カナード・パルス

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カナード・パルス - (2021/05/26 (水) 15:54:36) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/12/23 (金) 19:55:55
更新日:2024/05/03 Fri 00:46:23NEW!
所要時間:約 8 分で読めます




「生きてるうちは負けじゃない!!」


◆カナード・パルス

CV:保志総一朗
年齢:17歳
人種:スーパーコーディネイター(※後述)
乗機:メビウスハイペリオンガンダムドレッドノートΗ(イータ)
乗艦:オルテュギア→オルテュギア改
所属:ユーラシア連邦宇宙要塞アルテミス所属特務部隊『X』→傭兵部隊X
役職:MSパイロット(実質的指揮官)


機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY』の登場人物であり、同作の主人公の一人。

前述の通り人工子宮研究の一環として生み出された希少な「スーパーコーディネイター」。ただしその失敗作。
「基準を満たさない」という理由で廃棄される予定だったところだったが、情をかけた研究者によって逃がされた後、ユーラシア連邦に目をつけられデータ取り目的で非人道的実験に晒され続ける。
その後ユーラシア連邦がMSの独自開発の為に設立した特務部隊『X』に配属された。


◆人物

非常に好戦的で冷酷な性格をしており、MSに乗ると情け容赦の無い戦いを行う。
獣のように激情のままに戦う反面確かな操縦技術とセンスを持っており、いざ動くとあらば冷静かつ合理的な判断が可能。

また、この手のキャラにありがちな、自分の力しか信じないタイプではなく、集団戦の重要さも理解しており、
「兵器の優劣が勝敗を決めるのではない。要は戦い方だ」
とミハイル・コースト隊との戦いでは発言しており、実際に(MSから見れば)旧式のMA隊との連携でミハイル隊に大打撃を与えている。

作戦立案は大胆なものが多いが、ほぼ全てが必ずなんらかの結果を残しているなどこちらも優秀。
それらは乗機であるハイぺリオンとの相性の良さ以外にも秘密がある。

上記の通り失敗作とはいえスーパーコーディネイターである彼の目的は、自分が生み出された理由にして唯一の成功例であるキラ・ヤマトを倒し、本物のスーパーコーディネイターになること。
その為に後天的な努力を惜しまず牙を研ぎ続けてきた。


◆戦術

乗機のハイぺリオンの防御力(全方位ビームシールド)と高い面攻撃力を持つビームマシンガンを使用し、
単騎で中央突破、多数の敵を一方的に攻撃し生存者・目撃者を残さない殲滅戦を、本人の性格や部隊の特性もあって得意としている。

また、ハイぺリオンという機体を誰よりも熟知しており、作中でもその特性を駆使して同格・格上の相手と渡り合ったり撃ち破ったりしている。

具体的には、
サーペントテールとイライジャのコンビに引き分け。
(劾はこの戦いでビームシールドへの対抗策を習得、後にハイペリオン3号機を撃破している)

○死の外科医ミハイル・コースト率いるザフトエース部隊を相手取り、
ALを張って単騎突撃→Bマシンガン乱射→ダメージを与えたところにMA隊で攻撃。のコンボで殲滅、完全敗北に追い込む。

○Nジャマーキャンセラー欲しさに連合の月基地を強襲、守備部隊を壊滅。

○上の追撃に出た月下の狂犬ことモーガン・シュバリエ率いるダガー隊と交戦。
モーガンはガンバレルの攻撃をALの発生装置に集中、装置の破壊を試みるも見切ってかわしたカナードが全てのガンバレルを落とし、モーガンを撤退させる。

○半壊のハイぺリオンで、バルサム・アーレンドと彼の乗る万全の状態のハイぺリオン2号機と交戦。
キラと同じく戦闘中にシステムを書き換え、ALの出力方向を一点集中してビームの槍にし、敵のALを突破して頭部を破壊。
敵のALが解除された直後コックピットにビームナイフを突き立てて沈黙させた。
なお、破壊しなかったのは予備パーツ欲しさのため。

