ゆとり世代/ゆとり教育

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ゆとり世代/ゆとり教育 - (2016/10/20 (木) 10:53:07) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2015/3/28(土) 22:25:00
更新日:2022/10/19 Wed 20:51:41
所要時間:約 5 分で読めます






以下ゆとり世代の概要である
本項ではゆとり世代をメインに扱う



◆ゆとりの概要
ゆとり世代とは1987年~1995年に生まれた世代を指す。
概ね90年前後の生まれは誕生した年度こそバブル期であるものの学生時代の殆どを不況で過ごした。
そして失われた10年やリーマン・ショック、果てには就職氷河期を立て続けに経験したため世相に対して斜に構えておりネガティブな精神を持った者が多い。
そして金銭感覚に対して厳しい者が多い。また上昇志向も薄く普通が一番と多くは考える。

ゲームはスーファミから始まり、まだまだ外遊びが中心であった。
中にはミニ四駆で怪我をする子供もいたり……小学校の頃にはマリオパーティーやポケモンの通信交換がブームになっていた。
(今のようにオンラインシステムが普及していないないため直接友達を家に呼んでいた)

子供の頃は特撮番組の仮面ライダーやウルトラシリーズがTV放送されておらず幼、少期はメタルヒーローやスーパー戦隊の時代であった。
作品の質も高いものが多く、VSゴジラも当時の子どもたちに人気であった。
1996年以後のウルトラマンティガが起爆剤となり特撮ブームが再燃する。
更には数年後の仮面ライダークウガで長らくブラウン管から退いていた仮面ライダーが復活し小学校低学年だったゆとり世代にも浸透していった。

上の兄弟や学校の先輩の影響で『ドラゴンボール』や『SLAM DUNK』などのジャンプ黄金期のアニメを知った人も多くいるであろう。

子供の頃の憧れのプロ野球選手は松井秀喜、イチロー、松坂大輔などであり軒並みメジャリーグに行った。
サッカー選手では中村俊輔、中田英寿など。

1997年の『ポケモンショック』をリアルタイムで知っている年代でもあり当時は放送休止を残念がった子も多い。
しかしTV放送の復活後はやがて起こるであろうポケモンブームをメインで支えていく事になるのであった。

そのせいか脳科学者の森昭雄から『ゲームのせいで学力が低下する』という根拠もクソもない言いがかりを付けられた事もあった。
(自身の書籍に『ゲーム脳の恐怖』があり当時ベストセラーになった)

いじめや不登校などが多発した年代でもあり学生時代の報道番組でもそれらが取り上げられる事も多かった。

子供の頃のアイドルといえばモーニング娘やおはガール(おはスタという番組内のアイドル)であった。特に全盛期の頃はおはガールになりたい女の子が急増していた。あとJ-POPにも比較的恵まれ文化面でも充実していた(筆者としては今のJ-POPの衰退は嘆かわしいことだと思ってる。)

アニメも90年代は「勇者シリーズ」「魔法騎士レイアース」「ポケットモンスター」などを筆頭に様々なヒット作を経験し(早い子はエヴァンゲリオンを見ていた)、
00年代も「機動戦士ガンダムSEED」「灼眼のシャナ」「涼宮ハルヒの憂鬱」「CLANNAD」「みなみけ」、
~等と言った良作アニメを次々と体感し学生時代は比較的アニメに恵まれていた方だと思われる。
CLAMPの全盛期でもあった。CCさくらでオタに目覚める人が多かったという。

実はアイドル声優の先駆けでもあり声優が一般人にも浸透し、顔出しをしてCDを売るようになったのもこの世代の功績のおかげである。

アイマスのメイン層もこの年代が中心であり熱心な水樹奈々ファンや田村ゆかりファン(信者)も多くライブなどでも資金の投資を惜しまない。
王国民もゆとり世代が中心だったりする。あとリリカルなのは信者とも相関がある。

それ故になのはのアンチテーゼである『魔法少女まどか☆マギカ』の放送が始まった頃は嫌悪感を示す人が多かった。

なおゆとり世代の血脈は下の世代にも受け継がれておりラブライバー等は上の世代の影響を良くも悪くも色濃く受けている。

深夜アニメの繁栄とパソコンや携帯文化が普及していく中でオタク文化は徐々に広がっていった。
また一番技術力の進歩を実感している世代でもありPCやゲームの進化、
しいてはアニメの急激な進化を体感しているので時代の流れに適応できるミーハーな人間(悪くいえば飽き性)も多い。

そうした一方で男女の交際率は下がり気味であり未だに就職難民も多く就労する気がない真性のニートも多数いる。
(そういった関係で就活の開始時が10月から3月になったり、既卒という大卒専用の枠も3年という期間で設けられるようになった)

悲しいことに就活を苦に自殺する学生もこの年代が一番多かった。(2013年~2014年頃には一万人に達した)

なおガラケー時代に携帯のパケット料金で請求量が100万を超えてしまった人もいる。

ソシャゲの課金制度に対して反感を示した最初の世代でもあり課金ユーザーのファースト世代でもある。
(パズドラやアイマスにお金を積み込みすぎて財布が空になる人が跡を絶たなかった。)

