27日目・(非)日常パート

≪27日目≫

30日目までもうすこししかない。
やるだけのことをやりたい。



何をしようか?
↓2

めだかと話す

めだかちゃんと話すことにした。

めだかちゃんは2回のプールにいた。
どこから見つけてきたのだろうか。相変わらず露出の高い水着を着て泳いでいた。

めだか「おおっ、善吉ではないか。どうした?」

善吉「……めだかちゃんと話がしたいと思ってな」

めだか「ほう、なるほどな。では何を話す? お互い胸を割って話そう!」

善吉(胸を割って話すとか初めて聞いたぞそんな言葉……)



何を話す?
↓2

お前は俺をどう思ってる?
今の俺と昔の俺に対して、両方聞かせてほしい

善吉「お前は俺をどう思ってる? 今の俺と昔の俺に対して、両方聞かせてほしい」

めだか「今更何を言うかと思えばそんなことか。貴様は今も昔も変わらん。私の幼馴染の人吉善吉だ。貴様は普通ゆえに、普通にかっこいい」

善吉「……そういうことじゃなくてだな」

めだか「……む?」

善吉「ああ、ったく……」

めだか「むう……そうだな。人吉。私たちの出会った場所を覚えているか?」

善吉「お母さんの務めてた病院だろ」

めだか「その通りだ。……では、あの時善吉が私に行ってくれた言葉を覚えているか?」

善吉(そんな昔のこと覚えてるわけねえだろ! だげ……俺がめだかちゃんに言いそうな言葉といったら……)


昔なんと言ったっけ?
↓1

お前は人を幸せにする為に生まれて来たとかそんなことを言ったんじゃねーかな?

善吉「お前は人を幸せにする為に生まれて来たとかそんなことを言ったんじゃねーかな?」

めだか「覚えていたのか?」

善吉「そんな昔のこと覚えてねえよ。ただ、どうせ俺ならこういうことを言ったんだろと思っただけだ」

めだか「……はっはっは! 貴様は変わらんなあ! それでこそ人吉善吉だ!」

善吉「なんだよめだかちゃん、急に」

めだか「……昔私は教えられたことは何でもできる子供だったよ。教えられた以上になんでもできる子供だった。生まれた直後から2足歩行をはじめ、黒神家の書庫を漁り、1歳になるころには今とそう変わらぬ知識量を持っていた。周りの大人たちはそんな私を素晴らしいとほめたたえたが、すぐに気味悪がって離れて行った」

善吉「……」

めだか「母は私を生むと同時に死んだ。私は幼心に「それじゃあまるで母は私を生むために生まれてきたようなものじゃないか」と思ったさ。黒神家に引き取られてからも、恵まれすぎた境遇に、すべてがあらかじめ用意されていたような感じがして不気味だった。
あるとき父の知り合いの数学者にとある問題を解いてほしいと頼まれてな。私は張り切ってすぐにそれを解いた。直後に失踪したと聞いたよ。その問題はその数学者が当時挑んでいた難問だったようでな。私は彼の人生を間接的とはいえ終わらしてしまったんだよ。
そうやって私はただ存在しているだけで何人もの人生を終わらせてきた。人間は無意味に生まれて、無関係に生きて、無価値に死ぬ。それ以上の正しい答えなんてあるようには思えなかった。だけど……」


―――

善吉「君はきっとみんなを幸せにするために生まれてきたんだよ!」

―――


めだか「貴様にとっては13年前か。あのとき善吉に出会った。あの言葉をもらった。だからこそ……私は私になったんだよ」

善吉「めだかちゃん……」

めだかちゃんは懐かしそうに、嬉しそうに、満面の笑みを浮かべた。




何を言おう?
↓2

でもお前はみんなのためじゃなくて、自分のために自分の幸せを探して生きてもいいんだぞ

善吉「でもお前はみんなのためじゃなくて、自分のために自分の幸せを探して生きてもいいんだぞ」

めだか「妙なことを言うな。貴様が言ったことだろう?」

善吉「みんなを幸せにするためには、まずお前が幸せにならなくちゃならないだろ」

めだか「……そうか。それが今の貴様の答えか」

めだかちゃんはプールサイドの手すりにかけてあったバスタオルをを手に取ると、勢いよく羽織った。

めだか「30日目まで時間もすくないだろう。無駄にしている時間はないぞ。全力を尽くせ。私は正々堂々受けてたとう」

凛! という効果音とともに、めだかちゃんは去って行った。

善吉「……どうしたんだあいつ?」

怒らせてしまったのだろうか……?