等々、作中屈指の戦闘力を誇る。

そして作中で唯一の、そして初めて敗北した相手であるプレア・レヴェリーとの決着に執着し、それを軸にX ASTRAYのストーリーは進んでいく。

なお、ロウを2回殺そうとしているが2回とも逃げられている。ロウすげぇ。


◆作中での活躍

幼少期、前述の通り非道な実験の繰り返しに精神が荒み、脱走をしては捕まっていた。
最後の脱走の際には発信器ごと腕を迷わず切り落とそうとするほどだったが、変装したラウ・ル・クルーゼ(作中では明言されてはいないが)に会い、彼から『キラを倒せば本物になれる』と吹き込まれた。

この一件から「でき損ない」と言われ続けてきたカナードに妄執に近い目標ができる。

その後特務部隊『X』に配属され、そこで「スーパーコーディネイターの確保」と「Nジャマーキャンセラー」の入手を命じられる。
ちなみに『X』はアルテミスを拠点としており、直属の上司はあのガルシア司令。性格上折り合いは悪かった模様。

その過程でジャンク屋のロウ・ギュール一行、劾達サーペントテールと交戦し、ジャンク屋に保護されていたプレアと出逢う。
※プレアは初のNJC搭載MSドレッドノートを地上に降ろしエネルギー問題を解決するのが目的……だったのだが、紆余曲折を経てジャンク屋に保護されていた。

艦を守ろうとしたプレアの乗るドレッドノートとカナードは交戦するも、ドレッドノートのプリスティス(ドラグーン兵装)に対応できず敗北。
プレアが体調に異変をきたしたために撤退したことでトドメは刺されなかったが、以後カナードはプレアに固執するようになる。

その後連合……厳密には大西洋連邦がクルーゼからNJCを入手、ユーラシア連邦は方針を転換し大西洋連邦からダガーシリーズの供与を受ける事に。
特務部隊『X』は無用となり、ガルシアがその責任の転嫁を図った為オルテュギアはカナードと共に離反。
目的がなくなったカナードはプレアとの決着を決意する。

連合から奪ったNJCと核エンジンを用いてハイぺリオンをスーパーハイぺリオンに改造。
一方プレアのドレッドノートもXアストレイに強化させ、決戦へ挑む。

カナードはその中で「勝って生き残る」事に固執し続けていたが、実際は死に場所を求めていたこと、「戦う以外で活かせる能力じゃないのを呪っていたこと」を告げ、
それを聞いたプレアは自分は戦闘用のクローンの失敗作であったことを告白。
自分と同じ存在に狂喜し戦いを続けようとするも、プレアの「特殊なビームシールドで包み込む」という殺傷を目的としない戦術に攻撃を全て封じられ、
その戦い方から伝わってくるプレアの優しさを感じつつも、戦うことを止めようとせずに最大出力のビームで突破しようとするが果たせず、バリアの中で乱反射したことでハイペリオンは中破。
なおもカナードを救おうとするプレアのXアストレイと共に近くの惑星に不時着するも、中破したハイペリオンは核エンジンが暴走しており、爆発寸前になっていた。

機体の爆発を前に「自分もプレアのように生きたかった」と考えながら、そのままカナードは死のうとするが……


「カナードさん!」


「来るな!核エンジンが暴走してるんだぞ!」


「アナタを死なせはしません!!」


「……プレア……」


寸前でカナードは救出され一命をとりとめた。

だが、不完全なクローニング技術で造られたプレアはこの時点で寿命が尽きかけており、戦闘の負担もあってカナードを救出した後に身体が限界を迎える。
そしてプレアは、自身と同じような存在であったカナードに「人の繋がり」を説いた後、その腕の中で短い生涯を終えた。


◆その後

プレアによって憑き物が落ちたカナードは、NJCをプレアの代わりに届けるべく地上に降り、マルキオ導師に無事引き渡した。
この帰り道でアスランと共に歩くキラを見かけるも、既に妄執を捨て去っていたカナードは何もアクションを起こさずに去って行った。

