穢夷氏
基本情報
仮想全高 | 1.2〜1.4m / 性別によって10cm程差がある |
---|---|
仮想質量 | 50〜80kg / 個体差あり |
存在規模 | 一〜三号級 / 個体差あり |
穢装等級 | Ⅰ〜Ⅳ |


illust:秘術のCrazyR+4(@WildbeareR)
ステータス
存在強度 | A+ / 如何なる場合も霊体が変質しないという意味合い |
---|---|
疑似知覚 | C〜B / 個体差あり |
穢装出力 | D〜A / 個体差あり |
空間機動力 | D / 鍛えれば伸びる |
概要
穢夷氏《えぞし》。もしくはドワーフ、ドヴェルグ。ヴォルガ・ドヴェルガの末裔とも。
古くはヴォルガ川沿いに在ったゲルマン人種、フィン・ウゴル人種混成の国の人々、その中の罪人達が奴隷として日本に流れてきた者の末裔達を穢夷氏と呼称する。
古くはヴォルガ川沿いに在ったゲルマン人種、フィン・ウゴル人種混成の国の人々、その中の罪人達が奴隷として日本に流れてきた者の末裔達を穢夷氏と呼称する。
人型の界異に類するが、正確には界異と人間の混ざり物とも呼ぶべき存在。幽世の狭い鉱山地帯や洞窟での鉱石掘りに適応するため、その身を小さく進化させていった種族。寿命は二百年ほどで、顔立ちは幼い少年少女のまま老化することがない。
全体の特徴として背丈は成体であっても普通の人間の子供ほどで、手足の先端が太く、また雌の個体は胸や腰回りの肉つきも良い。加えて獣耳を持ち、胸元や下腹部、手足に獣剛毛が生えている。特に胸元、鎖骨部の毛の存在によって遠目に見た穢夷氏達は男女どちらも豊かな髭が生えているように見える。
全体の特徴として背丈は成体であっても普通の人間の子供ほどで、手足の先端が太く、また雌の個体は胸や腰回りの肉つきも良い。加えて獣耳を持ち、胸元や下腹部、手足に獣剛毛が生えている。特に胸元、鎖骨部の毛の存在によって遠目に見た穢夷氏達は男女どちらも豊かな髭が生えているように見える。
かつて彼らの先祖ヴォルガ・ドヴェルガには自らの命を鉱山に捧げる勇気ある者や、族内の罪人の身体に幽世由来の鉱石を溶いて染料にした物を刺青として掘り込み、彼らを鉱山で労働に従事させていた文化があり、身体に刻まれたそれらトライブ模様には鉱毒やガス、そして幽世のマグマが齎す不可逆にして絶対の変化から彼らを保護する術式が備わっていた。
現代の穢夷氏の刺青には罪人の証という意味は存在せず、また従来の防護機能に加えて日本国内トップレベルの地位を持つクラシカル名家霊衛寺家の一派との取引によって得た技術で祓魔術の基点となる機能が付与されている。
現代の穢夷氏の刺青には罪人の証という意味は存在せず、また従来の防護機能に加えて日本国内トップレベルの地位を持つクラシカル名家霊衛寺家の一派との取引によって得た技術で祓魔術の基点となる機能が付与されている。
紀元前にヴォルガ川沿いで栄えた際は幽世の鉱山、そして溶岩流へと続く大穴があった。しかしそのような大穴が世界中どこにでも存在するわけではなく、また地殻変動によって大穴が閉じてしまえば行き来は不可能。そのため、穢夷氏のように流れた先で大穴を見つけそこに根付く例は極めて稀。大抵のドワーフは大穴を失い環境変化に適応できず滅んだか、奴隷として使い潰されたかのどちらかである。
運良く幽世の鉱山と溶岩流に繋がる大穴を得た蝦夷氏は、いくつかの集落でかつての生活様式を保ったまま生きる者、そして人間社会で生きる者の二派に別れて現代に存在している。
運良く幽世の鉱山と溶岩流に繋がる大穴を得た蝦夷氏は、いくつかの集落でかつての生活様式を保ったまま生きる者、そして人間社会で生きる者の二派に別れて現代に存在している。
ドワーフの信仰
ドワーフ達は二種類の神を信仰している。
近年の研究でどちらも五号級界異の一種とされることが判明している。
北欧神話の神に由来する名を持つが、同じルーツであるかは不明。
近年の研究でどちらも五号級界異の一種とされることが判明している。
北欧神話の神に由来する名を持つが、同じルーツであるかは不明。
土竜神【ソール】
「豊穣と弛まぬ進歩」
ドワーフの爪と尾。
彼らにとって模範的な主神でありルーツという認識が強く、最も信仰される。集落の外に出ることのない者達は主にこちらを奉じる。
「豊穣と弛まぬ進歩」
ドワーフの爪と尾。
彼らにとって模範的な主神でありルーツという認識が強く、最も信仰される。集落の外に出ることのない者達は主にこちらを奉じる。
蝙蝠神【ロキ】
「躍進の翼と暗闇を見通す力」
ドワーフの翼。
暗闇を迷うことなく進む知恵の神、トリックスター。ソールと比べ信仰は程々だが、都会派と呼ばれる人間に扮し現代社会に進出したドワーフ達はこの神を心に宿している。
「躍進の翼と暗闇を見通す力」
ドワーフの翼。
暗闇を迷うことなく進む知恵の神、トリックスター。ソールと比べ信仰は程々だが、都会派と呼ばれる人間に扮し現代社会に進出したドワーフ達はこの神を心に宿している。
ドワーフの種類
彼らはその外見・生活域・成り立ちに応じて三種類に大別される。
また稀ではあるが、混血によって結晶種の白髪に溶岩種の赤目のような二種族の特徴を持ったドワーフも生まれる。そういったドワーフはオーアと呼ばれる。
また稀ではあるが、混血によって結晶種の白髪に溶岩種の赤目のような二種族の特徴を持ったドワーフも生まれる。そういったドワーフはオーアと呼ばれる。
【溶岩種】

