悲劇の泉でやりたい放題です! ◆gry038wOvE



 花咲つぼみと一条薫、──そして響良牙の三人が、逃走の果てにたどり着いた場所は、呪泉郷という名前の修行場であった。良牙と一条のみが、ここを知る。
 暗黒騎士キバからの逃走経路の都合上、一条たちはD-7からC-7に一度戻る必要があった。 彼らと行動している花咲つぼみがこの泉の群れを見るのは初めての事となるが、太陽を映し出す幾つもの泉は非常に美しい光景であるように見えた。此処が呪いの泉である事など忘れるほどである。

「結局またここに戻って来ちまったな……」
「ああ……しばらくは動けないかもな」

 良牙もまた、この時ばかりは自分が逃げ延びて此処にいる事を忘れて、泉の景色を眺めていた。詰所の近くなら、そうそう泉に落ちる事などない。そこで、三人で泉の景色を眺めた。
 ここから市街地に向かう道中で戦闘が行われている。変に動く事もできないだろうし、ここから先どうするべきだろうか。
 ぼーっと眺めつつ、良牙も考えるが、良牙は、そうした地理関係が苦手で、どうしても目的地と真っ直ぐに線を引いて道を突っ切る方法を選んでしまう。明らかにまた戦闘に出くわしてしまうだろう。

 此処にはもう、誰もいない。
 誰かいた痕跡すら、この場所には無い。

「……誰かがここに来たなら、行き先でもメモして置いといてくれりゃあいいのになぁ……」

 と、良牙は思う。
 あかねは本当にこの場所を目指したのだろうか。自分の思い違いなのではないだろうか。
 詰所の中にメモでも置いておいてくれれば、良牙はそれをもとに次の場所に向かう事ができたが、そんなものはここにはない。

「確かに呪泉郷なんかに長居はできねえだろうが……」

 と、言いかけた時。

「……ん? 待てよ……?」

 ふと、良牙は一つの事実にたどり着く。
 そんな良牙の顔を残りの二人が訝しげに見た。
 過去に呪泉郷に来たときは、そういえば気づかなかった一つの事実。

「本当にここが呪泉郷なら……男溺泉があるはずじゃねえか!!」

 ここまで忠実に呪泉郷を再現しているのなら、おそらく多くの泉は本物だろう。
 良牙にもこの社務所は覚えがあったので、すぐにここは本物と全く同じ呪泉郷なのだとわかった。
 ならば、もしかするとここにある呪泉郷は正真正銘の本物なのかもしれない。本物であれば、当然その効果は本物の呪泉郷と全く同じはずだ。

 良牙は他の二人を置いて一人で走り出した。
 たくさんの泉の群れの前まで、良牙は凄まじいスピードで走っていく。
 その姿に遅れ、「どうしたんですか、待ってください!」、「待ってくれ! そうしたんだ」という二人の声が聞こえたが、良牙の耳には届かない。あまりにも突然、良牙が走り出したもので、二人とも戸惑ったのだ。
 良牙は、そんな二人を置いてまで走り、呪泉郷の前まで辿り着く。




 だが……




「……どれが男溺泉なのかわからん」



 良牙の前でぴゅーと風が吹いた。
 目の前にある無数の泉の中から男溺泉を探すのは至難の業だ。大きく見積もって百を超える泉がある。何か区別があるならともかく、呪泉郷の泉はどれもぱっと見た限りではただ棒が突き立っている泉でしかない。
 案内してくれる人間や地図がなければ、どこに男溺泉がわからないのだ(良牙なら地図があっても志葉屋敷あたりにたどり着くかもしれない)。
 後ろに、またまたつぼみと一条がついてきた。

「一体、どうしたんだ」
「この泉のどこかに、俺が探している泉があるんだ。そこに入れば……俺の呪いが解ける」
「呪い……?」
「ああ、世にもおぞましい呪いだ……」

 しかし、その先を口にする事はなかった。彼にもプライドがあるので、流石に、子豚になる事を言いたくはないのだ。

「……仕方ねえ!! こうなったら片っ端から泉に入ってやるぜ!!」

 良牙はすぐに駆け出して、走り幅跳びでもするかのように勢いをつけて高く跳び、泉の一つに飛び込む。
 もはや、やけっぱちであった。とにかく、入りまくればどこかで男に戻れるだろうというくらいに投げやりな考え方で、良牙は彼らに何も告げる事なく泉にダイブしたのであった。
 何でもいいから、男に戻りたいのである。

「良牙さん、一体何をっ!!?」

 三度、つぼみと一条が、良牙の姿を追いかける。
 しかし、追いついた頃にはその泉は、つぼみたちの目の前で巨大な水しぶきを上げており、周囲にいたつぼみと一条はその水を頭から全身まで、その巨大なしぶきが作り出した波を被る事になった。

 ざぱーん、と音が鳴る。

 思わず、つぼみも目を瞑るが、すぐに飲み込まれていく。
 泉の水が全て空になるのではないかというほどの衝撃だが、勢いをつけたうえに高く跳んだ良牙が落下したのだから、水柱が立つのも当然といえよう。
 つぼみが目を開けて前を見る。全身はびしょ濡れだが、そんな事よりも、水量がかなり減った目の前の泉の方が気がかりだった。

「お? ちゃんと人間の姿じゃねえか! ……よし! 適当に入ったが、どうやらちゃんと戻ったようだぜ……」

 ──そこには、良牙と同じバンダナを頭に巻いて、良牙と同じ黒い服を着た“少女”の姿があった。
 泉の水量が大きく減った今では、彼女の胸元が膨らんでいるのがよく見えるので、そこにいるのは良牙ではなく少女なのだとすぐにわかった。

「……ってあれ? 俺、こんな高い声だったかな……? あれ? あれ? ……って俺、女になってるじゃねえか!!!」

 そう、良牙が入ったのは娘溺泉だったのである。
 つぼみは、その言葉でこのバンダナの少女は、やはり響良牙なのだと再認識する。
 しかし、男が女になるわけがない。つぼみも男のようにカッコいい女の子の事ならよく知っいてるし、ついさっき出会った人は男でありながら女の言葉を使っていたが、体格ごと明らかに違っているのは“在り得ない”事なのである。

