15日目・(非)日常パート

「―――」

「―――、――」

「―――――。――――!」

「――」

小さい俺が話している。そういえば、昔はよくお母さんの職場について行って、たくさんのおもちゃで飽きもしねーで遊んでたっけ。

「―――私は何のために生まれてきた?」

そんな昔のことはもうほとんど覚えていない。けれど、この瞬間だけはなんとなくだけど覚えていた。

善吉「きっと君は――――」

そうだ、あの時俺はたしか……


善吉「みんなを幸せにするために生まれてきたんだよ!」



≪メンバー≫「生き残り10人」
人吉善吉(超高校級の???)
苗木誠(超高校級の幸運)
安心院なじみ[?年](超高校級の???)
戦刃むくろ(超高校級の軍人)
桑田怜恩(超高校級の野球選手)
●弐大猫丸[二年](超高校級のマネージャー)
狛枝凪人[二年](超高校級の幸運)
九頭龍冬彦[二年](超高校級の極道)
●球磨川禊[三年?](超高校級の過負荷)
不二咲千尋(超高校級のプログラマー)
七海千秋[二年?](超高校級のゲーマー?)
●朝日奈葵(超高校級のスイマー)
●不知火半袖(超高校級のフードファイター?)
名瀬夭歌(超高校級の生体工学者)
●音無涼子→江ノ島盾子(超高校級の絶望)


≪保有スキル≫
【お母さん直伝サバット】戦闘補正+2
【大博打・改】コンマが1~4なら0個、5~0なら7個のアイテムを手に入れられる。
【七光り】ミス時のダメージ減少
【詭弁】発言力の最大値増加
【アルゴリズム】発言ウィークポイントが3個以内になる。
【草食系】対人コンマ判定に+2
【情報通】書庫での情報収集時のコンマ判定に+1
【剛腕】遠距離戦闘コンマで+1
【生存本能】撤退コンマ判定に+2
【分析力】捜査時に、重要な証拠のある場所や人物が思い浮かぶ。

≪保有アイテム≫
【男のマロン】【松田の似顔絵】【星の砂】【財部ちゃんのパンツ】【無限タンポポ】【包帯】【須木奈佐木のマスク】
【熊の髪飾りの少女】【イン・ビトロ・ローズ】【シークレットブーツ】【週間少年ジャンプ】【須木奈佐木 咲のデビューシングル】
【球磨川がなくしたうさぎのぬいぐるみ】【手ぶらジーンズ写真集】【希望の乾パン】【黒神めだかのブロマイド】



≪15日目≫


善吉「……」

懐かしい夢を見た。昔のことを思い出して現実逃避するほど、俺は女々しかっただろうか。

善吉「……いや、これは普通の反応だよな」

初めは15人いたメンバーも、今では3分の2にまで減ってしまった。
こんなコロシアイは、いったいいつまで続くのだろうか?

善吉「……くそっ、いい加減にしろよ」

球磨川の言っていた内通者や望んでコロシアイに参加したものたちについては保留という形になった。
苗木が思い出しているはずなのだ。今は高熱を出し続けているので、苗木の回復待ちということになった。

善吉「……たしか、化学室と音楽室が解放されたんだっけか? 鍵のかかった部屋もあるみてーだが……」

確認しに行ってみてもいいかもしれない。苗木の看病をしにいってもいい。

善吉「どうするかね」


何をしようか?(前回のリトライのペナルティにて15日目はモノクママシーン使用不可)
↓2

今集まれる人数で情報交換、情報共有。
その情報からコロシアイの対策と考察会議

善吉「……探索よりも何よりも、今は全員で相談し合うのが最優先だな」

球磨川の発言と行動により、メンバーの疑心暗鬼はかつてないほどに膨れ上がっている。勝手に自滅してしまっては大変だ。
高熱の苗木は無理だろうが……他の人物の考えだって聞きたいし、情報共有だってしなければ。

善吉「朝食んときに声をかけてみっか」


何人来た?
直下コンマの数が来た人数。9以上は苗木を除いた全員が来る。
【草食系】+2

0(+2=0)

朝食の時に声をかけると、全員が集まってくれた。

善吉「さっき声をかけたとおり、今日の午前中は全員で今後のための会議をしたいと思う」

狛枝「ボクもそれに賛成だね。前回の事件から得られた情報は、ややこしかったし」

善吉(午前中までに、3つくらいのことなら話し合えそうだな……)


