ステップ・走行【用語】

こちらではステップ・走行のページで話を畳んだ用語周りの問題を、私の主観も交えながら整理してみたいと思う。

どなたか非常に権力のある方の鶴の一声で用語が統一されてくれればありがたいのだが、正式な学問というわけでもないし、いくら有名なプレイヤーや団体でもそれがスマブラ公式でない限り完全に浸透することは無いだろう。私のような名もなき一ユーザーなど無力に等しい。

しかしどんな問題が積み上がっているのかをまとめるくらいは出来るはずである、というわけでやってみた次第だ。

元も子もないというかお前が言うなとかそんな声が聞こえてきそうだけれども、大事なのは「相手に正しく伝わるかどうか」である。きっちり書くならば数値、例、画像を出したりして補足するとよい。
中には用語にうるさく噛み付いてくる数奇なユーザーもいる。用語が明らかに間違って使われていて尚且つそのミスをきちんと修正できるなら指摘するのも当然だが、いずれにせよお互いに謙虚であってほしいと思う。ぶっきらぼうに「間違ってますよ」の一言だけでお互いに摩擦が生じるのはとても悲しい。根本的な解決手段がない以上、丁寧に説明し合った後で「わかりにくいですよね~」とお互い苦笑いできる程度に収まってくれるとよい。


ステップ・走行・ダッシュ

まずはページ ダッシュ での定義を再掲。

公式の定義

初代スマブラ拳:走り始めの状態が「ダッシュ」、走り続けた状態が「走行」
X,4の説明書:スティックを弾くと「ダッシュ」、倒し続けると「ダッシュし続ける」

このページでの定義

  • ステップ
    • 立ち状態からスティックを一瞬弾いた時の動作全体、および走行移行前の動作
  • 走行
    • スティックを倒し続けて走っている動作
  • ダッシュ
    • 上2つを特に区別しないときの総称
「ステップ」という用語は公式にはない。ネット上のコミュニティーで浸透している呼び名である。ステステ、クイック、ステキャン辺りもユーザーオリジナルの用語である。

名称についてはこちらのページも参照。
スマブラforまとめWIKI アクション_名称について

使い分け方と問題点

いきなりだが”このページでの定義”のダメ出しをしたいと思う。
何を隠そう、「ステップ」という単語が2種類の動作を表してしまっているのだ。先述の通り「ステップ」は非公式用語であるから、意味がより曖昧になりやすい。一方で、”立ち状態からスティックを一瞬弾いた時の動作全体”の意での「ステップ」は、スマブラDXでは一つのテクニック名と言ってもいいほど重要性の高い行動だそうである。それを踏まえると、「ステップ」が表す内容が2つあるこの定義はあまり望ましくない。
走行移行前を64に基づいて「ダッシュ」と呼び分けることが解決策になりうるが、後述する問題と相まって話がややこしくなるほか、「ステップキャンセル横スマッシュ」のような単語もあるためそう簡単にはいかない。
こうした事情から気の進まない部分はあるが、とりあえずは”このページの定義”にならって話を進めたい。

さて、ここからが用語のお話の本番。
特に状態を区別する必要が無いケースはX・4の説明に準拠して、「ダッシュ」という総称で括ればよいと思う。例えばダッシュ攻撃、ダッシュ上スマ、ダッシュジャンプなどはステップ・走行どちらからでも出せる。このようにステップと走行をまとめてしまってよい(むしろまとめた方が好都合な?)ケースはそれなりに多いので、「ダッシュ」という単語はそういうときにこそ使われるべきである。
ちなみに「ダッシュ攻撃」「ダッシュつかみ」は公式の’’技の名称’’である。用語が本当にめちゃくちゃにならない限りあり得ない話だが、”ダッシュ”の最中以外に「ダッシュ攻撃」が出せるケースがあってもよいことになる。
そして初めにダメ出しこそしたものの、状態を区別したい時は「このページでの定義」のように使い分けるのが無難であると思う。ネット上で最も一般的な認識は恐らくこれであり、また勘違いを生む可能性が低いからだ。そもそも厄介なのは「ダッシュ」という単語がどこまでを指しているかという点なのであって、「ステップ」「走行」はその問題には巻き込まれていない。ならば明確に区別したいのならばこれらを使うのが得策である。もちろん一般認識に沿っているから間違われにくいという要素もある。

