ファタ・モルガナ帝国 | ||
Anxelene Uenmczhalþa Faþa Molgania | ||
国旗 | 国章 | 地図 |
---|---|---|
![]() |
![]() |
![]() |
先代 | 次代 | |
![]() |
![]() |
|
建国 | 紀元前2500年 | |
国の標語 |
Anen Prarnin zem naen, anen rethӕ zem diшrs fuhsel.
(全ては女皇の下に収斂し、全ては女神の元に至高とならん) |
|
国歌 |
Xelene Yuleia
(セレネユレーア、神聖頌歌) |
|
基礎情報 | 目次 | |
公用語 | 現代ファシル語 | |
首都 |
マーズカクス Mahazkakx |
|
最大の都市 |
マーズカクス Mahazkakx |
|
皇室( Prarnine ) | ||
女皇 Prarne Uenmparzha |
ジルノーナ・ルメルノルナ・プラルネ・モルガナ Jirnoina Rmernoarna Prarne Molganiy |
|
宮殿議会( Þamxiha ) | ||
皇院議長 Sӕnestie Uehnrþahmisia |
ジルノーナ・ルメルノルナ・プラルネ・モルガナ | |
民院議長 Sӕnestie Ringueцþahmisia |
レルマイノ・シューレム・イツトーネ Lermaino Shiurem Itztohne |
|
内閣院( Erneþa ) | ||
内閣卿 ErneþihBestie |
スヴィネール・ファミアネ・ザイノル Xvineir Fameane Zainor |
|
司法院( Zhinis ) | ||
大法廷令 Zhiqid Ragþazhidihfer |
シェヴーラ・ウィヴノルナ・ディニゼ Shevuula Wivnoarna Dinizhe |
|
面積 | ||
総計 | -50km 2 | |
水面積率 | 200% | |
人口 | ||
総計 | 170,440,000人 | |
人口密度 | -5人/km 2 | |
経済 | ||
通貨 | エンパルジー・スィーマ(FMUX) | |
GDP(自国通貨表示) | 154,500,000,000エンパルジー・スィーマ(約7兆7250億米ドル) | |
GDP(為替レート) | 1,545億UX(世界第4位) | |
1人あたり | 906.48UX(約45,324米ドル) |
ファタ・モルガナ帝国はアウレージ大陸の東にあるディサクィー・ファタムジア島に領土を置く立憲君主制国家。嘗ては世界最大の植民地帝国であったが、今となってはその威光は鳴りを潜めている。
長い歴史の中で領土の拡縮などは度々発生しているが、同一国家が4000年以上に渡って継続されている稀有な国家である。土着の宗教であるディン教を国教とする。
代々続く女皇家であるモルガナ家の女子を国家元首として戴いている。
国名は府語で呼称される際には専ら最初のAnxeleneは省略され、U.F.Mなどと呼ばれる。
歴史を参照。
![]() |
女皇軍旗 |
---|
一般に「女皇の軍隊(Nahagia Uenmparzhia)」とはファ帝軍全軍(陸海空軍)を指した呼称である。ただしファ帝海軍単体でも「女皇の軍隊」と呼称される(ファシル語においては軍隊は単なる「軍」と「海軍」とで呼び分けられず、共に"Nahagia"と呼称される為)。
ファタ・モルガナにおいては長らく軍隊=海軍とされてきた為、現在においても「軍」と呼称されるのは海軍のみであり、その他の陸空軍などは全て「隊」とされる。ただし空母艦載機を運用する部隊のみ海軍の一部であるので「艦隊航空軍」とされる。
他国の陸軍に相当する組織ながら正式名称は「陸上戦闘隊(Nogutgia)」。
島国ということもあり、艦隊戦力に比べると軽視されがちで予算配分の面でも不遇な扱いを受けがちな組織である。
アウレージ戦争が勃発するまでは大規模な陸上戦の実戦経験が乏しい軍隊であり、練度や士気の面でも西零諸国陸軍を始めとする軍隊に対して常に遅れを取っていた。
世界大戦が勃発しシャノワールへの本土上陸作戦の必要性が生じた後に急速に予算が増額され、終戦後もなし崩し的それなりの規模を保っていたもののワーレリア独立戦争後は本土を防衛する為に必要最低限の戦力を保有するに留まっている。
現代においてはフレルミエ陸軍を仮想敵としており、同軍がファタムジア本土に上陸してきた場合の防衛戦を想定した戦力を整備している。ファシアナートテラーレシリーズに代表されるような乗員の生残性と戦略機動性を第一に考えた比較的軽量で小柄な装甲戦闘車輌を主戦力とする。
総兵力は98,000人であり、予備役は310,000人である。
正式な名称は「皇立海軍(UehnrNahagia)」である。「ファタ・モルガナ女皇海軍(Fatha・Molgana Uenmparzhih Nahagia)」、若しくは単に「女皇海軍(Uenmparzhih Nahagia)」とも。帝国海軍は帝国軍の中でも最も長い歴史を持つ組織であり、構造上は陸上戦闘隊や空中戦闘隊を指揮下に置く組織である。
空母機動部隊を中核とする艦隊を水上軍(Fathinia)、潜水艦隊を水中軍(Fahzia)とし、これらが陸上戦闘隊及び空中戦闘隊と横並びの組織となる。水上軍の隷下には空母航空隊である「艦隊航空軍(Fathnarifahgia)」が存在する。
現在でもその戦力規模は陸上戦闘隊、空中戦闘隊に比べても遥かに巨大である。
合計9隻の原子力空母を保有し、これら中核とした空母機動艦隊をローテーションで常に稼働状態としている。これはアウレージ連合の保有する空母隻数を単独で超える数である。
世界最高水準の性能を持つとされる艦載武器システムである3Aシステム(府:"Yuvelih Ah" Wineit, Ashend Afnarifahabi Ankrahsh Wineit, 先進型防空連携システム)の主要運用組織であり、保有する防空艦を全て3Aシステム搭載艦で固めている唯一の海軍である。
艦隊航空軍から分離独立した組織。正式名称は「空中戦闘隊(Rifahgia)」。
