには薬物が使用された痕跡が残っていた」

「死因は凍死だから、即死系の毒を盛られたわけじゃないだろうし」

「化学室の減っていた薬品からして、【睡眠薬】なんじゃないかな」

「不二咲さんに武道の心得はないようだし」

「【隙をついて犯人が不二咲さんに薬を打つ】のは簡単だよね!」

「それなら争った形跡ものこらないだろうしさ」

「部屋で襲われてないって決めるのは早計じゃないかな」

「……【部屋に勝手に侵入する手段だってある】んだしね」



善吉(矛盾はないように聞こえるが……もしそうだとしたら違和感が……)
論破しろ!
↓2

【隙をついて不二咲さんに薬を打つ】を【赤い傷】

善吉「それは違うぜ!」


善吉「不二咲二は確かに薬が使われていた……でも、それが隙をついて犯人に打たれたものだとしたらおかしなところがあんだよ」

桑田「どの辺がおかしいんだよ?」

善吉「打たれた場所だ。不二咲には注射の跡のようなものが左腕に残っていた……でも普通隙をついて薬を相手に打とうってやつが左腕を狙うか?」

むくろ「……狙わないかな」

善吉「狙うなら普通は首とかだろうし、左腕なんて狙いにくいところだろ? そもそも注射なんか使わないで飲食物にでも混ぜておく方が確実だし証拠だって残らない」

狛枝「そっか! 僕の勘違いだったみたいだね」

善吉(絶対わかった上で誘導してるよこの人は……)

桑田「じゃああの左腕の跡ってなんなんだ? どう見ても注射痕なんだろ?」

九頭龍「睡眠薬だって減ってるんだしな」



善吉(なんで左腕に赤い跡が残ってたんだ……?)
考えられる可能性とは?
↓2

自分でうった?

善吉(これだ!)


善吉「……自分でうったんじゃねえか?」

桑田「は……?」

狛枝「それなら左腕に跡が残っていた理由も説明できるだろうね。不二咲さんは自らの手で注射したんだ」

桑田「どういうわけだよ!? また自殺だとでも言う気か!?」

善吉「それはまだわからねえけど……隙をつかれて打たれたって言うのよりはまだあり得るんじゃねえか?」

九頭龍「どういう理由があったらわざわざ睡眠薬なんて自分で打つんだよ……」

狛枝「それをこれからの議論で解き明かしていけばいいんだよ!」

善吉(どうして不二咲は自分で睡眠薬を打ったんだ……? くそっ、情報が足りねえ……!)


安心院「さて……それじゃあ他のことについても話してみようか。わかることから解き明かしていけば、初めはわからなかったことでもわかるようになる」

何について話す?
↓2

消えた名瀬の薬について

善吉「……消えた名瀬の薬について話そうぜ」

桑田「名瀬の薬って……もしかしてあれか?」

名瀬「アレだな」

善吉「あれだな……」

無論、記憶喪失を治す薬である。

桑田「つーかさ、あれってもう完成してたのかよ!?」

九頭龍「そういやお前らは知らねーのか……」

むくろ「うん、完成してたなんて知らなかったよ」

名瀬「昨日のうちに完成させたはずなのによー、今朝になったら消えてやがったんだ」

狛枝「事件に関係ありそうだね!」

名瀬「薬と毒は紙一重なんだぞ……使用量ミスったらどうなることか」

狛枝「名瀬さんの不手際って言うのはありえないだろうし……やっぱり誰かが盗んだんだろうね」

善吉(盗んだ……? でも、誰が何のためにだ?)


考えられる可能性とは? (自由安価・ミス判定はありません。ご自由にご想像を)
↓2

製造に関わってた3名の誰かが隠した

善吉「製造にかかわってた3人の誰かが隠したとかか……?」

七海「……私はやってないよ」

名瀬「なんでわざわざ作った薬を隠さなきゃならねーんだよ。動機もねーよ」

狛枝「残るは不二咲さんだけど……もしかして不二咲さんが隠したのかな?」

九頭龍「おいおい、なんでそんなことをする必要があんだよ?」

善吉「記憶を取り戻させないためか……? でも誰が盗んだとしても、何の得が……」

狛枝「名瀬さんの薬って注射器で打つタイプだよね?」

名瀬「そうだが……それがどうしたんだ?」

狛枝「名瀬さんの薬が使われたかどうか、確かめる方法があるんじゃないかな?」

善吉「!?」


善吉(名瀬の薬は始末されてただけじゃないのか……?)
薬が使われたかどうかの証拠
↓1

ちーたんの注射器のあと

善吉「……もしかして不二咲の注射の跡って、睡眠薬じゃなくて名瀬の薬だったんじゃないか……!?」

むくろ「えっ……!?」

桑田「じゃあ不二咲は記憶を取り戻してたのかよ!?」

善吉「睡眠薬を打つよりは、名瀬先輩の薬を打ったって言う方がまだ理解できるだろ?」

七海「……あの薬は打ったら苗木君みたいな高熱が出ちゃうんだよ? みんなに知らせる前に勝手に使ったりするかな」

善吉「どっちにしろ、不二咲は注射器を使ってるのは間違いねーと思うぜ」

桑田「物的証拠がねえのに確定なんてできねーだろ?」

九頭龍「……いや、注射器らしきものならあったかもしれねーぜ?」

桑田「!?」

善吉「注射器らしきもの……?」



注射器らしきものとは?(複数個)
↓2

プラスチックのくず
注射針

善吉(これだ!)


善吉「化学室にあったプラスチックのくずと排水溝に捨ててあった針……あれって実は注射器なんじゃないか?」

九頭龍「なるほど……! そのまま捨てたらバレバレだから、ばらして捨てたってわけか」

狛枝「ばらばらになっていた紙はプラスチックを隠すためだったのかな? でも化学室で注射器が始末されていたってことは……」

善吉「不二咲が注射器を使ったのは間違いねえんだから……ひょっとすると現場って……」



犯行現場は?
↓1

善吉「犯行現場って化学室だったんじゃねえか?」

七海「……わざわざ注射器を別の場所から持っていって始末したかったんだとしても、一つの部屋で証拠を隠滅するのっで妙だもんね」

狛枝「化学室からはいろいろと妙なものが出てきてるしね……もしも現場じゃなかったとしても、かかわっているのは間違いはずだ」

善吉(現場はおそらく化学室で、不二咲の部屋は荒らされていなかった……不二咲は自分から化学室に向かったのか……?)