……こんな感じで、大体はよいのだ。

「ダッシュガード」 という単語さえなければ。

なんだよお前!シールドは走行中にしか出せないだろ!
これは“走行ガード”という名前であって然るべき動作である。無論”走行ガード”などという単語が使われている所などそうそう見たこともない。我慢するべきか、丁寧に”走行ガード”を使っていくべきか…(多分勘違いはされないので後者が望ましいのか?)

書いているうちにもう一つ思い出してしまった。
「走行反転」。上の「ダッシュガード」ほど馴染みのある単語ではないものの、抱えている問題はそれ以上に深い。この「走行反転」、走行中だけでなくなんとステップ中にもできてしまうのである(ステップ出始めを除く)。これは由々しき事態だ。このページの流れだと”ダッシュ反転”と呼ぶのが適切なのだが、残念なことに「クイック」と勘違いされる可能性が高い(その場合の”ダッシュ”は”ステップ”を指している)。スマブラforまとめWIKIさんもそれを憂慮してか、「走行反転」という名称で通しているようである。あまり浸透していないからいいようなものの、ひとたび問題が発覚すれば一騒ぎどころの話では済まない予感がしてならない。「ダッシュガード」のように大々的に間違われていて、間違っていてもちゃんと伝わる語の方がまだマシかもしれない。



TANIステ/立ちキャン/PP

こちらについては非常に素晴らしい記事が既に書かれている。↓
TANIステ(立ちキャン)のやり方、動作原理、名称について
※スマメイトforWiiUの日記機能。恐縮ながらこの場では日記の内容をどんどん引用して解説を進めていくことにしたい。用語や表現は適宜このwikiに合うように改め、検証や私の知識で出来る限りの補足をした。

TANIステ、立ちキャン、Perfect Pivotとは

ステップ出始めをキャンセルして向き反転し、待機(立ち)状態に移行するテクニックのこと。

入力

  1. スティックを横に弾く(ステップ)
  2. ステップの2~6F目に、反対にスティックを1Fだけ弾き入力する
    • 微動術 でCステを1F弾き入力状態にすることでも可能。
    • 反対にスティックを入れた1F後にCステ・つかみなどを入力すると(スティック倒しっぱなしでも可)、TANIステが成功した上ですぐに攻撃を出せる。
ステップ・走行も参考に。

動作原理

ステップ6F目までは向き反転でキャンセル可能。向き反転の動作には1Fかかる。
向き反転の1F後にスティックが入っていた場合、そのままステップに接続される。
反転の1F後にCステ・つかみなどの入力があると、入力優先度が 攻撃>ステップ であるために攻撃が発動する。
引用元の日記では解釈1の方に該当する。
解釈2は”向き反転ではなく反転ダッシュでキャンセルし、ニュートラルに戻すことでさらにそのダッシュがキャンセルされる”という発想だが、スローにして送るとキャラの体勢が急に変わること、また反転の瞬間の1Fは向き反転と同じく一部の行動しか取れないことから、1F目は向き反転という別の動作が挟まれていると考えるのが自然だと思われる。

