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「二足のわらじ」を履く


『「二足のわらじ」を履く』という物語の構造は、主人公が「才能を発揮できない元の世界」と「才能を発揮できる新たな世界」の間で葛藤しながら、両方の世界を両立させる過程を描いたものです。
この物語は、自己実現二面性テーマを中心に展開され、最終的には主人公が自分の才能を活かしながら新しい人生を歩むという成長と解放が描かれます。


概要

この物語は、「才能の発見」と「二重生活による葛藤」を軸に展開します。主人公は自分の才能が無価値だと思われていた元の世界から、新たな世界でその才能を活かすことができる状況に移行します。
しかし、元の世界に留まらなければならない理由があり、「二足のわらじ」を履くことを余儀なくされます。この二重生活による苦悩と成長が物語の中心です。
第一章:主人公が二足のわらじを履くことを決意する
1. 無能者としての日常
(a). 設定
  • 主人公は元の世界で「無能」とされており、好きでもない仕事や活動に従事している
  • 自分の才能に気づいていないか、それが役立たないと思い込んでいる
(b). 葛藤
  • 主人公は現状に不満を抱えつつも、元の世界から抜け出すことができない理由(収入、家族、責任など)がある
2. 新たな世界への入り口
(a). きっかけ
  • 主人公が新たな世界に足を踏み入れるきっかけは偶然や運命的な出来事(事故、勧誘、トラブルなど)
(b). 才能の発見
  • 新たな世界では主人公が持つ一見役立たない才能が重要視され、その才能を発揮する場面が描かれる
3. 二足のわらじへの拒絶と受容
(a). 拒絶
  • 主人公は新しい世界での生活に魅力を感じながらも、それに完全に踏み込むことへの恐れや葛藤を抱える
(b). 受容
  • メンターや仲間から「二足のわらじ」という提案を受け入れ、元の世界と新しい世界を両立させる決意をする

第二章前半:二足のわらじで充実した日常
1. 新しい日常
  • 主人公は元の世界では落ちこぼれとして過ごしながらも、新たな世界では英雄として活躍するという二面性を持つ生活を始める
  • 両方の世界でバランスを取りながら生きていく様子が描かれる (→正体を隠して生活する)
2. 仲間との絆
  • 新たな世界で主人公は仲間たちと出会い、小目標(サブプロット)に挑戦して成功体験を積み重ねる
  • 仲間との絆や協力によって、新しい世界での居場所や充実感が増していく
:3. 両立する主人公**
  • 主人公は「落ちこぼれ」としての日常と「英雄」としての日常をうまくこなし始める
  • この段階ではまだ両方の生活が調和している

第二章後半:二足のわらじがバレて危機に陥る
1. 疑念と衝突
  • 元の世界で周囲から「何か隠している」という疑念を持たれる
  • 主人公は秘密保持に苦労しながらも、新しい世界で活動し続ける
2. 大舞台での活躍と暴露
  • 新たな世界で主人公が大きな成功や活躍を遂げる
  • しかし、その結果として「二足のわらじ」の存在が元の世界にも知られてしまう
  • 元の世界から引きずり戻され、主人公は新しい生活への道を閉ざされそうになる

第三章:主人公が新たな世界で生きられるようになる
1. 絶望と葛藤
  • 主人公は元の世界に引き戻され、自分自身や周囲との関係性に絶望する
  • 新しい世界で築いた仲間や居場所も失いかけ、深い孤独感や挫折感に陥る
2.依存関係から解放される決意
  • 主人公は元の世界との依存関係(収入、家族、責任など)について再考し、それから解放される方法を模索する
  • 仲間やメンターから助言や支援を受け、自分自身で問題解決への道筋を見つける
3. 新しい人生への転換
  • 主人公は新しい価値観や生き方によって、自分自身と周囲との関係性を再構築する
  • 最終的には、新たな世界で完全に生きられるようになり、自分自身の才能や夢を追求できる人生へと転換する

