9.18事件(IDOLM@STER)

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9.18事件(IDOLM@STER) - (2025/05/09 (金) 04:42:30) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2010/10/06 Wed 18:16:52
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 15 分で読めます

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&font(b){&ruby(きゅうてんいちはちじけん){9.18事件}}とは、2010年9月18日に行われた東京ゲームショウ(TGS)における[[IDOLM@STER>THE IDOLM@STER]]関連の騒動、およびそれを発端とした出来事の一部始終である。

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●目次
#contents
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*事前知識
まず、IDOLM@STER(2007年発売の[[Xbox 360>Xbox360]]版。以下「アイマス」と略)についての概要を記す。
・プロデューサーとなってアイドルを育成する「育成シミュレーションゲーム」
・アイドル以外のキャラの没個性化により、アイドルに焦点の当たる作りに
・[[ゲーム]]のプレイヤーは男性が殆ど
・ソフトの売上自体は特筆すべきものではないが、プレイヤーの[[DLC>ダウンロードコンテンツ]]課金によって莫大な利益を生みだし一躍キラータイトルとなった
・・なんとその売り上げは当時&font(b){世界3位}
特にニコニコ動画では、[[東方Project]]・[[VOCALOID]]に並んで「御三家」と呼ばれ、爆発的な人気を得ていた。

また、多数の[[アニメ化]]やゲーム作品が出ている現在とは違い、事件当時は
・アーケードゲームが元であった為にストーリーが希薄であり、その影響で二次創作が隆盛を誇っていた
・この事件以前に[[アニメ化>アイドルマスターXENOGLOSSIA]]はされてはいるが、完全に別物だった
・一部の固定ファンから愛されている地下アイドル的な人気
・ゲームの開発のスピードは比較的遅い方で新作はとても貴重
といった特徴も挙げられていた。


*事件当日
事件は2010年9月18日、東京ゲームショウで起きた。
「&font(#F00){プロデューサー決起集会}」((ここでの「プロデューサー」とはアイマスシリーズのプレイヤーを意味する。))と銘打たれたアイマスイベントでは、アイマスガールズ(所謂キャラの[[中の人>声優(職業)]])と坂上プロデューサー(以下「坂上P」と略)が壇上に上がり、新作アイドルマスター2の情報を告げる等、かなりの盛り上がりを見せていた。
しかし、時が進むごとに告げられる新情報は観客(以下「P」と表記)の度肝を抜く余りにも衝撃的なものだった。


#center(){&font(b){&underdot(#F00,3px){●新キャラ3人がまさかの男}}}

もともとライバルとして新キャラが登場することは事前に告知されていたが、従来のアイマスにいなかった&font(#F00){男性アイドル(もちろん[[&font(#F00,u){イケメン}>イケメン]])}「ジュピター」の登場に会場は一瞬ざわつき、やがて静まり返った。

これまでの盛り上がりが嘘のように、Pたちは何ら一言も発さなかった。(([[涼ちん>秋月涼]]のような「[[男の娘]]」という前例もあるにはあるのだが、こちらは女装でもなんでもなくガチ男であるため、抵抗も大きかったようである。))

ただ、この時はサイリウムを振るなど、まだ余裕のあるものもいた。
しかし次の発表により多くのものがその余裕を失うことになる。


#center(){&font(b){&underdot(#F00,3px){●[[竜宮小町>竜宮小町(THE_IDOLM@STER2)]]メンバー4人のリストラ}}}


既存のアイドルキャラ4人(伊織、あずさ、亜美、律子)が、まさかのNPC化、つまりプロデュース(攻略)不可であることが決定的となったのである。
これは前情報で告知されていたものの、多くのPは「どうせDLCでプロデュース可能になるだろう」と考えていた。
しかし坂上プロデューサーから&font(#F00){直々}に、&font(#F00){何のフォローもなく}告げられたことで、その場にいたPたちは大きなダメージを負った。