何を話し合う?
↓2

苗木の病状・容態について

善吉「まずはここにいない人物……苗木について話し合おうぜ」

九頭龍「……別によくねーか」

善吉「なっ!? なんでだよ!? あいつは高熱を出してるんだぜ?! 世話だって必要だし、あいつの情報が今後の方針を決めるうえでのかなめになるんだぞ!?」

九頭龍「だってよお、苗木のほかに判明してる「望んでコロシアイに参加した奴」は、全滅を計画したあの球磨川なんだぜ? 苗木だってもう信用できねえ」

善吉「苗木はそんな奴じゃないだろ!?」

九頭龍「あいつは音無と球磨川とつるんでたんだぜ? どっちもクロじゃねえか」

善吉「だからってなあ……」

七海「む……二人とも落ち着いて。今は苗木君の様態について話し合うんでしょ?」

善吉「七海……! 悪い」

七海「よろしい」



苗木の看病当番に立候補する?
↓1

戦刃むくろを推薦する

善吉「戦刃、やってみないか?」

むくろ「えっ……?」

善吉「あの写真の様子からして、苗木と仲良かったんだろ?」

むくろ「……仲が良かったというか」

善吉「どうする?」

むくろ「……うん、やってみるね」

戦刃はやる気満々のようだ……

名瀬「おいおい、残念な戦刃に看病なんて任せて大丈夫なのか?」

むくろ「問題ない。適切な怪我の処置を行うスキルは戦場では必須だし」

名瀬「……マジで大丈夫だと思うか?」

善吉「……大丈夫だとおもいますけど」


なんだかんだあったが、苗木の看病当番は戦刃に決まった。
妙に戦刃のテンションが上がっているようだ。大ポカをやらかさないといいが……


他に誰が立候補したか
↓1

桑田

桑田「……っしゃあ! しゃーねーから俺も看病を手伝うぜ!」

むくろ「えっ……」

桑田「何かあったとき、一人じゃ大変だろ?」

むくろ「……うん、ありがとう」

むくろは純粋にうれしいのか、少しだけ微笑んだ。

善吉(桑田はてっきり苗木を警戒して立候補しねーと思ってたんだけな……)

俺の想像していた以上に桑田は多少のことは気にしない性格だったようだ。
場合によっては欠点になるその性格も、今はいい雰囲気を作る素晴らしい要素だった。

善吉「じゃあ、看病当番はこれでいいか?」


これでいい?
↓1

イエス

苗木の看病をするメンバーは、これでいいだろう。

善吉「じゃあ、次は何について話すか……」


何について話し合う?
↓2

コロシアイの黒幕の勝利条件と自分達にとっての勝利条件

安心院「さて、そろそろいいかな」

善吉「安心院?」

安心院「すこし聞きたいことがあるんだけどね……君たちは、コロシアイの黒幕の勝利条件と自分達にとっての勝利条件についてどう考えている?」

不二咲「みんな揃って出ることじゃないのかなぁ」

名瀬「確かに俺たちの目標はそれだろーが……黒幕様はいったい何がして―んだろーな。球磨川は「あきらめさせる」とか言ってたけどよー」

狛枝「内通者を入れてるってことは、黒幕はやっぱり僕たちにコロシアイをさせたいんだろうね」

桑田「でもよ? しょーじき言ってさ、俺たちにそんなことやらせて黒幕にどんな得があるわけ?」

善吉「……」


たとえばどんな理由があるだろう? どう予想する?
↓2

見世物?愉快犯?
むくろ江ノ島の計画の場合はどうだった?