「ど、どうして、良牙さんが女の子に……?」

 良牙の高い声を聞き、膨らんだ胸元を見たつぼみには、そんな疑問が浮かんでくる。
 目の前にいるのは、どう見ても良牙ではないではないか。

「あー、…………コホン」

 つぼみの真横で、咳払いをする声が聞こえた。
 そこにいるのもまた──ライダースーツを着た女性であった。“彼女”は一条薫だろうか。
 今、頭から大量の水を浴びたために、良牙と同じく女性になってしまったのである。
 大人の女性になった一条の姿は、異世界でグロンギと戦っていた女性警官の姿に似ていたが、そんな事はここにいる誰も知る由もない。


「どうやら、君の当てが外れたようだな」

 ……静かな怒りを言葉に含ませながら、一条は、そう訊いた。






 ここから、良牙の説明を聞くために詰所に戻った三人は、説明を聞くよりも先に、まず風呂に向かった。全身がびしょ濡れな彼女らとしては、とりあえず風呂に入らなければならない。この殺し合いに来てから、全身が濡れるのは、第一回放送後に川に落ちて以来、二回目になる。実を言うと、それも同じ人間のせいだったが、つぼみは知る由もない。
 狭い詰所ながら、風呂くらいはあった。着替えは、さやかの支給品の黒いタイツスーツ──デストロン戦闘員スーツを使うしかない。このスーツは三着あったが、一条のライダースーツは水を弾いていたので、とりあえず必要となるのは自分の分と良牙の分で二つになるだろう。
 服は全て、適当な場所で乾かす。下着は、ドライヤーで乾かせばいいだろうか。

 かぽーん。

「……ふぅ~……極楽ですぅ~」

 頭にタオルを乗っけて、つぼみが呟いた。
 決して大浴場というわけではないが、全身の力が抜けていくような感覚である。
 ここまで、随分いろいろあったものだ。泥にまみれ、砂にまみれ、敵と戦い、悲しんで……服もボロボロになりそうだったし、随分と身体も疲れた。
 このままずっとここにいたいほどに、つぼみは疲労困憊である。
 暖かすぎて、頭がぼーっとしてくる。
 悲しい事も、ここが殺し合いである事もだんだんと忘れられていく。そんなお風呂の温かさが、つぼみをここにずっといたい気持ちにさせていた。
 だが、やはり無理だ。
 風呂を堪能しに来たわけではない。濡れた体を温め、服を乾かし、ついでにシャワーでも浴びて身体を綺麗にするために来たのだ。
 唯一休息といえる三分間は、あっという間に過ぎる。

「……善は急げ……こうしちゃいられないですね」

 つぼみは、その後石鹸で身体を洗い、すぐに風呂を出て、脱衣所で身体を拭く。
 その後、少し恥ずかしいがタイツスーツを着て、下着をドライヤーで乾かして、衣服を室内に干す。流石に、衣服をドライヤーで乾かすほどの時間はなかった。






 その後、つぼみがデストロン戦闘員スーツというのを着たまま、女良牙とバトンタッチした。風呂があるので、ポットに入ったお湯は使っていない。コンセントを使って、ポットを温めているところを見ると、水やお湯も補充したのだろうか。ここには四つものポットが並んでいた。ポットだらけなのは何故だろうか……。
 一条は、ライダースーツではなく、いつものコートを着ていた。滝のライダースーツは男性用に作られていたためか、やはり胸が苦しいようなのだ。

「……一条さん、デイパックの確認ですか?」
「ああ。随分とたくさんのデイパックを手元に置いてしまったからな。……君も、何か必要そうなものがあれば自由に持って行ってくれ」

 いま、机の上には、一条のデイパックの中身が並べられている。一条は、それでもまだ中身を並べつづけていた。几帳面な性格なのか、ペットボトルはペットボトルで一か所に、食料は食料で一か所に、と分けられていた。つぼみも多分このように並べるだろうが、おそらく良牙はもっと乱雑に並べるだろう。

「……説明書があったものもあるから、自由に見てくれていい。ペットボトルや食料の類は、後で三等分する。他の参加者が口をつけているものは脇に置いてあるから、心配する必要はない」

 一条は、いろいろと配慮ができていた。
 そうしたペットボトルも、後で中身を捨てて洗い、水道の浄水などを入れるようだ。

「あっ! これ……」
「知っている支給品があったか?」

 つぼみが、ある支給品に気づく。
 それは、赤、青、マゼンダの三色の小さな物体と、黄色、紫、オレンジの同じ形状の物体が分けて置いてあった。綺麗に透き通っており、その姿は宝石を彷彿とさせる。しかし、宝石というほど確かな輝きはなく、人の目をくらませる魔力もない。
 つぼみは、これを知っていた。

「……こころの種です」

 プリキュアが敵との戦いから手に入れるこころの種であった。
 ココロパフュームやシャイニーパフュームに装填する事で、それぞれプリキュアの力を高めたり、気分を高揚させたりといった効果を発揮する。
 パンスト太郎という男と、先ほど出会った泉京水の支給品であった。

「なるほど……。君たちが使える支給品もあったというわけだな」

 それから、全ての支給品の詳細を読んでいく。
 説明書にはものすごく簡潔な文章しか書いておらず、お陰で良牙が風呂を出る前に全ての支給品の確認が終了する。つぼみの所有分も開示されたが、ココロパフュームと鯖だけしか持っていなかった彼女が、これだけたくさんの支給品に囲まれる事など、誰が想像しただろうか。

 T2ガイアメモリだけでも相当な数があった。
 京水が所有していたT2ルナメモリ、T2メタルメモリ、の他に、来海えりかの支給品からはT2ウェザーメモリが見つかった。良牙が持っているT2エターナルメモリやT2ゾーンメモリを含めれば、相当な数に上るだろう。
 その他には、バットメモリやスタッグメモリといった特殊なものもあった。ギジメモリというらしく、バットショットやスタッグフォンを起動するために使用することができる。
 これは五代雄介にも支給されていた。
 彼が所持していたのは、スパイダーショックという同様のメモリガジェットであった。
 ともあれ、これでバットショット、スタッグフォン、スパイダーショックの三つのメモリガジェットが手元にあるという事になる。

