マリアナ983
スペック表
正式名称 | マリアナ983 |
分類 | 海中専用第二世代 |
用途 | オブジェクト級人工深海生物 |
所属 | 『情報同盟』 |
性別 | 雌 |
全長 | 88m |
最高速度 | 33ノット |
行動圏 | 5000~7966m |
推進機関 | 漕艇型運動+有機漏斗型ウォータージェット式推進システム |
装甲 | 甲型深海耐圧鱗皮 |
主砲 | 赤外線レーザー砲器官×1 |
副砲 | 有機深海流整波積層鰭構造、青色光学攪乱発光器、赤色光学探査発光器 |
搭乗者 | ヴェルナ=チョコレート=グラスホッパー |
関係者 | ミニアチュール=ユキグニ、ウミナキ=ヨコハマ |
その他 | メインカラーリング:サイケデリックレインボー |
解説
超深海層や海淵部への生物学的アプローチ、バイオ技術によるオブジェクト、不老不死探求によって誕生した人工深海生物。
最も特徴的なのはオブジェクト級のサイズであるが分類上は生物であること、そしてエリートと一体化していること。
現在は生息領域をマリアナ海溝内部のみに限定され、水深7000メートル付近で睡眠状態を維持している。
『マリアナ983』は敵脅威との戦闘を前提としておらず、生物実験的な側面が強いため戦力としては数えることはできない。
外観はオブジェクトの如く巨体、直径88m、虹色にキラキラと妖しく輝き、真ん丸のチョウチンアンコウに酷似している。
生体尻部付近にはイカやタコに似た漏斗を備え、前から後ろに流れる形で無数の重なり合ったヒレを持つ。
顔面の口は小さく、額箇所に大きな真ん丸にぽっかり開いた空洞を持ち、全身各所に口と目玉に似た発光器を有している。
推進方法としては全身に存在するヒレを用いた漕艇型の泳ぎ方を採用、また深層海流を用いて水流に乗ることもできる。
口などから取り込んだ海水を噴射して加速する有機漏斗型ウォータージェットを採用、ある程度の速度を確保した。
最も特徴的なのはオブジェクト級のサイズであるが分類上は生物であること、そしてエリートと一体化していること。
現在は生息領域をマリアナ海溝内部のみに限定され、水深7000メートル付近で睡眠状態を維持している。
『マリアナ983』は敵脅威との戦闘を前提としておらず、生物実験的な側面が強いため戦力としては数えることはできない。
外観はオブジェクトの如く巨体、直径88m、虹色にキラキラと妖しく輝き、真ん丸のチョウチンアンコウに酷似している。
生体尻部付近にはイカやタコに似た漏斗を備え、前から後ろに流れる形で無数の重なり合ったヒレを持つ。
顔面の口は小さく、額箇所に大きな真ん丸にぽっかり開いた空洞を持ち、全身各所に口と目玉に似た発光器を有している。
推進方法としては全身に存在するヒレを用いた漕艇型の泳ぎ方を採用、また深層海流を用いて水流に乗ることもできる。
口などから取り込んだ海水を噴射して加速する有機漏斗型ウォータージェットを採用、ある程度の速度を確保した。
行動圏はマリアナ海溝だが、生物技術を用いた問題点として水深6000m以下だとタンパク質が機能を停止する問題があった。
生物の体を構築する材料は水分、タンパク質、脂質、糖質などだが600気圧以上だと水分子がタンパク質を破砕する問題を確認。
加えて深海巨大症、細胞の耐圧変化による寿命の拡大などの理由から5年ごとに交換が必要な動力炉も使用不可。
以上の問題を解決するために、ユキグニ女史とヨコハマ女史の協力を得ることとした。
そうして水分子をタンパク質に通さない代謝中間体(TMAO)を頻繁に放出し、かつ代謝によって電力を確保する方式を実現。
電力を熱源として用いることで零度付近の深海においても36℃から37℃の体温を維持し続けることに成功した。
36℃付近の体温は酵素が活発的に働き、効率的に生体内で化学反応を促進可能、バイオ発電による動力の安定供給を確立。
生物の体を構築する材料は水分、タンパク質、脂質、糖質などだが600気圧以上だと水分子がタンパク質を破砕する問題を確認。
加えて深海巨大症、細胞の耐圧変化による寿命の拡大などの理由から5年ごとに交換が必要な動力炉も使用不可。
以上の問題を解決するために、ユキグニ女史とヨコハマ女史の協力を得ることとした。
そうして水分子をタンパク質に通さない代謝中間体(TMAO)を頻繁に放出し、かつ代謝によって電力を確保する方式を実現。