規模でこそリベント、フレルミエに次ぐ世界第3位という順位に収まっているものの、世界大戦以後より培われたシステム面においてはこの二空軍に勝るとも劣らない能力を保有しているとされる。完全に量より質と言える軍隊であり、ハイローミックスによって最低限の数を揃えては居るもののハイローのハイに相当する機体に関しては高額なステルス機を採用している。
海軍の沿岸警備部隊から分離独立した組織。沿岸部の防衛や秩序維持、海上犯罪の取締りを専門とする警察組織である。
ミサイルを装備したフリゲート級の艦艇を巡視船と言い張って保有している。
広大なワーレリア女皇領を防衛することを目的として設立され、唯一皇立海軍と同等の地位とされた軍。独立戦争に際しワーレリア連邦軍に改編され消滅。
レム・フーミ女皇領の防衛、治安維持を担当する軍組織。
自浄宣言に伴う植民地放棄により消滅、その装備の大半はレム・フーミ共和国軍に継承された。
クラージナ女皇領の防衛、治安維持を担当する軍組織。
自浄宣言に伴う植民地放棄により消滅、その装備の大半はクラージナ共和国軍に継承された。
陸上戦闘隊以上に守備隊的な側面の強い組織。その名の通り女皇家の警護を担当する。
宮殿議会や一般区画を守護する組織。
エンクレアーネ・スィーア宮殿の聖区画にはディン教の戒律により女性のみが入れる為、そこの警護を担う部隊である聖兵隊にも選抜された女性兵士のみが所属する。
国内の治安維持を担当する武装警察組織。
他の軍から切り離されて設置されている特殊部隊を統合管轄する軍。略称は「E-WAG(エーワグ、エーワッグ)」。
本土であるファタムジア島およびそのすぐ東側のレカイオ島とユイニオ島、南西のレムファータ諸島を国土とする。東ファタムジア沖、アネンファス洋外縁部にかけて最大水深約1万メートルのアゼルフィナ海溝(Efsfahze AzerFuhina)が存在する。
島国の中では山岳面積が少ない方で、50%を僅かに上回る程度である。人口は西部のマーゼラ平原(Feir Mahazera)を始めとした平野部、沿岸部に極度に集中しており、一都市あたりの面積、人口が非常に多い(マーズカクスの人口は4000万を上回る)。反対に内陸部は極度の過疎状態である。
山岳面積の少なさに起因し、ファタムジア島は島嶼としては極めて水資源が貴重であり、これに起因して陸稲栽培を始めとするユニークな農業、治水技術が発展してきた。
圏名 | 都市名 | |
![]() |
![]() |
本土の行政単位として「圏」(府:Furagastha)を使用し、それぞれの圏に圏都(府:Furagasthatha)が定められている。
名称 | 圏都 | 概要 |
---|---|---|
マーズサータ圏 | マーズカクス |
マーズカクスは帝都でもある。エンクレアーネ・スィーアが所在し、6の圏の中で最大の経済規模を持つ。 マーズカクス人はラーヴィランス人を見下しがち。 |
ディニスサータ圏 | レムカクス | ファアムジア東端に位置し、古代からオリエンス世界との交易が盛んである。レムカクスには皇室の離宮レアルマーネ・スィーアがある。 |
エニレッタ圏 | ラーヴィランス |
マーズサータ圏に次ぐ経済規模。女神の逆鱗後にマーズカクスが復興した結果経済規模でマーズサータ圏に抜かされた経緯がある。 それまではラーヴィランスが最大の都市だったためかラーヴィランス人はマーズカクス人が嫌い。 |
グレンゾ圏 | アンジャート | フールナ人による移住を受けた地域であり、グレンゾ地方の文化や方言にはその痕跡が見て取れる。 |
ディサクィーミャクニン圏 | マジアンシャントカクス | 古代ミャクニッキから分離独立したことにルーツを持つ。現代でも別の圏とされている。 |
ミャクニッキ圏 | ミャクニキスタ | 潤沢な資源産出地である一方で数多ある鉱山は働くには危険が多い為、古くは罪人を働かせる懲役の場でもあった。 |
ミレートレムファータ圏 | リュール |
レンファソス海のレムファータ諸島地域に設置されている。 元はレムフ人の居住地域でありファシル語以外にレムフ語が公用語とされている。 |
1721年まで帝国は女皇領(Uehnrfertha)と呼ばれる植民地を有していた。
名称 | 独立後 | 人口 | 首都 | 概要 |
---|---|---|---|---|
![]() |
![]() ![]() など |
7億3000万 | レワーティア |
ワーレリア大陸の大半を占めた巨大な女皇領。最盛期である戦後期には7億人を超える人口を抱え、本土に肩を並べる程の工業力や世界最大の原油産出、大規模農業基盤も持つなどその国力は完全に本土を凌駕していた。 しかし独立戦争の末に各女皇領の中で唯一跡形も無く消失した。 |
![]() |
![]() |
4400万 | クレディーナ | 産油国。平和的に独立した為、現在でもファタ・モルガナ帝国と緊密である。 |
![]() |
![]() |
3900万 | フミャータ | 安全保障的要衝である為独立後も皇立海軍の空母機動部隊が駐留している。 |
![]() |
![]() |
400万 | レルミート | アネンファス洋とアウメア世界の境界に位置する島国で、此方も安全保障上の要所とされている。 |
![]() |
![]() |
5000万 | シーティオ | 決して広くはない島に無数の部族が入り乱れており、その混迷さからファタ・モルガナもまともな経営まで行き着くのには苦労していた。 |
![]() |
![]() |
2900万 | ユーミータ | 独立の際に南部の分離紛争が発生し、国力にダメージを負っている。隣国のルフィスマが経済大国である為同国への出稼ぎ労働者が頻出している。 |
レムセーレ・ファルカ女皇領 | 新羅連合諸島大公国 | |||
レモリネクス女皇領 | レイラーネ人民共和国 | 1930万 |
マジアルヤーシカルシェ (アリャーシーカクス) |
ラトラクター条約以外で独立した唯一の女皇領。フールナで1651年に発生した向日葵革命に際して治安維持の名目で女皇領として編入され、DFUアリャーシー決議によって世界大戦終結後のタイミングで独立した。 |
