3000mSC

登録日:2011/06/26 Sun 13:01:11
更新日:2025/01/27 Mon 15:00:55
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3000mSCは陸上競技における障害物競走の一種であり、障害物を跳躍しながら3000mを走りタイムを競う。
馬術競技の障害物競走に着想を得たのがこの競技の由来であるといわれている。

通称「3000メートル障害」
一般的に「サンショー」と省略され、「SC」とは「スティープルチェイス」(Steeplechase)の略である。
さらに細かく表記すると「スティープル」は「教会」、「チェイス」は「追う」という意味。別に教会の人間を追いかける競技とかではなく、その昔…教会をゴールとして村から村へと(自分の足だったり馬を使ったりして)走っていきその道中に設置された障害物を乗り越えて競う競技がヨーロッパにあり、それに由来して名付けられたんだとか。クロスカントリーにちょっと似ている。


大会ではタイムテーブルの中盤あたり(13~15時)に来る競技。その為、昼飯を食べないで出場する選手がほとんど...だから、お腹が減って力が出なi(ry






巨大なハードル障害物が4台と水濠(巨大な水溜まり)が1台の計5台がトラック上にあり、競技場によるが普通7周してゴールする。


1周の距離…421m(水濠がトラックの外側にある場合)、390m(水濠がトラックの内側にある場合)

障害物の高さ
  男子91.4cm
  女子76.2cm

※設置されている障害物は、ハードルだが基本的に絶対に倒れないタイプのものを使用している

水濠の深さ
  男女とも最深部で0.7m

水濠の長さ
  男子3.66m
  女子3.06m

※競技場によって内側に水濠が設置されている。(海外ではほとんどの競技場が内側に水濠を設置している)



「え?トラック7周走って障害を35回飛べば良いんでしょ?」

と侮ってはいけない。
3000mという比較的長い距離を走るが、約80mごとに跳躍しなければならないため、ある程度のスピードを維持しないと障害物を越えることができない。

通常のハードルと違い、脚を掛けても障害物は倒れないため転倒事故も起こる非常に過酷なレースとなる。過去に世界陸上で日本選手が障害物に足を引っ掛けてしまい、転び失神してしまった。

さらにジャンプ時の着地や水濠の通過等で相当な体力を奪われることになり、ペース配分を考えないと好記録はおろか完走すら出来なくなってしまう。
その為、レース競技の中でもかなり過酷な部類に入り、非常に体力を使う為、安易に挑戦するべきものではない。

しかし、トップを独走していた人でもいつ障害物に引っかかったり、水濠でスピードが落ちる等のアクシデントで下の順位の人に抜かれるかもわからない。非常に順位の変動が起こりやすく、観ている人からしても誰が1位でゴール出来るのかわからない…そんなハラハラを体感しやすいものでもあるのだ。
過酷であっても、この競技の魅力に憑りつかれた人々もおり、数々の困難な障害を乗り越えゴールを目指す…達成した時の高揚感は非常にクるものがあるのは間違いない。
陸上競技の中でも異色ではあるが同時にそれが魅力的なもの、それが3000m障害…「3000mSC」なのだ。


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最終更新:2025年01月27日 15:00