続いて坂上Pが淡々と告げる言葉は、それまでアイマスを支えてきたPたちにとって、まるで「&font(#F66,#000){死刑宣告}」のように響いた。

・4人のファンはもとより、他のアイドルのファンにとっても、&font(#00F){マイナス}には成り得ても決して&font(#F00){プラス}には成り得ない誰得展開
・PVでは4人も普通に登場していた
・・その為、後に「PV詐欺」だと揶揄されることに。
・亜美、伊織が使えなくなったことでロリトリオは解散し、亜美/真美の同時プロデュースや姉妹デュオも不可能になった
・先に男性キャラの追加という情報が出ているため、「容量の問題で仕方ない」と無理に納得することも不可能だった
・この重大な問題がついでのように出された事への反発
・・順序として最初に最大の追加点を出すのは不自然ではないが、ファンの注目度はどちらが上かは言うまでもない。
・決定的な言葉は退場直前に置き逃げのようにさらっと言っている事
・・彼もまた表舞台に立たされてしまった一人ではあるが…

こうしてPたちのテンションは一気に沈んだのだが、それでも来年度に行われるライブの告知等で、多少は息を吹き返しつつあった。

しかし続く発表は、
・9人のメンバーを3×3のユニットに分け投票を行い、一番人気の高いユニットがライブで新曲を歌えるといういわば&font(#F00){サバイバル方式}
・・当時の[[AKB48]]の選挙を連想させたため「AKB商法だ」などと揶揄された。
・結果、テーマの「団結」とはほど遠い事態に
・そして当然のように省かれる竜宮小町
等、Pたちの傷心に追い討ちをかけるものでしかなかった。((後日、投票はネットで行うと発表され、さらに投票先に「ユニット全員で歌う」という強力な選択肢が登場。あまりの不評に慌てて付け足したのでは、という憶測を呼んだ。))

これらの情報を伝えた後、ライブのためアイマスガールズを残し、坂上Pはステージを去ってしまう。
本来なら新情報発表により、会場の熱気は最高潮に達している…はずだったのだが、実際にはもはや成す術もなく呆然とするPたちが取り残されているだけだった。

この惨状に、律子役の若林直美は「プロデューサー((ややこしいが、律子というキャラクターが前作から望んでいた役職という意味である。))になれました」と明るい口調で挨拶し、他のアイマスガールズたちもなんとか場を盛り上げようと元気よく歌い、踊った。

しかし冷めきった空気はもはやどうにもならなかった。一部のPたちはサイリウムを振る元気すらもなく、アンコールの声も上がらないという、前代未聞の事態となる。
これはさすがにスタッフにも予想外だったようで、公式の動画放映サイトがアンコール枠としてとっていた6分ほどの撮影枠が、&font(#F00){全て粛々と退場するPたちとスタッフの撤収作業で埋められる}という凄まじい絵面となった。((単独イベントと異なり、「ゲームショウのメインステージなのでアンコールをし辛い要素がある」「アンコール開始前に参加者退席のアナウンスが流れたため」などの考察もあったが、公式動画サイトの放送予定枠が、アンコールを想定していた事をうかがわせていた。))

ちなみにNHKの番組『[[MAG・ネット]]』のニュースコーナーでTGSの模様が特集された際、わずかながら決起集会の発表の瞬間も放送されており、カメラは呆然とする観客の姿を映し出していた。
ナレーション小野D「(特集の[[BGM]]まで止まり)Oh, サプラーイズ…」

この知らせを受けたネットの反応は凄まじく、[[2ちゃんねる>2ちゃんねる/5ちゃんねる]]のギャルゲー板のアイマス本スレは大炎上。
まさに&font(#88F,#000){葬式状態}であり、その落ち込みようは煽りに来た別のスレの住人が思わず慰めるほど。
&font(b){TGS2010での発表}に湧くゲハ本スレや、&font(b){公開初日}の[[劇場版 機動戦士ガンダム00>劇場版 機動戦士ガンダム00-A wakening of the Trailblazer-]]スレ、&font(b){発売当日}の[[ポケットモンスター ブラック・ホワイト]]スレさえも抑えて、勢いランキングにて&font(#F00){1位}で走り続けた。


*事件翌日~アイマス2発売まで
また、事態は18日のみに留まらなかった。

翌19日の[[ラジオ]]におけるミニドラマで女性アイドルとジュピターのメンバーが共演。
取りようによっては恋愛[[フラグ]]にも見えるやり取りをし、ファンを不安の渦に巻き込んだ。((「素直に憎めるような性格の悪い敵キャラなら逆にまだ許せた」という人もいたのだが、いかんせんジュピターのメンバーは[[イケメン]]なうえ、それぞれに癖はあるものの性格も良かった。))
まあ、収録はTGS以前の為タイミングが悪かったとしかいいようがない。