女皇領よりは規模の小さい海外領土の形態として自治領(Baerartha)が存在する。此方は独立国家として持続可能な要件を満たしていないと判断されたことから植民地放棄後も存続している。
名称 | 人口 | 概要 |
---|---|---|
![]() |
124万 | 自治領ながら相応の人口規模を有する為独立国への格上げが検討されている。 |
![]() |
86万 | |
![]() |
2.2万 | シレジエ海西部に浮かぶ諸島。 |
![]() |
270万 | 現本京領。1710年まで府領エムター半島として統治下に置かれていた。 |
ファタ・モルガナは銃社会であり、都市部は極めて治安が悪い。一般市民の間でも護身用の銃携帯は当然として民間の警備サービスの利用も普及している。
反対に内陸部の田舎などは人口が少なく治安は良好だが、それは村社会の相互監視文化による所が大きい。
経済的中心地、マーズサータ圏都、そして帝都であるマーズカクスは他の都市をあらゆる面で凌駕する巨大な都市である。GRPは世界1位を記録しており、海上や空中から見た都市の外観も「メガポリス」と言う以外に凡そ形容する言葉は見当たらない。他都市における中心街のようなビル群が延々と続き、少し郊外に出ても大規模な集合住宅群が広がるばかりだが、街の中心部の一番地価が高いであろう地域には聖殿が所在している。市の最外縁部には世界最高峰の大学であるマーズカクス帝国大学がある。
マーズカクスの都市GDPは594億UX(2兆9728億ドル)であり、国家のGDPの20%以上を占める。一人当たりGDPは約1486UXであり、国家の一人当たりGDPに比べても極めて高水準である。
マーズカクス市の東に隣接するマーズサータ圏のもう一つの都市。
造船都市として有名であり、皇立海軍の公営造船所を始めコーネリアスやファシア造船など大手造船会社のドックが集中している。造船業界がグラスラシャの街に与える影響は大きいが、近年は新興国の産業力に追われる形で俄かな苦境へと向かっており、国からの補助金によって何とかその地位を守っている側面がある。
ファタムジア東端の街であり、ディニスサータの圏都。GRPはマーズカクス、ラーヴィランスに次ぐ第3位を計上し、東部では最大の都市である。
政治的にもそれなりの役割があり、女神の逆鱗によってマーズカクスが壊滅した折にはレムカクスに所在する離宮レアルマーネ・スィーア(Leulmaane Xiha)に女皇家一族が避難していた。
マーズカクスに次ぐ国内第2位の大都市。マーズカクスが津波被害に遭った後に再開発されるまでは帝国最大の経済規模を誇る都市であった。世界的企業コーネリアスグループのお膝元という印象が一般には強いが、それ以外にも多くの理工学系企業がラーヴィランスに本社を構えており、国内では希少な私立の工科大学もラーヴィランスに所在している為、実際には「理科系学問の街」という色合いが顕著である。
古代ファタ・モルガナ時代の失われた技術体系によるオーパーツ建築物が多く、聖殿はその代表格である。
帝都マーズカクスにはエンクレアーネ・スィーア(Uencliyeane Xiha)と呼ばれる宮殿が鎮座している。紀元前から存在する建物が修繕増改築を繰り返しながら現在も使用されており、現存する世界最古の宮殿とされている(*1)。皇の座す宮にしては質素な石造の宮殿の本体は巨大な地下宮で、その正確な広さは現在も明らかになっていない。地下1階から4階までの聖区画が女皇の御所、地下5階から地下8階までに広大な墓所が所在する以外は詳細な構造が明らかになっておらず、地下9階以降は迷路のようになっており、下手に入ると遭難することから建築から4000年経過しているにも関わらず、多くの謎が残されていると言われる。
ファシア人と呼ばれる人種を基幹民族とし、それ以外の人種はグローバル化の進む現代においてもほぼ全く存在していない。
非常にプライドの高い民族性を持ち、庶民階級においてはいまだに根深い外国人差別がある。反対にエリートの多い上流階級においては外国人との交流の機会が多いため差別意識は薄れつつある。
ファシア社会は根幹において女性優位社会であり、家の血統も女系継承である。しかし男女平等制度が施行されている為雇用、待遇などの格差は無い。
緑髪緑眼がファシア人の外見上の特徴であり、この中でもフールナ系民族との混血が進んだファシアは黒色に近い深緑色の髪を持つが、混血していない純粋なファシアの血筋は美しい明緑色の髪を持つのが特徴である。
ファシアは自民族と他民族の境界線を非常に明確にする精神構造を持つ。そしてその先進的な文明力が故に他民族を見下す傲慢さと、自らの高いプライドに見合う努力を重ね優れた功績を生み出す能力を併せ持っている。外向きには多くの場合差別的で、他のほとんどの民族、人種を下に見ている。他方、身内意識は非常に強くファシア同士で助け合っていることは多い。
ファシア民族の特徴である内向きの互助主義と外向きの差別は歴史的、宗教的経緯に起因するものであるとされる。
ファシア人の髪色は構造色によるものであり、この為光の当たり方によって微妙に異なって見える、極めて美しく派手な色彩を有する。しかしその一方でその色合いは髪のコンディションの影響を極めて受けやすく、繊細な手入れによって初めてその色彩を発揮する。加齢や髪へのダメージによって頭髪の緑色は容易に失われ本来の色素色である白色や黒色に戻る為、髪色が美しい者は手入れを惜しまぬ勤勉な者との評価を受ける。
明確な身分制度のないファタ・モルガナには「女皇家かそれ以外」程度の区別が存在するのみであるが、最初に皇院が成立した際にその議員の属していた家は何らかの理由で断絶したものを除き、その全てが世襲制の廃止まで1000年以上に渡って皇院議員を輩出した。
これらの家は事実上の貴族に当たり、例外なく富が集中していたことから議員を輩出する以外に家業として何かしらの事業を始めており、皇院の世襲制廃止後も名家として国内に存在することとなった。
現在まで存続する貴族の家系は十六貴族家と呼ばれる。どの家もどこかしらの業界で大きな地位を占めている。
現代ファシル語を公用語とする。