名称

  • TANIステ
    • TANIステップの略。最も多く使われている名称。プレイヤーであるTANI氏の名前から来ている(本人がそう名付けたわけではない)。
  • 立ちキャン
    • ダッシュ反転立ちキャンセルの略。TANI氏自身はこの呼び名を使っている。
  • Perfect Pivot
    • 英語での名称。略はPP。pivotは振り向きの意。
  • ダッシュ振り向き待機
    • 「スマブラDX 対戦攻略指南」での名称。検索しても他のサイトは出てこない。
何故TANI氏の名前がついているのか私はよく知らない。操作が特段複雑なわけでもなく、本人も別名を使っているのならプレイヤー名を付けるのは何か違う気もする。だが普及してしまったものは仕方ない。PPは正確さにおいて一番なものの、このくらい日本語で頑張ろうよ的な思考に至ってしまう。英名をやたら取り入れると何の略なのかわからなくて伝わらないという本末転倒な事態に陥ってしまうので気を付けたい所だ。ダッシュ振り向き待機は私も初耳である…


TANIステではなく立ちキャンと呼ぶ人が増えてきている気がするのですが、立ちキャンは個人的にしっくりきません。その理由は3つあります。
  1. スマブラで○○キャンセルと言うと○○をキャンセルすることを指す場合がほとんどだからです。
    • 立ちキャンセルはエッジキャンセルなどと同じ分類で、特殊なキャンセル方法を表すための名称だと思いますが、「立ち」はキャラの状態なので、立ち状態をキャンセルしているように一瞬思ってしまいます。(私だけ?)
  2. 立ちキャンは解釈2から名付けられたのだと思いますが、私は解釈1の方が好きだからです。
  3. 立ちキャンという略称に動作の特徴がほとんど含まれていないからです。
    • ただし、これはDA空キャン上スマをさらに空キャンと略すのと同様で、仕方ないとも思っています。
まさにこの通りである。私の胸の中のもやもやした部分が明確に指摘されていて、読んだ時にはスカッと気分が晴れた。「TANIステ」を使うのを避けたい人が「立ちキャン」と読んでいるようだが、これもいまひとつ良い名前とは言えないと私も思う。まあ「絶」なり「空キャン」なり「微動術」なり、謎な単語チョイスは今に始まったことじゃないし…


TANIステ以外の呼び方をするのであれば、個人的にはダッシュキャンセル向き反転、もしくはダッシュキャンセル振り向き(略:DC反転、DC振り向き)と呼びたいです。
ただ語呂がよくないのと、DC反転横強やDC反転NBなどと言ったときに別の動作と混同しそうです。
ここだけあえて”ダッシュ”を”ステップ”に変えずに引用した。確かにダッシュキャンセル反転では「ダッシュ」問題が絡んできて、走行反転と受け取られかねない。一応私はステップキャンセル向き反転(ステキャン反転、SC反転?)を推しておく。しかし用語の不安定さは完全解消されておらず、語呂の悪さに至っては増している有様である。この手のものはやはり語感が大事だと思うので、ステキャン反転もイマイチかもしれない。


以上で引用だらけの考察は終了。正直TANIステはダッシュほど問題が深刻ではないので、まあどっちでもよいかなと私は考えている。ダッシュは一つの呼び名が複数の対象を表しうる。「ぜんざい」の指すものが関東と関西で異なるという事象に近い。これは非常に危険(?)である。対してTANIステ・立ちキャンは対象一つに複数の呼び名がある状態で、例えれば全国各地でメダカの呼び名が違うようなものである。用語が複数あることを知ってさえいれば比較的安全と言えよう。どちらでもよいからこそ書くときに迷いが生じてしまうという一面もあるにはあるが。


コメント

  • ターニングステップ(タニステ)を推します。現在の語感を改めることなく必要最小限で意味の通る略称にすることができます。向き反転(ターン)とステップという全ての行動要素を現在分詞によってその関係性を含めて表現しています。さらに"ステップ"を語尾に用いることで汎用性を持たせ、"タニ"と略してま -- 名無しさん (2016-11-23 16:18:56)
  • "タニ"と略しても齟齬なく使うことができます。 -- 名無しさん (2016-11-23 16:20:24)
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最終更新:2017年02月07日 23:13