安心院「話し合ってないことも減ってきたね。次は何について話し合おうか?」


何を話す?
↓2

マスターキーの所在

善吉「マスターキーの所在について話し合おうぜ」

九頭龍「マスターキー……?」

善吉「学園長室にマスターキーがなかったんだ」

桑田「ちょっと待てよ! ってことはなんだ、人吉てめえ学園長室に入ったのか!?」

善吉「ああ、入ったぜ」

九頭龍「なんで入れるんだよ!? あそこは鍵がかかってたはずじゃねえか!」

狛枝「捜査時間の間に、僕たちはあそこに入れるようになっていることに気づいたんだ。そして入ってみたら、マスターキーはなかった」

善吉「だから誰かが先に侵入して取って行ったんじゃねーかと思ったんだ」

九頭龍「なんでそう思ったんだ? 元からなかっただけかもしれねーだろうが」




なぜ誰かが侵入済みだと思ったか?
↓1

髪の毛

善吉「あそこには髪の毛が落ちてたんだよ」

七海「髪の毛……?」


【髪の毛】学園長室に落ちていた紫がかった長い黒髪。黒神家の誰かのもの。


七海「その髪は……」

善吉「この髪のやつって、一人しかいねえよな」


人物を指定しろ!
↓1

名瀬

善吉(お前しかいない!)


善吉「名瀬先輩。あんたの髪ですよね」

名瀬「……」

むくろ「でもどうして彼女が入ったの……? それに生徒手帳には扉の破壊は禁止って書いてあったのに、名瀬さんには処罰されたような跡はないよ……」

名瀬「……」

狛枝「でも学園長室には名瀬さんの髪があった。それって、名瀬さんがいたまぎれもない証拠だよね!」

桑田「じゃあ今名瀬ちゃんはマスターキーを持ってるのか!?」

善吉「どうなんだ、名瀬先輩」


名瀬「……それはちげーよ」

≪反論ショーダウンを開始します≫


名瀬「俺は【学園長室になんて侵入してねー】よ」

「空いてるとも思わなかったから調査にも行ってねえ」

「だからその【髪は別人のもの】だろうな」

「大体校則を破ったらただじゃ済まねえんだから」

「【扉を破壊した】ら処罰……何らかの怪我を負ってなきゃおかしいだろ」

「俺にはそんなあとどこにもねーぜ?」



善吉(本当にそうなのか……? 屁理屈だけど……こんな可能性もあるんじゃ……)
論破しろ!
↓2

壊されたのは鍵穴であって扉ではない

善吉「……」

名瀬「……」

善吉「……扉じゃなくて鍵穴を壊しただけだから処罰されてねえだけ、とか……」

名瀬「……!」

九頭龍「いやその理屈はおかしい」

名瀬「なんでわかったんだ……!?」

九頭龍「あってたのかよ!?」



名瀬「……ちっ、しゃーねー。まあ裁判まで来たら黙ってる必要もそこまでねえしな」

七海「名瀬さん……」



名瀬「学園長室の鍵穴を破壊して侵入したのは、俺たちだ」


善吉「俺「たち」……?」

七海「……私も一緒に行ったんだ」

狛枝「ってことは、学園長室の鍵穴破壊は6時から6時半ごろに起きたのかな?」

名瀬「ああ、そうだ」

桑田「なんで言わなかったんだよ!?」

名瀬「……」

名瀬は黙っている……

九頭龍「どんな理由があったんだ?」

七海「えっと……正直に言ったら捜査できなくなるんじゃないかって不安になっちゃったから、かな」

善吉「捜査できなくなる……?」

七海「うん。そうだよ」

名瀬「……俺は校則が追加されてるのに気づいたとき、「鍵穴だけ壊せば校則の穴をくぐれんじゃねーか」って思ったんだ。だからそれを今朝実行した」

善吉「でもそんな屁理屈通じねえ可能性のほうが高いだろ」

名瀬「そうだよ。だからわざわざちーたんのいないときにやったんだよ」

七海「今朝名瀬さんに起こされてから私もついてったんだ。……お父さんには危険なことしてほしくなかったから」

名瀬「俺はどうなったっていいし、七海ちゃんはAIだ。中枢が残ってたらどうにでも復活させられる。でも、不二咲には危険の高いことはしてほしくなかったんだよ……」

善吉「……」

だからこそ不二咲を抜いた2人で学園長室に侵入した。……危険な目にあわさせたくない故の行動だが、その時すでに不二咲は襲われていたのだろうから皮肉な話である。

名瀬「悪いな、黙ってて……でもよー、どうしても調査したかったんだ」

七海「……殺人が起こっちゃった日に学園長室に侵入していたなんて言ったら、警戒されて捜査から外されるかも知れないって思ったら、言えなかったんだ。……ごめんなさい」

善吉「そうだったのか……」

こいつらのかたくなな行動は、こんな理由からだったのか。

狛枝「……」




何について話し合う?
↓2

名簿

善吉「……」


学園長室に会った名簿のことについて思い出す。
……あれは超巨大な爆弾のようなものだ。下手な話の切り出し方をすると、みんなが混乱して裁判自体が成り立たなくなってしまう可能性だって……あるかもしれない。

善吉(慎重に話をしねーとやべえな)



名簿の何について話す?
↓1

「」の中について

善吉「あのよ、「愚行権」「悪平等」「幸運」「大嘘憑き」「却本作り」「正喰者」「黒い包帯」「凍る火柱」「絶望」……この中に何か聞き覚えのあるものとかねーか?」

狛枝「それって……」

俺は狛枝と少しだけ目合わせ、裁判を混乱させるつもりはないことを伝えた。



直下コンマ判定
5以上なら……?
【草食系】+2

2(+2=4)

狛枝「僕の「幸運」、江ノ島盾子の「絶望」、球磨川禊の「大嘘憑き」はまだなんとなくわかるんだけどな」

善吉「俺の「愚行権」や不知火の「正喰者」なんて何が何だかわかんねーし……」

名瀬「俺の「黒い包帯」は「十三組の十三人」での検体名だぜ」

善吉「……検体名?」

名瀬「あー、あれだ。二つ名的な」

共通点はなんなのか……ついている者とついていないモノの差はなんなのか……わからなかった。

安心院「……」




何について話す?
↓2

マスターキーの存在

善吉「そういえば名瀬先輩、マスターキーは結局あったんですか?」

名瀬「ああ、あったぜ」

善吉「!」

桑田「まじかよ!」

名瀬「ほらよ」

名瀬は俺に何か小さいものを投げ渡してきた……

善吉「モノクマ柄の鍵……」

名瀬「それがあらゆる場所で使えるのは確認済みだ。具体的には個室とトラッシュルームだな」

善吉「これはどうすりゃ……」

名瀬「とりあえずお前がもっとけ。それはジョーカーアイテムだからな。下手に持ってたらそれだけで犯人候補に挙げられちまうが、便利さは右に出るものはねえよ」

善吉「……はあ」



何を話そう?
↓2

モノクマファイルにも記載されていない不二咲千尋の死亡推定時刻について

善吉「不二咲の死亡時刻について話し合うぞ」

桑田「死亡時刻って……冷凍庫に入れられてからしばらくしてじゃねーの?」

善吉「普通に考えたらそうだけどな。でも、不二咲はただ冷凍庫に入れられてただけにしてはおかしい状態だったんだよ」

九頭龍「おかしい状態?」

狛枝「アレのことだね!」



おかしいこととは……?
↓1

【不二咲の茶色い服の破片】

善吉(これだ!)


