生まれて初めてする状況になる
「生まれて初めてする状況になる」という物語の構造は、未経験の主人公が初めての挑戦を通じて成長し、困難を乗り越える過程を描いたものです。
この物語は、読者を緊張感のある状況に引き込み、主人公が試練を乗り越えることで
カタルシスを生み出します。
概要
この物語は、「未経験からの挑戦」「挫折と成長」「成功による自信」の3つの段階で展開されます。
主人公は初めての状況に直面し、最初は失敗や逃避を経験しますが、追い詰められることで潜在能力を発揮し、最終的に成功を収めるという流れです。
第一章:したいことができない日常と挑戦への決意
- 1. 臆病で未熟な日常
- (a). 設定
- 主人公は「こうしたい」という目標や憧れを持っていますが、それに挑戦する自信や経験がなく、行動に移せない状態です。
- 例: 戦闘技術が必要な場面で戦う勇気がない、恋愛で好きな人に声をかけられないなど
- (b). 葛藤
- 主人公は目標に向かって努力したいと思いつつも、自分には無理だと諦めている
- 2. 初挑戦への誘い
- (a). きっかけ
- 主人公に「生まれて初めてのこと」をするチャンスが訪れます。これには以下のような要因があります。
- 偶然の出来事(トラブルや事故)
- 他者からの誘い(メンターや友人からの提案)
- 運命的な状況(選ばれた者として使命を与えられる)
- 3. 拒絶と葛藤
- 主人公はそのチャンスに対して拒絶反応を示します。
- 「自分には無理だ」と逃げ腰になる
- 周囲から「できるわけがない」と嘲笑される
- この段階では主人公はまだ挑戦できず、自信を持てないままです。
- 4. 挑戦への決意
- 主人公が「それ」をしなければならない理由や状況が明確化されます。
- 例: 大切な人を守るため、ライバルに恋人役を奪われないためなど
- 追い詰められた主人公は「生まれて初めてのこと」に挑む決意を固めます。
第二章:準備と本番への接近
- 1. 本番に向けた練習と小目標への挑戦
- 主人公は「本番」に向けて準備を始めます
- この段階では、小さな目標をクリアすることで少しずつ自信をつけていきます
- メンターや仲間から助言や訓練を受ける
- 小さな成功体験(サブプロット)によって成長する
- 2. 本番への接近
- 準備が整った主人公はいよいよ本番へ向かいます。この段階では緊張感が高まり、主人公自身もプレッシャーを感じています。
- 本番前には一時的な安らぎや心の整理が描かれるシーンがあります。
- 3. 想定外の出来事と逃げ道の出現
- 本番中、主人公が予期していなかった困難や危機的状況が発生します
- 強大な敵との遭遇、デート中の突発的なトラブルなど
- 主人公は一時的にパニックに陥り、「逃げ道」を選ぼうとします。しかし、その逃げ道も塞がれてしまいます
第三章:試練の克服と成長
- 1. 自信喪失と追い詰められる主人公
- 主人公は逃げ場を失い、自分自身と向き合わざるを得なくなります
- この段階では絶望感や恐怖心が描かれます
- 2. 訓練通りの力発揮と勝利
- 主人公は追い詰められる中で冷静さを取り戻し、これまで積み重ねた訓練や経験を活かして困難に立ち向かいます
- 最終的には成功や勝利を収め、自分自身への自信を取り戻します
- 戦闘で敵に勝利する、恋愛で恋人役との絆を深めるなど
- 3. 成長した後日談
- 試練を乗り越えた主人公はさらに成長した姿で描かれます
- 「生まれて初めて」の体験だったことも、今では何度もこなせるようになっているという後日談が示される
物語作りのポイント
- 1. 未経験者としてのリアリティ
- 主人公が「生まれて初めて」の状況に直面した際の不安や緊張感、失敗などをリアルに描くことで読者も共感しやすくなる
- 2. 逃げ道と追い詰められる状況
- 主人公が一度逃げ出そうとするものの、それすら許されない状況(退路が断たれるなど)によって物語に緊迫感を与える
- 3. カタルシスとしての成功体験
- 最終的には主人公が成功することで読者にも達成感や爽快感を与える
- 特に「最初は何もできなかった主人公」が成長している姿との対比が重要
- 4. 短期的イベントとして使う
- この構造は物語全体というよりも、一つのイベントとして用いることが多いため、テンポよく展開させることが求められる
具体例
- 1. 戦闘もの
- 初めて剣技で敵と戦う場面。最初は剣すらまともに握れず失敗するが、大切な仲間を守るため冷静さを取り戻し勝利する
- 2. 恋愛もの
- 初デートで緊張して何も話せない主人公
- しかし恋人役がピンチになることで勇気を振り絞り行動し、関係性が深まる
- 3. スポーツもの
- 初試合でプレッシャーからミス連発
- しかし最後にはチームメイトとの連携によって勝利に貢献する
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最終更新:2025年03月23日 22:07