登録日:2010/12/28 (火) 04:38:04
更新日:2024/11/01 Fri 19:44:01
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我はドラゴンの兄弟にして
梟の盟友なり
我が膚は黒くくすぶり
我が骨は熱もて灼かれたり
アラン・ムーア原作、デイブ・ギボンズ作画のアメリカンコミック、及びそれを原作とする映画『
ウォッチメン』に登場するヒーローの一人。
概要
フクロウをモチーフにしたヒーロースーツを纏うヒーロー。
劇中ではアクの強い他のヒーローの陰に隠れがちなためか、作品を代表するキャラクターとして扱われる事はないものの、それ故に物語を見届ける役割……読者の視点を代行する役目を担う人物であるとも言える。
人物
本名ダニエル・ドライバーグ。1945年生まれ。
銀行家の父を持ち、裕福な家庭に育つ。
幼い頃から神話やヒーロー、鳥、飛行機が好きな夢見がちな性格で、長じてからはハーバードで航空学と動物学を学んだ。
初代ナイトオウルの引退後に2代目として活動を開始。自らコスチュームや装備を自作し、ヒーローとしての活動に誇りを持って臨んでいた。
理想に燃え、ヒーローを続けていた彼だが、パートナーであった
ロールシャッハが
ある事件を契機に変質。
さらに時代の変化やキーン条例の制定によって77年に引退を強いられる。
現在は中年に差し掛かり、自分の中に燻るヒーローへの無自覚な情熱を押しとどめようとした結果
インポテンツになってしまっていた。
引退後は
ロールシャッハと会う事もなかったが、
コメディアンの殺害を機に再会する事となり……。
能力・武器
本作に登場するヒーロー達は、物語をリアルな物にするためか
Dr.マンハッタンを除いては普通の人間として設定されているのだが、ダンはその中にあって様々な秘密兵器を開発、保有している。
もっとも、これはダンが優れていると云うわけではなく、他の人物にも必要とされていない……つまりはダンの性格を顕すエピソードとして描かれているのである。
事実、劇中では機動兵器であるアーチー以外の装備が特に役に立っている描写はほとんどなかった。
正式名称はアルキメデス。
名前の由来はディズニーの『王様の剣(アーサー王と円卓の騎士)』に登場する魔術師マーリンのペットのフクロウから。
Dr.マンハッタンによって、反重力飛行は一般的な技術となっているようだが、ダンの開発したこれはステルス機能を備える等、かなりの高性能である。
火炎放射や
ミサイル、放水装置などを有している他、水中潜航や市街地ビル街での飛行、大陸間長距離航行なども行える。
続編での『
ドゥームズデイ・クロック』でも健在で、オジマンディアスにとって改造され
「DCユニバース」側の世界へ飛ぶ次元移動マシンとなった。
強化装甲服や水中用コスチューム等を開発していた。
強化装甲服は試着したら腕を折るハメになったらしい。
劇中ではアーチーで緊急発進する際の荷物積み込みに強化装甲服が使われた他、
敵地に乗り込む際にとても可愛い寒冷地用コスチュームが役に立った。
暗闇でも良く見える(スターライトスコープ?)。
ローリーを落としたアイテム。
ロープを高層ビル上層部まで到達させる事が可能(映画ではさらに巻き上げもできる)なフックショット。
ロールシャッハに贈られた。人に向けて発射すると胸骨をへし折るほどの殺傷能力を持つが、本来そういった用途は想定していない。
アーチーに搭載されている立ち乗り式の一人用トランスポーター。セグウェイに似ている。
ベルトのポーチに入っているレーザー照射装置。
攻撃用ではあったらしい。
余談
- キャラクターの名称、外見の原案は画を担当したアーティストのデイブ・ギボンズの高校生時代のアイディア。
- 元ネタは同じコミックのヒーロー・ブルービートル二代目。両者ともに先代がいることや自分が発明した装備で戦うなどの共通点を持つ。
あと問題の多いヒーローの友人がいることも同じ。
追記、修正お願いします。
- ロールシャッハに友達として接してられるのはダニーだけだけど、ダニーのある種幼稚じみた正義感を理解してくれてるのもロールシャッハだけなんだろうな。 -- 名無しさん (2014-01-31 20:41:07)
- ナイトオウルがオジマンディアスを殴るのはいい改変だった -- 名無しさん (2014-05-11 17:43:00)
- 良くも悪くも道徳的な凡人って感じだけど、妙に生々しくてなんとなく嫌いになれない -- 名無しさん (2016-02-27 23:29:44)
- 映画版はローリー共々にカッコよくなってたり活躍が増えてたのはよかった。 -- 名無しさん (2016-04-04 21:31:14)
- ↑3 ナイトオウルも良いんだが、それを黙って受け入れるオジマンディアスも良いんだよな。あそこはどっちの株もあがる良い改変だった。 -- 名無しさん (2016-06-06 13:36:15)
- あそこで激昂してオジマンディアスを殴り倒しても問題は何も解決しないんだよな…。それでも殴りかからずにはいられなかった。ロールシャッハへの友情が泣ける。 -- 名無しさん (2018-01-28 02:58:14)
- 事が終わったと思ったら、裏で何が起こってるかなど考えもせずサカりだしてその後寝こけてる、という原作の描写も、人間的には良くも悪くも一般人、凡人側である彼の在り方が現れていて悪くないんだけど、やっぱり映画版の「盟友の死に激昂して完全に無意味なのを承知で殴りかかる」のほうが好きだな。亡き友の意志を受けるかたちになるので、その後も彼なりにヒーローを続けるという流れにもマッチしてるし -- 名無しさん (2024-01-14 19:43:06)
最終更新:2024年11月01日 19:44