アートマン家
連邦に冠たる五大貴族の一角。連邦建国戦争時に果たした役割は「暗殺」。
表向きには公安警察で、裏向きは情報軍。しかして実態は暗殺者。それらを纏めて諜報総局という部門の長を務める。連邦最大の諜報機関で、裏稼業を専門とする暗殺貴族。そのため国内外から恐れられており、多くの恨みを買っている。
他の大貴族との仲は非常に悪く、アンギラス家に至っては険悪を通り越して不倶戴天。ラハスヤ家とはかろうじてケースバイケース。
他の四家と違い権力・技術・情報の分散を防ぐため血縁の拡大は行わず、当主は本家から完全な実力主義で選ばれる。諜報を主とするため他の四家よりもその手は広く伸びている。
当主はマカラ・アドヴァイタ・アートマン。彼は一人息子を後継者に指名したあたりから病み衰え、明日をも知れぬ身である。
次期当主は
ヴァルナで、第四章で正式に当主となる。第九章以降は再起不能になったヴァルナの代わりに
ナラカが当主になる。
本邸は連邦の首都「
霊央須弥仙戴ブラフマプラ」にある。
アートマン家の訓練を生き残るのは心を捨てた者というのが通り相場。
この家に従事するということは、一生日の目を見られないことを意味する。名誉がなく、過酷なだけの任務に駆り出され、使い捨ての部品のように消費される。
求めるのは何事にも動じない鋼のような頑強な精神性を持つ暗殺者。そのため仮想空間を用いたバーチャル世界での戦闘訓練をアートマン家は行わない。
政情が不安になると本家の子供を他家に友好の証として預ける習慣がある。有体に言うと恨みを買っているアートマン家が行うガス抜きのための生贄だが。
ヴァルナと
ミトラが台頭しだしてからは、心を殺すアートマン家の在り方は変わり始めている。
パラマトマン
アートマン家の分家。
本家とは血縁関係にはなく、他に行き場のない孤児の類を拾い集めて、冷徹な暗殺者へと改造した者達。全員が当主の養子扱い。
地位も名誉もなく本家の意思を忠実に実行する手足。
真我に連なる
空我。その意味は良く言えば広がる子々孫々・あまねく世に行き渡る子供たちだが、実態は“有象無象”の奴隷という蔑称に近い。80年前に連邦の領土だった
龍の聖櫃にも残っており、内通者として活動していた。
関連組織
関連人物
本編開始時(1198年)における
アートマン家の当主。1188年以降に次期当主を一人息子の
ヴァルナに指名し、激動の時代を生き抜くため彼に同じ新世代の
ミトラとの婚約を命令している。
ヴァルナを後継者に指名したあたりから病み衰え、明日をも知れぬ身である。第四章では
壊者化したため正式に
ヴァルナが当主になる。
彼が衰えていく様は
ヴァルナ曰く「よくできた暗殺者の手並み」とのことで、
アートマン家内部による他殺であることが示唆されている。
次期当主として指名されているマカラの一人息子。
新世代。マカラが
壊葬されたことで、第四章にて正式に当主となる。
品行方正とはいえない性格で悪名が轟いている、アートマン家の放蕩息子。
ヴァルナの従兄。
星霊大祭で負傷した彼に代わり、第九章以降にてアートマン家の当主となる。
生殖能力がないことから、出来損ないの忌子として扱われる。ゆえに先祖から継ぐミドルネームも持たない。アートマン家史上最高傑作とされ、彼を知る者からは恐れられている。
ヴァルナの義妹で婚約者の新世代。アートマン家の宝剣。ヴァルナのもとで運用される連邦国情報軍特別遊撃隊の隊長。
特定の言葉に激昂する性質であり、その気性と立場から忌み嫌われる危険人物。
備考
アートマンとはインドの哲学用語で、意識の最も深い内側にある個の根源を意味する。
真我と訳される。アートマンは、不滅であり宇宙の根理とされる「ブラフマン」とは同一とされ、それを梵我一如という。個人の肉体が死を迎えても、我(アートマン)は不滅ということである。
マカラ・アドヴァイタの元ネタ。
マカラはインド神話の怪魚で、ヴァルナの乗り物。アドヴァイタは不二一元論(アドヴァイタ・ヴェーダーンタ)からで、非二元性を意味する。八世紀の哲学者シャンカラが提唱した梵我一如を徹底したもので、ブラフマンのみが実在するという説。
パラマトマンとは「絶対的な(最高の)アートマン」「最高の自己」を意味している。「最高」を意味するパラマと、個人の自己を意味するアートマンの2つの単語を組み合わせている。個人の自己であるアートマンと異なり、無限に広がるもの。無私無欲は、すべての人格/個性が消滅するパラマトマン。
- ナラカ(人物)はアートマンの最高傑作ならヴァルナより戦闘能力(暗殺能力?)が上なのだろうか -- 名無しさん (2023-06-10 11:37:15)
- これでウグラスラ、アビチャリカ級だったらビビるナラカ -- 名無しさん (2023-06-10 23:25:11)
- ヴァルナの親父が壊されたのってナラカを当主にしなかったからか? -- 名無しさん (2023-06-18 00:06:04)
- ↑2 その程度で収まるとは思えんのよな…ダクシャ以上の怪物でも納得できる -- 名無しさん (2023-06-18 12:55:22)
- まぁ納得できるって言っても、まだ出てきてすらいないからなぁ。これからダクシャ以上に成長するのか、化け物が紛れ込んでんのかは、まだまだ分からん。ただ最終的には始まりの地の座に収まるんだろうけども -- 名無しさん (2023-06-19 20:38:04)
最終更新:2025年06月06日 21:29