「ただのノートみたいなものもありますね……」

 中には、ただのラクガキノートのようなものもあった。
 プリキュアのようなピンクの衣装を着た可愛い女の子の絵が描いてあるが、何かのデザインだろうか。しかし、確かに上手いがデザイナーの絵というわけでもなさそうである。
 どうやら一条の支給品らしい。

「何となくだが、君たちが変身するプリキュアに似ているな……私にとってはいらないが、もしかしたら何か君たちに関係があるものかもしれない」
「そうですね……でも、この絵、プリキュア以外の誰かに似ているような……」

 一条はあまり見ないだけで、こういうアニメは結構あるので、もしかすれば知っているものかもしれない。
 本当にプリキュアかもしれないし、これと同じ位置にリボンをつけた少女に覚えがあるので、念のためにつぼみはそのノートをもらった。

「この辺りは普通の武器だな」

 五代の支給品の中には、非常に鋭利な刀があった。
 ミカヤ・シェベルという人物が使う居合刀と書いてある。明らかにその刃渡りは銃刀法違反に抵触するレベルであったが、特殊な認可を受けていれば問題はない。
 ミカヤ・シェベルという人物はその認可を受けたのだろうか……と一条は考えた。
 この居合刀は結構な重量があり、相当な達人でなければ使いこなせそうにないものだが……。
 とにかく、つぼみはそれを受け取る気はないようで、そのまま一条のものになる。

「……これは……ただのまねきねこですね」

 腑破十臓の支給品であるまねきねこは、シュールな雰囲気を醸し出している。
 こうして武器等が並べられている中でも圧倒的な存在感を放っているのは珍しい。
 だが、誰も欲しがる事はなかった。

「これはなんだ? ……しかし、よくこんな巨大なものが入っていたな。やはりデイパックに至るまで特殊なのか」

 来海えりかの支給品の一つである、大貝形手盾は、おそらくえりかの身長では扱いきれないほどの巨大な盾である。
 禍々しい牙を幾つも生やしたような形状は、使う気を失くさせる。
 まあ、持っているに越したことはないだろうか。ずっと所持していると相当かさばりそうなので、とりあえずデイパックに入れ直す。やはり、嘘のように簡単に、吸い込まれるように入っていった。

「これも、このスーツみたいな衣装と同じものでしょうか?」

 相羽タカヤの支給品には、黒い布があった。デストロン戦闘員のスーツと酷似しているが、畳まれていたその布を開いてみると、タイツスーツではなく、もっとしっかりした服であるとわかった。
 歌舞伎の黒子のようなマスクがあるところを見ると、そうしたものなのだろうか。
 恥ずかしさで言えば、こちらを着用した方がマシに見えるが、今更着替える場所もない。実質的には男性の一条はともかく、つぼみは本質が女性だ。男性の心を持つ人間の前で着替えるのは抵抗がある。

「……こっちは、i-podですか?」
「あ、あいぽっど……?」
「音楽を聴くための道具です。少なくとも、私の世界にはありますけど……」

 腑破十臓に支給されていたi-podを一条は知らない。
 仮に、一条の世界に存在していたとしても、一条がこういう機械を操作する事ができるとは思えないが……。
 つぼみが収録されている曲を確認すると、多すぎて目を回しそうになった。

「……『Alright! ハートキャッチプリキュア!』、『HEART GOES ON』、『Let’s!フレッシュプリキュア』、『仮面ライダークウガ!』……?」

 などなど、見ていくと幾つか気になる曲名があった。自分たちにテーマソングがあった覚えはないが……。
 『HEART GOES ON』は文化祭で友達二人が歌っていた曲である。
 他にも、だーっと並んでいる曲の中には、幾つも気になる曲があったが、聞き覚えのない曲はいきなりこんなところで聞く気にはならない。
 イヤホンも付属しているので、聞きやすいかもしれない。

「……とにかく、気になるならば貰ってくれ。私は、そういうものは苦手なんだ」
「わかりました。……ありがとうございます」

 説明書に目を通したら、デイパックから出して、イヤホンを外して使うと、その場に合った音楽が流れるらしい。
 特に、戦闘中に音楽を流すという機能がついているらしい。
 とにかく、ただのi-podではないようである。なるべく、イヤホンを装着した状態にしておきたい。

「こっちにある本は……?」
「ああ、それは……私の支給品と、相羽タカヤの支給品だ」

 ここに置いてあるのは、トルストイの『戦争と平和』と、レイモンド・チャンドラーの『長いお別れ』だ。
 何故、こうした本が支給されているのかはわからないが、そもそも鯖を見た時点で、支給品のひとつひとつに詳しい意味があると考える事はやめている。
 一条としては、この『戦争と平和』という本が以前、グロンギの隠れ家から見つかった本と同じ装丁のものである事が気になったが、深くは考えなかった。

「読む暇はなさそうだな……」
「そうですね……」

 二人とも、本を読む事自体は嫌いではないが、やはり長編小説を読むほどの時間も心の余裕もなかった。

「こっちはプラカードですね」

 五代雄介にはプラカードが支給されていたようである。
 サインペンや、黒板消しのような形のクリーナーが同じように支給されているところを見ると、何度でも書いたり消したりできるようだ。
 音を立てずに遠くに何かを伝達する時などに使えるだろうか。

「……このディスク、確か、響くんにも支給されていたな」

 美樹さやかの支給品である秘伝ディスクを見て、一条が言う。
 良牙にも同じく、秘伝ディスクというものが支給されていたらしい。
 基本的に、一般人には使う事ができないものであった。

「……これは『反』という字が書いてあるみたいですけど、良牙さんのディスクの字は読めません……」

 さやかのディスクは反という字が書いてあったが、良牙のディスクは何が書いてあるのか全然読めない。
 とにかく、どちらにせよ使いどころはなさそうである。

「こちらは銃器か。レミントンM870だな」

 えりかの支給品であるレミントンM870。これは一般的な女子中学生が知るものではない。
 一条のように警察という職業に就いていて、尚且つ日本中が特殊状況下にあるために銃器を頻繁に使わされる人間ならば知っていてもおかしくないが、えりかが知るわけはなかった。
 つぼみにとってもその使用方法などはわからないので、レミントンは一条の手に渡った。
 良牙もこれを気に入る事はないだろう。

