キンカン(薬)

登録日:2012/04/18 Wed 17:16:49
更新日:2024/10/07 Mon 10:52:31
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虫さされ、肩こりに、
キンカン


株式会社金冠堂が発売している約80年の歴史がある由緒ある液体。液体にはアンモニア水、 l-メントール等の有効成分が含まれる。
主なライバルにムヒ等がある。

効用は「虫さされ、かゆみ、肩こり、腰痛、打撲、捻挫」等だが、実際はこれ以外にも効用がある。詳しくは後述。


名前の由来は当時発明者の山﨑榮二が研究所を置いていた朝鮮半島で発掘された古代新羅の王冠(金冠)であり、キンカンの販売元の社名は『金冠堂』である。
因みに果物の方は『金柑』。


【特徴(特長)】
◆効用が広い
前述したように、虫さされ・肩こり以外に様々な効用がある。厚生省が書くなと言ってるだけで表記されてないものもあり結構万能。切り傷とかにも効果がある。

表記されてないもので有名なのは火傷で、元々キンカンは火傷がメインだった。
キンカンがこうして普及しているのは、開発者自ら腕に熱湯をかけ、そこにすかさずキンカンを塗るという実演販売で日本全国を回ったから。
因みにこの開発者、山崎栄二は海軍の衛生兵だった。


スースー
塗るとスースーする。更に魅惑的なニオイも放っている。大抵は鼻がツーンとなって嗅いでいられないが、人によってはクセになるらしい。

スースーの元はアンモニアの吸熱とメントールの気化による冷却によるものである。ニオイの元もコイツら。

ただニオイを嗅ぎすぎるのはあまりよくない。そもそもアンモニアだし。飯の味が暫く分からなくなる。
子供の頃、瓶から直接臭いを嗅いで涙目になった人も多いだろう。そして、小学校の理科の授業でアンモニア水の臭いをやんわり嗅ぐ実験でキンカンの刺激の正体を知るのである。

なお、ポリポリ搔いてしまった後に塗るとめちゃくちゃ滲みる。それと、まさかやらないと思うが、間違えても目や鼻の周り、あとビンカンな所に塗ってはいけない。
塗った後のスースーで気が気でなくなるどころか、その部分が熱傷等の危険な症状に侵される。そもそもアンモニアは粘膜部には毒。

こう聞くと皮膚に塗っても大丈夫なのか?と不安になる人もいるかもしれないが、アンモニアは皮膚から吸収されることはない。ただ塗り過ぎは良くない。


◆虫さされについて
キンカンは虫さされがメインであると思っている人もいるだろう。確かにその通りである。

かといって、虫さされ全般に効果がある訳ではない。
実際は"虫さされ"に対しては直接的にかゆみを抑えることが特長。かゆみの原因の方ではない。
したがって、かゆみがひどかったり、腫れが残ったりするようなら『キンカンルギンクリーム』の方を使うのが良いようだ(by金冠堂)。

それと、虫と言ってもハチの場合は別。アンモニアはその手の毒には効果がない。
同様に「ハチにさされたら小便」も効果がない、というか小便なんぞ掛けたら不潔なので却って腫れかねない。
なので、そういう時も『キンカンルギンクリーム』の方がおすすめ(by金冠堂)らしい。


【バリエーション】
◆キンカンルギンクリーム
クリームタイプ。こっちは腫れが残りやすい毒虫に効く。夏でも使いやすい優れもの。
但し、キンカンとキンカンルギンクリームを同時に使用してはならない。キンカンが乾いた後に塗るのはOK。(金冠堂HPより)
因みにルギンに特別な意味はない。


追記・修正はキンカン漬けにされた人にお願いします。

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最終更新:2024年10月07日 10:52