** ブギーマン &image(bogie.jpg, width=200) ブギーマン(Boogeyman)は、主に欧米の民間伝承や[[都市伝説]]に登場する架空の恐怖の存在であり、日本でいう「おばけ」に近い概念です。 心の中に巣食う恐怖を実体化した存在で、特定の姿形を持たないため地域や文化によって異なりますが、共通して「子どもを怖がらせる存在」として語り継がれてきました。 ---- #contents() ---- *** 概要 **** ブギーマンの起源と特徴 :起源| - ブギーマンの起源はスコットランドとされ、そこでは「ボーグル(bogles)」「ボガート(boggarts)」「ボギー(bogies)」などと呼ばれる存在が関連付けられています :姿形| - ブギーマンには特定の外見がなく、地域や家庭ごとに異なる姿で描かれることがあります - 不定形であるため、恐怖そのものを象徴する抽象的な存在とも言えます :役割| - 主に子どもを脅すために用いられ、「言うことを聞かないとブギーマンが来る」といった形で親が子どもをしつける際に使われてきました - また、ベッドの下やクローゼットの中に潜んでいるとされることが多いです :各地の類似伝承| ブギーマンに類似した存在は世界各地に存在します - アイルランド: 沼地に住むブギーマンが子どもを誘拐する伝承があります - デンマーク: 「ブッセマンド」という名で知られ、寝台の下から子どもをさらうと言われています - フィンランド: 「モルコ」または「モラン」と呼ばれ、ムーミンシリーズにも登場する暗い幽霊のような存在です **** 大衆文化でのブギーマン ブギーマンはホラー映画や小説などでも頻繁に取り上げられています。 :映画『[[ハロウィン]]』シリーズ| - [[殺人鬼]]マイケル・マイヤーズが「ブギーマン」として恐れられる存在として描かれています :スティーヴン・キング原作『The Boogeyman』| - 1973年発表の短編小説を基にした映画『ブギーマン』(2023年)は、家族を襲う得体の知れない恐怖を描いた作品です - この映画では暗闇や心の闇と結びついた恐怖としてブギーマンが表現されています :『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』| - ウギー・ブギーというキャラクターとして登場し、不気味さを象徴するヴィランとして描かれています :語源と派生| - ブギーマンという名称には複数の語源説があります - 一つはスコットランド起源説で、もう一つは東南アジアの海賊「ブギス人」に由来するという説です。ただし後者については否定的な見解もあります - また、「ボギー」というゴルフ用語も19世紀の歌詞から派生したものとされています ** 関連ページ #related()