善吉「普通に考えたら、愉快犯だとか、見世物にしてる、とかだよな。なあ戦刃。お前たちの計画してた段階ではどんなんだったんだ?」

むくろ「盾子ちゃんと計画してた時点では、個々のコロシアイを外を電波ジャックして生中継で放送するはずだったよ」

善吉「おいおいまじかよそれ!?」

こんなタイミングでとんでもない爆弾の投下である。というかそういうことはもっと早く言え。

むくろ「でも、今はどうなってるのかはわからない……そもそもすべての黒幕は盾子ちゃんだったのに、その計画を乗っ取るような人が絶望側にいるとも思えない」

桑田「つーかさ、もしかして今も絶賛生中継ってこと!?」

不二咲「警察はどうしてるのかなぁ……」

むくろ「ううん、無理だと思う。今、外の世界は絶望に染められててほとんど滅亡してる状態だから」

狛枝「絶望……?」

むくろ「このコロシアイはね、もともと盾子ちゃんが率いる絶望による、外の世界にわずかに残った人間の希望を刈り取るためのものだったの。世界が滅亡してるから助けだって期待できない」

善吉「滅亡……!?」

だったら、俺の知り合いは今どうなっているんだ!? お母さんは生きているのか?!

むくろ「でもね、だからこそ盾子ちゃんの計画を阻止しておいて、殺し合いを今の黒幕が行ってるのかがわからないの……」



何か心当たりor証拠品はあるか
↓1

不二咲が解析したファイルの「コロシアイは絶望を生むだけではなく、希望を生み、成長を促す」

善吉「……不二咲。この前解凍できたファイルは今出せるか?」

不二咲「うん、ちょっと待っててねぇ」

不二咲は小型のパソコンを開いて、全員にデータを見せた。

善吉「特にここを見てくれねーか」



【コロシアイ学園生活計画について】
希望ヶ峰学園の生き残りである第78期生立を閉じ込めてコロシアイをさせる。
超高校級の絶望である江ノ島盾子が考案した計画である。
しかしこのコロシアイは絶望を生むだけではなく、希望を生み、成長を促す。
私はこれを利用することにした。 過去の例を参考にしてこれを計画した。
そしてここには2種類のものがいる。望んで参加したものと、勝手に選ばれたものだ。