善吉「冷凍庫の中に茶色い切れ端があったんだけどよ」

桑田「なんだそりゃ? なんかの袋か?」

善吉「この切れ端は……不二咲のスカートの欠けた跡にぴったり一致したんだ」

七海「……ふむ、それはおかしいですな」

九頭龍「いくらなんでも服が破けるなんておかしいだろ?」

善吉「俺もそう思う」

狛枝「低い温度にさらされればもろくなるよね」

むくろ「いや……冷凍庫は服をもろくさせられるほど冷たくない」

九頭龍「どういうことなんだ……?」


≪ノーストップ議論を開始します≫


九頭龍「なんで不二咲の服は千切れてたんだ……?」

狛枝「冷えてもろくなってたからじゃないかな」

むくろ「でも冷凍庫はそんな冷たくないよ……」

名瀬「【冷凍庫の温度設定を変えた】とかか?」

七海「元から【もっと冷やしておいた状態で冷凍庫に入れた】のかも……」

桑田「つーか、普通に【引きちぎれただけ】なんじゃねーの?」



善吉(布がもろくなるほど冷やすことのできるものって限られてくるよな……有名なのはあれだけど……)
賛成しろ!(言弾あってもなくてもおk)
↓1

【もっと冷やしておいた状態で冷凍庫に入れた】に水筒で液体窒素で同意

善吉「それに賛成だぜ!」


善吉「俺も、冷やした状態で入れたんだと思う」

七海「やっぱりそうなんだね」

善吉「化学室に魔法瓶があったんだ」

名瀬「あ……」

安心院「魔法の瓶とはいうものだよ」

善吉「俺は最初てっきり熱いものを入れてたのかと思ったんだが……別に冷たいものでも構わねえだろ?」

狛枝「犯人はそこに冷たいものを入れておいて、不二咲さんに使ったんだね」

名瀬「えっと」

狛枝「無色無臭の超低温の物質といえば液体窒素だよね……名瀬さん、七海さん、化学室に液体窒素はあった?」

七海「えーと、一本だけあったよ」

狛枝「じゃあ魔法瓶の中身は液体窒素で確定かな」

桑田「……おい、ちょっと待て! 液体窒素って確かやばいくらい冷たいんだろ?」

安心院「大体-198度くらいが沸点だよ」

桑田「だったらアリバイが変わってくるんじゃねえか!?」

善吉「……そうだな」

液体窒素は異常に低温の物質だ。
そんなものを使えば不二咲は容易に殺せるだろうし、服をもろくすることだって可能だろう。
そして、一瞬にして冷やすことのできる液体窒素を使えば……

善吉「液体窒素を使えば、長時間不二咲を冷凍庫にいれておかなくても大丈夫だ。……つまり、大げさに言ってしまえば、7時過ぎに冷凍庫に詰め込んだところで、発見時の状態は作り出せる」

狛枝「推定犯行予告の幅が一気に広がったね!」

九頭龍「……ちっ、またこの展開かよ……!」

桑田「つうかさ、そんなことあり得るのかよ?!」

むくろ「液体窒素なんて凶器を使ったうえ、冷凍庫に入れたってことは計画的な殺人なのかな……」

桑田「でもよ、これってあくまで推測だろ? なんか証拠とかあんのかよ?」

狛枝「液体窒素を使ったのが化学室でなら、不二咲さんの服はすでにもろくなっていたはずだよね。ほかにもその状態になっていそうなものがあるんじゃないかな?」


善吉(現場は化学室だと予想してるが……そこに何か証拠があったんじゃないか?)
証拠を提示しろ!(複数)
↓2

【散らばった書類】と【紙屑】かな

善吉(これだ!)


善吉「ああ、狛枝先輩の言うとおりだ。化学室のゴミ箱には大量の紙屑が捨ててあったんだ」

むくろ「紙屑……?」

善吉「その紙は不二咲の服と似たような状態になってたんじゃないか? だからあんなに細かくなってたんだと思う」

安心院「化学室には大量の書類が床に散らばっていた……あんなところで液体窒素なんて使えば、床の書類まで巻き込まれるのは当然だよね」

善吉「だからやっぱり化学室では液体窒素が使われてたんだ」

桑田「そっか……」

善吉「まてよ、これだけ話し合ったおかげで、足音の特定ができるんじゃないか?」

九頭龍「確かにそうだな……」

安心院「それじゃあ少しわかったことを振り返ってみようか」



≪ロジカルダイブを開始します≫

1:犯行現場は?
2:見つかった注射器の数
3:犯行時刻をごまかすために使われた道具とは?
4:まだ誰のものかわかっていない足音の時刻は?
↓1

1: 科学室
2: 2本
3: 液体窒素
4: 5:00と5:30

善吉(ひらめいた!)


善吉「犯行現場は化学室。見つかった注射器の数は2本。犯行には液体窒素が使われた……もしかしてこれ、5:00と5:30の足音が特定できるんじゃねえか?」

狛枝「少なくとも1人は確定するね」



5:00の足音の人物は? 一人指名しろ!
↓1

ちーたん

善吉(お前しかいねえ!)


善吉「5:00頃の足音のうちの1人は不二咲本人のものだろうな」

九頭龍「へやは荒らされてもいねえし、自分の意志で犯行現場に行った時のもんだな」

狛枝「ねえモノクマ、今回の不二咲さんの事件って、間違いなく他殺なんだよね?」

モノクマ「はいそうですよ!」

狛枝「……じゃあ、クロの足音もわかったね。ねえ人吉君」



善吉(クロの足音……それって……)
時間帯をすべて指定しろ!
↓1

5:00と5:30

善吉(これだ!)


善吉「5:00と5:300の足音がクロか」

九頭龍「……そうとしか考えられねえな」

狛枝「化学室で不二咲さんを殺したあと、食堂まで運んだんだとしたら……行きは不二咲さんとクロの足音で、帰りが不二咲さんを運んでいるクロ1人分の足音ってことでつじつまが合うね」

桑田「でもよー、クロと不二咲は化学室に何しに行ってたんだ?」

安心院「キミはいいウィークポイントメーカーになれそうだね」

桑田「は?」

善吉「現場の状況からして、注射器を使用したんだろうな。不二咲の注射跡は自分で打ったものだし、それが当初の目的だったはずだ」

狛枝「不二咲さんには注射跡が1つしかなかったから……もう一つはクロが使ったんだろうね!」

九頭龍「2つ始末されてるんだからそうなんだろうな……

桑田「おいおい、いくらなんでも注射器なんて渡されたら警戒するだろ?!」

安心院「そうじゃない場合だってあるはずだよ」

善吉「不二咲が警戒しない相手がいたのか……?」


怪しい人物を指名しろ!(複数)
↓1

名瀬と七海

善吉(お前しかいない!)