余談だが、このラジオでの内容を受け、ある男性声優が「&font(b,i){男性キャラがアイマスに出ていいのだろうか?}」というPに近い視点での発言をした為、彼に支持が集まった。
その人物もプロデューサーであった為に色々思う所があったのだろう。
ちなみにその人物、&font(b,i){[[この9年後に開催された後述するバンナムフェスにて司会進行を行い、奇しくもジュピター含むsideMの面々と絡むことになったりする。>小野坂昌也]]}

さらに、後日発売されたCDにおいても一騒動があった。
このCDの楽曲は以前歌われた曲のリミックスなのだが、変更された歌詞が……


#center(){&font(#00F,b,i){「男の人が大好きです」}}


等の……うん、なんというか、これまた本当にタイミングの悪い状況での歌詞だった。
本来なら雪歩が緊張のあまり噛んだという解釈で、笑って[[スルー]]かちょっと一騒動起こるくらいのものだったが、本当にタイミングが悪かった…

男女の絡みという部分には特に不安や怒りを覚えていたユーザーも多く、騒動直後にニコニコ動画に投稿された本件に関するある[[総統閣下シリーズ>ヒトラー 最期の12日間]](現在は削除済み)の中での総統の台詞&font(#F00,b){「可能性を生み出しただけでアウトなんだよ!!」}は多くのPから共感を呼ぶこととなった。
もっとも、今となっては当時の暴走したPの迷言といったような認識になっているが…。
余談だが、『2』以降のアイマス二次創作においてはジュピターの面々とのノマカㇷ゚ものも多く見られるようになり、特に天海春香と天ヶ瀬冬馬の「あまあまコンビ」は界隈でも高い人気がある。公式での越境展開も多くなったその後の展開を思うと、なんとも皮肉ではある。

そして発売が近づくにつれ徐々にそれ以外の新要素も公開されていったが、その内容も
・アイドル同士の&font(b){不仲や対立}が発生するシステム
・&font(b){芸能界に特有の圧力}を表現
・&font(b){生々しい描写}を暗喩するテキストや&font(b){暗い}シナリオ((あるキャラクターのシナリオには、はっきりとした言及こそないが所謂「枕営業」を匂わせる展開まで存在する。))
・好評だった&font(b){オンライン対戦システムの廃止}
など、これまでの作品と比べ印象が暗いものや悪いものが多かったため、火に油を注いでしまった。
勿論、新曲や新システムなど評価すべきものもあったのだが…

批判は当然開発スタッフにも集まった。
・なぜ今回のことが騒動になると分からなかったのか。見立てが甘すぎる。マーケティングがおかしい。
・お通夜ムードのTGS会場で、声優を残して去る坂上P
・・「声優を盾にした」かのように解釈されていた
・ナンバリングタイトルでなぜこんな冒険を……
こうした批判が噴出する中、公式スタッフの対応でまた対立が起きる。

今回の一連の変更に対し、公式インタビューで石原ディレクター(以降石原D)が「&font(b,i){保守的なオタクには受けない(笑)}」と(本人的には&font(u){冗談のつもりで})発言し、大炎上となってしまったのだ。
もともと失言の多い人だが、今回は状況が悪すぎた。

これには大きな批判の声が集まり、さらには石原Dへの&font(#F00,b){脅迫や殺害予告}まで飛び出す始末だった。
これはれっきとした犯罪なのだが、このせいで「石原章弘」とGoogle検索すると[[サジェストに「石原章弘 ◯ね」と出てくる時期まであった程。>サジェスト汚染]]

石原Dはインタビュー内で「(リストラを)こっそり言うのは嫌だった」というコメントを残しているが、動画をどう見ても去り際にさらっとこっそり言っている。
実際にステージで発言したのは坂上Pの方であったため多少の食い違いは仕方ないが、これをこっそりではないというのは少々無理があった。

さらに公式から「声優に対する誹謗中傷はやめて」との通達がなされる。
心無い者による声優への誹謗中傷があったことは事実で、通達自体はごく正論であった。
しかしこれが、「自分たち(運営陣)に対する批判は無視するということか」と一部Pたちの神経を逆撫でし、「批判をされる様な物を作るのが悪い」と却って泥沼化してしまった。

なお、この事件は現状に不満を持つPたちの「署名騒動」に発展。
8,000名にも及ぶ署名が集まり、10月7日にバンナムに宛て提出されたが、10年以上経った今でも結局反応は無いままである。