義務教育の初等教育ではこの現代ファシル語のみが教育されるが、高等教育では古代ファシル語も盛んに取り扱われている。帝国憲法やオルセータ・エンパルゼンマータなどの歴史的な諸典は古代ファシル語で記述されている他、「古」と言っても一部の公文書や、宗教関係の書物、及び帝室に関連した書類などは現代においても古代ファシル語で記述される為である。
ファタムジア島内の現代ファシル語にもマーズサータ圏のマーゼラース、ディニスサータ圏のディーネジーなどの方言が存在し、中には古代フールナ語の影響を受けたグレンジーなどのように決して通用性の高くない方言も存在する他、府語が国際共通語であることから世界中に様々な方言が存在している。
皇室とその関係者など一部の上流階級はエーネルファシルと呼ばれる特徴的なアクセントを使うことで知られる。
ファシル語における人名は男女で命名法に差が存在する。
男性の命名法は、
固有名(Yukuehd vag)-母称(Izheh vag)-出身地称(Cuhle vag)-名字(Qinag)
となり、女性の命名法は、
固有名(Yukuehd vag)-母称(Izheh vag)-出身地称(Cuhle vag)-番称(Dena vag)-(神聖称(Prarne))-名字(Qinag)
となる。
固有名とは俗に言うファーストネームであり、その者毎の固有で、極めて多彩なバリエーションが存在する。ファシア文化におけるファーストネームは専ら音韻的なアプローチのみによって命名され、名前自体に単語としての意味は与えられない。名前に意味を与えることによって子の人生の可能性を狭めることが忌避されるためである。
出身地称は家のルーツにより決まったものが与えられる(例:ハートホルク近郊の出を意味するSoryuune,アンジャートの出を意味するKrehne,マーズカクスの出を意味するFameaneなど)。
母称、番称は女性にのみ命名される名前で、母称は文字通り母の名前にちなんで命名される。母称はその者の母の固有名を、女子の場合に~ノルナ、男子の場合に~ニュールの形に改めて作られる(例:Hurenahna→Hurenahnoarna、Hurenahna→Hurenahneur)。番称はその者が一家で何番目の女子であるかで決まり、長女にはMia、次女にはRei,三女にはNoi,四女にはFioと予め定まったものが用意されているものの、五女以降の番称はあまり一般的でない為五女以降は番称がオミットされることも多い。
神聖称は特殊な名前であり、プラルネ(Prarne)の一種以外存在しない。
神聖称は女皇の地位に在る者にその者が女皇である期間にのみ名乗ることを許される、言わば称号のようなものであり、元々の意味は「聞き受ける者」、いわゆる審神者のことを指す一般名詞であった。これが広汎に使用される言葉でなくなったのはディン教自体にお告げのような概念が認められなかったことが関係し、最終的に女皇のみに名乗ることが許される称号名として転化されていったことに由来している。
唯一の例外として、初代女皇レカルーナのみが永久の神聖称を与えられている。
男性固有名の例:
女性固有名の例:
番称:
出身地称:
フルネームの例と凡例:
府語名 | Shsteeremna | Folsteenoarna | Fadiraht | Fio | Melpelreene |
カナ転写 | シュステーレムナ | フォルステーノルナ | ファディラート | フィオ | メルペルレーネ |
意味 | シュステーレムナ | フォルステーナの娘の | ラーヴィランス出身の | 四番目の娘の | メルペルレーネ家の |
ディン教も参照。
ディン教(メルニキート派に対してレムディン派とも呼称される)を国教としている。
土着の宗教ということもあり、国民の大部分がディン教徒である。実質的意味での信教の自由は存在せず、ディン教徒と非ディン教徒では付与される国籍すら別種のものとなる。皇院における被選挙権はディン教徒にしか認められない。
ディン教の女神であるファタは絶対の存在として崇拝され、国家元首である女皇は女神に最も近しい、その第一の僕であるとされている。女皇は女神の意志を受け取り、それを臣民に伝える役割を持つ他、女神によって取り決められた正当な権利を以て帝国を導く、つまり為政を執り行う、とされている。
「オルセータ・エンパルゼンマータ」という教典が存在し、これには女神についての神話やモルガニヤ家が女皇家となった経緯などが記述されている他、教典を抱く国家のあるべき姿などの啓蒙的内容も見当たる。
漁業が盛んな国ゆえ魚料理が多い。
カジキのツノをへし折ってそれで身を突き刺して食べる「クレトレンコルスィ」は祭事の際には最もよく食される御馳走である他、アジの頭部を並べて串に突き刺して焼いた「エニディラス」は家庭で一般的に食べられる、ポピュラーな郷土料理の一つである。ちなみにエニディラスを作って余ったアジの身は猫に献上される…というのは冗談で、実際には獲った魚の頭部を朝に食べ、身の方は昼食や夕食の際に消費するという食べ方がファシアの間では一般的である。
産業革命が発生する以前までは農業もそれなりに行われており、少ない土地で何とかして生産効率を向上しようと技術研究に力を入れていたことから高い効率を誇っていたとされる。
しかし産業革命発生後には農地は工業の為に潰されて行き、植民地が穀倉地帯と成ってからは本土においてはほぼ全く農業は行われなくなった。
歴史上で一度も農業が盛んに成らなかった訳では無いため食文化としては農産物を使用したものも存在してはいるものの、農産物を輸入に頼り切るようになった現在では食べられなくなった料理も多い。
ファタ・モルガナ帝国/教育制度も参照。
帝国の教育制度は手厚く、義務教育は初等教育学校6年と中等教育学校6年の計12年間である。他方、大学への進学率は約48%と低く、大学入試は共通一次試験であるKDJTの時点で相当に高難度となっている。ファタ・モルガナの社会では大学進学により得られる社会的意義は大きいが、それでも大学進学率が低いのは試験難易度が非常に高い、中等教育学校4年次の時点で就職コースと進学コースに振り分けられ生徒の半数以上がそもそも大学入試を受験しない、浪人が不可能などの理由による。
