ダブルクロス The 3rd EDITON リプレイ『Crumble Days』 > シーン7

scene7~初陣①~




GM:ではトリガーシーンに入ります!
GM:状況としては、リヒトくん鍵助くんがUGN支部に向かっていると思うので、その場面になりますね


【シーン7:襲撃】(シーンプレイヤー:PC①)

理人シーン名ー!モロバレ!
GM:最初に登場しているのはPC1とPC2。ほかのPCも任意で登場可能です。
エルミナ:出る準備はしておいた方がよさそう

鍵助:1d10 DoubleCross : (1D10) > 5
鍵助:[ PC1 ] 侵蝕率 : 69 → 74

理人:1d10 DoubleCross : (1D10) > 2
理人:[ PC2 ] 侵蝕率 : 65 → 67

 背景として閑静な路地裏が映し出される。

GM:あなた達は支部へ向かって移動していた。その途中、人気の無い道を通っていた時の事だ
理人:二人は適当に雑談でもしてるでしょう
鍵助:「なに!?16歳だったのか!」
GM:いろんな意味で驚く設定(16歳)
理人:「多分だけどね…正確にはわからないし…ん?何かおかしいな」
GM:何やら様子がおかしい。確かに、閑静な場所ではあるが、それにしても、まだ日も明るいというのに、静かすぎる
GM:まるで、この区画だけ時間が止まったような錯覚を受ける
鍵助:「…?警戒すべきだな」
理人:ワーディング?いやそれは展開されてたらわかるんだっけ?
GM:そうですね、分かっていいでしょう。これはワーディングです
理人:「ワーディング…ケンスケ君気を付けて、何か仕掛けてくるよ」

GM:——カツン、カツン
GM:乾いた靴音がゆっくりと近づいてくる

鍵助:「これがそうか。先手を打たれたか?」
理人:「不意打ちする気はなさそうだね」音の方に目をむけよう
GM:では音のほうを振り返ると、眼鏡をかけた白スーツの、神経質そうな顔をしたオールバックの男が立っている

理人:春日ー会いたかったぞー
鍵助:「奴は…?」
春日:「……失礼、門西手鍵助くんとは、君のことかな?」
鍵助:「…。」沈黙
理人:「“ディアボロス”…春日恭二。君から出向いてくるなんてね」
春日:その反応に、男は深くため息をつく。
春日:「……おやおや、私も随分有名になったようだ。おちおち新たな仲間を出迎えることもできやしない」
鍵助:(こいつが要注意人物…誰が新たな仲間だ、まったく)
春日:「まあいい、今用があるのは、そこの君だ」鍵助くんのほうを向く
春日:「君は素晴らしい力に目覚めたはずだ。そのことは……どうやら理解しているようだね」
理人:「彼はUGNに協力してくれることになってるんだけどね」領域を展開しておこう
鍵助:「とぼけるのも意味がないと判断する。春日恭二、お前の口車には一切乗る気は無い」
春日:「何…?それは勿体ないな。実に勿体ない。今からでも考え直しては如何かな」
春日:「我々――FHは、世界を変革し人類を導く者たちだ。君は選ばれたんだ、我々の仲間になる、その資格がある」
春日:春日は芝居がかったような身振り手振りを交えて話す。しかし、その表情は真剣そのもの
鍵助:「いいや。いまリヒ…こいつが言った通りだ。UGNに所属する僕はお前と絶対的に敵対する。なにより…」
鍵助:「クラスメイトやバスの乗客の命を危険に晒したこと。個人的に全く看過できない」
春日:「……そうか。残念だ。君はせっかく、あの儀式を生き延び、新人類の仲間入りを果たしたというのに」
鍵助:(儀式だと…?じゃあなんだ、綾瀬はイケニエか!?バカバカしい!)
春日:「だが、それでこそ面白い。我らFHに迎え入れるに相応しい!ここは力づくでも”招待”させていただくとしよう」
エルミナ:「……それを看過するわけにはいきませんね、”ディアボロス”」
エルミナ:エルミナは鍵助達の背後から歩いてきます
57:「……おいおい、色んな奴を勧誘してンなあ!春日さんよォ」
鍵助:「支部長!?57さんも!」