ニコニコ動画内でもP達が投稿したアイマス動画に荒らしがはびこり、動画のカテゴリタグである「アイドルマスター」を登録した動画自体の減少(2010/9/19には123,873件あった動画も、2010/9/24には122,960件にまで減少)という影響が見られ、「&font(#F00){御三家崩壊}」と言われるまでの騒ぎとなった。
ニコニコにおいてアイマスのファン動画は一つの文化となっており、ほぼ権利者削除も行われていなかったため、いかにこの件でショックを受けて創作活動を止めたPが多かったかを示すものと言える。
余談だが、これに関連して当時のニコ動では「アイマスをニコニコ御三家から降ろして、代わりにドリームクラブを後釜に据えよう」という動きも一部で見られた。
しかし、そもそもニコニコ御三家とはニコ動において支配的だとか支持を得ているコンテンツという意味ではなく、ほぼ同時期にニコ動のブームに乗って突出して知名度を上げた3つの代表的なコンテンツを意味するため、崩壊も陥落も本来お門違いであるとしてそのまま立ち消えとなった((ちなみにドリームクラブは2014年発売の「[[ドリームクラブGogo.]]」以降、コンテンツとしては停止状態である。))。

舞台外でもファン同士の苛烈な衝突が見られた。
「2を認めるか否か」「プロデュース(ゲームプレイ)を続けるか否か」などで衝突が起こり、崩壊するコミュニティも出たという。
さらに当時全盛期であった或るアフィブログにより、PV稼ぎの餌にされて内輪揉めが拡大するなど、事態は混乱を極めた。

余談ながら、この騒動が影響してか開発元のバンダイナムコホールディングスの株価が800円を割る下落を見せる。
そして2010年10月1日、終値が&font(#F00){765(ナムコ)円}になるというちょっとした奇跡が起こった。


*アイマス2発売以降
2011年2月24日にアイマス2が発売されたが、その内容は事前情報よりも更にPたちの期待を裏切るものだった為、彼らの怒りが収まることはなかった。
遂には初回版の売り上げ不振のため、通常版が&font(#F00){販売前に廃盤}という事態に陥ってしまう。

この結果にはアイマス2のゲームとしての完成度の低さに大きな原因があったと言える。
CGモデルは出来が良かったのだが、前述するようなシナリオやゲームシステムそのもののまずさやネット対戦を消去するなどゲーム性を悪化させたのも響いた。
まあ、無印家庭版からしてゲームよりモデルが重視されていたと言われればそこまでだが…
また、ジュピターにしても竜宮小町にしても、&bold(){実装に際して大きな混乱を生んだわりにはわざわざ彼ら、彼女らを起用したことに意味があるほどの活躍をしない}しないことも大きな不満となった。
ライバルポジションにいるにも関わらずきっちりと決着をつけれないジュピターもだが、特に竜宮小町は&bold(){序盤のプレイヤーユニットのかませ犬扱的な扱いに留まり、それ以上の活躍はなく序盤で話からフェードアウトする}という、既存キャラを使ってやるにしてもあまりにもお粗末極まりないその扱いは多くのPの怒りを買った。

アイマス2発表~アニメ放送までの間を「&font(#8FF,#000,b){冬の時代}」と評するPもいる。

その後、アニメのDVD・BDの発売に合わせた2011年7月21日、アイマス2はPS3でも発売された。
このPS3版限定で一部DLCが同梱され、短時間ではあるが竜宮小町のメンバーと触れ合えるモードが追加された。
またアニメBDには、「G4U」(グラビアフォーユー)というモデル撮影に特化したPS3専用ゲームが付属し、好評を呼ぶ。一部で切望されていたDS組のHDモデルも作られ、これも大好評であった。&font(11,l){涼ちんにアレがないっぽいのはなんでなんですかね…}
しかしこれらはXbox 360版でプレイ出来ず、一部のXboxユーザーからは批判を浴びた。((G4Uに関しては、アニメ制作会社がA-1Picturesやアニプレックスなどソニー系列だから仕方ないが。))

