上機嫌になりすぎる
「上機嫌になりすぎる」という物語構造は
コメディとして非常に有効であり、「場繋ぎ
イベント」としても適切です。
ただし、キャラクター心理描写やオチのバリエーション追加によってさらに深みと魅力ある展開へ発展させられる余地があります。また、「上機嫌」の暴走によって引き起こされる具体的な問題やユーモラスなシーンを緻密に設計すると読者への訴求力も高まります。
「上機嫌になりすぎる」という物語構造
この物語は、主人公または周囲のキャラクターが過剰な喜びを経験し、それが日常生活に支障をきたすほどの行動に発展することで、コメディ要素を生むイベントです。
前提条件
- キャラクター選定
- 上機嫌になるキャラクターを選び、その性格や背景を設定します
- 苦労人・不機嫌な人物
- 普段は苦労していたり不機嫌である人物が好ましいです
- 理由は普段では見られない「上機嫌になる」というギャップが物語にうねりをもたらすからです
- 理由付け
- キャラクターが上機嫌になる具体的な理由を考える
- 例として宝くじ当選(大金の獲得)や憧れの人から褒められる(+昇進)など、非日常的な幸運が好ましい
- サブイベントとしての適用
- 本筋に影響しない形で処理する場合、軽いエピソードとして扱う
- ただし「サブイベント」として扱う場合でも、キャラクターの成長や関係性の変化を示唆するような余韻を残すと物語全体に深みが出ます
第一幕:主人公が上機嫌になる
- 1. 不安を抱えている日常
- 主人公の日常に不満やストレスがあることを描写し、幸運とのギャップを強調する。
- これにより読者は主人公の喜びに共感しやすくなる
- 例: 金銭的困窮、職場での苦労、人間関係の悩みなど
- 2. 幸運な出来事が発生
- 信じられないような幸運が舞い降りる
- 最初は疑念を抱きながらも現実だと確認する過程で期待感を高める
- 3. 喜びの理由と行動描写
- 主人公がその幸運に対してどれほど嬉しいかを行動で示し、読者に感情移入させる
- 4. 仲間たちへの共有
- 主人公が幸運を隠そうとする場合もあるが、最終的には仲間たちにも知られて共に喜び合う
- 仲間との共有部分で「隠そうとする理由」を掘り下げることでキャラクター性が際立ちます
- 例えば「嫉妬されるかもしれない」「信じてもらえないかもしれない」といった心理描写を入れます
第二幕前半:主人公と仲間が喜びを共有
- 主人公と仲間たちが非現実的な妄想や計画を楽しむ場面
- 例えば宝くじ当選なら豪華パーティーや旅行計画など
- この段階では主人公と仲間たちの絆や共犯意識が強調される
- コメディで扱うときのポイント
- 妄想や計画が「現実離れしすぎている」ことによるユーモアを強調します
- これによりコメディ色が強くなります
第二幕後半:主人公の喜びぶりに仲間がついていけなくなる
- 1. タガが外れる行動
- 主人公が普段とは異なる性格になり、大盤振る舞いや奇抜な行動を始める。
- 例: 普段ケチな性格なのに高価なプレゼントを配る
- 普段控えめなのに派手なパーティーを開くなど
- 仕事場で突然歌いだす、SNSで過剰に自慢投稿するなど
- 2. 仲間たちの心配とフォロー
- 仲間たちは主人公の変化に戸惑い始め、フォローせざるを得なくなる。
第三幕:ぬか喜びだったと判明
この展開のよくあるオチとしては「ぬか喜び」です。
- 1. ぬか喜びへの気づき(仲間側)
- 仲間たちは主人公の幸運が誤解であることに気づく
- また主人公の知らぬところで大きな損害が発生し、その穴埋めとして使われることもあります
- その他、幸運は本物だったが「代償として何か失う」といったオチも考えられます
- いずれにしても、仲間は主人公に言い出せず気まずい雰囲気になります
- 2. 主人公への真実告白
- 最終的には主人公自身もぬか喜びだったことに気づき、冷静さを取り戻して反省します
- または、主人公は喜びを諦めることとなります
- 3. 元の日常への回帰
- 騒動は収束し、主人公は元の日常へ戻る
- ただし、この騒動によって意外な一面や仲間との絆など、新たな側面が描かれる可能性もある
主人公に学びを持たせたい場合、「不幸な人にその喜びを引き渡す」といったオチも考えられます
- 不幸な人がその喜びを得られることで助けられる
- 主人公はそれを見て見ぬふりをする
- しかし結局主人公はそれを諦めて人助けに使います
- ひねくれ者の主人公の場合は、人助けに使ったことを正直に言わないといった展開も考えられます
- 「人助け」のオチの場合、その助けによって主人公自身も学びや成長につながる描写を加えるとより印象深くなります
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最終更新:2025年03月17日 06:44