テリファー(映画)

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&font(#6495ED){登録日}:2024/10/21 Mon 11:59:49 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){ &sizex(7){&font(b,i){全米が吐いた!?}} &sizex(6){&font(b,i,#ff0000){ギコギコしちゃうぞ♡}} } #Openclose(Show=▽目次){ #Contents()} &b(){『テリファー(原題:Terrifier)』}は、2016年制作・2018年3月公開の米国のスプラッターホラー・スラッシャー映画。 題名の“Terrifier”とは&b(){“怖がらせてくる人”}という意味。((映画の発想自体がネットミームやドッキリ動画でもお馴染みの殺意満々のピエロからである。)) *【概要】 元々、同シリーズの監督であるダミアン・レオーネが2008年に発表した『The 9th Circle』を発端として、2011年の『Terrifier』、その2作を纏めたアンソロジーとして初の長編作品とした2013年の『All Hallows' Eve』(邦題『[[テリファー0]]』)((ビデオスルーどころか10年以上和訳が無かったが、『テリファー 聖夜の悪夢』の公開に合わせて2024年に和訳版がこの邦題でリリースされた。))……と、実績と知名度を重ねる中で、遂に本格的な長編作品として製作された。 レオーネは、上記の短編シリーズでは過去のスラッシャー映画へのリスペクトとして様々な殺人鬼を登場させたシチュエーションホラーとして製作していた訳だが、それらのキャラクターの中でも視聴者層から&b(){特に人気を集めたアート・ザ・クラウンを}主人公に据えて改めて再構成・長編化されたのが本作である。 ストーリーは“有って無いようなもの”であり、出てくる登場人物達が次々と殺人ピエロの標的になり容赦無く殺害されていく様を淡々と積み重ねていく。 そういう意味では、前述の通りで過去のスラッシャー映画へのリスペクト・オマージュとして&b(){四の五の言わずに殺人シーンだけ見たいんだ!}という、ある種のブラックジョークというかファンの本音をそのまま映画にしてしまったような作品と言える。 米国公開時からの話題作ではあったが、日本ではビデオスルーとなりDVDソフトのみの販売や配信のみの視聴形態となっていた。 ……が、余りに過激な内容からか口コミで話題が広がり、我が国でも本作に登場する殺人ピエロ&b(){“アート・ザ・クラウン”}は、知る人ぞ知る新世代の代表的なスラッシャー(連続殺人鬼)の一人として記憶されることになった。 その後、2023年6月に続編『[[テリファー 終わらない惨劇]]』がTOHOシネマズ系で日本でも劇場公開されることとなり、 無事(?)に殺人ピエロが日本でも銀幕デビューを果たすことが決定。 そして、前作に当たる本作も予習編として2023年5月よりTOHOシネマズ六本木ヒルズ・TOHOシネマズ梅田での2週間限定上映されたのであった。 2024年には『テリファー 聖夜の悪夢』が公開され&b(){大好評を博してしまって}いる。%%すっかり知名度を挙げた野郎は、今回の日本のプロモーションでは、とにかく明るい安村と「吐(履)いた」繋がりで絡んだり、八幡神社にて大ヒット祈願をするなど、堂々と宣伝活動を繰り広げやがった。%% そして、4作目も製作予定である等、すっかりと2020年代の新たなる定番ホラーシリーズとして定着してしまった感すらある。(いいぞ、もっとギコギコしてやれ♡) *【物語】 ━━ある年の[[ハロウィン]]の夜。 それは、あの狂気的で無差別な連続殺人事件……&b(){「マイルズ大虐殺」}が起きた夜。 その日、パーティーに出かけたタラとドーンの女子大生二人組はすっかりと酔っぱらった後に帰路に着こうとしていたが、ドーンがベロベロの状態にもかかわらず当然のように車に乗ろうとするのをタラが制す。 ……そんな二人を遠巻きに無言で見つめる白黒のピエロの仮装の男。 タラはピエロに言いようのない不安を感じるも、ドーンは気にしていない。 