ラヴァ。火山、鉱山の民。
赤い体毛に小麦色の肌、赤や橙色の眼。一般的なドワーフ。
ポジティブ。考え方の違いこそあるが、集落の外との交流に関しても否定的ではない者も多い。
illust:秘術のCrazyR+4(@WildbeareR)

ラヴァ。火山、鉱山の民。
赤い体毛に小麦色の肌、赤や橙色の眼。一般的なドワーフ。
ポジティブ。考え方の違いこそあるが、集落の外との交流に関しても否定的ではない者も多い。
illust:秘術のCrazyR+4(@WildbeareR)
【結晶種】

クリスタ。洞窟の民。
白や青系統、緑系統の体毛と色素の薄い肌、青や緑の眼。数が少なく、全体の二割程度。
職人気質が強く、また溶岩種とは違い非交流的な種族。信仰とは別に光を尊び、首長は証である霊光のランタンを持つことを許される。
illust:秘術のCrazyR+4(@WildbeareR)

クリスタ。洞窟の民。
白や青系統、緑系統の体毛と色素の薄い肌、青や緑の眼。数が少なく、全体の二割程度。
職人気質が強く、また溶岩種とは違い非交流的な種族。信仰とは別に光を尊び、首長は証である霊光のランタンを持つことを許される。
illust:秘術のCrazyR+4(@WildbeareR)
【黒曜種】
オブシディア。幽世の民。
黒い体毛に浅黒い肌、灰色や黒の眼。突然変異的に生まれる希少種。
ドワーフ達からは凶兆の印とされ、成体まで育てられた後は集落から追い出されることがほとんど。
とてつもなく存在強度が高く、硬さだけで言えば平均して五号級界異にも相当するほど。
オブシディア。幽世の民。
黒い体毛に浅黒い肌、灰色や黒の眼。突然変異的に生まれる希少種。
ドワーフ達からは凶兆の印とされ、成体まで育てられた後は集落から追い出されることがほとんど。
とてつもなく存在強度が高く、硬さだけで言えば平均して五号級界異にも相当するほど。
ドワーフの祓魔術
彼らは先天的に「異装纏怪」と「加護造形」の双方の素養を秘めており、身体に刻んだトライブタトゥーによってどちらか一方に才能を定め、才覚を伸ばす。
【神降来巫】
異装纏怪。溶岩製の神の諸相を一時的に霊体に降ろす。
信じる神によって降ろせる諸相は異なり、【ソール】であれば爪と尾を、【ロキ】であれば翼を得ることができる。
異装纏怪。溶岩製の神の諸相を一時的に霊体に降ろす。
信じる神によって降ろせる諸相は異なり、【ソール】であれば爪と尾を、【ロキ】であれば翼を得ることができる。
【精製同導】
加護造形。一度その手で作ったことのあるものを手元に生み出す。対価は自身の霊力、もしくは鉱石。
加護造形。一度その手で作ったことのあるものを手元に生み出す。対価は自身の霊力、もしくは鉱石。
穢夷氏の歴史