国内の高等教育機関は国公立大学がほとんどを占める。この中でも帝国大学(Uenmparzhih Tzahneabertha)と呼ばれる大学群は、世界大学番付で1位を独占し続ける世界最古の大学ことマーズカクス帝国大学(MAUT)を筆頭として極めて合格難易度が高いながらも学費無償で最高峰の教育を受けられる学術機関として著名である。私立大学ではラーヴィランス工科大学(RAAT)が有名だが、国内の私大はRAATを含めて4校のみと極めて少ない。
初代女皇レカルーナという一人の大天才によって完成された帝国の統治システムは、政治史上における極めて特異的な立ち位置を持つ。
長い時間の中で細かい変遷を幾重にも重ねて来た政治システムではあるが、その根本は成立時から現在に至るまで変わっていない。
ファタ・モルガナ帝国は世界の政治システム史において国家政治の政策目標、および国家の存在意義を国民の繁栄と幸福に置いた最初の国家であると見なされている。
ファタ・モルガナ帝国は典型的列強国家のような専制君主制を経験しておらず、聖典の指定した立憲君主的な制度を成立当初から採用していた。
ファタ・モルガナの議会である宮殿議会(Thamxiha)は二院制を採用しており、普通選挙により一般の民衆から選出される民院(Ringuetzthahmis)と、世襲制で議員が選出される皇院(Uehnrthahmis)が存在する。ただし世襲制度はIU1210年頃に廃止されており、以降は皇院議員も民院のような普通選挙制により選出されている。
民院の開会より100日に渡り両院での議論が行われるが、ゴタついて話し合いが纏まらない場合は最大で次回の選挙日まで延長が可能とされた。
定限の100日で話が纏まることはほぼ無く、逆に議会延長が無いときはよっぽど議題が無い平和な期間とされる。
民院の議席定数は323であり、その議長は会期ごとに初日の投票により選出される。それに対して皇院は議席定数80であり、議長は女皇がこれを務める。皇院の直下には行政権を握る女皇府(Nelka)が存在し、その女皇府の内部には民院議員、皇院議員から半数ずつ選出される人員によって構成される内閣院(Ernetha)及び各分野を管理する管府(Tilzhahmi)が設置される。管府には国務管府(Thatha Tilzhahmi)、外務管府(Rukthaht Tilzhahmi)、法務管府(Zhihne Tilzhahmi)、公安管府(Inekzhiaht Tilzhahmi)、財政管府、学術管府、軍事管府、国家情報管府があり、各管府の下部により細分化された司府(Hiltizhahmi)が存在する。
他国の様な政党も存在するものの、他国のように政治的イデオロギーや経済体制を主に掲げるよりもディン教における宗派を掲げて議席を集めようとする方式が主流となっている。民衆の支持のほとんどはレムディン派を掲げる神政党とマジアディン派を掲げる自由ディン党に集約している。現在の与党は神政党であり民院議席の6.5割と皇院議席の6割を獲得している。
最高法規としてファタ・モルガナ帝国憲法を制定している。
ファ帝は自国の憲法法規を女神から齎された「神定憲法」と称する。この憲法は女神の存在をその根拠として、国民たる教徒の幸福と安寧を保護する為に、政府に対して統治の正当性を保障すると同時にその権能の絶対ではないことを示す為に制定された。
その下位には実証的に制定された刑法、民法などの諸法律を有している。
司法院(Zhinis)はその最高機関として帝国裁判所(UehnrRagtha)を擁し、その下部に上級裁判所(Doragtha)、下級裁判所(Zeragtha)といった構造となっている。
三審制を採用しており、その序列は帝国裁判所→上級裁判所→下級裁判所の順で下がっていく。
しかし帝国裁判所は法律審(認定された事実に関する法律問題の検討のみを行い、新たな事実問題を扱わない)を専門とする法律審査機関としての色合いが濃いものであり、事実上の二審制となっている。機関の性質上審理が帝国裁判所まで及ぶことは稀である。
立法権、予算編成権は議会が有する。発案された法案は皇院で先ず審議され、過半数の賛成票を得て可決された場合にのみ民院での審議に移行される。皇院で可決された法案が民院で否決された場合には該当法案は皇院へ差戻となり、否決された事実を踏まえて皇院での再審議が行われる。この再審議での可決には皇院議員の2/3の賛成を要件とする。この要件を通過した法案は改めて民院に送られる。1053年以降、民院の権能は皇院に対して優越している。
多くの党において、党内の結束、拘束力は多少の差はあるものの弱く、議員は基本的に党の意向より個人の考えを優先する。この為議会と内閣院は互いに独立性が高く、与党党員の議員であっても内閣院を批判することは全くもって珍しくない。
皇院は名目上女皇を議長とする立法機関であり、女皇府内閣院から皇院議会に委嘱される役職である皇院内務府督(Nifthaht Orfest Uehnrthahmisia)は貴族制廃止の例外として、現代でもペレギス・エーネルサーミスィベスティ永久卿(Fanen Bestie Pereigis Uehnrthahmisibestia)の爵位を持つ家が世襲で務めている。
民院宮殿議会 | 皇院宮殿議会 |
---|---|
1685年 | |
![]() |
![]() |
1725年 | |
![]() |
![]() |
1750年 | |
![]() |
![]() |
日本語名 | 府語名 | 宗派 | イデオロギー |
---|---|---|---|
神政党 | Rethina-Dihfio Nohv | レムディン派 | 自由主義、福祉国家論 |
自由ディン党 | Dinne-Mitia Nohv | マジアディン派 | 自由主義、夜警国家論、レッセフェール的市場原理主義 |
自由党 | Mit Nohv | 非宗教性 | 自由主義、最小国家主義、急進的クラシカルネオリベラリズム |
原理派党 | Knozhih Nohv | ディス・ティアディン派 | 宗教原理主義 |
帝国党 | Uenmczhalthih Nohv | 非宗教性 | 権威主義 |
神聖なる目覚め | Xelene Nerya | メルニキート派 | 宗教原理主義 |
