物語創作に使えることわざ・慣用句
井の中の蛙大海を知らず(いのなかのかわずたいかいをしらず)
限られた経験しかない人が広い世界を知らないことを意味します。視野の狭さや成長を
テーマにした物語で活用できます。
覆水盆に返らず(ふくすいぼんにかえらず)
一度したことは取り返しがつかないというたとえです。取り返しのつかない過去や決断をテーマにした物語で活用できます。
後悔先に立たず(こうかいさきにたたず)
事が起こった後で悔やんでも取り返しがつかないという意味です。過去の選択や決断を振り返るストーリーで適用できます。
初心忘るべからず(しょしんわするべからず)
物事を始めた頃の真剣で謙虚な気持ちを忘れないようにするという意味です。成長や初心の大切さをテーマにした物語で活用できます。
馬の耳に念仏(うまのみみにねんぶつ)
人の意見や忠告に耳を貸さず、効果がないことを意味します。無視される助言や無駄な努力を描く場面で使えます。
花より団子(はなよりだんご)
風流よりも実利を重んじることを意味します。実用性や
現実主義をテーマにしたストーリーで活用できます。
勝負事
鬼に金棒(おににかなぼう)
もともと強い者がさらに強力なものを得て無敵になることを意味します。キャラクターの成長やパワーアップを描く場面で活用できます。
勝負は時の運(しょうぶはときのうん)
勝敗はその時の運によるため、必ずしも実力だけで決まるわけではないという意味です。タイミングや運も重要であることを示しています。
勝負事に関することわざには、以下のようなものがあります。それぞれが異なる状況や戦略を示唆しています。
賽は投げられた(さいはなげられた)
一度決断したら後戻りできない状況を指し、勝負が始まった以上、結果を待つしかないという意味です。
先んずれば人を制す(さきんずればひとをせいす)
人より先に行動することで、有利な立場に立つことができるという教えです。戦略的な優位性を強調しています。
負けるが勝ち(まけるがかち)
相手に勝ちを譲ることで、長期的には有利になることもあるという考え方です。
無理に争わず、柔軟な対応が大切であることを示しています。
背水の陣(はいすいのじん)
退路を断って全力で事に当たる覚悟を示す言葉で、一歩も引かない決意を表します。
不屈の精神
七転び八起き(ななころびやおき)
何度失敗しても立ち上がることを意味し、困難を乗り越えるキャラクターの成長や再起を描く際に適しています。七転八起(しちてんはっき)。
不撓不屈(ふとうふくつ)
どんな困難にあっても決してくじけないことを意味します。強い意志をもって、どんな苦労や困難にも屈せず立ち向かう姿勢を表します。
百折不撓(ひゃくせつふとう)
何度失敗しても志を曲げないことを意味します。強い意志と持続性を持ち、困難に対して不屈の姿勢で挑むことを表現しています。
情けは人の為ならず(なさけはひとのためならず)
他人に親切にすることは、巡り巡って自分のためになるという意味です。善行や利他主義をテーマにした物語で活用できます。
人のふり見て我がふり直せ(ひとのふりみてわがふりなおせ)
他人の行動を見て、自分の行動を反省することを意味します。自己改善や学びをテーマにしたストーリーで使えます。
亀の甲より年の功(かめのこうよりとしのこう)
年齢を重ねた人の経験や知恵は貴重であることを示します。年長者から学ぶことや経験の重要性を描く物語で使用できます。
三人寄れば文殊の知恵(さんにんよればもんじゅのちえ)
三人集まれば良い知恵が出るという意味です。協力やチームワークをテーマにしたストーリーで使えます。
喉元過ぎれば熱さを忘れる(のどもとすぎればあつさをわすれる)
苦しい状況が過ぎると、その苦しみを忘れてしまうことを示します。過去の困難や恩義を忘れる人間の性質を描くストーリーで適用できます。
個性・才能
好きこそ物の上手なれ(すきこそもののじょうずなれ)