「ん? ……一条さん、これって……」

 つぼみは、机上に小さく置いてある“あるもの”に気づいて、一条に見せた。

「ああ、それなんだが……」






 それから、二人は全ての支給品を片づけ、デイパックに元通りに戻した。良牙が風呂に入る前の時点で、一条もかなりの量の支給品を机上に出していたので、良牙も一条の支給品の必要と不必要の分別はしていた。
 それから、つぼみの持っていたものの確認をしたが、そこに良牙が必要とするものはない。

 お湯につかった一条と良牙は、既に元に戻っていた。

「なるほど……それで呪いの泉の郷なんですか……」

 つぼみは、良牙から全てを聞いて納得する。
 良牙の話は、おとぎ話のような不思議な世界の話であるように感じた。人が溺れた悲劇の話から、その泉で溺れた者や泉の水を浴びた者が同じ呪いにかかる……つぼみが昔読んだファンタジーのような話だ。
 しかし、不思議なのは、その呪いの泉が大量にある事である。この近辺でばかり何でもかんでも溺れるのは理不尽なレベルだが、なんだか呪われそうで嫌なので、何も言わなかった。

「まあ、娘溺泉だったのは、不幸中の幸いだったか……。全員が猫にでもなっていたら一体どうすれば良かったのか……」

 とりあえず、一条は全員が意思疎通可能な人間である事が不幸中の幸いだと思う事で気持ちを静める。つぼみも含め、全員が別の生物になっていれば大変だっただろう。
 こうして、互いが誰なのかを認識し合っているために、今は大きな混乱も無いが、もし、全員が猫になっていたなら、意思の疎通さえ図る事ができず、パニックになっていたはずだ。

「そうだ! もしかして、あの時のアヒルさんも、きっとこの泉の水を……」

 つぼみは話を聞いて、良牙があのアヒルの事を知り合いだと思った事や、あのアヒルが最後に人間になった事などを思い出した。
 すべて、辻褄が合う。やはり、あのアヒルもまた、呪泉郷に呪われたアヒルだったのだろう。人間に戻る事ができたのは不幸中の幸いと言っていいのだろうか。

「ああ、たぶんな……俺の知り合いのムースも同じくアヒルになる男だったんだが……」

 ムースの名前には聞き覚えがあった。つぼみの持っていた眼鏡の本当の持ち主である。
 アヒルをムースと勘違いしていた理由もこれでわかった。

「……しかし、このままの体質だとかなり厄介だな」

 一条が深刻な表情で言う。
 水を浴びられないというのは今後の人生でかなり面倒な話である。雨にでも降られたら、そのたびに女性になるのだろうか。

 女性の不便さはこれまでの人生でも充分知っている。女性の強さや、女性である事の利点も当然知っているが、不便な点も多すぎるのだ。この姿のままではいられないだろう。
 だいたい、元の世界でも職務に困ってしまう。自分がクウガになり、同時に水を被ると女性になる体質である事になってしまうが、果たして元の世界の同僚はどれほど受け入れてくれるだろうか。

「……とにかく、俺達は男溺泉を探すしかねえな」
「そうだな」

 良牙と一条は互いの目を見て誓い合う。
 つぼみが猫などになったらそれこそ洒落にならなくなるので、とにかくつぼみ以外の全員で男溺泉を探す事にしたのだ。
 つぼみは後ろでサポートという形になる。

「……あの、良牙さん。絶対に、思いっきり飛び込んだりしないでくださいね」
「ああ」






 タオルを腰に巻いた二人の男が並び立つ。
 巨大な生物になった場合、服が弾けてしまうので、とりあえず服は着ていないのだ。
 つぼみとしてもそれを直視するのは恥ずかしいが、とにかく後ろで彼らの様子を見るしかない。

「タコですか……」

 良牙がいま入った泉は、タコが溺れた章魚溺泉であった。
 つぼみの目の前で、巨大なタコが蠢いている。良牙はいきなりとんでもない泉に入ったらしい。頑張ってタオルを足で持っている。

「……こっちは猫さんですか」

 一条が入った泉は、猫が溺れた猫溺泉である。
 彼は優雅で毛並の良い猫であった。とにかく、この泉は男溺泉ではないと認識した一条は、すぐに別の泉に向けて走り出す。

「あ、阿修羅……? 阿修羅が溺れた泉なんてあるんですか?」

 今度は、阿修羅溺泉で良牙が阿修羅になっていた。
 幾つもの手と顰めっ面を持った良牙が火を吐いている。かなり強そうであるが、生活には不便そうだ。

「……今度は一条さんが可愛い男の子になってます」
「む……。君より若くなってしまったな……」

 一条は、童子溺泉で男の子になっていた。
 可愛らしいが気品のある聡明そうな子供だったため、つぼみは子供一条が少し可愛いと感じる。一応、男には戻ったものの、子供ではもっと不便だろう。そのうえ、一条のこの口調はこの姿では少し変だった。

「えーっと……今度は何でしょう。ごめんなさい、わかりません」

 良牙は、パンスト太郎と同じく牛鶴鰻人溺泉につかり、いろいろと混合した怪物になっていた。
 流石に、初見のつぼみにも判別不能である。牛のような角があるので、牛鬼とかそういう妖怪の系統だろうか?

