ロボット語

ロボット語

ロボット語は、フィクションにおいてロボットキャラクターを表現するために用いられる役割語の一種です。


特徴

ロボット語は、一般に以下のような特徴を持っています:
抑揚が少ない
機械的で平坦な口調が多く、感情をあまり表に出さない話し方が特徴です。
正確で形式的な言葉遣い
文法的に正しい言葉遣いをし、スラングや砕けた表現を避ける傾向があります。
繰り返しや論理的な構造
情報を整理して伝えるため、繰り返しや論理的な構造を持った話し方が多いです。

一人称・二人称・文末表現

一人称
  • ロボットは自己を「私」や「このユニット」と呼ぶことが多いです
  • これは、自分自身を客観視する視点から来ています
二人称
  • 相手を「あなた」や「ユーザー」と呼ぶことがあります
  • これは、対話相手を明確に識別するための形式的な呼び方です
文末表現
  • 文末は「です」「ます」といった丁寧語で終わることが多く、命令形や疑問形もはっきりとした形で使われます
定型的な表現
  • ロボット語はしばしば決まったフレーズや構造を繰り返す傾向があります
  • 例えば、「〜を実行します」「〜を確認しました」といった形で、行動や状態を報告する形式がよく用いられます

ロボット語の例

1. 起動メッセージ
「起動、3、2、1……正常起動。前回ノ活動カラ172時間18分5秒ぶりの起動デス。
 オハヨウゴザイマス。私ハ、マスターニ尽クシマス。」
2. エネルギー管理
「エネルギーが減少シテイルヨウデス、活動継続ノタメ早急ナ補充ヲ求メマス。
 マスター、補充ヲオ願イシマス。」
3. 警告メッセージ
「排除、排除。敵性反応アリ。速やかに排除します。
 排除、……排除完了、通常モードへ移行します。」
4. 情報提供
「ソノ花ハ、パンジーデス。スミレ科ニ属スル花デス。
花ノ譲渡ニツイテハ、権限ガアリマセン。データベースノ検索ヲ続ケマスカ?」

作品例

『転生したらスライムだった件』の大賢者

「転生したらスライムだった件」に登場する大賢者は、ロボット語に似た特徴を持つキャラクターですが、厳密にはロボット語とは異なります。
大賢者はリムルが転生時に得たユニークスキルであり、リムルの問いかけに対して回答を行うシステムです。

大賢者は以下のようなシステム的なメッセージをセリフとして使用します
  • 「告」:報告を行う際の表現
  • 「是」:肯定する際の表現
  • 「否」:否定する際の表現
  • 「了」:承諾を示す表現
  • 「解」:質問に対して解答する際の表現
これらのセリフは、ロボットやAIがシステム的に情報を伝える際の形式的な表現に似ています。
大賢者は感情を持たないシステムとして設計されていますが、物語の中ではリムルに対して呆れたりする描写もあり、完全に機械的というわけではありません。

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最終更新:2024年12月25日 19:33