近年はゆとり世代が大人になり、ソシャゲのメイン層が下の世代に交代したのか以前ほど課金の犠牲者になる人は減っている。

ここからは余談になるが中には円周率は3で教えられたという人もおり他の年代からは誤解を受けやすいが、
これは学校や先生によって教え方に差があり、全員がそう教えられたとは言い切れない。

なお森ガール草食系男子と呼ばれるようになった最初の世代である。絶食系男子もここが発祥。
最初に週休二日制を経験した世代である(1992年生まれ以降は完全に週休二日制となっている)。1996年生まれ以降は脱ゆとり世代と呼ばれる。

◆ゆとり教育の始まりと終焉
校内で暴力事件や不登校・引きこもりが急増した事を危惧した文部科学省が、
「ゆとりある教育を目指す」という方針で施した『ゆとり教育』自体は、90年代に大きな影響を与える。
この政策の旗振り役の筆頭で当時文部官僚だった寺脇研は少年時代に医学部教授だった父親から超スパルタ詰め込み教育を受けており、趣味のものも取り上げられた暗い青春時代を送っており、当時の仕事もこの反動と言われている。

(主に日教組のせいで)半ば見切り発車な状態でスタートしたため、全国の学校の生徒達の足並みを形だけ揃えただけとなってしまい、
学力低下や学級崩壊を引き起こし、社会問題にもなった。

また校内暴力や引きこもりも更に増えていく事態になった。
そして大人になっても分数や漢字の読み書きがまともに出来ない人が増えるという異常な事態が起きることに……。
大学も推薦枠で入ることが出来るため受験なしで入学する事も可能になった。
それ故に大学生らしくない大学生が増え上の世代にも呆れられものである。


……と思われがちだが、実際のところ、こういう駄目学生というのはゆとり世代に限らず少なからず居り、政策も相まって無駄に注目を集めただけである。
教育現場では、流石にこの教育内容は拙いと判断しており、公立校でも密かにオプションとして授業内容を拡張する形で
従来の授業内容を維持(具体例としては上記の円周率等)した所も有り、現状とは異なる。

しかし、事態を危惧した親達は公立教育への不信を募らせ、反ゆとりの方針を打ち出す私立進学校や塾に我が子を送り出すことになった。
ある意味受験戦争が激化する界隈も発生し、「私立学校や塾に行かせる財力のある家庭に産まれた子が学力で勝る」という、格差社会を生み出してしまうことになる。
また、先述の通り、教育現場も危惧して教育水準を軒並み下げ切った訳ではないものの、「乗り越えれば良い最低水準は確実に下がった」ことは事実だったため、大してやる気の無い生徒は更なる下層に行ってしまう問題点は残ってしまった。


そのため2011年頃からゆとり教育の廃止案が出され、2013年にゆとり教育が撤廃。
脱ゆとり世代に向けての教育プランが施行された。
脱ゆとり教育によって果たしてどの程度問題が解消したのかは、分からないし予想もつかない。

……一応言っておくと、教育体制というのはある程度の時間が経てば自然と変わるものである。
だが、当のゆとり世代の人間が散々に「ゆとりが~」と言われ差別されてきたことに加え、
マスコミなどがわざわざ「脱ゆとり」とあたかもゆとり世代が失敗作であるかのような言い方をしてしまったために
俺たちは失敗作として生まれてきたのか!!!とブチ切れる人間が大勢出てきてしまった。
マスコミは何でも叩いときゃ売れるからね、仕方ないね



◆流行ったもの
  • ポケモン
  • デジモン
  • ビーストウォーズ
  • 任天堂64
  • ビーダマン
  • 星のカービィ
  • シャーマンキング
など

◆今後のゆとり世代
87年生まれのゆとり世代は数年後にアラサーに突入する。そろそろ人生の岐路に立つ頃であろう。
結婚や子育てについても考えなければならない年齢である。
早ければ会社でも重役になり新入社員や若手を育てていくポジションになる。
「これだからゆとり世代は……」という時代は終わりつつあり次世代を育てていく出番である。

◆ただし……
この言葉自体に一定の世代に対するステレオタイプ的なマイナスイメージのレッテルを貼り付けるニュアンスがあり、当の若者たちにとっては非常に抵抗感が強い。
そもそも「ゆとり世代」に生まれ育った若者が自分から「ゆとり教育」を受けた訳ではないし、自分たちから「ゆとり世代」と名乗ったわけでもない。
はっきり言ってしまえば良いも悪いもなく、上の世代が感じた異なる価値観を持つ世代に対するジェネレーションギャップにしか過ぎないのだ。

ぶっちゃけ現代の若者を「ゆとり世代」だの「さとり世代」だのと呼ぶ世代もかつては色々レッテル貼られて言われてた訳で、歴史は繰り返すだけのことである。
勿論、「ゆとり世代」もいつかは下の世代とのギャップに驚き、おそらくはなんらかのレッテルを貼る可能性が高い。
その時にはレッテルを貼るという行為が本当に正しいのか、その世代の人間の事を本当に理解しているのか、
自分の価値観が主観的、一面的な見方に凝り固まっていないかを考えてみてほしい。



ということで、

ゆとり世代の方は追記・修正をお願いします~。

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