電力を熱源として用いることで零度付近の深海においても36℃から37℃の体温を維持し続けることに成功した。
36℃付近の体温は酵素が活発的に働き、効率的に生体内で化学反応を促進可能、バイオ発電による動力の安定供給を確立。
オブジェクト級の巨体も幸いした。巨体はベルクマンの法則にある通り、放熱を抑えるために役立った。
水温の低い深海で、かつ超深海層には限られた獲物しかいないことから、消費エネルギーの抑圧が掲げられた。
代謝は体重の3/4乗に比例する、体の大きな生物ほど相対的に少ないエネルギーで生きていけるというものがある。
通常のオブジェクトは巨体になるほど使用燃料が膨れ上がるが、『マリアナ983』は逆に省エネを実現している。
水温の低い深海で、かつ超深海層には限られた獲物しかいないことから、消費エネルギーの抑圧が掲げられた。
代謝は体重の3/4乗に比例する、体の大きな生物ほど相対的に少ないエネルギーで生きていけるというものがある。
通常のオブジェクトは巨体になるほど使用燃料が膨れ上がるが、『マリアナ983』は逆に省エネを実現している。
防御性能は脆いの一言。生物由来であることから従来の耐圧殻装甲すら用いることはできない。
『島国』の海洋技術団を動員、またエリートの遺伝子に由来するグラスホッパー女史の遺した技術も利用。
体表は推進において大きな障壁となる水抵抗を軽減するために整波機構を模して水流が抵抗なく生体を通り抜けるように設計。
気休め程度でしかないが上記のヒレを無数に折り重なるようにすることで岩体への接触時の生体の損傷を緩和する。
『島国』の海洋技術団を動員、またエリートの遺伝子に由来するグラスホッパー女史の遺した技術も利用。
体表は推進において大きな障壁となる水抵抗を軽減するために整波機構を模して水流が抵抗なく生体を通り抜けるように設計。
気休め程度でしかないが上記のヒレを無数に折り重なるようにすることで岩体への接触時の生体の損傷を緩和する。
兵装として用いるのは赤外線レーダー砲器官を始めとする生物発光由来の光学器官群。
額箇所に存在する空洞を発光器官とし、代謝によって確保した電力を用いてレーザー砲を照射する。
しかし動力炉不使用の生物発光由来のレーザーのため射程は十分以上だが主砲として掲げていても実際は副砲程度の威力しかない。
『マリアナ983』は主砲の他にも青色の光を用いた光学撹乱発光器と、赤色の光を用いた光学探査発光器を有する。
両者で用いる光の色が異なるのは深海中である事情があり、海中では青色の光は吸収されず、赤色の光は吸収されるため。
吸収されない青色の光を利用し、体内で生成した体液を射出、数秒後にフラッシュバンのように青く輝き、撹乱に用いられる。
吸収される赤色の光は深海探査として視界獲得の役割を果たし、他生物に認識されないままに周辺を把握することができる。
前者は青色に発光する体液を射出するために「口」、後者は赤色に発光し、光を受け取るために「目」に似ている。
額箇所に存在する空洞を発光器官とし、代謝によって確保した電力を用いてレーザー砲を照射する。
しかし動力炉不使用の生物発光由来のレーザーのため射程は十分以上だが主砲として掲げていても実際は副砲程度の威力しかない。
『マリアナ983』は主砲の他にも青色の光を用いた光学撹乱発光器と、赤色の光を用いた光学探査発光器を有する。
両者で用いる光の色が異なるのは深海中である事情があり、海中では青色の光は吸収されず、赤色の光は吸収されるため。
吸収されない青色の光を利用し、体内で生成した体液を射出、数秒後にフラッシュバンのように青く輝き、撹乱に用いられる。
吸収される赤色の光は深海探査として視界獲得の役割を果たし、他生物に認識されないままに周辺を把握することができる。
前者は青色に発光する体液を射出するために「口」、後者は赤色に発光し、光を受け取るために「目」に似ている。
同オブジェクト級人工深海生物は、不老不死や人類の長寿命化の実験のアプローチの一つに数えられている。
長寿命で巨大なゾウと短寿命で矮小なネズミでは、客観的時間は異なるのに対して主観的時間は同一である可能性がある。
寿命も心臓の鼓動時間もゾウの方が遥かに長いが、鼓動回数は両者共に20億回、呼吸も共に5億回、これは他生物も同様である。