気づけば、ピエロは消えていた。 安心して酔い覚ましのためにピザ屋に入った二人だったが……そこに、あのピエロが。 ピエロは、タラにのみ見えるようにリアクションを取り、その様子に更に不安を募らせるタラ。 ドーンによるからかいや注文を促す店主の声にも無反応を貫いていたピエロは━━トイレへ。 早く出ていくためにも注文をテイクアウトにしようと提案していたタラだったが、その前にピエロが店主に怒号と共に追い出される。 再びピエロの姿が見えなくなったことに安心しかけたタラだったが……今度はドーンの車のタイヤがパンクしていた。 ダメ元で姉のビクトリアに助けを求めるタラ。 仕方ないと言いつつ、迎えに来てくれると聞いて安心する二人だったがタラの不安は再び大きくなっていく。 「ピエロの仕業かもしれない」と語るタラだったが、相変わらずドーンは気にしていない。 そんな中で尿意を催してしまったタラは、近くの古倉庫から作業員風の男が出てきたのを目撃。 人が居るなら……と声をかける事に。 冗談めかして「さっきのピエロより目の前の(作業員風の)男の方がアブない」等と語っていたドーンだったが、カーラジオから聞こえてきたのは&b(){さっきまで自分達が居たピザ屋で店主と店員が惨殺され、犯人はあのピエロの扮装をした男らしい}というニュースだった。 ドアが開く音。 タラが戻ってきたと思い、顔を上げながら「衝撃的なことがあった」と告げるドーンだったが、そこに居たのは満面の笑みを浮かべるピエロ━━&b(){殺人鬼“アート・ザ・クラウン”の姿}だった。 *【主な登場人物】 &font(b,#ff0000){※核心部分は折り畳みにてネタバレあり。} -&b(){生き残った女性} 冒頭のTVショーにてゲストとして呼ばれた、ちょうど一年前に発生した&b(){「マイルズ大虐殺」}の生き残り。 黒髪で、顔面が無残に抉り潰されている。 何かを感じ取っていたのか、最初から殺人が目的だったのかは不明だが収録後に控室に潜んでおり、自分の容姿を侮辱したホストの女性司会者に襲いかかり彼女の眼球を潰して哄笑を挙げた。 物語のラストまで名前が伏せられており(クライマックス前に絞れるが)、登場人物達の内の“誰なのか”というのが視聴者にとっての謎かけになっている。 -&b(){ホストの女(モニカ)} 冒頭のTVショーにて生き残りの女を迎えた司会者役の女。 内心では顔面を破壊された生存者の女をバカにしており、今回の衝撃的な番組内容を自分の出世に利用してやると恋人に放言していた所を生き残りの女に襲われて顔面を潰された。 -&b(){タラ} 演:ジェナ・カネル/吹替:大川香織 友人のドーンと共に、ハロウィンの夜を楽しんで帰宅途中だった若い女。恐らくは大学生。 &b(){黒髪で生き残り候補}。 何故か“アート・ザ・クラウン”に気に入られて執拗に命を狙われることに。 #Openclose(Show=ネタバレ){ 主人公かと思われたが&b(){中盤にて呆気なく死亡}。 歴代のスラッシャー映画のファイナルガールを彷彿とさせるムーヴで頑張っていたのだが……。 片足を傷付けられ、ドーンが惨殺された後も拘束から脱出。 遂には角材による殴打でアートを追い詰めるも&b(){スラッシャーにあるまじき隠し持っていた拳銃}で逆転され、急所を避けるように全身を撃ち抜かれて立てなくなった所で弾切れで放置……ビクトリアも現場に到着し生存フラグかと思いきや、弾丸を補充して戻ってきたアートに今度は&b(){顔面を集中的に撃ち抜かれて殺害された}。} -&b(){ドーン} 演:キャサリン・コーコラン/吹替:長弘翔子 タラの友人で長身のブロンド美人。 中々に女優のレベルが高い映画なのだが、その中でも飛び抜けてスタイルが良い。 元からの性格もあるのだろうが、酒のせいか妙にテンションが高く、自分からピエロに絡みに行くなどタラを困らせていた。 #Openclose(Show=ネタバレ){ 車に乗り込まれた時点で殺されたと思われていたが、アートが本拠地としていた倉庫の地下室にて逆さ吊り状態で長い脚をおっ広げられた状態で捕らえられていた。 そして、薬で捕まえてきた後で椅子に拘束したタラの目の前で&b(){映画の最大の見せ場となったノコギリによる股裂き(ギコギコしちゃうぞ♡)の刑に処されて惨殺}される。 