『DESTINY ASTRAY』以降は、失ったハイペリオンに代わってプレアが遺したドレットノートを(自身に使いやすいように武装をカスタマイズして)用いており、
彼に好意を持っている節がある艦長のメリオル(眼鏡巨乳の美人)らオルテュギアのクルーと共に、傭兵として生活している。

また、プレアの魂とは今でも通じており、時に暴走しがちなカナードのブレーキとなっている。


◆ハイぺリオンとカナード

カナードの愛機であるハイぺリオンには
  • 本物のスーパーコーディネイターになる/連合の本物のガンダムに勝つ
  • 心を殻で守っている/強力な盾で自分を守る

と共通点が多く、それゆえか非常に愛着を持っている

また「物の気持ちがわかる」と語るロウからは
「ストライクはキラを守ろうとしたがハイぺリオンはアンタを守るのか」
と言われており、その際はカナードは激昂しているものの、プレアに敗戦し死を覚悟した彼が、自分の夢が驕りだったのかと諦めかけた際には、
彼を鼓舞するかのようにハイぺリオンが再起動しており、以来一層ハイぺリオンに愛着を持つようになる(ロウの言う通りだとすればハイぺリオンはまさしくカナードの為に動いたと言える)。

因みにカナード曰く、
『ガンダムは俺のハイぺリオンだけでいい』
『ハイぺリオンは俺の一機だけあればいい』
という事であり、ハイぺリオンを失いドレッドノートΗに乗り換えてからもハイペリオンのAL由来のビームシールドを装備し続けている。
その愛着は本物で、不細工MAのゲルズゲーがビームシールドを装備してるのを見た際にはブチ切れてバラバラにしている。

外伝展開のキャラだがその設定から根強いファンがおり、ゲームなどでもっと出るのを望む声もある。


◆その他

担当声優はまさかのキラと同じく保志総一朗氏。
ただし、優しげで少年らしいキラと違い、低くドスの効いた声色で演じられている。

ガンダムExtreme VS.MAxi BOOSTより愛機ハイペリオンと共に参戦。原作通りロウを始めとするASTREYキャラとの掛け合いや、同声優のキラとも勿論存在する。
ついでにキラの新録ボイスも追加されていたが、こちらに影響されているのか声にドスが効いている。

SDガンダムGジェネレーションシリーズ』にはPとWORLD、クロスレイズに登場。特にWORLDでは保志氏の声で新録されており、特殊セリフもある。
その中の一つであるシャイニングフィンガー使用時のセリフ
「見せてやる!シャイニングの輝きをな!」はまるでどこぞのアルター使いを彷彿とさせる。また「スーパーゴッドフィンガーで…消えろ!」というセリフも。
能力的にはバランスが良いので使い易い。

尚、カナードは三隻同盟と一度接触しかけているので、彼の行動次第ではキラや彼の姉であるカガリと会っていたかもしれない。
ただその際は執着していたプレアの存在が確認出来なかったのでカナードは行動を起こさず、結果交戦することはなかった。

スーパーロボット大戦W』では、キラ対カナードという夢のカードが実現した。コロニーメンデル宙域にてキラとクルーゼが交戦している際、クルーゼの手引で恨みを持つ者として乱入。フリーダムに致命傷を与えて去っていく。クルーゼに出生の秘密を暴露されただけでなく、北辰にラクスを浚われて動揺していたキラにさらなる衝撃を与えた。条件を満たすと、最終盤にハイペリオンガンダムと共に自軍へ加入する。

『GENERATION of C.E.』のプロフィールにて、カナードにキラの存在を教えた変装男がクルーゼと判明しており、スパロボWではそれをもとにカナードが「お前…まさか、俺に奴の事を教えた男か!」という場面がある。
ただ、こちらではカナードの副官であるメリオルが一切登場しない。


……そうだ、俺も項目もまだ生きている


追記・修正できるうちは負けじゃない!!!!

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