奥さまことば
奥様ことばは、
役割語の一種であり、「
女ことば」の下位分類とされています。
これは、高い品位を持つ女性を表現するために用いられる言葉遣いです。
奥様ことばの特徴
- 人称代名詞
- 一人称:「わたくし」「あたくし」
- 二人称:「あなた」(夫に対して)
- 文末表現
- 終助詞:「〜わ」「〜かしら」「〜ですわ」
- 丁寧語:「〜です」「〜ます」を多用
- 語彙の特徴
- 上品で丁寧な言葉遣いを心がけます
- 「ざます」という特殊な助動詞を使用することがあります
- 感動詞
- 「まあ」「あら」などの婉曲的な感動詞を使用します。
- 「おほほほほ」という特徴的な笑い方を表現することがあります。
- その他の特徴
- 全体的に女ことばの特徴を持ちつつ、より上品で控えめな表現を用います
- 「けれど」のような接続助詞を好んで使用する傾向があります
奥様ことばの社会的背景と変化
奥様ことばは、もともと上品で高貴な女性像を表現するために使われてきました。
しかし、近年ではそのリアリティが薄れ、パロディ的な表現としても用いられるようになっています。
また、若い女性の言葉遣いが中性化する中で、
女ことばは「年配の女性のイメージ」が強まっていると言われています。
注意点
- 奥様ことばは、主に中流以上の家庭の妻を表現するための役割語として機能しています
- 現実の言語使用とは必ずしも一致せず、特にフィクションでは誇張されて描かれることがあります
- 「家の奥にいる人」という由来から、現代の感覚には合わない面もあります
関連ページ
最終更新:2024年12月25日 19:32