善吉「……名瀬先輩と七海。お前らなら不二咲を警戒させることなく注射針を渡せたんじゃないか?」

むくろ「あっ……!」

九頭龍「はあ!? あの二人がやったって言うのか!?」

桑田「いくらなんでもそれはありえねえだろ!?」

善吉「だけど、アリバイのあった桑田と戦刃と苗木を除いたメンバーの中で、不二咲が無条件に警戒を解くのはその2人くらいしかいないだろ!?」

俺たちの目線が名瀬と七海に向けられた……

七海「……えーと」

名瀬「つうかよー、すっかりタイミング逃しちまったせいでいいづらかったんだが……」

しかし七海と名瀬は焦った様子も見せない。むしろ気まずいといった様子だ。

善吉「どういうことだ……?」

そして名瀬は前提を覆す発言をした。

名瀬「簡単に言うとだ。あの液体窒素が殺人に使用されたのはありえねえんだ」

善吉「……は?」

善吉「どういうことだ!?」

七海「えっと……5:00から5:30の間に液体窒素が使われたっていうのはありえないんだ」

善吉(何を証拠にそんなことが言い切れるんだ……?)

狛枝「ねえ、それってもしかして学園長室への侵入法に何か関係あるのかな」

名瀬「大正解だ。俺たちは6時過ぎに液体窒素を使って学園長室に侵入してんだ」

桑田「おいおいおいおい!? なんで液体窒素で学園長室に入れるんだ!?」



≪ノーストップ議論を開始します≫


狛枝「どうやって学園長室に入ったのかな?」

安心院「液体窒素を使ったんだよね」

九頭龍「【液体窒素で爆破した】とかか?」

桑田「【ドアノブを凍らせた】とか?」

むくろ「【やっぱり温度を利用した】のかな」

七海「私たちは液体窒素だけで学園長室に入ったわけじゃないんだ。もう一つ道具を使ったんだよ」

九頭龍「それだけじゃねえのか?」

名瀬「鍵穴は金属製だったからな。金属を簡単に割る方法があるんだよ」


善吉(液体窒素だけじゃねえ……? もしかしてあれって……)
同意しろ!
↓2

【やっぱり温度を利用した】に【燃えカス】で同意

善吉「それに賛成だ!」


善吉「やっぱり二人は温度差を利用した……そうだろ?」

七海「うん、そうだよ」

桑田「温度差って……そんなもので開くのかよ?」

名瀬「開くんだよ。鍵は金属製なんだからな」

安心院「急激な温度変化による金属製の鍵そのものの破壊だね」

名瀬「金属は急激な温度変化で簡単に割れるもんなんだよ」

狛枝「その時に、液体窒素を使ったんだね」

七海「……液体窒素は一本しかなかったかし、私たちが使ったときはまだまだ余ってたもん」

名瀬「……そんときにミスって液体窒素こぼしちまったせいでやばいことになったんだけどな」

七海「名瀬さんが全身タイツ常備だったからこそ無事だったんだよ!」

九頭龍「おい! あの黒い布ってお前らが捨てたのかよ!?」

名瀬「俺のタイツだな。朝に捨てたんだよ」

九頭龍「紛らわしいことすんじゃねーよ!」

桑田「混乱してきた……! じゃあやっぱり犯行には液体窒素なんて使われてなかったのか?!」

狛枝「もしそうだとすると、犯行時刻はずれるね。じゃあ怪しいのは九頭龍くん、君かな?」

九頭龍「はああ?! なんでそうなるんだよ!?」

桑田「液体窒素が使われてねーなら、不二咲が冷凍庫に入ってた時間はかなりの長さになるはずだから……そのくれーの時間にアリバイがなかったのは九頭龍と狛枝だけだな」

九頭龍「だったら狛枝はどうなんだよ!?」

狛枝「僕は個室に入ってたんだよ? 九頭龍君がちゃんと見張っていてくれたなら、外に出ることすらできないんだから」

九頭龍「だとしても不二咲の服の破片や注射針はどうなんだ?! 俺はやってねえぞ!?」


善吉(くそっ! 結局議論が振り出しに戻っちまった……!? どうすりゃいいんだよ……九頭龍が犯人なのか……!?)


直下コンマ判定
【草食系】+2

7(+2=9)

安心院「やれやれ……まったく、見てらんねーな」

善吉「安心院……?」

安心院は指示棒のようなものとメガネを取り出し装着すると、大きな声で言った。

安心院「安っっ心院さんのぉおおおお! ドキドキ! スキル講座ああ!」

善吉「はあ!?」

狛枝「……?」

安心院「スキルってのは大きく「異常」と「過負荷」に分類される。簡単にわけると、理論的に証明できなおかつ利点が多いのが「異常」、理論的に証明できなくてどこまでもマイナスなのが「過負荷」ってところか」

善吉「それがなにか事件と関係があるのか……?」

安心院「まあ聞いておきなさい。そしてスキル名は大体スキルの内容を表しているもんだ。ボクが言うんだから間違いないよ。だからね人吉くん、さっき君が言っていた「愚行権」「悪平等」「幸運」「大嘘憑き」「却本作り」「正喰者」「黒い包帯」「凍る火柱」「絶望」のスキルの内容を予測できるのさ」

善吉「ちょっと待ってくれ! スキルってどういうことだ!?」

狛枝「括弧の中って……球磨川禊の大嘘憑きみたいなやつのことかな」

安心院「これらのスキルの中に……今回の事件に思いっきり活用できそうなやつがあるだろ?」



善吉(それって……)
スキルと人物を指定しろ!
↓1

凍る火柱 名瀬

善吉(お前しかいない!)


善吉「それって名瀬の凍る火柱か……!?」

名瀬「なっ」

安心院「ご名答! 「凍る」火柱……今回の事件に関わってないってほうがおかしいよね。これがあれば液体窒素なんて道具なくても不二咲千尋を殺すことができるのさ」

名瀬「おいおい! なんだそりゃ!? 俺は「黒い包帯」って二つ名ならあるけどよ、そんなイケてる名前のスキルなんてもってねーぞ!?」

九頭龍「いや……俺たちは球磨川の大嘘憑きに前回さんざん振り回されてんだ。そういうもんの存在を否定はできねえ」

むくろ「……」

七海「……私も聞いたことないかな。名瀬さんのことはかなり知ってるけど、そんなものは聞いたことないし」

名瀬「そんな確証のねえオカルトで犯人扱いされてたまるかよ! お前らはその胡散臭い女の言うことを信じるのか!?」

狛枝「でも、凍る火柱って名前は無視できないよね。球磨川禊の大嘘憑きの前例からそういうオカルトもあると仮定して……名瀬さんがクロって線も洗うべきかな」

名瀬「俺はちーたんを殺す動機なんてねーよ! おまえらバトル漫画のよみすぎなんじゃねーのか!?」

善吉「……一度洗ってみるべきか?」

七海「私も賛成かな」

名瀬「!?」

七海「疑ってるわけじゃない……でもこうしてみんなに怪しまれちゃった以上、きちんと無実を証明しないといけないもん」

名瀬「七海ちゃん……」

狛枝「それじゃあ名瀬さんがクロだったと仮定して話してみようか」

狛枝「まずは話の整理からだね。名瀬さんがクロだった場合の行動は……」

善吉「ええっと……9時頃に俺の部屋で寝て、5:00頃に不二咲と化学室に向かってお互い記憶喪失治療薬(もしくは睡眠薬などの偽物)を打つ。そのあと不二咲を「凍る火柱」で殺して5:30頃に食堂まで運ぶ。6:00から6:30の間に七海と学園長室に行ってマスターキーをゲットする。あとは食堂に向かって朝食の準備をする……って感じだな」

狛枝「この話を聞いてるとさ……クロには他の人にはないアレの後が残ってるはずだよね」

善吉「アレ……?」



何があるはず?
↓1

注射跡

善吉(これだ!)