好きなことには自然と熱心になり、上達するという意味です。情熱や才能をテーマにしたストーリーで活用できます。
能ある鷹は爪を隠す(のうあるたかはつめをかくす)
実力のある人ほど、それを誇示しないことを意味します。謙虚なキャラクターや隠された才能が発揮される場面で使えます。
芸は身を助ける(げいはみをたすける)
一芸に秀でていれば、それが困ったときの助けになるという意味です。特技や才能が役立つ場面で使用できます。
五十歩百歩(ごじゅっぽひゃっぽ)
些細な違いはあるが、本質的には同じであるという意味です。比較や相対化をテーマにした物語で使えます。
努力・忍耐
石の上にも三年(いしのうえにもさんねん)
辛抱強く続ければ成果が得られるという意味で、努力や忍耐をテーマにした物語で活用できます。
塵も積もれば山となる(ちりもつもればやまとなる)
小さな努力や行動が積み重なって大きな成果を生むことを示します。努力や忍耐をテーマにした物語で活用できます。
乗りかかった船(のりかかったふね)
始めたことは途中でやめられないという意味です。決断や継続が求められる状況で使用できます。
短気は損気(たんきはそんき)
短気を起こすと結局は自分が損をするという教訓です。忍耐や冷静さを描くストーリーで使えます。
行動・チャンス
鉄は熱いうちに打て(てつはあついうちにうて)
物事は適切な時期に行うべきであるという教訓です。タイミングや機会を逃さないことをテーマにした物語で使えます。
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥(きくはいっときのはじ、きかぬはいっしょうのはじ)
知らないことを聞くのは一時的に恥ずかしいが、知らないままでいると一生の恥になるという教訓です。学びや成長をテーマにした物語で適用できます。
案ずるより産むが易し(あんずるよりうむがやすし)
物事を心配するよりも、実際にやってみると案外簡単であるという意味です。行動を促すストーリー展開に適しています。
百聞は一見に如かず(ひゃくぶんはいっけんにしかず)
聞くよりも実際に見る方が理解が深まることを示します。経験や実践の重要性を描く物語に適しています。
リスクを取る
危ない橋を渡る (あぶないはしをわたる)
危険と分かっていながら、意図的にそのリスクを取ることを示します。
虎穴に入らずんば虎子を得ず
危険を冒さなければ、自分が望むものは得られないという意味です。
火中の栗を拾う
他人または自分の利益を得るために危険を顧みない行動を指します。
虎の尾を踏む
非常に危険なことに臨むことのたとえ。リスクがあることを覚悟の上で行動する場合に使われます。
逆境・絶望的状況
窮鼠猫を噛む(きゅうそねこをかむ)
追い詰められた者が必死になれば、弱者でも強者に打ち勝つことがあるという意味です。絶望的な状況からの
逆転劇を描く際に適しています。
溺れる者は藁をも掴む(おぼれるものはわらをもつかむ)
困難な状況にあるときには、どんな小さな助けでも頼りにしたくなることを意味します。絶望的な状況での希望や救いを描く場面で使えます。
焼け石に水(やけいしにみず)
努力や援助がわずかで効果が期待できないことを示します。
無力感や限界を描くストーリーで活用できます。
人のうわさも七十五日(ひとのうわさもしちじゅうごにち)
噂は一時的で、すぐに忘れられるという意味です。時間が解決する問題や一時的な困難をテーマにしたストーリーで活用できます。
出る杭は打たれる(でるくいはうたれる)
目立つ人や物事が批判されやすいことを意味します。個性や独自性が試されるストーリーで使えます。
親の心子知らず(おやのこころこしらず)
親の気持ちを子供が理解していないことを示します。親子関係や世代間ギャップを描くストーリーで活用できます。
笑う門には福来たる(わらうかどにはふくきたる)
笑顔が絶えない家には幸福が訪れるという意味です。ポジティブな態度や希望をテーマにした物語で使用できます。