俺は一人プールに取り残されてしまった。



午後は何をしようか?
↓2

七海と一緒にアルターエゴの話を聞く

七海の言っていたアルターエゴとかいうやつに話を聞いてみることにした。
七海のいる情報処理室に行き、アルターエゴと話ができないか頼んだ。

七海≪大丈夫……と思うよ≫

そう言ったすぐ後に、モニターの一つに不二咲の顔が映った。

善吉「不二咲!?」

アルターエゴ≪ううん、僕はご主人タマの作ったAIのアルターエゴって言うんだ。よろしくね≫

善吉「お、おお……」

アルターエゴは不二咲そっくりな顔と声で話しかけてきた。



何を話す?
↓2

このプログラムについて

善吉「このプログラムについて何かわかったことはないか?」

アルターエゴ≪……≫

善吉「どうしたんだアルターエゴ」

アルターエゴ≪えっとねぇ……みんなが希望を持って進もうとしているからこそ言っておきたいことがあるんだぁ……≫

アルターエゴは真剣な表情だった。

アルターエゴ≪生きていた人たちはまだしも……NPCの人たちが生き返るの構造的に不可能なんだ≫

善吉「……構造的に? どういうことなんだ?」

アルターエゴ≪ええっとぉ……突入組とNPC組ではアバタ―の仕組みが根本的に違うからなんだ。突入組は情脳の情報からアバタ―を制作しアバタ―の情報が更新されるたびに上書きされるようなシステムなんだ。だからこそ破壊される前のデータを復元すれば助かる可能性はある。でもNPC組のアバタ―には初めから脳にとってはアバタ―は一部のデータしかないんだぁ。だから初めからないものを復元することはできないんだ≫

善吉「……マジかよ。じゃあ俺たちはどうあがいても助からねえって言うのか?」

アルターエゴ≪……現状では。アバタ―のデータをすべて集めることができても、肉体を持つための情報が初めからないんだ。だから……≫

アルターエゴは悲しそうに目を伏せた。




善吉「」
なんと言おう?
↓2

それぞれの肉体に合わせて新しく、肉体を持つための情報とかいうのを作るのは無理なのか
今それが無理だとしても、ここのプログラム以外のところにデータを移しておけば後々何とかできるようになるかもしれない

善吉「それぞれの肉体に合わせて新しく、肉体を持つための情報とかいうのを作るのは無理なのか。今それが無理だとしても、ここのプログラム以外のところにデータを移しておけば後々何とかできるようになるかもしれない」

アルターエゴ≪肉体の情報には個人差があるからゼロから作り出すことは難しいし、体と心は密接につながっているからそもそも人格に適合した肉体を作れるかどうかもわからない≫

善吉「でも絶対に不可能ってわけじゃないんだろ?」

アルターエゴ≪それに厳しい言い方になっちゃうけど……もしも奇跡的に適合する体を用意できたとしても、新しく情報を付け加えられて作り物の体の情報に影響を受けた自分が本当に自分なんだだって言い切れないと思うんだぁ……≫

善吉「……!」

アルターエゴ≪正直、復活はとても難しい。それこそ奇跡が起きない限り、生きて箱庭プロフラムから脱出することは・・・・・できない≫

善吉「……なんとか、できねえのか?」

アルターエゴ≪できる限りのことはやってみるよ≫



善吉「」
なんと言おう?(ラスト)
↓2

それでも俺達は奇跡でもなんでも起こして全員生還を目指す

最後までプログラムである俺達の無事を願ってくれた名瀬や不知火のためにも、俺達を思ってこんな危険なプログラムに飛び込んできてくれた苗木逹のためにも

それが俺の覚悟だ

たとえ奇跡の起こる確率がどれだけ低かろうと!ゼロだろうと!マイナスだろうと!

俺は絶対に諦めたりしねぇ!!!

善吉「それでも俺達は奇跡でもなんでも起こして全員生還を目指す。最後までプログラムである俺達の無事を願ってくれた名瀬や不知火のためにも、俺達を思ってこんな危険なプログラムに飛び込んできてくれた苗木逹のためにも。
それが俺の覚悟だ。
たとえ奇跡の起こる確率がどれだけ低かろうと!ゼロだろうと!マイナスだろうと! 俺は絶対に諦めたりしねぇ!!!」

アルターエゴ≪……うん、そうだよねぇ。初めからあきらめてちゃだめだよね≫

アルターエゴは天使のような笑みを浮かべた。

アルターエゴ≪希望を捨てちゃだめだよね。僕も頑張るよぉ。絶対にみんなが助かるように、できる限りのことをする。できないことも成功させてみせる。人吉君たちならきっと大丈夫だよ! きっと奇跡だって起こせるよね≫

善吉「……ああ。起こして見せようぜ奇跡を。俺は絶対にあきらめねえ!」

アルターエゴ≪うん!≫


午後はアルターエゴと七海と交流した。







≪???≫

「……」

「……はあ」

「……おいおい、それはないだろう?」




≪27日目を終了します≫

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最終更新:2013年01月05日 06:11