illust:秘術のCrazyR+4(@WildbeareR)
八世紀中頃「日本に奴隷として流入」
ヴォルガ・ドヴェルガの罪人奴隷が日本へ。流れ着いた者のほとんどは去勢されていたが、一部には生殖機能が残っていたとされる。
ヴォルガ・ドヴェルガの罪人奴隷が日本へ。流れ着いた者のほとんどは去勢されていたが、一部には生殖機能が残っていたとされる。
九世紀初頭「今の北海道へ」
日本へ向かう交易船が難破し、乗せられていた罪人奴隷達は北海道へ。大穴を見つけ、そこに根付き始める。
以降歴史の表舞台などに出ることもなく集落を築き繁栄。穢夷氏と呼ばれ始めたのはその後。
日本へ向かう交易船が難破し、乗せられていた罪人奴隷達は北海道へ。大穴を見つけ、そこに根付き始める。
以降歴史の表舞台などに出ることもなく集落を築き繁栄。穢夷氏と呼ばれ始めたのはその後。
十九世紀末「霊衛寺と契約」
江戸時代末期に日本四方守護の要である霊衛寺家と邂逅。
霊衛寺への幽世鉱石提供の見返りに、北海道の一部地域の所有権と界異を人の姿に偽装させる特殊祭具【賛改人相】、そして【鋼人商社】という社会的地位を獲得する。
江戸時代末期に日本四方守護の要である霊衛寺家と邂逅。
霊衛寺への幽世鉱石提供の見返りに、北海道の一部地域の所有権と界異を人の姿に偽装させる特殊祭具【賛改人相】、そして【鋼人商社】という社会的地位を獲得する。
二十世紀「都会派ドワーフの出現」
集落に引きこもるのではなく、都会に出て穢夷氏の地位の向上を目指すドワーフ達が現れる。
彼らは持ち前の技術で【賛改人相】を複製、また優れた手腕と幽世で採れる希少な鉱石を元手に瞬く間に【鋼人商社】の規模を拡大させていった。
集落に引きこもるのではなく、都会に出て穢夷氏の地位の向上を目指すドワーフ達が現れる。
彼らは持ち前の技術で【賛改人相】を複製、また優れた手腕と幽世で採れる希少な鉱石を元手に瞬く間に【鋼人商社】の規模を拡大させていった。
二十一世紀「穢夷氏」
【鋼人商社】は今や国内祓魔産業における大手企業の一つであり、彼らは自分たちのルーツである北海道の民族【穢夷氏】の社会的地位の向上を掲げる立ち位置にある。
【鋼人商社】は今や国内祓魔産業における大手企業の一つであり、彼らは自分たちのルーツである北海道の民族【穢夷氏】の社会的地位の向上を掲げる立ち位置にある。
鋼人商社

略称 | 鋼商 |
---|---|
代表者 | 聖園崎周 |
規模 | 数千人 |
本部 | 北海道札幌市 |
鉄鋼業及び穢晶業、そして祭具メーカーとしての顔を持つ老舗の大手企業。境界対策課及び結界管理課と密に繋がっており、またバックには国内最大規模のクラシカル名家の一つである霊衛寺家がいる。
量産型の黒不浄や祭具、祓串などを境界対策課と取引している他、企業としての祓魔ライセンスを保有しており、有事の際には境界対策課との連携も行う。また境界対策課及び結界管理課との人材交流にも余念がなく、カラビナ社などと並ぶ存在感を発揮する企業である。
量産型の黒不浄や祭具、祓串などを境界対策課と取引している他、企業としての祓魔ライセンスを保有しており、有事の際には境界対策課との連携も行う。また境界対策課及び結界管理課との人材交流にも余念がなく、カラビナ社などと並ぶ存在感を発揮する企業である。
・戦士団【霜の戦士団(サンズ・オブ・ミーミル)】

鋼人商社が保有する私有祓魔師部隊。
ドワーフのみで構成された部隊であり、その実力は折り紙付き。祓魔隊の班と互角に渡り合う、と言えば彼らの戦闘能力の高さは理解できるだろう。主に北海道、東北地方において祓魔業務を執り行う他、境界対策課からの依頼があればそれに応えて出動する。
基本的に国内にいない戦士長の代わりに副長のスヴェータが指揮を取っている。