さらに、ゲームと両輪であったCDの売上もDS組辺りから本隊も初動1万枚を切るのが珍しくなかったが、2絡みのCDは1万枚切り常連となってしまった。

この下がり傾向はアニメのOPである「READY!!」の発売まで続いた。もっとも、アルバム「[[THE IDOLM@STER]] MASTER ARTIST 2」(MA2)リリースの頃からは立ち直りの気配があったが。
ちなみに、竜宮小町組のMA2もしれっと発売されている。ここはコロムビアいい判断した。
余談になるが、千早のMA2は初動売上約&font(b){7200枚}を記録した。&font(#888,11){くっ}

しかしその後、「READY!!」が過去最高の初動売上を記録し、アニメ版MAとも言うべき「生っすかSPECIAL」シリーズはレコード大賞で企画賞を受賞する。
アイマスシリーズ全体としても、アニメのヒットを起点として、その終了に揃えてリリースされた[[シンデレラガールズ>アイドルマスター シンデレラガールズ]]や、グリーがアニメスタッフと組んで始めた[[ミリオンライブ>アイドルマスター ミリオンライブ!]]らソシャゲがヒットし、シンデレラやミリオンのCDも(おまけ付きの上にシンデレラのシリーズは安めの設定になっているとはいえ)、軒並み初動1万枚超えする優良コンテンツに育った。

こうして以前より勢いを増した快進撃で本隊・DS・シンデレラ・ミリオンついでにジュピターが完全合体した&font(11,l){[[XENOGLOSSIA>アイドルマスターXENOGLOSSIA]]?知らない子ですね…。まあ2017年になって色々回収されはじめたけど}、最大規模のSSA2Daysライブが成功をおさめ、&font(11,l){直後に次々と中の人が結婚し、}シンデレラとミリオンもそれぞれ単独ライブイベントを打つなど、コンテンツとしてのアイドルマスターは大きく発展する。

2014年には765プロメンバー全員がプロデュースできる『アイドルマスターワンフォーオール』が発売。
ワンフォーオールは全員プロデュースに戻り、2で不評だったシステムも改善され、DLCでシンデレラやミリオンのアイドルが参戦するなど、アニメで取り込んだファンを狙った事もあり、発売週だけで8.3万本を売りあげる。
これに対して「結局元に戻しただけじゃないか」と厳しい意見もあるものの、概ね好評であり以後のシリーズの基点になったとも言える。

そしてアイマスは2015年に10周年に到達、念願のリアルライブでの「ドームですよ!ドーム!」を達成した。


*ジュピターのその後
9.18事件において最悪の形でユニットがお披露目されてしまったため、一時は謂れのない中傷を受けるなど、もう一方の被害者とも言えるジュピターだが、公式からの扱いはまちまちなものであった。

一応ゲーム内で歌われた曲のフルバージョンが入ったCDが発売されたり、続編のゲームでも僅かに登場するなど出番はあったが、日に日に露出は少なくなっていた。
アイマス声優であればほぼ全員が体験しているライブも、彼らの曲を女性声優たちがカバーしたり休憩時間に会場内で流したりするだけであり、今回の騒動や男と女のファン層の違いなど様々な問題があり参加する事はなかった。
しかし、なんだかんだで三人とも根は真面目でキャラと楽曲自体は魅力的、そして良くも悪くもゲーム中ではそこまで目立たず、ジュピター云々以前に&bold(){他の部分のアラと不満点が目立つ}こともあり、応援するファンが徐々に増えて行った。

そして2014年7月17日、プロデュース対象を男性アイドルとした「[[SideM>アイドルマスターSideM]]」が発表。
ジュピターも2で所属していた961プロから315プロへ移籍し、プロデュースが可能となる。

そして2015年12月に行われたSideMの1stライブにて、ユニット発表から約5年、ジュピターは遂に念願の初ステージを踏んだのである。
ライブではSideMでの楽曲しか歌わなかったものの、ライブ内のミニドラマやキャラ紹介には元961プロと示された。

担当の声優陣は、この時を5年間待ち続けてくれたことについてファンに感謝の意を捧げた。
[[御手洗翔太]]役の[[松岡禎丞]]や[[伊集院北斗]]役の神原大地は、嬉しさと感動のあまり男泣きし、
天ヶ瀬冬馬役の[[寺島拓篤]]もブログで長く苦しかった5年間について深く熱くその思いを語り、「&font(b,i){見たか、765プロ!!}」と雄叫びを上げている。