「……お、狼さん……怖すぎです」

 一条の方に目を移すと、彼は狼になっていた。華麗で聡明そうな狼であったが、やはり人間から見れば狼の姿はワイルドすぎたため、つぼみは怯えた。
 襲い掛かりかねないイメージが強いのだ。

「……パ、パンダさん……?」

 更に今度は、良牙が乱馬の父のようにパンダになっていた。
 パンダであるのも確かに強そうだが、日常生活では不便すぎるだろう。

 つぼみはこんな感じで、あらゆる泉に入る二人の様子を見守っていた。

 ……見守っているといえば確かに聞こえは良いかもしれないが、実際には見ているだけである。協力の形を取っている部分といえば、身動きが取れなくなったり、移動に手間がかかるほど小さくなったりした時の運搬ができる点だけだろうか。
 どうにも、助けになれていない気がして、もどかしい気持ちになってしまう。

「うーん……どうにかして二人のお手伝いができませんかねぇ……」

 つぼみは、まだまだ変身する一条と、パンダになってサボりだした良牙を見て思わず呟いた。
 何か手伝える方法はないだろうか……とつぼみが考える。
 だが、自分が別の生物になってしまうと、後でいろいろと困る。
 しかし、そのままぼーっと考えていると、ある事に気づいた。

「……そうだ、私にもあれがあるじゃないですか!!」

 ふと、何かに気づいたつぼみは実況解説をやめて、腕まくりをする。
 使えるかもしれないものが一つあった。

「じゃじゃーん!」

 思いたったらすぐに自分のデイパックを開けたつぼみは、活きの良い鯖を掴んでいた。そう、鯖だ。鯖といえば少なくとも生き物である。そんな鯖を、つぼみは泉の中に入れた。
 つぼみの手も泉に浸かるが、手が入った程度では、この泉の効果が表れない。
 この鯖のように全身が浸かってこそ、初めて姿が変わるはずなのだ。

 しかし──

「駄目ですか……効果はないみたいですね……」

 どうにも、効果らしいものは現れず、鯖に変化はなかった。
 鯖は鯖でしかなく、何になる事もない。
 人にしか変化は起きないのだろうか。魚が溺れるというのも、猿が木から落ちるくらい変な話だし、まさかこれが鯖溺泉という事もないだろう。
 別の泉に漬けてみたが、やはり鯖は鯖のままだった。つぼみは、すぐにデイパックに鯖を戻す事になる。何故腐らないのかは謎であった。

『オイ! なんで俺ばっかり変な姿になるんだよ!』

 良牙パンダが、支給品のプラカードにサインペンでそう書いてこちらに訴えていた。
 良牙がこれまで変身している生物は、確かに珍妙なものばかりだった。対して、一条はそこまで変なものではなかった。
 しかし、それに理由があるとしたら、やはり良牙に運がないだけだろう……。
 聞かれても困るので、つぼみはたじろぐ。
 どう答えれば満足なのだろうか。
 その時──



「あったぞ!! これがたぶん男溺泉だ!!」



 良牙がサボり、つぼみが戸惑っているうちに後ろから一条の大きな声が聞こえた。
 そちらを見ると、一条が泉に半身をつかりながら、男の姿のままで良牙のほうに手を振っている。泉に入っているにも関わらず、その姿が男であるという事は──間違いない。
 そう、どうやら一条が遂に男溺泉を見つけたらしいのである。
 良牙は、自分が変な姿になる理由の答えを聞きたがった事など忘れて、すぐにそちらに駆けだした。






「……子豚にならない」

 じーん、という擬態語が良牙の後ろで文字に現れるほど、良牙は感動に胸を震わせていた。自分の全身が、いま確かに変身体質を克服し、何があっても男であり続ける普通の男になっている。

「……良牙さん、子豚さんだったんですね」

 今の台詞でつぼみにもわかったが、良牙の以前の体質というのは、どうやら子豚化だったらしい。

「ああ! 俺は確かに豚だったさ! だが、もうそんな事もどうでもいい!! 遂に俺は変身体質を克服した!! これで水を被ってもあんな情けない豚にはならねえ!!」

 心からの喜びを表現するつもりか、顔に笑顔を張り付けたまま、手でバンザイしてスキップしている。
 あまりに不気味な姿だったので、つぼみたちは少し引き気味である。
 もはや、良牙にとって自分が豚だった事など遠い過去の話。それが発覚したところで、どうでもいい。それくらいに彼の心は悦びに満ちていたのである。

「ありがとうっ!! 二人とも……!! 俺は……二人のお蔭で遂にただの人間に戻れたんだ!!」

 つぼみと一条の手を交互に軽く握り、感謝を表現する。
 良牙は普段はクールを装っているが、本質はコレであった。つぼみにしろ、一条にしろ、少しは感じ取っていたが、怒りだけでなく喜びの表現まで極端だとは思わなかったのだ。

「……あの、とりあえずここはもう立ち去るっていう事でいいんですよね?」
「ん? ああ、俺はもういいぜ。すまねえな、二人とも。迷惑かけちまって……」

 陽性の感情が膨らむと同時に、自分が彼らにかけた迷惑を思い直して素直に謝るだけの真心が芽生えた。
 謝りながらも、無駄にさわやかな笑顔で良牙はそう謝る。
 それならまあ良いか……とばかりに、一条は苦笑いをした。

「……これから俺達が向かう先は、街の方だよな」

 良牙が言う。
 元々、鋼牙とつぼみは共に街に向かっていたのだ。18時までに一文字という人たちと落ち合う予定である事も聞いている。
 そのため、街に向かおうとするのは当然だった。

「ちょっと待ってくれ」

 だが、良牙が街に向かおうとして村の方角を向いた時に、一条が制止する。
 てっきり、向かう場所の訂正をするのかと思っていたが、一条の言葉は違った。

「君には言い忘れていたんだが、先ほど、あの人の支給品の確認をしたときに少し気になるものを見つけたんだ」

 ……あの人というのは、京水である。あの男性とか、あの女性とか、そういう表現がしづらかったのだろう。それで、つぼみは気づいた。あの支給品について話すのだろうと。
 どうしたんだ、と良牙が訊く。

「これだ」

 一条は懐から四角い小さな物体を取り出すと、わかりやすいように掌に乗せて見せた。
 つぼみは、てっきり良牙も確認しているものだと思っていたが、彼は机の上の支給品について、そこまでよく観察していなかったようである。
 まあ、秘伝ディスクやガイアメモリの説明書を見落としている彼なので、その辺りも仕方がない。

「こいつは……」
「見覚えのある形だと思わないか?」

 あまりにも小さく、用途は不明に見えるが、このサイズの四角い物体を見た瞬間、ここにいる三人はその用途を直感で認識する事ができた。これにピタリとはまりそうな“くぼみ”を知っていたのである。
 その物体には相羽タカヤが読んだ説明書が付属していたので、一条はそれにも目を通していた。