鋼人商社が保有する私有祓魔師部隊。
ドワーフのみで構成された部隊であり、その実力は折り紙付き。祓魔隊の班と互角に渡り合う、と言えば彼らの戦闘能力の高さは理解できるだろう。主に北海道、東北地方において祓魔業務を執り行う他、境界対策課からの依頼があればそれに応えて出動する。
基本的に国内にいない戦士長の代わりに副長のスヴェータが指揮を取っている。
その他のドワーフ
・祓魔騎士団【ドヴェルグ・エクソシスト・ナイツ】
欧州にて中世より勃興した精強なドワーフのみで構成された騎士団。
オルデンスと呼ばれる大穴の聖域に根差すドワーフ達であり、彼ら騎士団の活躍によって欧州においてドワーフは一人種として既に認識されつつある。
ルーツは穢夷氏と同じ大元であるヴォルガ・ドヴェルガであるが、彼らと違い先祖は罪人奴隷ではない。正当なヴォルガ・ドヴェルガの末裔であると主張する欧州ドワーフもいる。
騎士団長は【シュヴェルトライテ】と呼ばれる黒曜種のドワーフ。
欧州にて中世より勃興した精強なドワーフのみで構成された騎士団。
オルデンスと呼ばれる大穴の聖域に根差すドワーフ達であり、彼ら騎士団の活躍によって欧州においてドワーフは一人種として既に認識されつつある。
ルーツは穢夷氏と同じ大元であるヴォルガ・ドヴェルガであるが、彼らと違い先祖は罪人奴隷ではない。正当なヴォルガ・ドヴェルガの末裔であると主張する欧州ドワーフもいる。
騎士団長は【シュヴェルトライテ】と呼ばれる黒曜種のドワーフ。
・戦士団【槌の戦士団(サンズ・オブ・ソール)】
ドワーフ達の故郷であるヴォルガ・ドヴェルガの他を追われて幾年月。その中でドワーフという種であることの誇りと、主神ソールへの信仰を忘れなかった一部の過激な原理主義的ドワーフは、ドワーフ達の物語で英雄として崇められる【槌の戦士団】の後継を自称し、自分たちの生まれた地を取り戻すために活動している。
専ら呪詛犯罪組織の傭兵や、バウンティハンターなどのアウトローな仕事が彼らの生業である。
ドワーフ達の故郷であるヴォルガ・ドヴェルガの他を追われて幾年月。その中でドワーフという種であることの誇りと、主神ソールへの信仰を忘れなかった一部の過激な原理主義的ドワーフは、ドワーフ達の物語で英雄として崇められる【槌の戦士団】の後継を自称し、自分たちの生まれた地を取り戻すために活動している。
専ら呪詛犯罪組織の傭兵や、バウンティハンターなどのアウトローな仕事が彼らの生業である。
・戦士団【剣の戦士団(サンズ・オブ・フレイ)】
かつて、ドワーフたちの理想郷にあって最強の戦士団とされた者達。戒律と調和を重んじる僧侶剣士達。物語に語られる歴代の戦士長、グランド・マスター達はその剣の一振りで万の軍勢を屠り、五号級界異の群れを祓ったと言われる。
栄華を極めた彼らは理想郷の消失と運命を共にし、凄惨な終わりを迎えたとされる。現在は世界各地に彼らの作ったものとされる寺院がいくつか存在するのみ。
【フレイの剣】と呼ばれる光刃を生じる祭具(ドワーフ達の高度文明の象徴の一つとして扱われる、数千年前に完成していた電子妖刀・牙折包丁)を振るい、強力な加護の力を自在に操ってドワーフの理想郷を守護していた。
かつて、ドワーフたちの理想郷にあって最強の戦士団とされた者達。戒律と調和を重んじる僧侶剣士達。物語に語られる歴代の戦士長、グランド・マスター達はその剣の一振りで万の軍勢を屠り、五号級界異の群れを祓ったと言われる。
栄華を極めた彼らは理想郷の消失と運命を共にし、凄惨な終わりを迎えたとされる。現在は世界各地に彼らの作ったものとされる寺院がいくつか存在するのみ。
【フレイの剣】と呼ばれる光刃を生じる祭具(ドワーフ達の高度文明の象徴の一つとして扱われる、数千年前に完成していた電子妖刀・牙折包丁)を振るい、強力な加護の力を自在に操ってドワーフの理想郷を守護していた。
名称について
日本における名称は穢夷氏、日本国外においてはドワーフやドヴェルグが一般的。ヴォルガ・ドヴェルガの呼称に関しては未だ諸説あるため正確な呼び名とは言い難い。
ドワーフの更なる詳細
+ | ... |
関連ページ
権利情報
権利情報は全ての項目を必ず記入するようにしてください。
権利者 | マキアン |
---|---|
コンタクト先 | https://x.com/Makianpan |
他作品での使用範囲 | 全て許可 |
登場作品 | https://w.atwiki.jp/nandayo/pages/529.html |