名瀬「「殺し合いは絶望を生むだけでなく、希望を生み、成長を促す」か」

狛枝「同感だね。絶望なんてどうせ希望の踏み台でしかないんだから」

名瀬「まあ確かに俺も素晴らしいものは地獄からしか生まれねえとは思ってるけどよぉ……このデータが真実なら、黒幕は何がしてーんだ?」

狛枝「あはっ、希望がもっと輝く瞬間をみたいんじゃないかな?」

九頭龍「でめーじゃあるまいし……」

善吉「成長か……」

黒幕は希望の成長を望んでいるのだろうか? だとしたらあまりにくるっている。間違っている。

むくろ「このテキストを書いた人物と黒幕が同一人物なんだとしたら、黒幕は絶望側じゃないのかな……」

善吉「だったらますます何がしてーのかわかんねーよ」

名瀬「今のところ狛枝の予想が一番現実味があるみたいだけど、実際どーなんだろーな」


最後に何について話し合おうか。
↓2

今後コロシアイを起こさせないためにはどうすればいいか

善吉「今後、コロシアイなんて起こさせねえ。そのためにどうする?」

狛枝「僕としては希望と希望がぶつかり合ってより輝く瞬間をもっと見たいんだけどなぁ……」

善吉「……」

狛枝「冗談だよ?」

七海「とりあえずは苗木君が元気になるのを待たないとね。先のことを考えるのはそれからでいいと思うよ。今はとにかくコロシアイなんて起こさせないようにしないと」

名瀬「つってもよー、具体的にどうするよ」


どんな対策をとる?
↓2

同性でチームを組んで、夜も一室で寝泊まり等の集団行動。
脱出の為の探索を行い、一日数回は全員で情報共有。

善吉「何人かでチームを作って、集団行動しようぜ。お互いにお互いを見はっときゃ変なことはできねーだろ」

狛枝「妥当だね。でもチーム分けはどうしようか」

桑田「俺と戦刃は苗木につきっきりだしよー、俺と戦刃と苗木で1チームってことでよくね?」

名瀬「俺は解放された化学室にこもりてーからよー、それなりの専門知識があるちーたんと七海ちゃんとのチームを希望するぜ」

七海「……名瀬さんの本領発揮の場だもんね」

善吉「となると残りは俺と安心院と狛枝先輩と九頭龍か……」


2チームに分ける? 4人一組にする?
↓1

4人一組で

善吉「4人一組でいいか」

狛枝「みんながそれでいいなら異論はないよ」

安心院「かまわないさ」

九頭龍「……ふん」

一応全員からOKがもらえたようだ。

不二咲「えっと、そろそろ一時解散なんだよねぇ……?」

善吉「そうだな。今日は集まってくれてありがとな」

桑田「うーっす、じゃあ戦刃と苗木の看病に行ってくるわ」

名瀬「俺たちも化学室に行ってくるわ」


こうして午前中の会議は終わった。


さて、午後は何をしようか?
↓2

探索

善吉「4階が解放されたみたいですし、探索に行きませんか?」

狛枝「僕は構わないよ」

九頭龍「好きにしろ」

安心院「どこを探索するんだい?」


どこを探索する?
↓1

音楽室

俺たちは音楽室に向かった。

善吉「すっげえでっけえピアノだな」

九頭龍「グランドピアノか……引ける奴いんのか?」

善吉「音楽室っつーかコンサートホールみたいな感じだな」

特に危険なものはなさそうだ……


何か話す?
↓1

脱出方法について

善吉「しかし、どうやって脱出すりゃいいんだろうな」

安心院「江ノ島盾子は脱出ボタンがあるって言ってたね」

狛枝「じゃあそれを見つけりゃいいんだね」

九頭龍「んな簡単にはいくわけねーだろ……」

音無……もとい江ノ島が言っていたことが本当なら、玄関ホールの扉を開ける脱出ボタンが存在しているはずなのだ。それを手に入れることができれば脱出できるはずだが……九頭龍の言うとおり簡単にはいかないだろう。

狛枝「そういえばさ、江ノ島盾子は4階の学園長室にマスターキーがあるって言ってたよね? それを使えばいいんじゃないかな」

九頭龍「何言ってんだ。どう見たって玄関ホールのドアに鍵穴なんてなかっただろうが」

狛枝「ははっ、そうじゃないよ。ボクが言いたいのはマスターキーを使えば4階の未開放区域に入れるようになるんじゃないかなってこと。そうすれば、探しものだって見つかりやすくなるよね」

善吉「つっても、その学園長室自体が未開放区域なんだぜ? 手に入れられないじゃないっすか」

狛枝「大丈夫だって。化学室の薬品を使えば爆発の一回や二回程度簡単に……」

善吉「何やろうとしてるんですか!? 危ないですよ!?」

この人なら絶対に実行しないと言い切れないのが何とも言えない。

モノクマ「そうだよ。そんな危ないことなんてしちゃダメなんだからね!」

いきなりモノクマが現れた。

九頭龍「でめえ……! どういうつもりで出てきやがった!?」

モノクマ「だってさあ……なんか危ない話をしてるみたいなんだもん……というわけで、ハイ!」


≪校則が追加されます≫
10鍵のかかってるドアを壊すのは禁止とします


モノクマ「校則を追加します! 乱暴なんてダメダメなんだからね!」

善吉「どの口がそれを言うんだよ……」

モノクマ「それでは健全かつ青春的なコロシアイ学園生活を楽しんでね~」

モノクマは去って行った。

善吉「……あいつが来るとどっと疲れるような気がする」

九頭龍「同感だ」


まだ時間はありそうだ……何をしようか?
↓2

九頭龍と雑談

このメンバーの中で、正直一番話しやすいのは九頭龍だ。
午後の残りは九頭龍に話しかけることにした。

九頭龍「あぁ? 何企んでやがる?」

善吉「何も企んでねえよ……ただ、暇だし話でも、と思ってな」



何を話そうか?
↓1

外の世界の家族友人について

善吉「お前って、九頭龍組の跡継ぎなんだろ? ……やっぱり心配か?」

九頭龍「あ゛ぁ?」

善吉「……」

思いきり睨まれてしまった……何か地雷でも踏んでしまったのか……?