 一触即発の場に、(侵蝕率上昇を済ませてから)エルミナと57が駆けつける。

57:「ちっと気が多すぎやしねぇか?嫉妬しちまうぜ」
春日:「――フン、“オロバス”に“57”か。いつからつけていた」
57:「…ハン、答える義理はねえな」不敵に笑う
エルミナ:「ご想像にお任せします。賢く優秀なFHエージェントのあなたならお見通しでしょうから」
春日:「はっ、元は貴様もFHの構成員だろうに」
エルミナ:「……」エルミナは表情を変えない。
鍵助:(えっ!?そうなの!?)
春日:「”57”、貴様の顔も見飽きた。丁度いい機会だ。今日という今日は始末してくれよう」
57:「オイオイ、そんなラブコール受けても…俺ぁ手荒にしか答えられねえぜ…!」
鍵助:春日大好きわんわん
GM:では……皆さんの準備がよければ、このまま戦闘に突入いたします
エルミナ:👌
鍵助:いよっしゃー戦闘や~!!
理人:いくでー
57:うおおおおお
GM:ではでは、初戦闘を開始していきましょう!

 路地裏に集まった鍵助達の眼前で、数の不利を気にも留めず春日は戦闘態勢をとる。
 血気に逸るPL達の声も勇ましく、戦闘の火蓋が切って落とされた!


ラウンド1


エルミナ:まずは配置からですね
GM:配置はですねえ

 - - - 5m - - - 


GM:という位置関係です!
GM:PCは1つのエンゲージにまとまっている状態から開始するものとします

 エンゲージとは、接近しているキャラクター同士によって形成されたエリアを指す言葉である。
 格闘などの近接攻撃が届く範囲にキャラクター同士が存在する事を「同一エンゲージに存在する」
 移動を行って他のキャラクターの至近距離に位置することを「エンゲージに入る」などと表現する。
 また、「同一エンゲージに存在するすべての対象に攻撃を行う」といった武器・エフェクトも複数存在している。

GM:この卓では戦闘時の位置は1m単位で管理し、距離0mになった段階でエンゲージするものとします
エルミナ:つまり5m移動すれば接敵ですね
鍵助:なるへそ
理人:こっちは1つのエンゲージか、先に突っ込まれたらやばい

エルミナ:ではセットアップだオラァ!
57:パーティの時間だオラ!

 このゲームの戦闘は、1ラウンドの間に全てのキャラクターが1度ずつ行動値順で行動するオーソドックスなスタイルである。
 セットアッププロセスはラウンド開始時の準備行動を行うタイミングである。

GM:ではセットアップから!エフェクトある人!春日は特にありません
鍵助:ない!
エルミナ:ない!
57:ナッシング!
理人:初手《黄金領域》行っちゃってもええかな?三回使えるし、温存のがええかな?

 《黄金領域》*1はセットアップに使用する事で、そのラウンド中軽いペナルティを受ける代わりにダメージが増加する強力なエフェクトである。
 ただし、シナリオ中3回という回数制限がある。

GM:そうね、初セッションなのでGMからアドバイスしますと
GM:回数3回以上のエフェクトはミドルのシーンから使っていってもいいと思う
エルミナ:このゲーム基本的に超短期決戦だから
57:4人もいるとなおのこと…

 経験者組が語るように、ダブルクロスの戦闘は基本的に短期決戦である場合が多い。
 敵も味方もHPに対して火力が高く、自己を強化する方法も豊富なためやるかやられるかという勝負になりがちなのだ。
 また、PC側はいたずらに戦闘を長引かせると侵蝕率が上がり過ぎてキャラロストに近づくという事情もある。

理人:なるほどー、じゃあ使います!
GM:OKです!
57:いけいけー!