善吉「アレって注射跡のことか?」

狛枝「名瀬さんは常に黒いタイツで肌を覆っている……注射跡を隠すのは簡単だよね」

桑田「じゃあ注射跡があったらクロってことなのか……!?」

むくろ「……」

名瀬「……わかったよ」

名瀬はそういうと、いきなりスカートを外そうとした。

善吉「いやちょっと待て! なんでスカートから脱ぐんだ!?」

名瀬「だってこれ全身タイツだし脱ぐには一回全身裸になんねーと……あんま見んなよ」

善吉「見ないですけど!」

桑田「……」

善吉「期待すんじゃねえ桑田!」

とりあえずまだ予備のタイツはあるそうなので、腕部分のタイツだけ切ってもらうことになった。

善吉「!」

そこから出てきたのは、明らかな注射跡だった。

九頭龍「注射の跡……! まさか本当にてめえがクロだったのか……!?」

むくろ「そんな……」

善吉「……」

桑田「……いや、別にこれっておかしくねえんじゃねえか?」

狛枝「えっ? どうしてかな」

桑田「だってよお、確か名瀬って今朝……」



善吉(名瀬に注射跡があってもおかしくない理由か……)
↓2

回復薬を注射していた

善吉(これだ!)


善吉「……たしか名瀬って捜査前に【超回復薬】を打ってたよな」

狛枝「!?」

名瀬「そうだよ。これはそん時の跡だ」

桑田「だから名瀬ちゃんに1つ注射跡があるのはおかしなことじゃねーんだよ」

名瀬「そういうことだ。だから俺がちーたんを殺すワケねえって言ってるだろ」

狛枝「……この展開を予想して対策していたのかな?」

名瀬「人聞きの悪い言い方するんじゃねーよ」

七海「……でもこれじゃあ確定シロとも確定クロともいえないよね」

善吉「そうだよな……じゃあほかにどういうところから証明すりゃあいいんだ……?」

安心院「いろいろ質問していくのもありかもね。もしも名瀬さんがクロならボロを出す可能性がある」



どうしよう?
↓2

お前は学園長室の名簿を見たのか?

発言力●●●●●〇


善吉「お前は学園長室の名簿を見たのか?」

名瀬「みてねーよ。学園長室に入ったのはそもそもマスターキーが目的だったわけだしな」

七海「時間的にも名簿を探す時間はなかった……と思うよ」

善吉「そうか……」

狛枝「うーん、少し質問がストレートすぎたかもね」

名瀬「……」


何を質問する?
↓2

善吉は安心院にこれは黒神の黒髪だみたいに言われてるから黒神の事聞くか?

発言力●●●●●


善吉「……俺の幼馴染のことは知ってるか?」

名瀬「知らねーな」

善吉「その髪はどう見ても黒神家のものだ。安心院だって言ってた。……なにか知らねーか?」

名瀬「あー、あーそんなこともあったらしいな。だがな、俺は小さい時に家を出て記憶を消したらしいんだよ。だからもしかしたら、その黒神とかいう家の血縁者なのかもしんねーなー」

善吉「……」

狛枝「事件……それも凍る火柱関連の話がいいかもしれないね。この事件は名瀬さんのスキルの存在証明が大きなカギを握っている」



何を聞こうか?
↓2

ブラックオウガだって言われるとどうしようもないけど液体窒素をこぼしてタイツ駄目にしてる事を聞く

発言力●●●●○


善吉「そういえば液体窒素こぼしてタイツをだめにしてるって言ってたよな」

名瀬「ああ、そうだぜ」

善吉「それって本当か? ふつう液体窒素なんてかかったらひとたまりもねえと思うんだが」

名瀬「このタイツは未完成とはいえ元々特別性だしな……ほら、タイツがずたずたに切られてただろ? 慌てて液体窒素をかけたタイツを脱いだんだ」

七海「そうだよ。奇跡的……なのかな。タイツが丈夫なこともあったかもしれないんだけど、なんとか無事だったんだ」

狛枝「ずいぶんご都合主義な奇跡だね」

名瀬「用心の結果はご都合主義とは言わねーんだよ」



狛枝「……ひょっとすると、名瀬さんの「凍る火柱」はモノを凍らせたり燃やしたりするスキルじゃないのかもしれないね」ボソッ

善吉「だったらどんなスキルなんだ……?」ボソッ


何を話そう?
↓1

球磨川苗木みたいに高熱が出てないのがアイスファイアの存在証明だ

善吉「これってクロは注射を打ってるのか?」

むくろ「注射針は2本あったから……」

善吉「だったらなんで誰も高熱を出してねーんだ?」

名瀬「俺は健康体だ。注射なんて打ってねーよ」

狛枝「でもキミが「凍る火柱」を持っているっているんだとしたら……おかしくないよね?」

名瀬「だから俺はそんなもんもってねーんだから、無理なんだよ」

狛枝「……」



善吉(……!? 今の話の流れっておかしくねえか……!?)
おかしな点
↓2

健康体なのに超回復薬を打ったのか?