アートは頑張って堅い頭蓋骨も両断して&b(){完全に真っ二つに}しようとしていたのだが、途中でタラが逃げたので遺骸は中途半端な状態で放置されることに……。} -&b(){ビクトリア} 演:サマンサ・スカフィディ/吹替:河野茉莉 タラの姉で、ハロウィンの夜も試験勉強に勤しんでいた真面目女子。 &b(){黒髪で生き残り候補}。 タラから「帰れなくなった」とのSOSを受け、最初は渋っていたもののルームメイトが男と帰ってきた上に自分にお構いなしでおっ始めたのを見て飽きれつつも迎えに行くのを了承する。 マイルズに向かう途中で連続殺人事件が起きていることを知り、不安を感じつつも町に到着。 妹達を探すが……。 #Openclose(Show=ネタバレ){ 後半からの主人公で、&b(){彼女こそが冒頭の生き残りの女}。 ドーンのスマホへのメッセージを見つけたアート・ザ・クラウンの誘導もあり、ドーンの遺体を発見。 異常事態にタラが巻き込まれていることを知って慌てて妹の姿を探すも時すでに遅く、タラの遺体を見つけた後は自分が次の標的としてアートに追われることになる。 一度はアートに殴られながらも実は生きていたマイクの助けもあり何とか脱出を目指していたのだが、最終的にはマイクを殺され、その後も何とか逃げようとしていたものの、警察が到着したと思い安心していた所でピックアップトラックで突入してきたアートに轢かれ、遂に動けなくなった所を&b(){アートに顔面を食い潰される末路}を迎えた。 ……それでも生きてはおり事件の唯一の生存者となるも、自分の人生に悲観したのかアートの狂気に当てられていたのか、冒頭の通りでビクトリアもまた、自分の容姿をバカにした女性司会者を襲う凶行に走る。} -&b(){マイク} 演:マット・マカリスター/吹替:板垣優稀 タラがトイレを借りに行った古倉庫でネズミの駆除作業を行っていた男。 強面で、何故だかドーンには異常に印象が悪かった(ハゲがいかんのか?)が普通にいいお兄さん。 ホームレスの女に助けを求められたが、直後にアートに襲われて倒されてしまう。 -&b(){ホームレスの女(キャット・レディ((米国で未亡人や独り身の中年女を意味するスラング。=大量の野良猫を世話していそうな寂しい女━━という意味。)))} 演:プーヤ・モーセニ/吹替:安芸けい子 古倉庫に勝手に住み着いていたらしい(普通に美人な)中年女。 タラを新たな住人と思い込んで声をかけてくる。 人形を娘(エミリー)と名付けて可愛がる狂女。 何気に&b(){黒髪で生き残り候補}。 狂っているかと思いきや娘のこと以外はまともな所もあり、アートの凶行を目撃した時には自分の立場が危うくなるかもしれないのにマイクに助けを求めて警察を呼ぶように進言した。 #Openclose(Show=ネタバレ){ マイクに助けを求めた後に“自室”に戻るが、ベビーカーから娘(人形)が消えていたことから探しに出かけ、娘をあやすアートを地下道で発見。 何とか返してもらおうとする一方で、娘をあやす様子からアートにも善性が残っているのかと思い抱きしめて子守唄を歌うが、敢え無く襲われた末に&b(){頭皮毎に髪の毛と乳房毎に胸の肉を抉り}取られ、髪の毛と乳房はアートがビクトリアに対してタラに偽装する為の扮装に使われる。} -&b(){スティーヴ} 演:ジーノ・カファレリ/吹替:佐東充 ピザ屋の店主。 店に入ってきたアートを警戒しており、注意した後でトイレを汚された時には怒って追い出した……が、その後で戻ってきたアートに殺害されてしまったようで、次の登場の時には生首になった上にジャック・オー・ランタンの様な細工までされた姿となっていた。 -&b(){ラモン} 演:エリック・ザモラ/吹替:金森だいすけ ピザ屋の店員。 調理担当なのにもかかわらず、深夜にアートに糞まみれにされたトイレを清掃させられたことに文句を言っていたが、店主(スティーヴ)の生首を見て絶句……慌てている内に自分も嬲り殺しにされた。 -&b(){ウィル} 演:マイケル・リーヴィ/吹替:藤野裕規 遅れてやって来たマイクの同僚。 事前に喧嘩でもしていたのか上手く連携が取れておらず、古倉庫の出入口の全てが塞がれているのを見た時にはマイクが自分を閉め出したのかと思い還ろうとしていたが、何とか合鍵を見つけて入り込んだ所で人形(エミリー)を囮にしたアートに殺害されてしまう。 -&b(){アート・ザ・クラウン} 演:デヴィッド・ハワード・ソーントン 本作の殺人鬼にして&b(){真の主役}。 モノクロに統一した衣装に身を包んだ長身で痩せ型の男で、何が目的なのかは解らないがハロウィンの夜にマイルズの町で目についた者たちを次々とKILLしていく。 因みに、劇中にて“アート・ザ・クラウン”と呼ばれることはないものの、ビザ屋のトイレに糞を撒き散らした時には、壁に&b(){“ART”と署名}している。 映画の&ruby(連続殺人鬼){スラッシャー}の癖に&b(){拳銃まで使いこなすルール無用のリアリスト}。 最後は、警察に追い詰められたことで拳銃を自分の口中に押し込み頭部を吹き飛ばして自殺した。 #Openclose(Show=ネタバレ){ マイクの遺体と共に死体安置所に運ばれるも、&b(){不思議な力}により復活。 ……このことから、正体は悪魔か何か━━何れにせよ、普通の&b(){人間ではなく超常の存在}のようである。} 追記修正は“アート・ザ・クラウン”から逃げ切ってからお願い致します。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,6) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - メタ要素が強く出るのでホラー界のデッドプールと言ってもいい。いつか「テリファー」を撮っている現場に出現して大暴れする映画ができるんじゃないかと思ってます。 -- 名無しさん (2024-10-21 15:22:28) - 3が作られているのは知ってるけど4も制作予定なのは初耳だった。惨劇は何処まで続くんだ。、 -- 名無しさん (2024-10-22 06:32:13) - そのうち「もっとグロく、もっと悪趣味に!」 -- 名無しさん (2024-10-22 11:07:04) - ↑ミスです。そのうち「前作よりもっとグロく、もっと悪趣味に!」という需要に応えるにはどうすれば…と悩むピエロのネタが出てきてほしい。ナイフで一突きしただけだとどこからかブーイングが聞こえてきて、他の方法も試すけど「それはもう他の映画で見たぞ!」みたいな -- 名無しさん (2024-10-22 11:10:43) - 次作のヒロインであるシエナはヴァルキリーのコスプレ姿が素晴らしかった -- 名無しさん (2024-10-22 13:06:57) - なんだかんだでアートザクラウンの勝ち逃げ感が強すぎるから何かしらのカタルシスがほしいんだよな -- 名無しさん (2024-10-22 23:02:01) - 殺人ピエロの要素でビンゴやったら全部ぶち抜いてて帰ってくれ言われてて盛大に笑わせてもらった -- 名無しさん (2024-10-23 03:06:44) - シエナのビキニアーマーが最高だったから次作のが好き -- 名無しさん (2024-10-23 04:51:55) - 低予算でもとにかくエログロバイオレンスに突き抜ければ儲かるというショービズの鉄板をやってるのでグロ好きじゃないけどシリーズとしてどうなるのかは楽しくウォッチしてます。どうやっても偽物、作り物でしかない状態で「エロ・グロければ見る、もっともっと」という消費者の需要にどこまで製作が耐えられるか…。 -- 名無しさん (2024-10-23 14:43:50) - 「人を殺すタイプのピエロと殺さないピエロの違いを見抜く方法とは」の記事でテリファーを知った。スラッシャー筆頭なんやな -- 名無しさん (2024-10-24 00:03:24) - 最新作がトンでもないヒットになってるそうで……😅レーティングかけてくるんならんなもん要らねえ!→実績あるからバカ売れとか、このピエロ慣例まで殺しにかかっとるんか?