Landing Sync



Landing Sync (Frame Sync)とは

Landing Sync (以下LS)とは、空中攻撃のヒットストップ中に地面と接触することで 着地隙を減らすテクニック のこと。
Landing Syncを成功させると「ヒットストップ」と「空中攻撃の着地隙」が 同時に消費される ため、実質的に着地隙を減らすことが可能となる。

なお、日本では「Landing Sync」という名称でよく知られているが、海外ではFrame Syncという名称で浸透しているため注意。


発生条件

LSを発生させるためには、 ヒットストップ中に地面と接触 すればよい。
そのための方法としては、大きく分けて次の2つが存在する。
方法1.  移動床による助けを借りる方法
方法2.「ヒットストップ中にキャラクターがわずかに移動する仕様」を利用する方法

方法1は極めて単純で、ヒットストップ中に地面が移動することで強制的に着地する方法。
「村と街」や「ライラットクルーズ」で可能。

方法2は少々複雑だが、ガチ対戦で見られるLSはだいたいがこの方法によるものである。
以下、「ヒットストップ中にキャラクターがわずかに移動する仕様」について解説する。

ヒットストップ中のキャラクターの移動

この仕様については、ディレクターの桜井氏により直接言及されたことがある。
剣を持ったファイターが強く斬りかかる場合に、よく見ると、剣がズズズと動いていたりします。ヒットストップ中、1フレームぶんに満たない程度の微量な速度で、攻撃側のモーションを送っているのです。ヒットストップが解除されると、何事もなかったようにゲームが進みます。これは、スローモーションに近い演出、隠し味です。
桜井政博のゲームについて思うこと Vol.491 「ヒットストップについて考える:その2」より。

この仕様をまとめると、以下のようになる。
敵に攻撃を当てたキャラクターはヒットストップ全体で0.25Fだけ進行し、その間アニメーションやキャラクターの位置が変化する。
ヒットストップ終了と同時に0.75Fだけアニメーションが進行し、整数分に戻される。その後は通常どおり進行する。

したがって、 0.25Fだけ動く間に地面に接触 することができればLSが起きる。
そのため、地面に接触する1F前に攻撃を当ててもLSが起きないことがあり、特別なセットアップが必要な場合が多い。

余談だが、厳密にはヒットストップ終了後アニメーションは整数分に戻るのではなくさらに0.001Fだけ進められる。丸め誤差によるズレを生じさせないためだと思われる。


キャラクターの移動が起こる攻撃

また、各攻撃にはヒットストップ中の移動が起こる・起こらないのフラグ*1が設定されている。

各キャラクターの空中攻撃のフラグ一覧
+ 展開する
キャラクター 空N 空前 空後 空上 空下
マリオ ×
ルイージ
ピーチ ×
クッパ
ヨッシー
ロゼッタ ×
クッパJr. ×
ワリオ ×
ドンキー
ディディー
Mr.ゲーム&ウォッチ × ×
リトルマック
リンク
ゼルダ ×
シーク
ガノンドロフ
トゥーンリンク
サムス × ×
ゼロスーツサムス ×
ピット × × ×
パルテナ × ×
マルス
アイク
ルフレ
ダックハント × ×
カービィ ×
デデデ × ×
メタナイト × ×
フォックス × ×
ファルコ ×
ピカチュウ × ×
リザードン ×
ルカリオ ×
プリン ×
ゲッコウガ × × ×
ロボット ×
ネス ×
キャプテン・ファルコン
むらびと
ピクミン&オリマー × ×
WiiFitトレーナー
シュルク
ドクターマリオ
ブラックピット × × ×
ルキナ
パックマン
ロックマン ×
ソニック ×
ミュウツー ×
リュカ × ×
ロイ
リュウ × × × × ×
クラウド
カムイ ×
ベヨネッタ
格闘Mii ×
剣術Mii ×
射撃Mii ×

なお各ランディングフォース(着地攻撃)にも個別に設定されているが、すべて移動が有効に設定されている。

基本的に多段ワザは移動が起こらないように設定されているが、ヨッシーの空下など一部例外もあり。
また、リュウはすべての空中攻撃で移動が起こらない。


シールドへの攻撃

シールドに対して攻撃した場合、 ヒットストップ中のキャラクターの移動は起こらない
したがって、通常の空中攻撃では対シールドへのLSは不可能である(移動床によるLSは起こすことができる)。
ただし、ランディングフォース(着地攻撃)が発生する場合にはなぜか LSが可能になる


フレーム図説

ピーチ空Nを例にとって、LSがヒットストップと着地隙を同時に消費する過程を図説する。
ピーチの空Nはトレーニングモードにおいて与ダメージ13%・HS倍率1なので、ヒットストップは9Fである。また、着地隙は11F。




ランディングフォースとの関係

ランディングフォース(以下 LF )とは、対応した空中攻撃を出しているキャラクターが着地判定となった際に生じる攻撃判定のことである。
LFは着地判定と同時に攻撃がヒットし、LFが発生する際には 自動的にLSも発生する (LFにおいてLSを発生させるためにLSの仕様が存在するのだと思われる)。
ただし通常のLSと異なるのは、 シールドにヒットさせた場合でもLSが起こる という点である。詳しい原因は不明。

フレーム図説

クッパJr.の空下が敵もしくはシールドにヒットさせた時のみ着地隙が著しく軽減されるのはよく知られているが、これはLSが発生しているためである。以下クッパJr.空下のLSを例にとってフレームチャートを考える。
(与ダメ2%、ヒットストップ倍率3、着地隙25F)


クッパJr空下のLFの与ダメは2%と低いが、ヒットストップ倍率が3に設定されているため16Fのヒットストップが発生し、ヒットさせた時の着地隙は9Fに減少する。

一方でガードストップは12F、着地隙は13Fになる。これはヒットストップ倍率が1.25よりも大きい攻撃をガードさせた時のストップ時間は0.8倍となる仕様のためである。



簡単にLSを起こすことができるセットアップ一覧

以下の操作を最速、最短で行うことで簡単にLSを起こすことができる。

ヒットストップと同時に着地するタイプ
ファルコ: 小ジャンプ ⇒ 空N ⇒ 急降下
ゲッコウガ: 大ジャンプ ⇒ NB ⇒ 空前

ヒットストップが発生してから数F後に着地するタイプ
ディディーコング: 小ジャンプ ⇒ 空中回避 ⇒ 空N
ガノンドロフ: 大ジャンプ ⇒ 空中回避 ⇒ 急降下空N
トゥーンリンク: 小ジャンプ ⇒ 空中回避 ⇒ 空上
ネス: 大ジャンプ ⇒ 空前 ⇒ 下B ⇒ 空後
リュカ: 大ジャンプ ⇒ 空中回避 ⇒ 下B ⇒ 空前


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最終更新:2018年06月25日 02:29

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