ファシア労働党 | Fathia Fyctmahnae Nohv | 非宗教性 | 穏健派労働組合主義 |
ファタムジア紅心党 | Fathamzhia Amzhisheft Nohv | 非宗教性 | 紅心主義、継承メルペルレーネ主義 |
その他 |
ファタ・モルガナ政治史における政党政治では、国教の宗派によって投票先が選択されることが一般的である。ディン教の戒律と政治信条の結びつきは強く、特に社会福祉の規模などには宗派によって顕著な差が生まれる。元来、教義の厳密な解釈と遵守、それによって形成される強固な社会福祉基盤を特徴とする正統派(レムディン派)が一際強い発言力を有していたものの、植民地建設が行われ帝国が裕福な国家となり始めた頃から福祉を減らし市民の経済的な自由を重視する新教義派(マジアディン派)が台頭、産業革命期から最盛期を迎え、軈て神政党と並び二大政党と称されるに至った。
マジアディン派を掲げる自由ディン党の覇権は世界大戦終戦後に第二の最盛期を迎え1710年代半ばまで続いたが、独立戦争が勃発し金融危機が発生、更に追い打ちのように首都へ津波が襲来すると、人々はこれを女神の逆鱗であると恐怖し、その結果、従来のように神政党への支持が集まるに至った。1720年代においては神政党の体制下で、擦り減っていた社会福祉の再拡大や大規模な軍縮が行なわれた。
1730年代に入ると、「恐怖の10年間」と呼ばれた不況期も終了し、経済は回復の兆候を見せ始める。1730年から1735年にかけての経済成長率は平均2.8%を記録しており、これは前5年間の平均経済成長率が0.2%であったことを考えると驚異的な復興であると言える。
神政党政権は30年代半ばまで続いたものの、1735年に発覚した陸戦隊の新型主力戦車開発計画に係る汚職事件(ファシアナートテラーレ事件)が原因で政党支持率は大下落、内閣は総辞職に追い込まれる。その後は再び自由ディン党が勢いを強め、現在まで均衡が保たれるに至っている。50年代においては自由ディン党と自由党を中核とする新自由主義派勢力が議席の過半数を有するに至っており、現在の政府は再び夜警国家化への道を歩んでいる。
行政権は女皇府に存在する。
女皇は皇院の議長と女皇府の長を兼任するが、皇院議長が象徴的意味合いの強い役職であるのに対して女皇府長としての女皇は一定の発言権を有する。しかし基本的に行政府の方針は実務上、内閣卿を中心として意思決定され、更に女皇は憲法および司法府による権能の制約を受けることから為政者としての女皇の権力は弱い部類に入る。
中央政府管轄の警察組織として国家警察、市単位の自治体警察として市警察が存在する。国家警察は首都での警察業務や国家公安に関する業務を担当し、各市に直轄の国家警察公安出張所を有する。市警察はそれとは別に各市の警察業務を担当する。国家警察の直轄地域以外では基本的に国家警察の権限は市警に及ばないものであり、組織構造として国警の下に市警が置かれている訳では無い。
各市警の警備部には独自の特殊部隊として特別突入チーム(DRAN)が設置され、国警にも固有のDRANが設置されるが市警のそれと基本的に同様のものである。
これらとは別に司法府独自の公安職として司法執行警察(ZIZ)が存在する。ZIZは維持管理の観点から行政組織である法務管府にて管轄されているが、あくまでもその全権は司法府に属すると明示されている。
ZIZは主に裁判所の警備や被疑者、収監者の移送を業務としており、圏を管轄単位としている。各圏の圏都に中央事務所が設置され、各市内に設置される事務所がそこから統制される。
その他特別法
植民地は、女皇領秩序(Uehnrferthihne)というファタ・モルガナ本国と本国と女皇領を明文的に結ぶ枠組みによって成立し、「女皇領(Uehnrfertha)」と呼称された。また、非公式ながら各女皇領と本国を纏めて「帝国主体機構(Diner Fyahmia Uenmcuzhalthia,DFU)」とも称する。
ファ帝が嘗て有していた女皇領には適度な自治が許容されており、本土とは異なる規範が存在することも少なくなかった。ファ帝本国の憲法の非ディン教的規定は本国と各女皇領共有の規範であったが、それ以外の本国の刑法、民法などは女皇領への適用がなされなかった。故に各女皇領は憲法、および女皇領秩序に違反しない範囲で独自の法典を持つことが可能であり、行政府司法府も独自に成立される等、ある程度の自由な統治が許されていた。
ファ帝は自らが支配的地位を確立したワーレリア大陸以外の大陸領土を持つことを避けていたため、女皇領は海を隔てて世界中に点在していた。各女皇領は内外の優れたインフラ網により他の女皇領及び本国と接続されており、現地人であっても自由に他の女皇領へ移動することが可能であった。現地人は本土出身のファシア人と比べると幾つかの権利が制限されていたが、財産権や女皇領政府への参政権などは認められており、実態としてはディン教関係などの本土人以外には関係ない、無くても問題のない権利が認められていないだけだった。
この他、本国と各女皇領の固有の規範の上位、憲法の一つ下に制定される共通法(Kaudihne)と呼ばれる概念が存在した。これは各女皇領または本国の内の一国以上によって発案され、DFU全構成主体の合意によって制定される。本国及び全ての女皇領に強制力を持つ。
グランダ南北分裂時代から関係を持っており、現代においても緊密な関係を持っている。
余談だが、ファタ・モルガナは現代においてもグランダのことを一方的に「ユーレリアレージ」と呼び続けている。第一ユーレリアの時代から交流を続けている関係の古い国家だからであろう。
西零国家がアウレージ連合として連帯を強める昨今の情勢から、帝国が各構成国との個別的な外交を行う機会は減ってきており、あくまでも「ファタ・モルガナ帝国とアウレージ連合との外交」というニュアンスがメインとなっている。しかしその中でもグランダ帝国との間では個別外交の比重が未だに強いとされる。
死になさい。
一方的な領土条約破棄や資産凍結などにより世界恐慌の遠因となった国であり、ファタ・モルガナ政府はフレルミエに対し極めて険悪な感情を持っている。
死になさい。
