赤マント

赤マント


赤マントは、昭和初期から日本で語られている都市伝説や学校の怪談の一つで、赤いマントを身に着けた怪人が登場する恐怖譚です。
この都市伝説にはさまざまなバリエーションや起源があり、時代を超えて語り継がれています。


概要

赤マントの概要
基本設定
  • 赤いマントを羽織った怪人物が子供(特に少女)を誘拐し、暴行を加えた後に殺害するという話
  • 吸血鬼のような存在とも言われることがあります
学校の怪談としての派生
  • 小学校のトイレなどで「赤いマントと青いマント、どちらが欲しい?」と問いかけられ、「赤」を選ぶと血まみれにされ、「青」を選ぶと血を吸われて青白くなり死ぬ、という話が有名です
  • この派生は「赤い紙・青い紙」などとも関連しています

起源と背景
赤マントの起源には複数の説があります:
1. 実際の事件との関連
  • 明治39年(1906年)の「青ゲットの男事件」や昭和初期の「少女暴行殺人事件」が元になったという説があります
  • これらは未解決事件であり、その不気味さから噂が広まったとされています
2. 紙芝居『赤マント』
  • 当時流行していた紙芝居『赤マント』が影響したという説もあります
  • この作品はホラーではなく、魔法使いが少年を弟子にする物語でしたが、暴行事件などと結びついて怪談化したと考えられています
3. 二・二六事件との関連
  • 1936年に発生した二・二六事件(陸軍青年将校によるクーデター未遂事件)では、将校の一部が裏地が赤いマントを着用していたことから、この事件が噂に影響した可能性も指摘されています
4. **江戸川乱歩の『怪人二十面相』
  • 江戸川乱歩の作品『怪人二十面相』に登場する黒マント姿のキャラクターから着想を得たという説もあります
噂の広まり
  • 赤マントの噂は1930年代後半から1940年代初頭にかけて全国的に広まりました
  • 当時、日本統治下にあった朝鮮半島でも日本人小学生の間で語られるほど広範囲に伝播しました
  • 情報伝達手段が限られていた時代にもかかわらず、人々の口伝えによって拡散した点が特徴的です
現代への影響
  • 赤マントは現在でも学校の怪談として定番化しており、「赤い紙・青い紙」や「赤いちゃんちゃんこ」など、類似した話も派生しています
  • また、ホラーゲームや漫画などにも題材として取り上げられています
  • 例として、ホラーゲーム『Aka Manto』では廃校で主人公が赤マントに追われるストーリーが描かれています

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最終更新:2025年01月15日 08:29