ハッタリをかます
この物語構造は緊張感と
ユーモア、そして主人公の知略的魅力を描くために非常に効果的です。
不運や偶然性によるコミカルな要素やシリアスな危機感とのバランス次第で、多様なジャンルへ応用可能です。また、「ハッタリ」の内容について具体性や独創性を増すことでさらに面白さが引き立ちます。
「ハッタリをかます」という物語の構造
この物語は、主人公が自分や仲間に降りかかった脅威に対して、実際にはできないことを勢いで言い放つことで危機を回避する展開を描きます。
主人公の機転や頭の良さを示すことで読者の好感度を高めることができ、場繋ぎや短いサブ
イベントとしても有効です。
前提条件
- 1. 脅威となる第三者とその理由
- 主人公に因縁をつけるならず者たち(ヤクザ、不良グループ、マフィアなど)と、その脅威の理由を設定します。
- (a). 因縁をつける設定例
- 主人公が偶然肩がぶつかったことで怒りを買う
- 主人公がならず者たちの敵対組織のスパイだと誤解される
- 主人公がならず者たちの悪口を言ったと誤解される
- 2. 脅威が主人公だけでなく仲間にも及ぶ
- 主人公にとって守るべき「大切なもの」(恋人、仲間、家族など)もターゲットとなり、主人公が行動せざるを得ない状況に追い込まれる。
- 補足
- 脅威の理由について、よりユーモラスな設定も可能です
- 例えば、「ならず者たちが主人公の服装や態度を気に入らない」といった理不尽な理由
第一幕:主人公がならず者集団から因縁をつけられる
- 1. 幸せな日常と「大切なもの」の描写
- 主人公が恋人役や仲間など「大切なもの」と過ごす日常を描きます。この描写によって、後半で主人公が守ろうとする動機に説得力が生まれます。
- 例: 恋人とのデート中、不良グループに絡まれる
- 仲間と楽しく飲んでいる場面で突然因縁をつけられる
- 2. ならず者たちの登場と因縁
- 主人公はならず者たちから理不尽な理由で因縁をつけられます。
- 説得しようとしても相手には通じず、危険な状況へ発展します。
- 例: 主人公が偶然ならず者たちの縄張りに迷い込む
- 主人公の発言が誤解されて敵意を買う
- 3. 脅威の拡大
- 主人公だけでなく、その場にいる仲間や恋人にも危害が及びそうになる
- これにより主人公は逃げるか戦うかの選択を迫られます
第二幕前半:ごまかして逃げる
- 1. ならず者たちから逃げ回る日常
- 主人公は一時的に危機から逃れるものの、ならず者たちから執拗に追われ続けます。
- 例: 主人公が変装して街中で隠れたり、別ルートで通勤するなど日常生活に支障をきたす
- 2. 新たな問題の発生
- 再び偶然ならず者たちと遭遇するなど、不運によって問題がさらに拡大します。
- 主人公は「次こそ終わりだ」と感じながらも逃げ続けます。
- コメディ要素として、「隠れていた場所からくしゃみで見つかる」などユーモラスな展開も可能
第二幕後半:ついに追い込まれる
- 1. ごまかし手段の限界
- 逃げ続けていた主人公はついに追い込まれ、ごまかしでは解決できない状況になります。
- 逃げ道を失う(袋小路や建物内で囲まれる)
- 仲間や恋人が捕まってしまう
- 2. 絶体絶命の状況
- ならず者たちは主人公への処分について議論し始め、さらに「大切なもの」を傷つけようとします
- この状況で主人公は最後の手段としてハッタリを決意します
第三幕:ハッタリによって危機を回避する
- 1. ハッタリによる反撃
- 主人公は自分には実際にはない力や権力、人脈などを使えるふりをしてならず者たちを脅します。
- 「俺はこの街の裏社会全体を牛耳っている」と嘘をつく
- 「俺には超能力がある」と演技する
- 「警察署長と親しい」と言って電話するふりをする
- 2. ならず者たちの誤解による撤退
- ハッタリによってならず者たちは恐怖し、その場から撤退します
- または偶然起きた事件(例えば警察が現れる)によって主人公が助かります
- 3. 日常への回帰
- 危機が去った後、主人公は仲間や恋人にハッタリだったことを明かします
- その際、「頭の良さ」や「機転」を称賛されて信頼関係が深まります
ハッタリの具体例
- コメディ風展開
- 主人公が「俺は宇宙から来たエージェントだ」と言い張り、奇妙な道具(ただのおもちゃ)でならず者たちを騙す
- シリアス風展開
- 主人公が「この街のギャングボスとは親友だ」と嘘をつき、その場で電話するふりだけで相手が怯える
- アクション風展開
- ハッタリとして「俺には特殊部隊経験がある」と言いながら大胆な行動(空手ポーズなど)で相手を混乱させる
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最終更新:2025年03月17日 06:48