(笑) -- 名無しさん (2024-10-25 03:57:22) - 3作目が日本では「11月29日=いい肉の日」に公開されたのがユニーク -- 名無しさん (2024-11-29 14:44:19) #comment() #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2024/10/21 Mon 11:59:49 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){ &sizex(7){&font(b,i){全米が吐いた!?}} &sizex(6){&font(b,i,#ff0000){ギコギコしちゃうぞ♡}} } #Openclose(Show=▽目次){ #Contents()} &b(){『テリファー(原題:Terrifier)』}は、2016年制作・2018年3月公開の米国のスプラッターホラー・スラッシャー映画。 題名の“Terrifier”とは&b(){“怖がらせてくる人”}という意味。((映画の発想自体がネットミームやドッキリ動画でもお馴染みの殺意満々のピエロからである。)) *【概要】 元々、同シリーズの監督であるダミアン・レオーネが2008年に発表した『The 9th Circle』を発端として、2011年の『Terrifier』、その2作を纏めたアンソロジーとして初の長編作品とした2013年の『All Hallows' Eve』(邦題『[[テリファー0]]』)((ビデオスルーどころか10年以上和訳が無かったが、『テリファー 聖夜の悪夢』の公開に合わせて2024年に和訳版がこの邦題でリリースされた。))……と、実績と知名度を重ねる中で、遂に本格的な長編作品として製作された。 レオーネは、上記の短編シリーズでは過去のスラッシャー映画へのリスペクトとして様々な殺人鬼を登場させたシチュエーションホラーとして製作していた訳だが、それらのキャラクターの中でも視聴者層から&b(){特に人気を集めたアート・ザ・クラウンを}主人公に据えて改めて再構成・長編化されたのが本作である。 ストーリーは“有って無いようなもの”であり、出てくる登場人物達が次々と殺人ピエロの標的になり容赦無く殺害されていく様を淡々と積み重ねていく。 そういう意味では、前述の通りで過去のスラッシャー映画へのリスペクト・オマージュとして&b(){四の五の言わずに殺人シーンだけ見たいんだ!}という、ある種のブラックジョークというかファンの本音をそのまま映画にしてしまったような作品と言える。 米国公開時からの話題作ではあったが、日本ではビデオスルーとなりDVDソフトのみの販売や配信のみの視聴形態となっていた。 ……が、余りに過激な内容からか口コミで話題が広がり、我が国でも本作に登場する殺人ピエロ&b(){“アート・ザ・クラウン”}は、知る人ぞ知る新世代の代表的なスラッシャー(連続殺人鬼)の一人として記憶されることになった。 その後、2023年6月に続編『[[テリファー 終わらない惨劇]]』がTOHOシネマズ系で日本でも劇場公開されることとなり、 無事(?)に殺人ピエロが日本でも銀幕デビューを果たすことが決定。 そして、前作に当たる本作も予習編として2023年5月よりTOHOシネマズ六本木ヒルズ・TOHOシネマズ梅田での2週間限定上映されたのであった。 2024年には『テリファー 聖夜の悪夢』が公開され&b(){大好評を博してしまって}いる。%%すっかり知名度を挙げた野郎は、今回の日本のプロモーションでは、とにかく明るい安村と「吐(履)いた」繋がりで絡んだり、八幡神社にて大ヒット祈願をするなど、堂々と宣伝活動を繰り広げやがった。%% そして、4作目も製作予定である等、すっかりと2020年代の新たなる定番ホラーシリーズとして定着してしまった感すらある。(いいぞ、もっとギコギコしてやれ♡) *【物語】 ━━ある年の[[ハロウィン]]の夜。 それは、あの狂気的で無差別な連続殺人事件……&b(){「マイルズ大虐殺」}が起きた夜。 その日、パーティーに出かけたタラとドーンの女子大生二人組はすっかりと酔っぱらった後に帰路に着こうとしていたが、ドーンがベロベロの状態にもかかわらず当然のように車に乗ろうとするのをタラが制す。 ……そんな二人を遠巻きに無言で見つめる白黒のピエロの仮装の男。 タラはピエロに言いようのない不安を感じるも、ドーンは気にしていない。 気づけば、ピエロは消えていた。 安心して酔い覚ましのためにピザ屋に入った二人だったが……そこに、あのピエロが。 