細胞の大小は別に異ならないこと、また深海巨大症という現象があることから深海環境での人間の長寿命化を試みた。
コーラル女史とユキグニ女史の共同により、『983計画』にはグラスホッパー女史から提供を受けた専用のエリートを育成。
深海に適合するように遺伝子改造されつくしたエリートを基準として『マリアナ983』を組み上げ、目標の18歳への到達と同時に一体化。
無事に適合は成功し、『チョコレートシリーズ』であることから老衰までをマリアナ海溝を過ごすことが決定された。
長寿命で巨大なゾウと短寿命で矮小なネズミでは、客観的時間は異なるのに対して主観的時間は同一である可能性がある。
寿命も心臓の鼓動時間もゾウの方が遥かに長いが、鼓動回数は両者共に20億回、呼吸も共に5億回、これは他生物も同様である。
細胞の大小は別に異ならないこと、また深海巨大症という現象があることから深海環境での人間の長寿命化を試みた。
コーラル女史とユキグニ女史の共同により、『983計画』にはグラスホッパー女史から提供を受けた専用のエリートを育成。
深海に適合するように遺伝子改造されつくしたエリートを基準として『マリアナ983』を組み上げ、目標の18歳への到達と同時に一体化。
無事に適合は成功し、『チョコレートシリーズ』であることから老衰までをマリアナ海溝を過ごすことが決定された。
また以前に脊椎動物の深海巨大症実験に成功していたことから『マリアナ983』のエリートにもこれを実施。
現在『マリアナ983』のエリートは脳のみが生体内に存在している状態だが、脳容積は重量の約2%となっている。
脳容積の割合自体は人体にいた時と同じ割合、しかし1.6mの身長から88mの全長に移行したことから脳容積は極度に肥大化したと推測できる。
しかし定期的なモールス信号による通信では彼女の状態は正常そのもの。『チョコレートシリーズ』で確定しているので疑問点ではない。
様々な精密検査の結果、神経中枢の密度に変化はなく、前脳(大脳と間脳)、中脳、後脳(延髄、橋、小脳)の状態は良好。
構造自体は「成人女性の脳をそのまま巨大化」したものであると記述せざるを得ない。
加えて応答による実験を続けていた結果、彼女の見ている世界は『マリアナ983』の重量分、遅く認識されていると確認された。
これは巨大な生物の体感時間が通常生物と変化が殆どないことになると思われ、客観的寿命は飛躍的に伸びたものと推測される。
現在『マリアナ983』のエリートは脳のみが生体内に存在している状態だが、脳容積は重量の約2%となっている。
脳容積の割合自体は人体にいた時と同じ割合、しかし1.6mの身長から88mの全長に移行したことから脳容積は極度に肥大化したと推測できる。
しかし定期的なモールス信号による通信では彼女の状態は正常そのもの。『チョコレートシリーズ』で確定しているので疑問点ではない。
様々な精密検査の結果、神経中枢の密度に変化はなく、前脳(大脳と間脳)、中脳、後脳(延髄、橋、小脳)の状態は良好。
構造自体は「成人女性の脳をそのまま巨大化」したものであると記述せざるを得ない。
加えて応答による実験を続けていた結果、彼女の見ている世界は『マリアナ983』の重量分、遅く認識されていると確認された。
これは巨大な生物の体感時間が通常生物と変化が殆どないことになると思われ、客観的寿命は飛躍的に伸びたものと推測される。
しかし脳の肥大化による寿命の大幅な延長は成功したものの、体感時間が遅くなったため主観的長寿かどうかは微妙なところである。
客観的には長寿であっても対象主観の変化がないのであれば、不老不死の目的である「時間の確保」にはそぐわないだろう。
客観的には長寿であっても対象主観の変化がないのであれば、不老不死の目的である「時間の確保」にはそぐわないだろう。
『チョコレートシリーズ』であるため、彼女は狂気に陥らずに正常を保っている。
人間の長寿化、不老不死の類例としては用いることはできないため気をつけるように。
人間の長寿化、不老不死の類例としては用いることはできないため気をつけるように。
コンセプト
深海巨大症と不老不死へのアプローチ、バイオミメティクス(生物模倣)
特徴
オブジェクトとエリートの統一。深海での光学技術の利用
弱点
生物であるが繁殖ができない。生物発光由来のレーザーのため火力が非常に低い