雨降って地固まる(あめふってじかたまる)
トラブルや困難があった後に、かえって物事がうまくいくことを意味します。逆境を乗り越えた後の成長や安定を描くストーリーで活用できます。
孝行のしたい時分に親はなし(こうこうのしたいじぶんにおやはなし)
親孝行をしようと思った時にはすでに親がいないことが多いという意味で、時間が過ぎ去る前に大切なことを行うべきだという教訓です。
可愛い子には旅をさせよ
子供を甘やかすよりも、厳しい経験を通じて成長させるべきだという教えです。家庭内での教育や成長をテーマにしたドラマに合います。
遠い親戚より近くの他人
遠方の親戚よりも、近所の人々との関係が大切であることを示しています。地域社会や隣人との関係を描くストーリーに適したことわざです。
予期せぬ幸運・発見・出会い
残り物には福がある(のこりものにはふくがある)
最後まで残ったものには意外な価値があることを示します。予期せぬ幸運や発見を描くストーリーで適用できます。
犬も歩けば棒に当たる(いぬもあるけばぼうにあたる)
何か行動を起こすと、思いがけない幸運や災難に遭遇することを示します。予期せぬ出来事が物語を動かす場面で使えます。
棚から牡丹餅(たなからぼたもち)
思いがけない幸運が訪れることを意味します。予期せぬ幸運が物語を動かす場面で使えます。
灯台下暗し(とうだいもとくらし)
身近なことほど気づきにくいという意味です。意外な発見や気づきを描くストーリーに適しています。
怪我の功名(けがのこうみょう)
失敗や不運が思わぬ良い結果を生むことを示します。予期せぬ成功や幸運を描くストーリーに適しています。
瓢箪から駒 (ひょうたんからこま)
思いもよらないことが起きることの例えで、特に予想外の良い結果や発見がある場合に使われます。
ハプニング
青天の霹靂(せいてんのへきれき)
快晴の日に突然雷が鳴るように、予期せぬ出来事が起こることを意味します。突然の変化や驚きをテーマにしたストーリーで使えます。
人間万事塞翁が馬(にんげんばんじさいおうがうま)
人生の幸不幸は予測できないものであり、何が幸いするか分からないという教訓です。予期せぬ展開や運命の変転をテーマにしたストーリーで使えます。
寝耳に水(ねみみにみず)
突然の出来事や予期せぬ知らせに驚くことを意味します。サプライズやショックをテーマにしたストーリーで活用できます。
秘密
頭隠して尻隠さず(あたまかくしてしりかくさず)
欠点や悪事を隠そうとしても、完全には隠しきれないことを意味します。秘密や偽りが露見するストーリーに適しています。
火の無い所に煙は立たぬ(ひのないところにけむりはたたぬ)
原因がないところに噂は立たないという意味です。誤解や真実の探求を描くストーリーで適用できます。
一寸先は闇(いっすんさきはやみ)
未来がどうなるかわからないことを意味します。予測不可能な展開や不確定要素を描く物語で適用できます。
時間管理
時は金なり(ときはかねなり)
時間は貴重であり、有効に使うべきであるという意味です。時間管理や効率性をテーマにしたストーリーで使用できます。
歳月人を待たず(さいげつひとをまたず)
時間は人の都合に関係なく過ぎ去るものであり、無駄にせず目標に向かって努力することが大切だという教訓です。
コメディ
河童の川流れ(かっぱのかわながれ)
熟練者でも失敗することがあるという意味です。完璧だと思われているキャラクターがミスを犯すシーンで活用できます。
棚から牡丹餅(たなからぼたもち)
思いがけない幸運が訪れることを意味し、予期せぬ幸運が物語を動かす場面で使用できます。
猿も木から落ちる(さるもきからおちる)
どんな達人でも失敗することがあるという意味で、完璧なキャラクターがミスを犯す場面で使えます。
仏の顔も三度まで(ほとけのかおもさんどまで)
慈悲深い人でも、何度も無礼な行為をされると怒ることを示します。忍耐や限界をテーマにした物語で活用できます。