2018年の3rdライブツアー幕張公演では、961プロ時代の楽曲「Alice or Guilty」を披露し、長年にわたる雪辱を晴らした。

そして2019年、バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル(以下バンナムフェス)において、765プロや346プロの面々と共にジュピターもまた、アイマスシリーズのライブ初となる東京ドームに立った。
バンナムフェス1日目での765プロ側は『765ミリオンスターズ』名義で、ASから春香、千早、響、真がミリオンの後輩アイドルたちを率いつつ出演。
一方のジュピター側も315プロの仲間たちと共に出演し、『SideM』がオープニングとエンディングの両方を担当。
ジュピターは「BRAND NEW FIELD」にてエンディングで披露されたユニット曲のトリを務める大役を見事に果たした。
ラストは『SideM』の全体楽曲である「DRIVE A LIVE」を全出演者で熱唱し、ついにジュピターと765ASが同じステージで同じ曲を共に歌う日が来たのであった。

しかし、同年発表された『アイドルマスター スターリットシーズン』では&font(b){5ブランド中SideMだけがハブられることが判明。}&font(11,l){876プロ?いつもの事ですよ…}
&font(#F44){9.18事件の時とは逆に「男がいないこと」に非難が殺到するという皮肉な事態となってしまった。}((とはいえ、やはりと言うべきか「男いらないだろ」という意見や、女性アイドルメインのシナリオで男性アイドルを絡ませることの難しさに理解を示す意見も少なからず見られており、実際その事を気にしていない意見も多い。))((もっとも、問題点は今回も使いたいキャラが使えない事での詳細が語られていない事であり、古参ファンの中には「まるで成長していない…」と呆れた者も見られている。))
裏を返せば、&bold(){上記の通り徐々に人気を獲得していったが故に起きた批判でもある}ので、むしろ感慨深いものがあると言えなくもない。
一応、フェス用ライバルキャラでジュピターとドラスタ、そしてDS5組が登場しており、専用カットインに楽曲も流れる。
扱いとしては端役ではあるが、「どのような形であれ出てるだけでも嬉しい」という意見もあるということは留意しておきたい。

なお、後に配信された『アイドルマスターポップリンクス』ではSideMも平等に扱われていた。%%やはりと言うべきか「男混ぜるな」という意見も無いわけでは無かったのだが…%%

2023年2月開催の5ブランド合同ライブ「M@STERS OF IDOL WORLD!!!!!2023」では2日目に寺島と神原が出演。&font(#F44,b){特に寺島は春香役の中村繪里子と「GO MY WAY!!」を歌唱するなど、9.18の完全精算を達成した。}

&bold(){こういった事もあり、現在となっては10年以上もの時が流れた事も大きく事件は完全に過去の話となっている。}というよりも新展開の多くを無視して未だにアイマス2に囚われている方がおかしいと言うべきか…。

だがそれから間もない4月、「GROWING STARS」の7月終了が告知。
これに先立つ1月にモバゲー版SideMも終了しており、&font(b){ついにSideMのゲームが全滅するという扱いの悪さに猛烈な非難が殺到した。}
事件から12年もの月日が流れ風化の一途を辿った事、男性キャラも受け入れられた事、時間の経過とともに怒りも静まったPも多い事などもあり、これには他マスのPからも同情が寄せられている。

同じく2023年、初代作以来のアーケード凱旋作となる『アイドルマスターツアーズ』において、SideMも含めたアイマス5ブランドが平等に扱われる事が告知。
ただ、ロケテスト初期の段階ではSideMは未実装であり、第2ロケテストからの実装となるなど慎重な動きとなっており、未だに事件の影響がある事もうかがえる。バンナム側にとって炎上が相当な[[トラウマ]]になっているのだろうか?
そして2025年に遂に正式サービスがスタート。『[[学園アイドルマスター]]』からも追加アップデートで参戦が告知されており、今後の展開にも期待したいところである。

*石原D
アイマス10周年のインタビューにおいて、石原Dは10周年の節目ということで、9.18を振り返り謝罪した。

石原Dは、2でやろうとした事の難しさや言葉足らずだったことを反省し、この時の出来事は「制作サイド」と「応援するファンサイド」の関係性についても、いろいろと考えるきっかけとなったと語った。
ただ、当時の騒ぎの中心となった竜宮小町やジュピターの設定に関しては、当時2と同時に動いていたアニメにも無くてはならなかったものであり、当時も今も心底納得しているという。