 そこには──

「これはメモリーキューブ。納められた記録、あるいは記憶をZXに与える──説明書には、そう書いてあった」

 そう、仮面ライダーゼクロス──村雨良の記憶が収められているという、良牙が推測したとおりの記述があったのである。

 良牙たちが望んでいた物だった。
 つまり、これを彼の死体にはめ込めば、唯一彼に欠落した記憶というのを返してやる事ができる。──そんな支給品だ。
 勿論、これがはめ込まれたところで、彼が生き返るわけでも何でもない。ただ単に、彼の生涯の悔いをなくしてやれるだけだ。
 しかし、左脳がそれを無意味な事だと思っても、右脳が確実に成し遂げたいという想いを託していた。

「……勿論、今は冴島たちと合流するために街に向かうのを優先する。だが、その後は……」

 一条は言った。
 このまま、村雨良の死地に向かうとなると、タカヤや鋼牙が戦うD-7エリアに立ち入ってしまう事になる。流石に戦闘も終わっているだろうが、実際のところ、避けた方が良いエリアなのは間違いない。戦闘に出くわせば、逃げた意味そのものがなくなってしまうだろう。
 一度、街で他の参加者と合流してから向かった方が得策だ。

「……待てよ。そんな事やってるうちに、アイツが死んじまった場所が禁止エリアになっちまったらどうするんだよ」

 だが、すぐに良牙は反論する。
 そう、もうすぐ第三回放送も始まる時刻なのだ。そこで村雨良の死地がもし禁止エリアになってしまえば、村雨良の死地には二度と立ち入れなくなってしまうのである。

「もしそんな事になっちまったら、もうアイツに借りを返してやる事もできねえじゃねえか……」
「……」
「……俺達はアイツに散々助けて貰った。でも、俺達はアイツの墓を作ってやる事さえできなかったんだぜ」

 もし、首輪を外す事ができれば禁止エリアなど関係ないとしても、それこそいつになるかわからない。──禁止エリアに誰よりも怯えている良牙は、真っ先にその可能性を心配していた。

「……そうだな」

 自分の小さな見落としに気づいて、一条は年長者として、この先の判断を整える。
 いや、もはや判断にかかる時間など一瞬だった。

「行くか、二人とも」
「はい」
「ああ」

 行動順序はまた変更する事になる。
 今の最優先は、村雨良の死地に一刻も早く向かい、このメモリーキューブだけは差し込む事だ。

「……変身!」
「プリキュア! オープンマイハート!」

 一条とつぼみは、それぞれ移動に最も便利な姿へと変身する。

「超変身!」
「レッドの光の聖なるパフューム! シュシュッと気分でスピードアップ!」


「──今の私は稲妻気分!!」


 一条が変身したクウガは、更に超変身してマイティフォームからドラゴンフォームへと姿を変え、キュアブロッサムは赤いこころの種をココロパフュームに装填し、自分の身体に振りかけた。
 仮面ライダークウガとキュアブロッサムは並び立ち、良牙をじっと見つめる。
 彼ばかりは変身できないのだ。

 しかし──

「良牙さん、少し恥ずかしくても我慢してください」

 キュアブロッサムは、そのまま強引に良牙の身体をお姫様抱っこの形で抱きかかえた。自分よりも身長が高い男性を、である。良牙は少し縮こまり、赤子のような体勢になってしまった。

 だが、良牙は、今ばかりは恥ずかしがる事もなく、自分の不甲斐なさに心を痛めていた。流石に、彼らほどのスピードで走る事はできないし、彼らよりも大きく体力を消耗してしまうので、足手まといでしかない。
 キュアブロッサムはいち早く駆け出したクウガの姿を追って、駆けだした。スピードを格段に上げる赤い種の力で、今のブロッサムはすぐにクウガに追いつく事ができた。

(……そうか)

 その身体にしがみついた時に、良牙はちょっとした事実に気づいた。
 今の自分の身長が高すぎるために、つぼみには結構な負担をかけているのだ。
 小さな豚でいたのなら、小脇に抱えて移動してもらう事もできただろう。
 仮に今、水をかけたとしても、良牙は子豚になる事はできない。
 子豚の身体でいた方が、便利になる時もあったのだ……。

(……案外、なくなると寂しいもんだな……)

 あかねと同じ風呂に入れたのも、
 あかねの胸で抱きかかえられたのも、
 あかねにキスをしてもらえたのも、
 全部自分がPちゃんだったお陰だ。
 それを思うと、やはり、子豚のPちゃんであった事に未練もあったのかもしれない。
 完全にスケベ心だった。