ピエロは、タラにのみ見えるようにリアクションを取り、その様子に更に不安を募らせるタラ。 ドーンによるからかいや注文を促す店主の声にも無反応を貫いていたピエロは━━トイレへ。 早く出ていくためにも注文をテイクアウトにしようと提案していたタラだったが、その前にピエロが店主に怒号と共に追い出される。 再びピエロの姿が見えなくなったことに安心しかけたタラだったが……今度はドーンの車のタイヤがパンクしていた。 ダメ元で姉のビクトリアに助けを求めるタラ。 仕方ないと言いつつ、迎えに来てくれると聞いて安心する二人だったがタラの不安は再び大きくなっていく。 「ピエロの仕業かもしれない」と語るタラだったが、相変わらずドーンは気にしていない。 そんな中で尿意を催してしまったタラは、近くの古倉庫から作業員風の男が出てきたのを目撃。 人が居るなら……と声をかける事に。 冗談めかして「さっきのピエロより目の前の(作業員風の)男の方がアブない」等と語っていたドーンだったが、カーラジオから聞こえてきたのは&b(){さっきまで自分達が居たピザ屋で店主と店員が惨殺され、犯人はあのピエロの扮装をした男らしい}というニュースだった。 ドアが開く音。 タラが戻ってきたと思い、顔を上げながら「衝撃的なことがあった」と告げるドーンだったが、そこに居たのは満面の笑みを浮かべるピエロ━━&b(){殺人鬼“アート・ザ・クラウン”の姿}だった。 *【主な登場人物】 &font(b,#ff0000){※核心部分は折り畳みにてネタバレあり。} -&b(){生き残った女性} 冒頭のTVショーにてゲストとして呼ばれた、ちょうど一年前に発生した&b(){「マイルズ大虐殺」}の生き残り。 黒髪で、顔面が無残に抉り潰されている。 何かを感じ取っていたのか、最初から殺人が目的だったのかは不明だが収録後に控室に潜んでおり、自分の容姿を侮辱したホストの女性司会者に襲いかかり彼女の眼球を潰して哄笑を挙げた。 物語のラストまで名前が伏せられており(クライマックス前に絞れるが)、登場人物達の内の“誰なのか”というのが視聴者にとっての謎かけになっている。 -&b(){ホストの女(モニカ)} 冒頭のTVショーにて生き残りの女を迎えた司会者役の女。 内心では顔面を破壊された生存者の女をバカにしており、今回の衝撃的な番組内容を自分の出世に利用してやると恋人に放言していた所を生き残りの女に襲われて顔面を潰された。 -&b(){タラ} 演:ジェナ・カネル/吹替:大川香織 友人のドーンと共に、ハロウィンの夜を楽しんで帰宅途中だった若い女。恐らくは大学生。 &b(){黒髪で生き残り候補}。 何故か“アート・ザ・クラウン”に気に入られて執拗に命を狙われることに。 #Openclose(Show=ネタバレ){ 主人公かと思われたが&b(){中盤にて呆気なく死亡}。 歴代のスラッシャー映画のファイナルガールを彷彿とさせるムーヴで頑張っていたのだが……。 片足を傷付けられ、ドーンが惨殺された後も拘束から脱出。 遂には角材による殴打でアートを追い詰めるも&b(){スラッシャーにあるまじき隠し持っていた拳銃}で逆転され、急所を避けるように全身を撃ち抜かれて立てなくなった所で弾切れで放置……ビクトリアも現場に到着し生存フラグかと思いきや、弾丸を補充して戻ってきたアートに今度は&b(){顔面を集中的に撃ち抜かれて殺害された}。} -&b(){ドーン} 演:キャサリン・コーコラン/吹替:長弘翔子 タラの友人で長身のブロンド美人。 中々に女優のレベルが高い映画なのだが、その中でも飛び抜けてスタイルが良い。 元からの性格もあるのだろうが、酒のせいか妙にテンションが高く、自分からピエロに絡みに行くなどタラを困らせていた。 #Openclose(Show=ネタバレ){ 車に乗り込まれた時点で殺されたと思われていたが、アートが本拠地としていた倉庫の地下室にて逆さ吊り状態で長い脚をおっ広げられた状態で捕らえられていた。 そして、薬で捕まえてきた後で椅子に拘束したタラの目の前で&b(){映画の最大の見せ場となったノコギリによる股裂き(ギコギコしちゃうぞ♡)の刑に処されて惨殺}される。 