また竜宮小町のNPC化については、上層部からの時間や予算の制約によるものであるとし、そこで[[ライバル]]として彼女達を登場させることで、少しでも出番をカバーしようとした結果だったとのこと。

その後、石原Dは制作スタッフが誰に変わろうと永遠に作品が続く「自分の理想のIPの姿を見たい」と述べ、2016年1月31日をもってバンダイナムコを円満退職した。

//外部リンクを張るのは原則禁止です。 トラブルの原因になりますのでおやめください。←りどみ参照。


追記・修正は頑張るアイドルたちをこれからも応援し続けるプロデューサーの皆さんにお願いします。

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#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- コメント欄撤去について、相談所内で反対意見が無かったため、コメント欄をリセットしました。今後、コメント欄が改善されない場合、コメント欄が撤去される可能性がありますのでご了承下さい。  -- 名無しさん  (2023-04-23 00:41:34)
- これ、スターリットシーズンでSideMだけハブられた事について非難の声が上がった事について追記しても良いんじゃないだろうか…?  -- 名無しさん  (2023-04-23 01:41:53)
- わざわざ新しい火種を焚べる必要なんてないのでは  -- 名無しさん  (2023-04-23 01:45:36)
- SideMの顛末とかサ終の話は関係ない話でしょ。別に変なことはしてないし  -- 名無しさん  (2024-04-22 13:12:51)
- 9.18で発表された設定まんまで作られたアニメが大ヒットしてるので、可能性を生み出しただけでアウトとか血迷ってたごく一部の厄介を追い払う大成功の転換だったとしか評価のしようがないですね  -- 名無しさん  (2024-07-04 11:05:09)
- ↑結果的にそうなっただけでは…確かに今となっては完全に過去の話になってしまった感はあるけど。  -- 名無しさん  (2024-07-07 06:33:12)
- なんというか、シャニアニがやたらいがみ合うような展開避けてた辺りもそうだけど、アイマスは炎上案件に臆病になった印象が出来てる。  -- 名無しさん  (2024-07-07 06:53:04)
- ↑2024年に「○す」発言して大爆笑されたJCが出てきたじゃないか。  -- 名無しさん  (2024-07-07 07:08:04)
- 炎上どんとこいでやってるでしょう。変化が無いと廃れるのはよくよく理解されている  -- 名無しさん  (2024-07-08 13:53:01)
- 当時の何で踊る金◯見なきゃならないんだってコメに笑って納得してしまった  -- 名無しさん  (2024-07-08 22:20:36)
- これと直接関係あるか知らんが、『2』の批判点の一つに「なんであずささん髪切っちゃったの?」(初代でロングにこだわりがある発言あり)ってのがあったな。 自分も原因は知らんが、DS組も全員短髪(涼なんか女装設定だし「ウィッグで長髪」の方がいいのに)なところ見ると長髪キャラなるべく出したくなかったってのは分かった。  -- 名無しさん  (2024-07-25 21:50:51)
- ガンダムSEEDFREEDOMの時もあったけど「いつまでも昔の事を恨み続けてる方が異常だろ」という意見が腑に落ちた。もう昔の事だ懐かしいって言われるほどの年月が過ぎ去ってしまったんだなって…  -- 名無しさん  (2024-07-25 21:53:16)
- なぜ許す側?許されないといけないのは可能性を産み出しただけでアウトとか暴れてた側な  -- 名無しさん  (2024-08-20 10:26:25)
- アイマスに手を出そうと思ってた時にこの配信を見たから  -- 名無しさん  (2024-10-21 00:04:42)
- 極月学園の面々が露骨に悪役になってるの、Jupiterの反省なのかと邪推してしまうな。  -- 名無しさん  (2024-12-13 07:56:38)
- アイマスエキスポ見て「ああ、9.18事件はもう過去になったんだな」と実感した。  -- 名無しさん  (2024-12-16 06:41:21)
- ツアマスの記事はまだ?  -- 名無しさん  (2025-01-22 15:27:41)
- IP「2001:268:7383:3667:b3b1:89f9:c677:ecce」の方のコメントを警告無視の煽りとして荒らし報告ページへ通報を行いました  -- 名無しさん  (2025-01-31 12:46:28)
- ↑2 正式稼働してからでも良いのでは?  -- 名無しさん  (2025-03-19 22:46:05)
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#areaedit(end)
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