近代初期において覇権国の座を争った仲であり、互いに見下し合っていると言える。またその流れからファタ・モルガナはコユールを国際貿易市場から締め出した経験があり、その点において極めて悪感情を抱かれているだろう。
晋迅がシャノワールと関係を持っていた時代には互いに睨み合っていたが、結果的にファタ・モルガナ側が晋迅を引き込むことで緊密な関係となった。
長らく海の外に興味を示さなかったリベント人に対して過去幾度かに渡ってファシア人は開国を迫った経験があるが、何れも追い返されている。このことから外国人を見下しがちなファシアもリベント人に対してだけは恐怖のような感情を持っていた。近代に入ると、ファタ・モルガナが最初に産業革命を伝搬させた先がリベントであり、この時から比較的良好な関係を築いてきた。しかし、世界大戦終結直後に突如としてリベントが大規模な侵略戦争を開始した際には交戦している。その後の占領政策によって現代のリベントはファタ・モルガナの良きパートナーとなっている。
本京国が蝙蝠外交を行っている為、特別緊密かと言えばそんなことはない。しかしオリエンス地域の安全保障の面では最も重要な要素でもある為、軽視している訳でもない。
イデオロギー的には極めて険悪であっても何ら不思議は無いが、オリエンス大戦終結後の僅かな期間においては比較的近い距離感であった。中央オリエンス同時多発クーデター以降は組合主義諸国と同程度には警戒している。しかしアウメア地域における外交関係などもある為、嫌い切れないでいる状態である。
嘗てのシャノワール第二帝国は世界覇権争いにおける最大のライバルだったものの、現代のシャノワールは覇権主義とは縁遠い大人しい存在である為特段警戒している訳ではない。
歴史的な経緯から、近年急成長しているナルヴァウレジアをファタ・モルガナとしては面白くないと考えている。しかし同じ自由主義や資本主義を標榜する国である為協力関係ではある。
アウレージ連合諸国の中では一番ファタ・モルガナ側に接近する姿勢を見せている為それなりに緊密な関係である。
長期にわたって紛争地帯となっているエレイス地域に対しては比較的同情的な視線を向けている。
しかしファタ・モルガナ政府として特段の措置を講じている訳でも無いので本当にただ同情しているだけである。
死ね。
北ワーレリア連邦は反府国家の筆頭格であり、植民地喪失によってファタ・モルガナが失ったものの多くを今現在手にしている国である為ファタ・モルガナ側も北ワーレリアを蛇蝎の如く嫌っている。
旧植民地圏の国家の内何か国かはファタ・モルガナの元に戻ってきている。そういった国々に対しては庇護を行う姿勢を見せているが、その他の組合主義や共産主義の諸国に対しては良い視線は向けていない。
平和的に独立させた為現代でも緊密である。
実際には旧植民地側が独立によってファタ・モルガナ本国の庇護から外れることを嫌った為にMAMという枠組みにおいてファタ・モルガナは彼らに対し防衛義務を負っている。
極めて緊密な関係であるが、経済大国にしてタックスヘイブンでもあるルフィスマにファタ・モルガナの資本が流出し続けている為その点においては微妙な表情をしている。
実は最も長い間対立関係である国家である。
ファタ・モルガナにとって長きに渡りミュルゼルはアウメア地域における拡大政策の最大の障壁であった。植民地独立後はそもそもファタ・モルガナが領域拡大の意欲を喪失した為一時的に雪解けしかかったが、現代においてはMAMとFFAという形で再び対立している。
基本的にミュルゼルの友好国である為良い視線は向けていない。隙あらばFFAから引き剥がそうとしている。
先進国の例に漏れず少子高齢化社会へと進んでおり、出生率は1.5程度である。
植民地が最大領域だった時代は大体全て自国で賄えて居たものの、そうでなくなると需要を満たすため輸入が必要になった資源も存在する。
ファタムジア島自体には鉱物資源はほとんど全く存在しない。
鉄鋼や造船など製造業を主要産業とする工業国である。
古くからアウレージ世界とオリエンス世界を結ぶ貿易ハブとしての役割を持つ豊かな地域であり、産業革命期には有り余る資本を以て工業化が推進されることとなった。
農業に適した気候条件を持つが、近代以降に広大な土地が植民地として編入されるとファタムジア地域の農業従事者はワーレリアに移住、そこで広大な農地と安価な労働力を手にして大規模農業を始めるという事例が一般的となり、政府による工業化推進政策も相まってこの時期にファタムジアの農業基盤は廃れてしまった。
この影響は植民地が独立した後に発生し、現代におけるファタ・モルガナの低い食料自給率の原因となった。
現代でも開発先進国の中では頭一つ抜けた製造業を有し、フレルミエやリベント、本京や晋迅などの大戦後から本格的に発展した新興国に追われながらも依然としてその地位を維持している。特に半導体製造装置などの工作機械で巨大なシェアを握っており、事実上各国の工業基盤のアキレス腱を握っている状態にある。一方で最終生産物の部門では没落気味であり、例えば自動車市場では国内シェアの約56%を晋迅系企業に握られている。造船業は国策によって現代においても世界シェア首位を握っているものの、やはり晋迅や本京、フレルミエの造船会社に押され気味な状態であり、またそもそも市場規模が小さくGDPの成長にはあまり寄与していない。
三次産業への転換水準は先進国の中では低めであるものの金融業などは発達しており、また治安の劣悪さから民間警備サービスの需要が非常に大きい。
元は工業化を推進する為の公共企業体として1533年に設立された公社であり、設立当初は蒸気機関の製造を主立った事業としていたが、後に軍需産業に主力事業を移し、ファタ・モルガナ帝国が産業革命発出の地として列強の仲間入りを果たす頃には、銃砲やその砲弾から軍艦に至るまであらゆる軍需品を軍に供給する国内最大手かつ世界最大級の巨大軍需企業となっていた。
1730年時点では国内の軍需産業のほぼ全てを事実上掌握し、様々な国に武器を売り捌いている他、M&Aを繰り返した末に築き上げた膨大な資本力、技術力を以て世界の重工業界に幅を利かせている。
1529年設立。コーネリアス重工業と並ぶ国内最大手軍需企業の一角で、造船を主力事業とする。1610年代に諸外国に散在していた軍艦技術の需要をコーネリアスに先駆けて掴んだことで急成長、現在はコーネリアス程では無いものの軍需における多様な分野に進出している。