理人:「僕の神聖領域で満足に動けると思わないことだね…ディアボロス」広がった領域の中にさらに黄金の輝きが広がる
鍵助:「これは…」

理人:[ PC2 ] 侵蝕率 : 67 → 70

理人:自身に放心を与える代わりにこのラウンド中与えるダメージ+10
春日:「フンッ……これしきのこと!」

 セットアップが終了し、いよいよ行動開始である。
 各キャラクターの行動値が開示される。

春日  :12
鍵助  :10
理人  : 6
エルミナ: 5
57  : 3

57:うーん、行動値、3!w
エルミナ:キュマイラ特有の鈍足
鍵助:わんわんwww見た目くっそ早そうなのに
57:迅狼ではなかった…

 このゲームの行動値は、能力の関係でだいたい「射撃キャラ>RC(レネゲイドコントロール)キャラ>白兵キャラ」という順番になる。
 57は生粋の白兵キャラなので、肉体的には素早そうに見えるが行動値はどん尻である。
 PC内では鍵助が最速だが、春日はさらに早い。これで先手を取られてしまうことは確定してしまった。

鍵助:春日くんボスだけあって早いなあ
エルミナ:エネミーはだいたいそれなりにはやいですね
理人:あ、やば 先にエンゲージされたらリヒトなんも出来んwww

 理人の武器はライフルなのだが、これは「同一エンゲージに存在する相手を攻撃できない」という制約がある。
 つまり、春日に接近されるとピンチである。

理人:初手は失敗だったかな
GM:次のセッションの課題ですね!ではそのまま春日の行動

春日:マイナーで《ハンティングスタイル》《破壊の爪》を使用

鍵助:二つもエフェクト使うの!?ボスだから?
GM:いや、エフェクトは組み合わせができるのですね
GM:これを使うと、武器を作りながら移動するといったことができる
57:もちろんワイらも組み合わせできるのだな
鍵助:へー!組み合わせられるんや

 ダブルクロスというゲームの大きな特徴の一つが「エフェクトの組み合わせ」である。
 いくつか条件があるが、使用タイミングが同じエフェクトは「組み合わせて使用する」と宣言する事で同時に使えるのだ。
 例えば、「敵全員に攻撃するエフェクト」「敵に毒攻撃を行うエフェクト」を組み合わせると宣言すれば、
 「敵全員に毒攻撃を行うエフェクト」として使用することが出来るのである。
 たった今春日が使ったエフェクトは、「素手を強力な武器にする」効果と「即座に移動する」効果のエフェクトを組み合わせている。
 つまり、春日は武器を生成しつつ接近してきたのだ!

春日:春日の右手が悪魔のような大きな爪を持つ手に変貌する!
春日:そして《ハンティングスタイル》の効果で移動し、PC4人にエンゲージします
57:来たぞ!
春日:鍵助くんを狙います!
鍵助:ワイか!?
春日:メジャーアクションで《渇きの主》《吸収》《オールレンジ》《獣の力》《コンセントレイト:キュマイラ》を使用する!

鍵助多い多い多い!!!!

 実に5つのエフェクトを組み合わせた攻撃、さすがは中ボス。
 ざっくり言うと、「クリティカルしやすい&防御力無視&妨害効果&HP吸収効果&ダイスと攻撃力が増加した強力な攻撃」である。

鍵助:アカン死ぬゥ!
春日:「さて……少し手荒になるが、UGNのエージェントとは違うというところを君に見せておこうか」
鍵助:来いや!

春日:11dx7+4 コンボ:《不屈の一撃》
命中判定 DoubleCross : (11R10+4[7]) > 10[3,5,6,6,7,7,8,8,8,9,10]+10[2,2,4,5,5,8,9]+10[6,7]+10[7]+5[5]+4 > 49

 情報収集シーンでも何回かPC達が判定をしていたが、ダブルクロスの判定ルールは少々特殊である。
 まず能力値に従った個数のダイスを振り、その中に出目が「クリティカル値」(以下、C値)以上だったダイスがあればさらに振り足しが出来るのだ。