発言力●●●●

善吉「健康体なのに超回復薬を打ったのか?」

名瀬「……あれは疲労回復効果を見込んでだ。苗木みてーにはなってねーだろ」

善吉「……あ」



再安価
↓1

なんでそんなのって言うのか?
燃やす凍らす能力しか予想してないのにまるでそれがあれば熱は平気な感じで話が進んでる

善吉「ちょっと待ってくれ! 今の話の流れはおかしい!」

九頭龍「何がなんだ……?」

善吉「おまえらは「凍る火柱」と聞いてどんな能力を想像した?」

桑田「えーっと、なんでもかんでも凍らしちまう能力とか?」

むくろ「不二咲さんも凍らせられてるし、そうじゃないのかな……」

名瀬「ッ……!」

狛枝「あはっ、気づいたみたいだね」

善吉「普通は桑田や戦刃みてえに考えるはずだ。だけど名瀬先輩、あんたは「凍る火柱があれば熱は平気」という前提で話を進めている。どうしてなんだ?」

名瀬「……それは」

桑田「まさか、マジで名瀬ちゃんが犯人なワケ!?」

七海「……」

名瀬「ちげーよ。それを言うなら狛枝だって体温操作前提で話してただろうが! 俺も、たまたま予想してただけだ」

善吉「……名瀬先輩」

名瀬「そんなオカルトで犯人扱いされてたまるかよ」



狛枝「まだ認めない見たいだけど……どうすればいいと思う?」

善吉「……」

七海「……あのね、いままで化学室と食堂のことしか考えてなかったけど、その間の話もしたほうがいい……と思うよ」



何を話そう?
↓2

ちーたんをどうやって運んだのか

善吉「不二咲はどうやって運ばれたんだと思う?」

桑田「ふつーにクロに運ばれたんだろ?」

善吉「不二咲が化学室で凍らされてたのは、化学室の紙や不二咲の服の破片からして確実なんだ。でもそれだとおかしいんだ!」

名瀬「ッ……」

善吉「だったらクロはどうやって化学室から食堂まで不二咲を運んだんだ!?」

桑田「なっ……!」

九頭龍「そうか、ふつうならそれは不可能なんじゃねーか……」

狛枝「念のために聞いておくけど、5:30ごろは一人分の足音しか聞いてないんだよね?」

むくろ「うん。そうだよ」

狛枝「だったら台車を使った可能性もないね」

安心院「一見誰にも運べないように思えるが……あのスキルを持っているはずのあの人物だけは直接触れることが可能だった」



善吉(それはあいつしかしないんだ!)
人物を指定しろ!
↓1

善吉(お前しかいねえ!)


善吉「凍った不二咲に触れられる人物は……名瀬先輩、あんたしかいねえ」

名瀬「ッゥ……!!」

狛枝「彼女自身が「凍る火柱」の能力が体温操作だって教えてくれたし……間違いないだろうね!」

七海「……」

名瀬「俺は……」

善吉「なあ、名瀬先輩! どうなんだ!? 俺だってあんたが不二咲を殺しただなんて信じたくねーんだよ!」

桑田「つうかさ、動機はなんなんだよ!? 名瀬ちゃんには不二咲ちゃんを殺したい理由があったのかよ!?」

名瀬「……」

七海「……本当なの? 名瀬さんは、本当に「凍る火柱」を使えるの? ……お父さんを殺したのは……」

名瀬「……ったくよー。そんな……俺の数少ない大親友のちーたんを? こんな状況で? 記憶喪失の治療薬が完成したまさにその時に? 殺すなんて不幸だよな……」

善吉「っ!?」

七海「名瀬さん……?」


名瀬「不幸すぎて不幸すぎて……まさに偉人っぽくて素敵だろぉ!?」

桑田「こいつも狛枝と同じタイプの変態かよ!?」

九頭龍「どいつもこいつもどうなってんだ……」

狛枝「僕なんかが超高校級である名瀬さんと同じ評価を受けるだなんて申し訳なさすぎるよ……」

善吉「名瀬先輩! なんであんたは不二咲を殺したんだ?!」

七海「……」

名瀬「なんで? 野暮なこと聞くんじゃねーよ。素晴らしいものは地獄からしか生まれねえ! 親友なんて甘っちょろいものを持ったままじゃ俺は何もできねえんだよ!」

七海「……どうして」

名瀬「俺以外が全滅するなんてことになりゃあ、おれはもっと不幸になれたのによ!」

七海「……どうしてなの?」

名瀬「まったく……邪魔すんじゃねえよ!」

そう言いながら名瀬は氷の鎧を一瞬にして纏うと、俺に向かって襲い掛かってきた。

善吉「っ!?」



VS名瀬【7】
【??】-1
【剛腕】遠距離戦闘コンマ+1
【お母さん直伝サバット】戦闘補正+2
【生存本能】撤退コンマ判定に+3

直下コンマ判定。どうするかも選択。

5(+3=8)

善吉「っ!」

名瀬「……」

名瀬の攻撃をうまくかわすことができた。名瀬はにやにやと笑っている。

七海「名瀬さん……」

名瀬「……よけたか」

桑田「付き合ってられねえよ……!」

九頭龍「おいモノクマ! さっさと投票させろ!」

モノクマ「了解だよ。それじゃあドッキドッキわっくわっくの投票タイムいってみよ~!」


投票中……


モノクマ「大正解~! 今回の犯人は名瀬さんでした! 名演技だったね!」

名瀬「……」

七海「……ねえ、どうしてお父さん
を殺したの?」

名瀬「……不幸になるためにきまってんだろ」

七海「……それは違う……と思うよ。だって名瀬さんは……」

名瀬「それは七海ちゃんが俺のことをよくわかってなかったってだけだ。俺は不幸を望んでんだよ! 恵まれた親友なんてくそくらえだ!」



その瞬間、裁判上の扉がゆっくりと開かれた。




苗木「それは違うよ!」



現れたのは苗木だった。


善吉「苗木!?」

名瀬「っ!?」

苗木はふらふらとしながらも、ゆっくりと確実にこちらに向かって歩いてくる。

苗木「……裁判の内容なら、向こうで映像を見てたから知ってる」

善吉「……さっき、それは違うって言ってたよな。何のことなんだ?」

苗木「名瀬さんのことだよ。そうでしょ? 名瀬さんが不二咲さんに手をかける理由なんて、全部思い出してる以外にありえないよ。だったら……」

名瀬「……もういいぜ、苗木」

苗木「……」

名瀬「ったくよー、いっそ純粋悪でいさせてくれよな。そっちの方が楽だってのに」

善吉「……?」

名瀬「しゃーねーから、苗木も混ぜて少し話すぞ。いいよな?」

モノクマ「……」

善吉「おい、どういうことなんだ!?」

苗木「……」

名瀬はさっきとは人が変わったように落ち着いていた。


裁判所を沈黙が支配していた。
苗木の復活や、名瀬の豹変と現状……わからないことが多すぎて何から聞けばいいのかすらわからなかった。

七海「……名瀬さん、まだ事件のことについてわからないところがあるんだけど」

善吉「確かにさっきは勢いで投票を始めちまったから、細部まで話し合ってねえしな……」

狛枝「豹変が演技なんだとしたら、真相が変わってくるしね」

七海「答えてもらえる……かな」

名瀬「ああ」

名瀬は小さくうなずいた。


何について聞こう?
↓1

凍る火柱の詳細と実演

善吉「凍る火柱の詳細を教えてもらえねえか」

名瀬「凍る火柱は俺自身が俺自身に対して行った改造手術によって手に入れた後天的過負荷―――体温を操るスキルだ」

むくろ「体温を操る……」

桑田「それで液体窒素並みの体温になったっつうのか!? わけわかんねえし!」

名瀬「過負荷は無意味で、無関係で、無価値で、何より無責任。安心院も言ってたとおり科学的に説明できるスキルじゃねえんだよ」

善吉「……お前は記憶喪失の治療薬を打ったんだよな」

九頭龍「もしかして苗木みてーに体調不良を起こしてないのは……」

名瀬「凍る火柱を使ったんだよ。頭をクールに冷やしたからな。記憶喪失の回復のショックなんて問題ねえ」

九頭龍「まじでオカルトじゃねえか……!」


何をきこう?
↓1

さっき苗木がいった殺した理由が記憶を取り戻したからってことは

やっぱり俺、狛枝、桑田、弐大、不二咲、七海、むくろ、江ノ島のことに関係あるのか?

