ウッドマン - ウマムスタン連合共和国大統領府史料編纂局

概要

タジク人傭兵団である、クラッシュ傭兵団の団長。
ウドと呼んではならない。
実践形式で経験を積ませる主義。
楽な仕事などどこにもないことを知っており、不条理な依頼者でも目的にもよるが鷹揚に受け流す器を持つ。(115−148)

その傭兵団の名は、中央アジア地域の格闘技から来ている。
これはヒシアケボノがちゃんこで相撲だからそれに関連してのことで、アバターも彼女のものとなっている。
(115−115)

実は、おそらくミスタープロスペクターの長女。(115−117)（118-86）
クラッシュ傭兵団もゴールドディガーとみられる（（123-144）でGD（ゴールドディガー）商会と判明）『商会』の下部組織である。

主な身分

• クラッシュ傭兵団　団長

　　↓

• グローリアスソング配下の東部領正規軍（元クラッシュ傭兵団）指揮官

作中の動向

...

戦場での成り上がりを目指すがコネがないケトマンの就職先として初登場。
先の戦で何人か損耗した人員の補充として、何でもすると言う彼を雇うことにした。
そして殺人童【規制音】であることを把握した彼に殺人や戦いの経験を積ませるべく、実践形式でやる主義に則り手頃な依頼へと早速投入することにした。
(115−103～114)

とはいえケトマンの配属先の小隊員の見立てでは、ケトマンの実戦投入は最悪でも荷物運びぐらいは出来るだろうと踏んだからという部分もあった様子。(115−129)

また、その手頃な依頼というのは、コーカンドとブハラの国境にある両国の村落間で毎年の水利をめぐる敵対的馴れ合い、そのコーカンド側としての参戦である。
どうやら先代の村長の急死によって暗黙の了解を知らないその息子が長を継ぎ、弱腰の身内に代わってブハラ側の村落を全力で叩かせようとしたらしい。(115−135～141)

実際に行った村落からは不条理な扱いを受けるが、鷹揚に受け入れていた。
本人のスタンスもあるが、上部組織である(ゴールドディガー？)『商会』の影響力拡大および両村落への貸付けという目的を持って受けた部分もあるので気にしていないようだ。(115-148、152)

そんなわけで、ケトマンがろくに戦えなくても誰も咎めるつもりはない状況であった……のだが。
意外にも彼は敵の指揮官にイカレ野郎と言わしめる大暴れを見せる。
結果彼の扱いはウッドマン団長を悩ませることになるが、いざ行った論功行賞にて団長は彼を第一功とした。(115−185、193)

そしてその感想を団長はケトマンに聞くが、その返答はあまりにクールかつ合理的なものであった。

団長や小隊長のケトマンへの対応を総合すると、時代柄誰が殺し殺されてもあまり気にしない世の中にあっても、自分が殺したり殺されることはそうでもなく、慣れる必要があるものと思われる。
そしておそらくはそこを気遣って感想を促したつもりであったのだろう。
にも関わらず返ってきた奇妙な答えに、ウッドマン団長は思わず
「……えっ、それだけ？他には何かないの？」
と問う。
だが第一功という殺戮と切っても切り離せない立場に初陣かつ初殺人でなりながら、ケトマンは血や修羅場への恐怖を一切語らず半月刀を次回までに整備すると言い出し、団長をまたも困惑させる。

結局困惑を呑み込んで論功行賞を締めると、「お楽しみ」こと略奪に関する説明をケトマンを任せている小隊長に頼むのであった。(116−4～9)

作中人物との関係

ミスタープロスペクター

おそらく母親。
(実馬ネタから「そういうこと」とされている)
上部組織である『商会』の利益になるような行動を取っているあたり、関係は少なくとも悪くないようである。
娘であるウッドマンを通し、王位継承権を持つグローリアスソングとの縁を繋ごうとしていた。

ケトマン

新しく入ってきた期待の新団員。
殺人童【規制音】であった彼を戦と殺しに慣れさせるべく、実践主義に則り即投入。
思いがけず第一功の活躍をした彼を労い、初殺人への気遣いもあったのだろう感想の聞き取りを行う。
ところが、あまりに杞憂であったために困惑することとなる。

グローリアスソング

雇用主。途中から上司に変更。
ひょんなこと（雇用先の村長による援軍ダブルブッキング）（117-147）から出会い、縁が生まれる。
その後、軍隊の改革のために火器の運用に慣れた兵を欲した彼女によって長期に渡って雇用（118-114）され、彼女の東部総督就任に伴い、配下の傭兵団ごと東部総督配下の正規軍としてお世話になることになった（122-64）。
実は母、ミスタープロスペクターによる「王位継承候補者双方への両賭け」の実行役も担っていた（123-144）。