フィアナ物語群
概要
- 構成と背景
- フィアナ物語群は、アイルランド神話の4つのサイクルの一つであり、時系列的にはアルスター物語群と歴史物語群の間に位置します
- この物語群は主に8世紀から書き始められ、11世紀ごろにはその時代背景が3世紀前後とされるようになりました
主な登場人物:
- フィン・マックール
- フィアナ騎士団の団長であり、知恵と勇気を兼ね備えた英雄です
- 彼は「知恵の鮭」を食べたことで特別な知識を得たとされています
- オシーン
- フィンの息子であり、優れた詩人としても知られています
- ディルムッド・オディナ
- 騎士団の特徴
- フィアナ騎士団は王家から独立した組織であり、外敵から国を守ることを主な目的としていました
- 彼らは特定の領地を持たず、各地を旅しながら狩猟生活を送りました
物語の主な流れ
- 設立と活動
- コルマク・マク・アルト王が国を守るために氏族を連合させて設立したフィアナ騎士団は、外敵との戦いや異界の存在との対峙など様々な冒険を繰り広げました
- 内部抗争と終焉
- 騎士団内にはバスクナ氏族とモーナ氏族という二つの派閥が存在し、団長の座を巡って争いが絶えませんでした
- 最終的には新しい上王によって討伐されることになり、騎士団は自滅しました
フィアナ物語群の影響
フィアナ物語群は中世ヨーロッパ文学にも影響を与え、例えばフランスの「ローランの歌」や「
アーサー王伝説」の円卓の騎士などにもその影響が見られると言われています。また、この物語群はケルト神話における恋愛や冒険要素が豊富で、多くの民話や伝承に影響を与え続けています。
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最終更新:2025年01月07日 19:24