と不安そうに聞く

善吉「……さっき苗木がいった殺した理由が記憶を取り戻したからってことは、やっぱり俺、狛枝、桑田、弐大、不二咲、七海、戦刃、江ノ島のことに関係あるのか?」

名瀬「……なんでそのメンバーを選んだ?」

狛枝「みんなには名簿の詳しい中身まで見せてなかったよね。学園長室にあった資料のことなんだけど……」

俺は学園長室で発見した名簿をみんなに見せた。

名瀬「!? ……ちっ、もうここまでネタバレしてたか」

桑田「なんだよこのバツ印……!?」

むくろ「どことなく裁判所にあるすでに死んだ人の写真に書かれたバツ印に似てるね……」

九頭龍「どういうことだよ……!?」

七海「……ねえ、どうしてなの?」

七海は名瀬に聞いた。

名瀬「……質問に答えてやるよ。関係大有りだ」



次は何を聞く?
↓1

このバツは何だ?

善吉「このバツはなんだ?」

名瀬「……」

桑田「いえねー様なことなのかよ?!」

名瀬「いえねーっつうか……正直俺は迷ってんだよ。言うべきか、言わないべきか。言っちまったらここは今以上に険悪で疑心暗鬼に満ちた場になっちまうかもしれねー。混乱を招くだけかもしれねーんだ」

善吉「……」

苗木「名瀬さん、僕は伝えてもいいと思うよ」

名瀬「苗木!?」

苗木「隠したままじゃ何も始まらない。何も知らないままじゃ立ち向かうことすらできないよ」

名瀬「……そうだな」

名瀬は決心したようだった。

名瀬「……お前らはどうだ? 聞きたいか?」



聞く?
↓1

聞く

善吉「……ああ、聞くぜ」

俺以外のメンバーも全員聞く気のようだった。
名瀬はそれを確認すると、真実を告げた。




名瀬「あのバツ印は……死亡の証。過去のコロシアイ学園生活で脱落した証だ」




善吉「っ―――」

うすうす考えていた嫌な予感が当たってしまった。ありえないと否定してしまっていた可能性が肯定されてしまった。

桑田「はあ!?」

むくろ「じゃあ私たちって……!?」

桑田「何言ってやがる?! 俺はこうやって生きてんじゃねえか?! それも嘘だっていうのかよ!?」

名瀬「……真実だ。お前たちはすでに死んでるんだよ」



善吉「」
なんと言おう?
↓2

なら今の状況はどういうことか聞く

善吉「じゃあ今の状況はどういうことなんだよ!?」

名瀬「……」

七海「……それってお父さんを殺したことと関係あるの?」

名瀬「……それは」

苗木「名瀬さん、僕から言うよ」

名瀬「……わりいな」

苗木「単刀直入に言うとね」

苗木の声はそこまで大きくないのにやけに通る声だった。

苗木「ここはゲームの世界なんだ」

善吉「!?」

むくろ「ゲーム……?」

九頭龍「はあ!?」

桑田「なんだよそれ!?」

苗木「……そうだよ」



善吉「」
なんと言う?
↓2

地獄行きよりマシだけど生きてるやつがこのゲームする意味は?

君たちはゲームのNPCなんだ―――苗木は続けてそう言った。

狛枝「僕たちが、NPC……?!」

名瀬「つまり、お前らは生前のデータをもとに作られたAI……七海ちゃんと同じような存在なんだ」

桑田「はああ!?」

むくろ「……!?」

善吉「じゃあバツのついてない奴はなんなんだよ!? そいつらは生きてるのか?!」

名瀬「正確には生きてた、だ。ここで死んだら現実でも脳死する」

善吉「だったらなんでこんなところにいたんだよ!?」

苗木「理由はいろいろだよ。このコロシアイそのものをどうにかしたかった。黒幕を止めたかった。止めに行ったメンバーを追いかけてきた……ボクがわかるのはこのくらいかな」

九頭龍「……」

名瀬「……つっても、記憶が奪われちまったせいで、何もできなかったんだけどな」



善吉「」
なんという?
↓2

黒幕の目的はなんなんだ?
まさか、死者を生き返らせるとかそんなのじゃないよな?

善吉「黒幕の目的はなんなんだ? まさか死者を生き返らせるとかそんなのじゃないよな?」

名瀬「……そんな理由ならいいんだけどな」

苗木「ごめん、ボクは知らないんだ。禊先輩は何か知ってたみたいだけど……」

名瀬「少なくとも死者の復活が目的じゃねーはずだ。それならコロシアイなんてさせるはずがねー」

桑田「つうか、マジなのかよ?! 俺たちは……」

名瀬「……確実なのは、黒幕は5回事件が起きたら姿を現すってことぐれえだ」

狛枝「……」

善吉「なんだよそれ……なんなんだよそれは!?」




善吉「」
なんという?
↓2

どうしようもないのか?

善吉「どうしようもないのか?」

名瀬「……第5の事件が起きる前に黒幕が出てくる確証はねえ」

狛枝「逆に言えば第5の事件が起きれば確実に黒幕は出てくるんだね」

名瀬「そうだ。だからこそ……俺は言いたくなかったんだよ。真実を知れば停滞しちまう。停滞したら、黒幕が出てくることもねえ」

桑田「俺たちに死ねっつうのか?!」

苗木「……そういうつもりじゃないと思うよ」

名瀬「だが黒幕と接触できねえ限り状況は変わらねえ。何もできねえんだよ」

善吉「っ!!!」


善吉「」
なんという?
↓2

なら俺が黒幕を引きずり出してやる…!

善吉「なら俺が黒幕を引きづり出してやる…!」

名瀬「クロになりてーのか? それとも自殺でもするつもりか?」

善吉「それは……」

苗木「名瀬さん……」

名瀬「……引きづり出すのはどっちにしろほぼ不可能だ。おそらく黒幕はゲームの外にいる」

善吉「ゲームの外にだと……!?」



善吉「」
なんという?
↓2

どうして不二咲だった?
ゲームだろうがなんだろうが関係ねぇ、友達だったんじゃなかったのかよ

善吉「……名瀬先輩。あんたが事件を起こそうとした理由はわかった。だけどどうして不二咲だったんだ? ゲームだろうがなんだろうが関係ねぇ、友達だったんじゃなかったのかよ」