「あの、良牙さん……泣くほど恥ずかしいなら、下ろしましてもうちょっとゆっくり移動するように言いましょうか?」

 ……良牙は、もう二度とあかねにあんなに優しくしてもらえない事を考えて、しくしく泣いていた。
 しかし、泣いている理由は恥ずかしすぎて言えなかった。



【1日目 夕方】
【C-7/呪泉郷付近】

【響良牙@らんま1/2】
[状態]:全身にダメージ(中)、負傷(顔と腹に強い打撲、喉に手の痣)、疲労(大)、腹部に軽い斬傷、五代・乱馬・村雨の死に対する悲しみと後悔と決意 、ゾーンメモリの毒素については不明、男溺泉によって体質改善、デストロン戦闘員スーツ着用、キュアブロッサムにお姫様抱っこされている、号泣
[装備]:ロストドライバー+エターナルメモリ@仮面ライダーW、昇竜抜山刀@侍戦隊シンケンジャー
[道具]:支給品一式×2(食料一食分消費)、水とお湯の入ったポット1つずつ、志葉家のモヂカラディスク@侍戦隊シンケンジャー、ガイアメモリ(ゾーン)@仮面ライダーW、ムースの眼鏡@らんま1/2 、細胞維持酵素×2@仮面ライダーW、グリーフシード@魔法少女まどか☆マギカ、歳の数茸×2(7cm、7cm)@らんま1/2、デストロン戦闘員マスク@仮面ライダーSPIRITS、プラカード+サインペン&クリーナー@らんま1/2、メモリーキューブ@仮面ライダーSPIRITS
[思考]
基本:天道あかねを守る
0:村雨良の死地に向かってメモリーキューブをはめ込んだ後、警察署に向かう。
1:天道あかねとの合流
2:いざというときは仮面ライダーとして戦う
[備考]
※参戦時期は原作36巻PART.2『カミング・スーン』(高原での雲竜あかりとのデート)以降です。
※良牙のランダム支給品は2つで、秘伝ディスクとガイアメモリでした。
 なお、秘伝ディスク、の詳細は次以降の書き手にお任せします(ガイアメモリはゾーンでした)。
 支給品に関する説明書が入ってる可能性もありますが、良牙はそこまで詳しく荷物を調べてはいません。
シャンプーが既に死亡したと知りました。
※シャンプーの要望は「シャンプーが死にかけた良牙を救った、乱馬を助けるよう良牙に頼んだと乱馬に言う」
 「乱馬が優勝したら『シャンプーを生き返らせて欲しい』という願いにしてもらうよう乱馬に頼む」です。
 尚、乱馬が死亡したため、これについてどうするかは不明です。
※ゾーンメモリとの適合率は非常に悪いです。
※エターナルでゾーンのマキシマムドライブを発動しても、本人が知覚していない位置からメモリを集めるのは不可能になっています。
 (マップ中から集めたり、エターナルが知らない隠されているメモリを集めたりは不可能です)
※主催陣営人物の所属組織が財団XとBADAN、砂漠の使徒であることを知りました。
第二回放送のなぞなぞの答えを全て知りました。
※つぼみ、一条、鋼牙と125話までの情報を交換し合いました。
※男溺泉に浸かったので、体質は改善され、普通の男の子に戻りました。


【一条薫@仮面ライダークウガ】
[状態]:疲労(小) 、ダメージ(大、特に背部)、アマダム吸収、クウガドラゴンフォームに変身中
[装備]:ミカヤ・シェベルの居合刀@魔法少女リリカルなのはシリーズ、レミントンM870(8/8)@現実
[道具]:支給品一式×8(食料一食分消費、(一条、五代、十臓、京水、タカヤ、シンヤ、丈瑠、パンスト))、警察手帳、プロトタイプアークル@小説 仮面ライダークウガ、T2ルナメモリ@仮面ライダーW、細胞維持酵素×4@仮面ライダーW、克己のハーモニカ@仮面ライダーW、バッドショット+バットメモリ@仮面ライダーW、スタッグフォン+スタッグメモリ@仮面ライダーW、テッククリスタル(シンヤ)@宇宙の騎士テッカマンブレード、T2メタルメモリ@仮面ライダーW、水とお湯の入ったポット1つずつ、力の源@らんま1/2、スパイダーショック+スパイダーメモリ@仮面ライダーW、まねきねこ@侍戦隊シンケンジャー、滝和也のライダースーツ@仮面ライダーSPIRITS、黒子の装束@侍戦隊シンケンジャー、『戦争と平和』@仮面ライダークウガ、『長いお別れ』@仮面ライダーW
[思考]
基本:民間人の保護
0:警察として、また仮面ライダーとして人々を守る。
1:村雨良の死地に向かってメモリーキューブをはめ込んだ後、警察署に向かう。
2:他に保護するべき人間を捜す
3:未確認生命体に警戒
※参戦時期は少なくともゴ・ガドル・バの死亡後です
※殺し合いの参加者は異世界から集められていると考えています。
※この殺し合いは、何らかの目的がある『儀式』の様なものだと推測しています。
※アマダムを吸収したため、仮面ライダークウガに変身できます。アマダム自体が強化されているため、ライジングフォームへの無制限の変身やアメイジングマイティフォームへの変身も可能かもしれませんが、今の所実践していないので詳細は不明です。
※主催陣営人物の所属組織が財団XとBADAN、砂漠の使徒であることを知りました。
※第二回放送のなぞなぞの答えを全て知りました。
※つぼみ、良牙、鋼牙と125話までの情報を交換し合いました。
※泉京水の支給品を回収しました
※タカヤの支給品などは返す予定です(ただし、京水の所持デイパックを纏めて受け取ったのでメモリーキューブがタカヤのものである事は知りません)。


【花咲つぼみ@ハートキャッチプリキュア!】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、加頭に怒りと恐怖、強い悲しみと決意、デストロン戦闘員スーツ着用(変身前)、キュアブロッサム変身+赤いこころの種使用中でスピードアップ(+イナズマ気分に)、良牙をお姫様抱っこ中
[装備]:プリキュアの種&ココロパフューム
[道具]:支給品一式×4(食料一食分消費)、鯖(@超光戦士シャンゼリオン?)、スティンガー×6@魔法少女リリカルなのは、プリキュアの種&ココロパフューム(えりか)@ハートキャッチプリキュア!、プリキュアの種&ココロポット(ゆり)@ハートキャッチプリキュア!、こころの種(赤、青、マゼンダ)@ハートキャッチプリキュア!、破邪の剣@牙浪―GARO―、T2ウェザーメモリ@仮面ライダーW、まどかのノート@魔法小少女まどか☆マギカ、大貝形手盾@侍戦隊シンケンジャー、反ディスク@侍戦隊シンケンジャー、デストロン戦闘員スーツ(スーツ+マスク)@仮面ライダーSPIRITS、デストロン戦闘員マスク(現在着ているものの、着替え、特殊i-pod
[思考]
基本:殺し合いはさせない!
0:村雨良の死地に向かってメモリーキューブをはめ込んだ後、警察署に向かう。
1:この殺し合いに巻き込まれた人間を守り、悪人であろうと救える限り心を救う
2:南東へ進む、18時までに一文字たちと市街地で合流する(できる限り急ぐ)
3:ダークプリキュア
[備考]
※参戦時期は本編後半(ゆりが仲間になった後)。少なくとも43話後。DX2および劇場版『花の都でファッションショー…ですか!? 』経験済み
 そのためフレプリ勢と面識があります
溝呂木眞也の名前を聞きましたが、悪人であることは聞いていません。鋼牙達との情報交換で悪人だと知りました。
※良牙が発した気柱を目撃しています。
※プリキュアとしての正体を明かすことに迷いは無くなりました。
サラマンダー男爵が主催側にいるのはオリヴィエが人質に取られているからだと考えています。
※参加者の時間軸が異なる可能性があることに気付きました。
※この殺し合いにおいて『変身』あるいは『変わる事』が重要な意味を持っているのではないのかと考えています。
※放送が嘘である可能性も少なからず考えていますが、殺し合いそのものは着実に進んでいると理解しています。
※ゆりが死んだこと、ゆりとダークプリキュアが姉妹であることを知りました。
大道克己により、「ゆりはゲームに乗った」、「えりかはゆりが殺した」などの情報を得ましたが、半信半疑です。
※ダークプリキュアにより、「えりかはダークプリキュアが殺した」という情報を得ましたが、上記の情報と矛盾するため混乱しています。
※所持しているランダム支給品とデイパックがえりかのものであることは知りません。
※主催陣営人物の所属組織が財団XとBADAN、砂漠の使徒であることを知りました。
※第二回放送のなぞなぞの答えを全て知りました。
※良牙、一条、鋼牙と125話までの情報を交換し合いました。