 一度ダイスロールを行った後、C値以上の出目になったダイスの個数分、改めてもう一回ダイスロールを行う。
 その中に再びC値を超えたダイスがあれば、さらにもう一度振り足す。つまり、クリティカルし続ける限り永遠にダイスロールが可能なのだ!
 C値は基本的に10だが、エフェクトなどの効果によって数値を下げることも可能。例えば、上記の春日の攻撃のC値は7である。
 C値が下がれば下がるほど、ダイスを振り足せる回数の期待値は飛躍的に上昇する。
 とはいえ、いつかすべてのダイスがC値を下回る。
 そうなった時点で、その中で最も高いダイス目に振り足した回数×10を足し、さらに技能の固定値を合計した値が最終的な達成値になる。
 この行為判定の爆発力が、ダブルクロスの醍醐味の一つであるといえるだろう。

 さて、春日の命中判定は非常に好調な結果となった。上記の判定の太字になっている数字が、C値以上になったダイスである。
 4回も振り足しを行った結果、命中判定の値は脅威の49
 このゲームでは命中の値が高ければ高いほど攻撃力も上昇する為、恐ろしいダメージが待ち受けていることは明白である。

57:回るゥ!
エルミナ:さあ鍵助君はリアクション宣言をするんだ
GMガードドッジね!

 攻撃を受けたキャラクターは、リアクションとして「ガード」「ドッジ」のどちらかを宣言できる。
 ガードは装備している武器を駆使して攻撃を受け流し、ダメージを軽減するリアクション。ドッジは攻撃の回避を試みるリアクションである。
 クトゥルフ神話TRPGのプレイヤーには、「受け流し」と「回避」をイメージしていただくと分かり易いだろう。

鍵助:いやまあそら…ガード…?武器壊れたりせえへんこれ?w
GM:武器破壊するエフェクトも存在するけど、基本的には壊れないよ!
エルミナ:DXの武器は強いので基本壊れない弾も無限なので安心してほしい
57かがくのちからってすげー!
エルミナ:ちなみに高速振動ブレードはまだ使えないぞ!

 鍵助の装備している高速振動ブレードは、強力だが自分の行動で起動しない限り武器としては扱えない。
 先手を打たれた今、使えるのはサブ武器のナイフだけだが……

エルミナ:ナイフのガード値はゼロ!
理人:意味がない!
春日:つまりドッジしたほうがマシということだな!UGNの諸君!
鍵助:じゃあドッジ!w
春日:ではドッジの判定どうぞ!

鍵助:2dx+1>10 DoubleCross : (2R10+1[10]>10) > 10[5,10]+7[7]+1 > 18 > 失敗

鍵助:失敗やな
GM:良い出目!
エルミナ:割と頑張ってるけど失敗ですね
鍵助:オタッシャ重点

 鍵助への攻撃が確定したが、まだ直撃と決まったわけではない。
 同じエンゲージにいる未行動のキャラクターは、そのターンの自分の行動を放棄することで「カバーリング」、庇うことが出来るのだ。が。

理人すまん庇わない(笑)
エルミナワイはかばわない
57気持ち的には庇いたいけどここはダメージ出したいので…
鍵助死!

 このパーティにはいわゆる「タンク」役がいないのである!よって鍵助は見殺しだ!

GM:ではダメージ!

 ダメージロールは、命中判定の十の位に1を足した個数のダイスを振り、そこに武器などの固定値を足して算出される。
 先ほどの命中値は44。つまり、春日が振れるダイスは5個という事になる。

DoubleCross : (5D10+14) > 30[1,6,10,3,10]+14 > 44

 ダメージはなんと44。このパーティで最もHPの高い57の最大HPは37だが、それすらも大幅に上回る大ダメージである。当然、鍵助は……

鍵助サヨナラーッ!!

鍵助:[ PC1 ] HP : 30 → 0

GM:出目次第では生存もあり得たが、HPゼロに!
理人:爆発四散!
57:デゥーン

 戦闘開始から一瞬で主人公が爆散!しかし、この程度ではくたばらないのがオーヴァードである。
 次回に続く!



*1
正確には、Dロイスという成長ルールで『黄金領域』という特殊ロイスを得る事で取得可能なエフェクト、《ディクタトル》というエフェクトの効果、である。
シナリオ内では分りやすさを重視して黄金領域をエフェクト名であるかのように宣言して運用している事をここにお断りさせていただく。

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最終更新:2019年12月31日 18:44