物語作りのポイント

1. 才能設定
  • 主人公には一見役立たない才能(例: 高度なパズル解読能力、廃墟探索スキルなど)を与え、それが新しい環境では重要になる設定にする
2. 元の世界との依存関係
  • 主人公が元いた環境から離れられない理由(収入、家族、責任など)を明確化し、「二足のわらじ」を履かなければならない状況を作り出す
3. 葛藤と成長
  • 二重生活による葛藤や困難(秘密保持、時間管理など)を描きつつ、それによって主人公が成長していく過程を示す
4. 読後感として自己実現
  • 最終的には主人公が自分自身の才能や夢に完全に向き合える形で物語を締めくくり、読者に希望や達成感を与える結末にする

「役に立たない才能」の作り方

「普通の人ではお金にならない楽しみ」を考える
以下は、普通の人ではお金を得ることが難しい趣味の例です。
これらの趣味は、非常に専門的なスキルや知識、特定の環境、または市場での需要が必要なため、一般的には収益化が難しいものとされています。
1. 複雑なパズルや暗号解読
高度なパズルや暗号を解くことを趣味にしている人。
  • 暗号解読は非常にニッチな分野であり、一般的な市場では需要が少なく、収益化する機会がほとんどありません
  • 例外:暗号解読のスキルを活かしてセキュリティ関連の仕事に就く場合は収益化可能
2. 極端にマイナーなコレクション
非常に特定のアイテムを収集する趣味(例: 古い缶詰ラベル、廃止された貨幣など)。
  • コレクションの対象がマイナーすぎるため、購入者や市場がほぼ存在せず、お金を得ることが難しい
  • 例外:特定のコミュニティで価値が認められる場合や、博物館などに寄付することで報酬を得られる場合もある
3. 趣味としての哲学的思索
哲学的な問いについて深く考えることを趣味としている。
  • 哲学的思索そのものは市場価値を持たないため、お金を得ることが難しい
  • 例外:哲学書を書く、講演を行う、教育活動に従事することで収益化可能
4. 極限環境での冒険
極寒地や砂漠など、人間が通常生活できない場所で冒険すること。(サバイバル術)
  • 単なる趣味として行う場合はスポンサーやメディアとの契約がないため収益化しづらい
  • 例外: 冒険記録を出版したり、ドキュメンタリー映像を制作することで収益化可能
5. 変わった動物の飼育
一般的ではない動物(例: 昆虫、爬虫類、珍しい魚など)の飼育。
  • これらの動物は市場価値が低い場合や販売が法律で制限されている場合があるため、お金を得ることが難しい
  • 例外: 動物園や専門店と連携したり、繁殖技術を確立することで収益化可能
6. 非実用的なクラフト制作
実用性がほぼないものを作るクラフト(例: 紙で作った超精密な模型)。
  • 実用性がないため売れづらく、お金を得ることが難しい
  • 例外: SNSなどで注目されれば販売や展示会で収益化できる可能性もある
7. 記録的な睡眠時間測定
自分自身の睡眠時間や質を詳細に記録し続けること。
  • 個人的な記録であり、市場価値がほぼないため収益化は困難
  • 例外: 睡眠データを研究機関に提供することで報酬を得られる場合もある
8. 廃墟探索
廃墟となった建物やエリアを探検すること。
  • 探索そのものには市場価値がなく、不法侵入になる可能性もあるため収益化は難しい
  • 例外: 写真撮影や映像制作で注目されれば収益化できる可能性あり
9. 無目的な散歩
特定の目的地もなくただ歩き回ること。
  • 散歩自体には市場価値がなく、他者への利益提供につながらないため収益化は困難
  • 例外: 散歩中に見つけた風景やストーリーをコンテンツ化すれば可能性あり
10. 非競技的スポーツ観戦
特定のスポーツチームや選手ではなく、ただランダムにスポーツ観戦すること。
  • 観戦そのものには市場価値がなく、お金を得る方法がほぼない。
  • 例外: スポーツ観戦レビューを書いたり動画配信すれば収益化できる可能性あり

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最終更新:2025年03月23日 22:10