発音的には"ヴールニット"と表記するのが正しい。
戦車向けエンジンを主な事業とする軍需企業。フレナス戦車工場のエンジニア出身のファヴァル・リングウェール・ヴルニトが1662年に設立した、個人経営規模からスタートした企業で、当時車両向けの発動機を供給していたフレナス戦車工場の製品がゴミカス品質だったことに業を煮やしたからか、当時としては画期的に質の良いエンジンを製造出来る企業だった。但し肝心の軍部が戦車の導入に関して長らく及び腰になっていた為、ある意味不遇な企業とも言える。
現在でこそ戦車メーカーというイメージが強いが、大戦期には航空機エンジン技術の方が特筆すべき点であった。国内初の2,000馬力級エンジンであるカーミックなどを開発しており、空冷星型の分野においてはコーネリアス社のローアシリーズが実用2,500馬力を達成するまではトップを独走する状態であった。
国営の造船所。その起源は何と1192年にも遡る。何時の時代でも変わらず国内最大の造船所であり、ここを揺り籠とした艦艇は数知れず。また「レムレータ」「ジナイナ」といった往年の名艦達もこのグラスラシャ海軍造船所で生を受けている。
大戦期までは航空機メーカーとしては大規模の部類に入る企業。現代ではコーネリアス重工に吸収されており存在しない。
重戦闘機や、一部の高性能で量産性の良くない機体を主に手掛けたほか、他社の設計した航空機の量産を請け負った。
航空機向けエンジンを製造する企業として1661年に設立されたものの、当初からホーミューラやコーネリアスなどの名立たるメーカー群の影に隠れ、挙句世界大戦期にはしょっちゅう経営難に陥るなど悲しい有様だったが、航空機のメインストリームがレシプロからジェットに移ると、この新天地で国内のあらゆるライバルを出し抜いてジェットエンジンの実用化に成功、日の目を見ることが出来た。国内ジェット機開発の黎明期においては機体製造含めほぼ独占状態だったもののコーネリアスやHoKなどの後続に追い抜かれた。その際に機体製造にさっさと見切りをつけてエンジン開発に専念した甲斐あってか、現代においては航空機エンジンにおける世界シェア1位の企業。またコーネリアス系資本の入っていない稀有な企業の一角。
アウレージ戦争が終結して間もない1645年に設立された戦車メーカー。当時は国営の戦車工場として登場したての戦車の研究に勤しんでいたものの、民営化した後に矢鱈に事業範囲を拡大しようとした結果製品の質を落とし凋落。現在は戦車向けの電子兵装の分野で細々と事業を継続している。
大規模な航空宇宙サプライヤー。カーマ戦闘機の開発製造などを行っている。
航空機メーカー。1685年にコーネリアス重工業に吸収された。
大戦期にシェストール戦闘機などを作っていた企業
大戦期にラグニールエンジンを作っていた企業
WW中の1678年に設立された企業。本国に本社を置きながら主要な工場はワーレリア女皇領に構えていた。
光学測距儀、方位盤を設計する企業。レーダーが一般化した後はレーダーの開発も請け負った。
エンジンメーカー。コーネリアス程では無いものの安定した性能のエンジンを安定して供給していた。
マーズサータ圏フラスカに所在する工廠で符号はFr。
Ln51やLn80などの歩兵用小銃を主に設計した。大戦期の主任設計技師はモース・レレイザだが、主任技師である彼よりも平の技師であるラクリメラ・ユステムライルの業績の方が目立っていた。
ディサクィーミャクニン圏コンパータに所在する造兵廠で、工廠符号はKoである。
世界大戦期の主任設計技師であるアユール・エツトルランニャはKo20などの航空機用機関銃を中心に手掛けており、ファタ・モルガナ戦闘機が多銃主義になった原因でもある。
工廠符号はBn。
弾丸の設計においてはそれなりの功績を有しているが、肝心の銃の方に関してはイマイチであった。
小銃ではフラスカに、機関銃ではコンパータとイストーラ・パストリアに敗北するなど銃器製造者としては不遇な立ち位置である。
工廠符号はIP。
正式名称"Tzafrahtha Istohra Pastria"は「イストーラ・パストルの技術廠」の意味であり、その名の通りイストーラ・パストルという技師の名を冠した工廠である。IP技術廠は大ワーレリア女皇領レワーティアに製造設備を構え、AW期にエレイソネス王国製軽機関銃をライセンス生産したことから始まり戦間期にはIP-30などの軽機関銃を設計した。
ものすごい大企業ではあるのだが、アユメーネ家による同族経営である。
以下傘下企業
自動車メーカー。国内で初めての大衆向け低価格自動車である「リンゲ・ニールRg-R1」を発売して帝国のモータリゼーションを強力に推進した企業であり、現在も国内で最大の自動車メーカーである。
社名の由来は「人」を表す名詞の複数形である「Ringueth」と、「進む」という意味の名詞「Enihrr」が組み合わさって音が繋がったもので、辞書的に訳すならば「進む人々」という意味になる。
基本的に民需産業分野の企業であるものの大戦期などにはその余りある製造能力を買われ軍用機などの生産を行った経験を持つ。
石油会社の一角。ファタムジア本土及びその周辺の島嶼を事業の範囲とし、同地で産出する原油の採掘、精製などを請け負っている。
1721年、主たる事業エリアであるクラージナ地域の独立に伴い本社をクレディナータへと移し、厳密な意味でのファタ・モルガナ企業ではなくなった。
国家 | |
アウレージ大陸 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
北オリエンス大陸 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
中央オリエンス大陸 | ![]() |
南オリエンス大陸 |
センリーネ - ![]() ![]() ![]() |
ワーレリア大陸 | ![]() |
アウメア大陸 |
アウメア環境保護協会(![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |