乳房雲
乳房雲(にゅうぼううん、ちぶさぐも)は、雲底に乳房のような丸い突起が垂れ下がった形状を持つ珍しい雲の一種です。
概要
特徴
- 形状
- 雲底から丸い突起が垂れ下がり、牛の乳房のように見えることから「乳房雲」と名付けられました
- 発生場所
- 主に積乱雲やその鉄床(かなとこ)雲の下部で見られることが多いですが、層積雲、高積雲、巻積雲、巻雲などにも現れる場合があります
- 寿命
- 形状は変化しやすく、通常1時間程度で消えてしまいます
- 発生条件
- 乳房雲は、大気の状態が不安定なときに発生します。具体的には以下のような条件が関与しています:
- 下降気流と渦流: 雲内で下降気流や渦を伴う乱流が発生し、それが雲底で膨らみを作ります
- 冷却と対流: 雲の上部が冷却されることで内部に対流が生じ、下降した部分が膨らむことで形成されます
- 寒冷前線との関連: 寒冷前線に伴う場合が多く、大雨や雷雨、突風など急激な天候変化の兆候とされます
- 天候への影響
- 乳房雲は天候急変の前兆として知られており、以下の現象が起こる可能性があります:
- 特にアメリカでは、「乳房雲を見たら避難せよ」と言われるほど警戒される存在です。
- 観察頻度
- 日本では地形や気候の影響で顕著な乳房雲を見る機会は少ないものの、海外では非常に目立つものも観察されています
- また、日本国内でも積乱雲が発達する夏場などに稀に目撃されます
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最終更新:2025年01月13日 15:50