京急2100形電車

登録日:2012/03/23 Fri 18:47:15
更新日:2025/10/24 Fri 19:56:08
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京急2100形電車とは、1998年から京浜急行電鉄が導入した電車である。

概要

それまで快特で使用されていた2000形の後継車種として導入された。
登場年の1998年は京急の創立100周年のためそれを記念したことと、21世紀へ向かう車輛という意味を込めてこの形式になった経緯がある。

車両性能の向上とコストダウンを図るため、内外の機器類に海外製品を多数採用したのが大きな特徴となっている。
これは計画の始まった1990年代後半の為替レートが円高傾向にあったことも理由の一つである。

車両解説

  • 車体
基本設計は先に登場した600形に準じており、前面形状はほぼ同じである。
大きな違いは前面のワイパーカバーで、スリットで「2100」の文字が打ち抜きで入れられ、扉部分に車両番号が入る*1
尾灯と急行灯の位置は当初600形と同じだったが、4次車以降は逆転しこれ以前の編成も変更されている。
側面は快特用のため2ドア構造で、側窓はすべて濃色グレーの固定式窓ガラスとなっている。

塗装は言うまでもなく赤と白だが、2005年から2015年までは2157編成が、2015年以降は2133編成がKEIKYU BLUE SKY TRAINとして運行されている。
これ以外の編成でもラッピングを装飾して運行される車両が多い。ただブルスカほどのセンスは感じられない。

  • 車内
車内には京急で初めて転換クロスシートが採用され、これは関東の大手私鉄で唯一の事例である。
ただし座席定員を確保する関係上かなり狭い間隔で配置されており、営業運転の際には座席を進行方向に固定して使用する。
そのため当初は手動で転換しようとして壊してしまうトラブルが頻発しており、以降「イスの向きは変えられません」との注意書きが記載されるようになった。

車端部はボックスシートは一部の座席が跳ね上げ式となっており、荷物置き場にも使用できる構造となっている。
座席はノルウェー製で、モケットはスウェーデンのメーカーのものを使用。
勿論補助椅子も2000形から引き続き採用された。

しかし、京急の花形であるこの車両は通勤者の最大の敵である。
まず、ドアが2カ所しか無いので通勤ラッシュの時には、真ん中に押し込まれて、降りたい駅で降りられない。という事態になったりする。
特に快特で乗り過ごした場合は悲惨な事に…。

次に全席転換クロスシートのため、立てる場所が非常に狭く、他の車両と比べて混み具合も高い。

  • 機器類
本形式の最大の特徴が「歌う電車」と呼ばれるドイツ・シーメンス社製のインバータだろう。
車内の銘板ステッカーにも「Powered by SIEMENS」の表記があったほど。
発車時の電動機およびインバータ装置から発する磁励音が音階に聞こえることから「ドレミファインバータ」とも呼ばれ、
かつて京急に存在した萌えキャラ「けいきゅうドレミたん」の名前の由来もこれである。
この機器類は新1000形の初期車まで採用が続いた。

運用

1998年3月から運用を開始し、2000年までにそれまで2000形を使用していた快特運用をすべて置き換えた。
600形・新1000形・1500形との併結が可能で、朝夕の京急ウイング号に重点的に投入されている。
本線以外にも、朝夕には空港線に乗り入れる運用もある。
2009年より主電動機をシーメンスから国産の東洋電機の製品に順次交換しており、音階を奏でるような発車時の音は2013年に姿を消した。



追記・修正はドレミファ音を懐かしく思う人をお願いします。

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最終更新:2025年10月24日 19:56

*1 1次車は車両番号もスリットで表現していたが、2次車以降は変更された。