SCP-1647

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SCP-1647 - (2019/11/10 (日) 15:56:59) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2016/11/15 (火) 18:36:20
更新日:2024/01/05 Fri 00:34:09
所要時間:約 6 分で読めます




SCP-1647とは、怪異創作コミュニティサイト「SCP Foundation」に登場するオブジェクトの一つである。
項目名は『学習外活動の記録(Log of Extra-Scholastic Events)』。オブジェクトクラスは「Extranormal→Keter→Neutralized→Keter」と一定していない。

SCP-1647は、アメリカ合衆国の南部に位置する高校に勤務している教員が、なんの前触れもなくいきなりエキセントリックな行動を取り始めてしまうという怪現象を総称したものである。

この現象の厄介なところは、一度発生してしまうと犠牲者はその後五時間にわたって珍妙な行動を取り続けてしまい、その間、自分自身はもちろんその場に居合わせた人間に対しても無頓着になってしまうという点だ。
そのため、往々にして犠牲者本人はもちろん、不幸にもその場に居合わせてしまった人にまで様々な形で損害が発生してしまう事態が勃発している。

また、正気に戻った犠牲者にインタビューしてみると、自分が過去五時間にわたって何をしていたのかははっきりと認識しているものの、なぜ五時間にもわたって奇行を行い続けていたかは説明できないというおかしなことになっているのもこの現象の特徴である。

このほかにも、怪現象にはいくつかの法則性があることが明らかとなっている。
  1. 犠牲になるのは教員のみであり、生徒が巻き添えになった事例は皆無
  2. 異常が発生するのは「試験中」や「学級活動中」など勉学に関連した時間帯が多く、修学旅行先で発生した事例はない

この現象が、最初に確認されたのは以下の事例である。

199■年 ルイジアナ州の某高校
数学の定期試験中に、突如教員が黒板をペロペロと舐め始めたり、体育の教員が校舎の屋上から便器を投げ落として地上にいる人間に負傷者を出したりするなどの奇行を行なった。

当初、この教員たちのご乱心は一過性のものであると思われ、「超常現象記録」にファイリングされる事となった。
ところが、これと同様の事例がその後断続的に発生した事を受け、財団はこの現象を「Keter」級のSCiPであると認定し、本格的に収容しようと試み始める事になったのである。

そして、財団はついに勝利したのだ。
200■年、ケンタッキー州の某高校で発生した怪現象の後処理を行なっていた財団のエージェントが、校舎のボイラー室で床から3mの位置でフヨフヨと浮かんでいる調理に使う金属製のボウルをくっつけて作ったような謎の球体を発見した。

この球体と怪現象との関連を疑った財団は、球体を回収して財団施設で分解しようと試みる。
すると、球体がいきなり活性化し始め、分解に立ち会っていた財団研究員のうち、教員免許を取得している2人の研究員が件の怪現象とよく似た奇行を取り始めたのだ。
こうして、この球体が怪現象を引き起こしていた元凶であると判明したのである。
球体を改めて分解した結果、内部にはトランジスターに類似した機械がぎっしりと詰まっている事が明らかとなった。

続発していた怪現象は、何者かがこの機械を使って引き起こした、教師のみを狙い撃ちにしたテロ行為であると明らかになったのである。
財団の管理下に置かれた機械はその後7ヶ月間にわたって監視下に置かれた後、無力化したとみなされ「Neutralized」に登録された。
財団のたゆまぬ努力により、遂にこのテロ行為は終焉を迎えたのである。


追記・修正は財団の勝利を素直に喜んでくれる人にお願いします。


SCP-1647 - Log of Extra-Scholastic Events
by Tagliafierro
http://www.scp-wiki.net/scp-1647
http://ja.scp-wiki.net/scp-1647(翻訳)
この項目の内容は『 クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス 』に従います。

























〜◯ 「これからは我々が彼らを笑うターンだ」
終息宣言が出されたわずか3ヶ月後、アーカンソー州の某高校でまたもや教員たちが奇行を取り始める異常事態が勃発。
財団が事態を収束させるために現場へと駆けつけると、それまで思いおもいの奇行を行っていた教員たちがなぜか一斉に動きを止め、あろうことか財団のエージェントに対して攻撃を加え始めてしまうという異常事態が起こってしまったのである。
そして、教員たちの攻撃にエージェントが応戦した結果、6名の教員が死亡するという大惨事になってしまったのだ。

不審に思った財団が、死亡した教員の遺体を調査したところ、なんと胸腔内に外科手術によってあの【奇行を誘発する装置】が埋め込まれていたことが判明した。
しかも、装置の内部には以下のような犯行声明文まで付属していたのである。

我々は学生
学校の仕組みとはクソなものだ
教師は我々をぜんぜん気にもかけない
彼らは我らを機械みたいに扱う
我々がミスると彼らは笑うのだ
彼らはいつもドーケ士 (*1)のようにふるまう
我々はもう我慢しない
学校が厳しすぎるせいで学生が何百人も自殺していて
教師はそれを気にしていないのだ
だがこれからは我々が彼らを笑うターンだ

(*1)道化師を意味する『Buffoons』と書こうとして、スペルミスをして『BUFFONS』と書いてしまっている。

一枚では足りないと思ったのか、この犯行声明文はその後三つのテロ行為の現場で回収された装置の中に仕込まれているのを発見されている。

そして、この犯行声明文を境に装置が引き起こす教員たちの奇行に変化が生じた。
現場に財団が現れるまでは、より過激さを増しているものの影響を受けた人物が他者を傷つける危険性が低下し、その代わり、財団が事態の収拾に現れた途端にまるで何かに操られたかのごとくエージェント達に攻撃し始めるようになってしまったのである。

つまり、一連のテロ行為を仕掛けていた黒幕は、財団の存在を認識し、さらに自らの計画に邪魔な存在であると認知して排除しようと画策し始めたのである。






要レベル3/1647クリアランス=
この、財団を挑発しまくるようなやり口に業を煮やしたサイト-15のHMCL監督官であるアーサー・レッセ(Arthur Leisse)博士は、犯行声明から犯人がアメリカ合衆国南部に在住する高校生であると睨み、南部に位置する全ての学校を襲撃し、そこに通学している全ての学生をこの世から抹殺するという『手順176-Gettysburg』を立案し、財団の倫理委員会に持ち込んでいる。
レッセ博士は何が何でもこの計画を実行するように委員会に求めていたものの、当然のことながらこの提案は委員会によって一蹴されてしまった。


追記・修正は大量殺人に走らずとも、この事態を収拾できる方法を思いついた方にお願いします。


SCP-1647 - Log of Extra-Scholastic Events
by Tagliafierro
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