名瀬「……正直言うと、あの時半ば衝動的に殺したのが正しかったのかはわからねえ。だけどよ……この先生き残ろうが死のうが、どっちにしろ元から死んでるんだ」

善吉「そんな理由で殺したのか!?」

名瀬「もしも5回目の裁判まで生き残ったとしても、黒幕に勝ったとしても、待ってるのは現実では死んでるっつう事実だけだ。そんな選択……俺はちーたんにさせられねえ」

善吉「それを決めていいのはあんたじゃねーだろ?! 不二咲自身の気持ちはどうなるんだ!?」

名瀬「ちーたんは元からもう死んでんだよ!!」

今まで冷静だった名瀬がいきなり叫んだ。

名瀬「第一回コロシアイ学園生活は全国に生中継されてたんだ……俺は、ちーたんが死ぬ瞬間をこの目で見てる! もともと俺がこのゲームに参加した理由だって、ちーたんを助けるためじゃねえ、黒幕を止めるためと、先走ってゲームに突入し哲多奴らを追いかけてのことなんだよ!」

善吉「名瀬先輩ッ……! あんたはっ……!!」

苗木「……人吉君」

熱くなっていた俺を、苗木が静かに制止した。

名瀬「だってよお……だって……」

善吉「……!」

名瀬は静かに泣いていた。

名瀬「……あれ、なんで……」

名瀬は自分でもどうして泣いているのかわかっていない様子だった。

善吉「名瀬先輩……」

七海「……」

名瀬「……頭では分かってたはずなのにな。ちーたんはもう死んでるのに、元から死んでるだけなのに、どうあがいたって最後には消えちまうデータでしかなかったはずなのに……それでも最後に残酷な決断なんてさせたくなかっただけなのによ……なんで……」

名瀬の目からはぽろぽろと涙がとどめなく流れ落ちていた。


善吉「」
なんと言おう?
↓2

それでも殺すべきではなかった

善吉「それでも殺すべきじゃなかった」

名瀬「わかんねえんだ。どうすれば完全無欠で問答無用のハッピーエンドになったかなんてよ。俺は……」

善吉「お前らは仲良かったじゃねえか。お前は1人で背負うべきじゃなかったんだ。なんで一緒に進まなかったんだ」

名瀬「……そうか。そうだったのかもしれねえな。あーあ、どうして俺はあんなことしちまったんだろーなあ……」

名瀬は少し落ち着いてきたのか、涙をふくと再び裁判所の全員を見渡した。

名瀬「……」




善吉「」
何を話す?(ラスト)
↓2

俺は諦めない!
狛枝も桑田も弐大も不二咲も七海も戦刃も朝比奈も不知火もあんたも!あとついでに球磨川と江ノ島も!
俺は絶対諦めない!
ゲームだろうがNPC関係ねぇ、俺は今生きている!
だから死んでいった奴も死んでた奴も希望が丘学園の奴等は全員救ってやる!
超高校級生徒会長、人吉善吉! あんたの示してくれた道は絶対に無駄にしねぇ!

善吉「俺は諦めない!
狛枝も桑田も弐大も不二咲も七海も戦刃も朝比奈も不知火もあんたも!あとついでに球磨川と江ノ島も!
俺は絶対諦めない!
ゲームだろうがNPC関係ねぇ、俺は今生きている!
だから死んでいった奴も死んでた奴も希望が丘学園の奴等は全員救ってやる!
超高校級生徒会長、人吉善吉! あんたの示してくれた道は絶対に無駄にしねぇ!」

名瀬「……ぷっ」

善吉「……何笑ってんですか」

名瀬「いや、やっぱり変わらねーもんだとおもってよー、善ちゃん。その言葉、確かに箱庭学園100代目生徒会副会長名瀬夭歌が受け取ったぜ」

善吉「副会長……!?」

名瀬「ああそうだ。俺は副会長だったんだよ。だから行けよ生徒会長。勝て!」

善吉「……ああ!」

名瀬「最後に俺から一言言わせろ。絶対に黒幕に一泡吹かせてやれ!
……俺は間違ってたのかもしれねー。だからよ、絶対に最後の事件は起こすんじゃねえ! 最後の事件を起こさずに黒幕を引っ張り出してやれ!
俺たちのことで、死んだ奴のことでつぶされるな。
―――生きろ!」

名瀬はそう言った。
名瀬は俺たちがすでに死んでいると言ったのに、その筈の俺たちに対して生きろといった。
矛盾していて、皮肉にも聞こえるそれは……だがしかし間違いなく名瀬夭歌の本心からの言葉だった。

名瀬「苗木、あとは頼んだぜ」

苗木「……うん。わかったよ。絶対にどうにかしてみせる!」

七海「……」

名瀬「七海ちゃん。七海千秋は俺とちーたんの作った愛娘だ。自慢の子だ。だから、たよりねーこいつらのことを頼んだぞ」

七海「……うん。わかったよ」



モノクマ「それじゃあ涙のお別れも済んだことだし、オシオキを始めるよ! 超高校級の生命工学者である名瀬さんのためにスペシャルなオシオキを用意しました!」


≪ナゼサンガクロニキマリマシタ。オシオキヲカイシシマス≫



≪超高校級の生命工学者名瀬夭歌のオシオキ☆幸福な少女≫

名瀬が外国の町のようなところに立っている。
そこにモノクマ柄の燕が飛んできた。
名瀬は動かなかった。怖がりもせず、逃げ出しもせず、ただ受け入れていた。
燕は名瀬の包帯を鋭いくちばしでちぎった。
次々とツバメがやってきては、ナイフや服をちぎっては奪っていく。
奪えるものが減ってくると、燕は名瀬の身体そのものも狙うようになった。
皮膚がめくられては持って行かれる。
そして燕は―――瞳を最後に奪っていった。
ツバメが奪い去ったもので、小さくてかわいらしいグロテスクな人形が作られてた。


……こうして第4の裁判は終わった。

いきなりすぎて実感がわかないことが多い。
俺たちがすでに死んでるだとか、ここはゲームの世界だとか、NPCだとか、受け入れようにも受け入れづらいことばかりだ。
だが名瀬は言っていた。

―――生きろ!

善吉「……」

俺たちは生きなければならない。事件を起こしてはならない。
今までのすべてのためにも。

全員が乗り終わると、ゆっくりと扉が閉まる。




エレベーターはゆっくりと上昇し始めた。


8人のシロを乗せて。





第4の裁判



閉廷






≪メンバー≫「生き残り8人」
人吉善吉(超高校級の生徒会長?)
苗木誠(超高校級の幸運)
安心院なじみ[?年](超高校級の???)
戦刃むくろ(超高校級の軍人)
桑田怜恩(超高校級の野球選手)
●弐大猫丸[二年](超高校級のマネージャー)
狛枝凪人[二年](超高校級の幸運)
九頭龍冬彦[二年](超高校級の極道)
●球磨川禊[三年?](超高校級の過負荷)
●不二咲千尋(超高校級のプログラマー)
七海千秋[二年?](超高校級のゲーマー)
●朝日奈葵(超高校級のスイマー)
●不知火半袖(超高校級の影武者)
●名瀬夭歌(超高校級の生体工学者)
●音無涼子→江ノ島盾子(超高校級の絶望)

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最終更新:2013年01月05日 01:58