善吉「……俺もお前ほど大規模じゃねえけどよ。お母さんとか幼馴染とか、いろいろ外にいる人が心配なんだよな」

九頭龍「……幼馴染、か」

九頭龍は下を向いた。

九頭龍「それだったら俺もいるぜ」

善吉「どんな人なんだ?」

九頭龍「……うっとうしいくらい過保護で従順で、自分のことを大切にしない奴だったぜ」

善吉「……」

九頭龍は今までで一番つらそうな顔をしていた。よほどその人のことが大切なのだろう。


善吉「」
なんと言う?
↓1

そいつの事心配だな
俺の幼馴染み心配する必要ないくらい強いけどそれでも心配だよ。

善吉「そいつの事心配だな。俺の幼馴染み心配する必要ないくらい強いけどそれでも心配だよ」

九頭龍「俺の幼馴染も相当だぜ? なんたってあいつは超高校級の……いや、何でもねえ」

善吉「なんでそこで止めるんだよ!」

九頭龍「別に今言うことでもねーし、大したことでもねえからだ」

善吉「超高校級ってそれだけで相当すげーと思うんだが……」

九頭龍「そういうお前の幼馴染はどうなんだよ?」

善吉「……わかんねえな。だけど、きっと誰よりも正しくあり続けてると思うぜ」

九頭龍「なんだそりゃ」

善吉「別に今言うことでもねーし、大したことでもねえから言わないでおくわ」

九頭龍「……てめえ」

その後は九頭龍と話して過ごした。

何かプレゼントを渡す?
↓1

星の砂

九頭龍「ま、マジでいいのか!?って言うか、お前コレの価値わかってんのか!?参ったぜ…まさかこんなところでこんなスゲーもんに出会えるとはな…人吉よぉ…この恩は一生忘れねーぜ…」

善吉「そんなに喜んでもらえるだなんて、こっちもうれしいぜ」


スキルが強化されました。
【七光】学級裁判時のミス時のダメージが1/2になる。

夜自室で過ごしていると、インターホンが鳴った。

善吉「だれだ?」

七海「七海千秋だよ。あのね、10分後に脱衣所に来てほしいんだけど大丈夫かな」

善吉「脱衣所に……?」

脱衣所と言えば、前回の事件現場となった場所だ。そんな場所に何か用でもあるのだろうか……

七海「みんなに声をかけてるから、これそうなら来てほしいな」

そう言って七海は去って行った。

善吉(なんか怪しいが……なんなんだろうな)


行く?
↓1

チームに断ってからいく

善吉「お前らはどうする?」

自室にいるチームメンバーに声をかけた。

狛枝「僕は行きたいかな。せっかく七海さんが僕みたいなゴミに声をかけてくれたんだし……」

九頭龍「下手に少人数で動く方が危険だしな。ついて行ってやるよ」

安心院「僕は構わないよ」

善吉「よし、じゃあ行くか」

俺たちは脱衣所に向かった。

名瀬「ようこそてめーら。朗報だ」

脱衣所で待っていたのは仁王立ちしている名瀬だった。後ろには不二咲と七海もいる。

狛枝「何があったの? もしかして苗木君が意識を取り戻しでもしたのかな?」

不二咲「ううん……さっき様子を見に行ったんだけどまだ熱は下がってないみたいなんだぁ……」

名瀬「あれは無理やり下げる方が危険な類の熱だからな。自然治癒くらいしか対策はねーよ。それより、お前ら球磨川が言っていた記憶喪失については気になってただろ?」

善吉「……そりゃあ気になってますけど」

名瀬「化学室の薬品を使えばそれをどうにかする薬が作れそうだ」

善吉「なっ、本当ですか?!」

名瀬「当然だ。この俺が作るんだから間違いねーよ」

さすがは超高校級の生体工学者といったところなのだろうか。
名瀬は不敵に笑っていた。

名瀬「まあ今すぐに完成とはいかねーけどな……」

七海「というわけで、今後私たちは化学室にいる時間が長くなるよ。……と思うよ」

名瀬「そういうわけだから、大船に乗ったつもりで待ってろ」

善吉「ああ、ありがとうな」

記憶が戻れば、少しは状況の把握もできるだろうし、ひょっとすると黒幕へのヒントを手に入れることだってできるかもしれない。

名瀬「苗木が起きるよりも先に完成させてやるよ」

狛枝「ぜひ実験台には僕を使ってほしいな。僕だって超高校級の才能を持つ名瀬さんの実験台になれるなら本望だし」

名瀬「お断りだ」

そう言って名瀬たちは脱衣所を去って行った。

不二咲「ボクたち、がんばるよ」

善吉「ああ、頼りにしてるぜ。ホントお前たちがいなかったらどうしようかと思ったわ」

七海「まあ任せておきなさい」

七海がエッヘンとポーズをとりながら言った。




≪15日目を終了します≫

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最終更新:2013年01月04日 18:33