登録日:2011/06/07(火) 22:32:03
更新日:2024/11/28 Thu 10:04:16
所要時間:約 3 分で読めます
――ぼく、おとうさんのこと、すごく好きなんだ――
――好きって絶望だよね――
『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』とは桜庭一樹による青春小説である。鬱小説ジャナイヨ青春小説ダヨ。
富士見ミステリー文庫から刊行。イラストはむー
桜庭一樹が文壇に注目されるきっかけをつくった作品で、後に単行本・角川文庫として刊行される。
本書の特徴は冒頭に結末が書かれ、1章のなぎさと藻屑の出会いから何故、誰が冒頭のような事を起こしたかまでを描いた作品である。
よって「結末を知りつつ、その経緯を読む」という青春小説にしては良くも悪くも変わった楽しみ方が出来る。
月刊ドラゴンエイジで杉基イクラによって漫画化もした。単行本は上・下2巻。
「ナナマルサンバツ」でブレイクする前の作品だが、原作のシリアスかつリリカルな空気感を描写しきっており、評価は高い。
その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。
見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために
(角川文庫版背表紙より抜粋)
山田なぎさ
中学2年生の(漫画版では髪をツインテールにした)少女。
この物語の主人公であり、彼女の語りで物語は進行する。
海野藻屑曰く、容姿はクラスで1番かわいいとのことだが、藻屑が自分が転入してきたので明日からは2番手になるとも言っている。
不器用ながらも藻屑と親交関係を築くが……
「逃げようか」
九月の始めに山田なぎさのクラス転入してきた転校生。
所詮DQNネームであり、なぎさから「名字が海野だったとしたら絶対につけない名前」と思われる。
自称「
人魚のお姫様」で
ぼくっ娘。
ミネラルウォーターの2Lボトルを標準装備。
転入初日は薄い水色の下着を着用。
水色のパンツである。
別に大事な事では無いけど二度(ry
ちなみに、作者の桜庭一樹が一番愛着を持っている人物であり、
直木賞受賞作の『私の男』の腐野花とは(同じ境遇の意味で)同一人物だと語っている。
「今年も、大嵐がくる。日付は十月三日。あと一か月だね?」
藻屑の父親でシンガー。
デビュー曲『人魚の骨』は1番、2番ともにとてもロマンチックな曲。だが3番は狂気の沙汰である……
金持ちだが悪い意味でドジっ子。
藻屑の母親であった妻とは離婚している。
徐々に彼の裏の顔が明らかになるが……
「“Because I miss you”逢いたくて、じゃないかな?」
なぎさの兄。美少年
頭は良く、容姿も良い少年。
ある事がきっかけで引きこもって通販ライフを送っている。俺らの美少年バージョン。
すごく妹想いなお兄ちゃん。
本体はピンク色のもや。
「なぎさは“ストックホルム症候群”って聞いたことあるかい?」
なぎさの初恋相手。坊主頭(漫画版では短髪)の少年。
藻屑に興味を持ち、なぎさを通じてアプローチするようになるが、
藻屑はなぎさLOVEなので相手にされず、名前も覚えて貰えずじまい。
とある事で大変なものに目覚めてしまう……
「二人で俺をはめたんだろ? 何が泡になって消えるだ。ふざけんなッ!」
「死んじゃえ」
「……死なないよ。うるさいな」
「じゃ、追記・修正して」
- これラノべで出す内容じゃねえだろと思ったら後からちゃっかり別レーベルから出してやんの -- 名無しさん (2014-02-17 22:12:36)
- ゴールデンウィークの初日に読んで、休みのあいだテンション上がらなかったよ… -- 名無しさん (2015-05-17 13:21:56)
- 絵が可愛くて好きなので、富士見ミステリー文庫のほうを復刻してくれないかな…と思っている -- 名無しさん (2020-09-17 18:23:21)
- 項目名間違っているので修正したいと思います「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」 -- 名無しさん (2021-09-23 11:13:28)
- さっき読み終わった。悲しい(x_x;) -- あめあめりんご (2024-03-04 14:38:26)
- 藻屑のパンツは水色 -- 名無しさん (2024-07-26 09:20:03)
最終更新:2024年11月28日 10:04