【共通備考】
※支給品一式は全員で均等に分けています(状態表では殆ど一条のところにありますが、基本支給品は共有しています)。
※消費されていた水は水道水などで補充し、ポットの水も補充されています。



【支給品解説】

【デストロン戦闘員スーツ@仮面ライダーSPIRITS】
美樹さやかに支給。
デストロンの戦闘員が着ているスーツで、V3本編でもSPIRITSでも色んな人が着用している。これ自体はただの変態スーツ。

【こころの種セット(赤、青、マゼンダ)@ハートキャッチプリキュア!】
パンスト太郎に支給。
ココロパフュームにセットして効果を発揮する種。シャイニーパフュームでは使用していないが、おそらく互換性はある。
デザトリアンを浄化すると妖精が生み出す。別名:うんk(ry
赤いこころの種→スピードアップ
青いこころの種→ふりかけられると気分がクリアになる
マゼンダのこころの種→がんばる気分になる
使用前と使用後でこころの種の数が変動してないあたりを見ると、使用しても消費されない模様。作中で使ったのは、この三つだけ。

【こころの種セット(黄色、紫、オレンジ)@ハートキャッチプリキュア!】
泉京水に支給。
ココロパフュームにセットして効果を発揮する種。シャイニーパフュームでは使用していないが、おそらく互換性はある。
デザトリアンを浄化すると妖精が生み出す。別名:だいb(ry
黄色いこころの種→元気になる
紫の種→占いゲームができる
オレンジのこころの種→記憶ゲームができる
使用前と使用後でこころの種の数が変動してないあたりを見ると、使用しても消費されない模様。作中未使用だが、玩具では上記の効果がある事を示唆している。

【スパイダーショック+スパイダーメモリ@仮面ライダーW】
五代雄介に支給。
腕時計型のメモリガジェット。射出型の強化ワイヤーを搭載しているほか、マーカーを取りつけた相手の追跡などが可能。
スパイダーメモリを装填するとクモ型のライブモードに変形する。

【T2ウェザーメモリ@仮面ライダーW】
来海えりかに支給。
井坂深紅郎が使うウェザーメモリのT2版。劇場版でその辺を歩いてた人が変身した。

【まどかのノート@魔法少女まどか☆マギカ】
一条薫に支給。
鹿目まどかが落書きしたノート。魔法少女になった時のまどかや、キュゥべえなどの絵が描いてある。
ちなみに担当声優が書いたもの。

【ミカヤ・シェベルの居合刀@魔法少女リリカルなのはvivid】
五代雄介に支給。
ミカヤ・シェベルの使う刃渡りの長い居合刀。

【まねきねこ@侍戦隊シンケンジャー】
腑破十臓に支給。
27話で志葉丈瑠と入れ替わったまねきねこ。殿の魂は入ってない。

【大貝形手盾@侍戦隊シンケンジャー】
来海えりかに支給。
9話に登場するヒトミダマが使用する盾。
光を発して攻撃する事もできるうえに強固な盾で、これを使えば守りながら攻撃できる。
「おおかいのなりてたて」と読む。

【黒子の装束@侍戦隊シンケンジャー】
相羽タカヤに支給。
シンケンジャーを支える黒子たちが着用している黒装束。

【特殊i-pod@オリジナル】
腑破十臓に支給。
参戦作品の主題歌、挿入歌、BGMなどの全てが網羅されているi-pod。
イヤホンを外して持ち運ぶと、自動的にその場に合った音楽が流れる。
尚、歌詞の流用はなるべく控えるように。

【『戦争と平和』@仮面ライダークウガ】
相羽タカヤに支給。
ゴ・ブウロ・グが作中で読んでいた本。作者はトルストイ。
グロンギ族のゴ集団が物凄い知識量を誇っていた事がうかがえる。

【『長いお別れ』@仮面ライダーW】
一条薫に支給。
左翔太郎フィリップ、鳴海壮吉などの愛読書。作者はチャンドラー。
フィリップの由来となったフィリップ・マーロウという探偵が登場する。


【プラカード+サインペン&クリーナー@らんま1/2】
五代雄介に支給。
早乙女玄馬がパンダになった時、喋るのに使うプラカード。
玄馬はたまにこれで人を殴る事もある。

【反ディスク@侍戦隊シンケンジャー】
美樹さやかに支給。
「反」のモヂカラが織り込まれた白ディスク。
アヤカシの術を跳ね返す効果がある。

【志葉家のモヂカラディスク@侍戦隊シンケンジャー】
響良牙に支給されていた秘伝ディスク。
志葉家の家紋が記された秘伝ディスクで、上手くいけばドウコクを倒すだけの驚異的なモヂカラが込められている(ただし、一度目は効かなかった)。
強すぎるモヂカラにディスクが耐えきれなくなるため、一度使用すると全壊する。

【レミントンM870@現実】
来海えりかに支給。
「魔法少女まどか☆マギカ」第10話にも登場し、暁美ほむらが使用していたほか、原作「バトル・ロワイアル」で川田章吾が使用していた武器。
装弾数8発のポンプアクション式散弾銃(ショットガン)


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最終更新:2014年03月03日 16:55