アートは頑張って堅い頭蓋骨も両断して&b(){完全に真っ二つに}しようとしていたのだが、途中でタラが逃げたので遺骸は中途半端な状態で放置されることに……。} -&b(){ビクトリア} 演:サマンサ・スカフィディ/吹替:河野茉莉 タラの姉で、ハロウィンの夜も試験勉強に勤しんでいた真面目女子。 &b(){黒髪で生き残り候補}。 タラから「帰れなくなった」とのSOSを受け、最初は渋っていたもののルームメイトが男と帰ってきた上に自分にお構いなしでおっ始めたのを見て飽きれつつも迎えに行くのを了承する。 マイルズに向かう途中で連続殺人事件が起きていることを知り、不安を感じつつも町に到着。 妹達を探すが……。 #Openclose(Show=ネタバレ){ 後半からの主人公で、&b(){彼女こそが冒頭の生き残りの女}。 ドーンのスマホへのメッセージを見つけたアート・ザ・クラウンの誘導もあり、ドーンの遺体を発見。 異常事態にタラが巻き込まれていることを知って慌てて妹の姿を探すも時すでに遅く、タラの遺体を見つけた後は自分が次の標的としてアートに追われることになる。 一度はアートに殴られながらも実は生きていたマイクの助けもあり何とか脱出を目指していたのだが、最終的にはマイクを殺され、その後も何とか逃げようとしていたものの、警察が到着したと思い安心していた所でピックアップトラックで突入してきたアートに轢かれ、遂に動けなくなった所を&b(){アートに顔面を食い潰される末路}を迎えた。 ……それでも生きてはおり事件の唯一の生存者となるも、自分の人生に悲観したのかアートの狂気に当てられていたのか、冒頭の通りでビクトリアもまた、自分の容姿をバカにした女性司会者を襲う凶行に走る。} -&b(){マイク} 演:マット・マカリスター/吹替:板垣優稀 タラがトイレを借りに行った古倉庫でネズミの駆除作業を行っていた男。 強面で、何故だかドーンには異常に印象が悪かった(ハゲがいかんのか?)が普通にいいお兄さん。 ホームレスの女に助けを求められたが、直後にアートに襲われて倒されてしまう。 -&b(){ホームレスの女(キャット・レディ((米国で未亡人や独り身の中年女を意味するスラング。=大量の野良猫を世話していそうな寂しい女━━という意味。)))} 演:プーヤ・モーセニ/吹替:安芸けい子 古倉庫に勝手に住み着いていたらしい(普通に美人な)中年女。 タラを新たな住人と思い込んで声をかけてくる。 人形を娘(エミリー)と名付けて可愛がる狂女。 何気に&b(){黒髪で生き残り候補}。 狂っているかと思いきや娘のこと以外はまともな所もあり、アートの凶行を目撃した時には自分の立場が危うくなるかもしれないのにマイクに助けを求めて警察を呼ぶように進言した。 #Openclose(Show=ネタバレ){ マイクに助けを求めた後に“自室”に戻るが、ベビーカーから娘(人形)が消えていたことから探しに出かけ、娘をあやすアートを地下道で発見。 何とか返してもらおうとする一方で、娘をあやす様子からアートにも善性が残っているのかと思い抱きしめて子守唄を歌うが、敢え無く襲われた末に&b(){頭皮毎に髪の毛と乳房毎に胸の肉を抉り}取られ、髪の毛と乳房はアートがビクトリアに対してタラに偽装する為の扮装に使われる。} -&b(){スティーヴ} 演:ジーノ・カファレリ/吹替:佐東充 ピザ屋の店主。 店に入ってきたアートを警戒しており、注意した後でトイレを汚された時には怒って追い出した……が、その後で戻ってきたアートに殺害されてしまったようで、次の登場の時には生首になった上にジャック・オー・ランタンの様な細工までされた姿となっていた。 -&b(){ラモン} 演:エリック・ザモラ/吹替:金森だいすけ ピザ屋の店員。 調理担当なのにもかかわらず、深夜にアートに糞まみれにされたトイレを清掃させられたことに文句を言っていたが、店主(スティーヴ)の生首を見て絶句……慌てている内に自分も嬲り殺しにされた。 -&b(){ウィル} 演:マイケル・リーヴィ/吹替:藤野裕規 遅れてやって来たマイクの同僚。 事前に喧嘩でもしていたのか上手く連携が取れておらず、古倉庫の出入口の全てが塞がれているのを見た時にはマイクが自分を閉め出したのかと思い還ろうとしていたが、何とか合鍵を見つけて入り込んだ所で人形(エミリー)を囮にしたアートに殺害されてしまう。 -&b(){アート・ザ・クラウン} 演:デヴィッド・ハワード・ソーントン 本作の殺人鬼にして&b(){真の主役}。 モノクロに統一した衣装に身を包んだ長身で痩せ型の男で、何が目的なのかは解らないがハロウィンの夜にマイルズの町で目についた者たちを次々とKILLしていく。 因みに、劇中にて“アート・ザ・クラウン”と呼ばれることはないものの、ビザ屋のトイレに糞を撒き散らした時には、壁に&b(){“ART”と署名}している。 映画の&ruby(連続殺人鬼){スラッシャー}の癖に&b(){拳銃まで使いこなすルール無用のリアリスト}。 最後は、警察に追い詰められたことで拳銃を自分の口中に押し込み頭部を吹き飛ばして自殺した。 #Openclose(Show=ネタバレ){ マイクの遺体と共に死体安置所に運ばれるも、&b(){不思議な力}により復活。 ……このことから、正体は悪魔か何か━━何れにせよ、普通の&b(){人間ではなく超常の存在}のようである。} 追記修正は“アート・ザ・クラウン”から逃げ切ってからお願い致します。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,7) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - メタ要素が強く出るのでホラー界のデッドプールと言ってもいい。いつか「テリファー」を撮っている現場に出現して大暴れする映画ができるんじゃないかと思ってます。 -- 名無しさん (2024-10-21 15:22:28) - 3が作られているのは知ってるけど4も制作予定なのは初耳だった。惨劇は何処まで続くんだ。、 -- 名無しさん (2024-10-22 06:32:13) - そのうち「もっとグロく、もっと悪趣味に!」 -- 名無しさん (2024-10-22 11:07:04) - ↑ミスです。そのうち「前作よりもっとグロく、もっと悪趣味に!」という需要に応えるにはどうすれば…と悩むピエロのネタが出てきてほしい。ナイフで一突きしただけだとどこからかブーイングが聞こえてきて、他の方法も試すけど「それはもう他の映画で見たぞ!」みたいな -- 名無しさん (2024-10-22 11:10:43) - 次作のヒロインであるシエナはヴァルキリーのコスプレ姿が素晴らしかった -- 名無しさん (2024-10-22 13:06:57) - なんだかんだでアートザクラウンの勝ち逃げ感が強すぎるから何かしらのカタルシスがほしいんだよな -- 名無しさん (2024-10-22 23:02:01) - 殺人ピエロの要素でビンゴやったら全部ぶち抜いてて帰ってくれ言われてて盛大に笑わせてもらった -- 名無しさん (2024-10-23 03:06:44) - シエナのビキニアーマーが最高だったから次作のが好き -- 名無しさん (2024-10-23 04:51:55) - 低予算でもとにかくエログロバイオレンスに突き抜ければ儲かるというショービズの鉄板をやってるのでグロ好きじゃないけどシリーズとしてどうなるのかは楽しくウォッチしてます。どうやっても偽物、作り物でしかない状態で「エロ・グロければ見る、もっともっと」という消費者の需要にどこまで製作が耐えられるか…。 -- 名無しさん (2024-10-23 14:43:50) - 「人を殺すタイプのピエロと殺さないピエロの違いを見抜く方法とは」の記事でテリファーを知った。スラッシャー筆頭なんやな -- 名無しさん (2024-10-24 00:03:24) - 最新作がトンでもないヒットになってるそうで……😅レーティングかけてくるんならんなもん要らねえ!→実績あるからバカ売れとか、このピエロ慣例まで殺しにかかっとるんか?(笑) -- 名無しさん (2024-10-25 03:57:22) - 3作目が日本では「11月29日=いい肉の日」に公開されたのがユニーク -- 名無しさん (2024-11-29 14:44:19) #comment() #areaedit(end) }

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