二度あることは三度ある(にどあることはさんどある)
物事が繰り返し起こる傾向を示し、失敗やトラブルが続く可能性を戒める意味があります。予測不能な展開や連続する出来事を描くストーリーで使えます。
二兎を追う者は一兎をも得ず(にとをおうものはいっとをもえず)
欲張って同時に多くのことをしようとすると失敗するという意味で、選択や決断の重要性を描く際に適しています。
馬の耳に念仏(うまのみみにねんぶつ)
人の意見や忠告に耳を貸さず、効果がないことを意味します。無視される助言や無駄な努力を描く場面で使えます。
捕らぬ狸の皮算用(とらぬたぬきのかわざんよう)
まだ手に入れていないものを当てにして計画を立てることを意味します。計画や期待が裏切られる場面で活用できます。
瓢箪から駒が出る(ひょうたんからこまがでる)
冗談が本当になることを意味し、意外な展開や奇跡的な出来事を描く際に適しています。
豚に真珠(ぶたにしんじゅ)
価値のわからない人に貴重なものを与えても無駄であることを示します。価値観や理解の違いをテーマにした物語で使えます。
雲泥の差(うんでいのさ)
大きな違いがあることを意味します。対比や格差をテーマにした物語で適しています。
釈迦に説法(しゃかにせっぽう)
よく知っている人に対して、改めて説明する必要がないことを意味します。無駄な説明や知識の過剰さを描く場面で使えます。
慎重さ・計画性
急がば回れ(いそがばまわれ)
急ぐときこそ安全で確実な方法を選ぶべきという教訓で、慎重さや計画性をテーマにしたストーリー展開に役立ちます。
石橋を叩いて渡る(いしばしをたたいてわたる)
用心深く物事を進めることの重要性を示します。慎重さや計画性が求められる場面で使えます。
一石二鳥(いっせきにちょう)
一つの行動で二つの利益を得ることを意味します。効率的な計画や行動をテーマにした物語で使用できます。
疑心暗鬼(ぎしんあんき)
「
疑心暗鬼」は疑いの心があると、何でもないことまで恐ろしく感じられることを意味します。心理的な恐怖や不安をテーマにしたストーリーで活用できます。
阿鼻叫喚(あびきょうかん)
「
阿鼻叫喚」は悲惨な状況に陥り、泣き叫び救いを求める様子を表します。絶望的な状況や
極限状態を描く場面で適しています。
板子一枚下は地獄(いたごいちまいしたはじごく)
非常に危険な状況と隣り合わせの状態であることを示します。危機感や緊迫感を演出するストーリーで使用できます。
鬼を語れば怪至る(おにをかたればかいいたる)
この世のものではない存在について語ると、不思議な現象が起こるという意味です。超自然的な要素や怪異現象を描く際に活用できます。
朝に紅顔有りて夕べには白骨と為る(あしたにこうがんありてゆうべにははっこつとなる)
人生の無常さや、生死の予測不可能性を示します。突然の死や運命の変転をテーマにした物語で適用できます。
血で血を洗う(ちでちをあらう)
殺傷に対して、殺傷で応じることや、悪事に対して悪事で対処することを示します。復讐や暴力の連鎖をテーマにしたストーリーで活用できます。
毒を食らわば皿まで(どくをくらわばさらまで)
一度悪事に手を染めたなら、最後までやり通すという意味です。悪への堕落や開き直りを描く物語に適しています。
首くくりの足をひく(くびくくりのあしをひく)
ピンチに陥っている人に追い討ちをかけるような行為を示します。絶望的な状況やさらなる悪化を描く場面で使用できます。
薬人を殺さず薬師人を殺す(くすりひとをころさずくすしひとをころす)
薬そのものではなく、それを与える人間の判断ミスが命に関わることがあるという意味です。誤った判断や医療ミスをテーマにしたストーリーで活用できます。
白羽の矢が立つ(しらはのやがたつ)
「
白羽の矢が立つ」は元々は生贄として選ばれることから来ており、恐怖や犠牲の象徴として使えます。選ばれた者の運命や犠牲者の物語に適しています。
最終更新:2024年12月22日 01:07