預言する妖術使い/Divining Witch (MtG)

登録日:2010/05/30 Sun 19:08:38
更新日:2021/12/23 Thu 15:25:27
所要時間:約 3 分で読めます





《預言する妖術使い/Divining Witch》とは、マジック・ザ・ギャザリングのネメシスに収録された黒のクリーチャーである。レアリティはレア。


預言する妖術使い/Divining Witchㅤ(1)(黒)
クリーチャー−人間・スペルシェイパー
(1)(黒),(T),カードを1枚捨てる:カード名を1つ指定する。あなたのライブラリーを上から6枚、追放する。あなたが指定したカードが公開されるまで、あなたのライブラリーのカードを上から1枚ずつ公開する。その後そのカードをあなたの手札に加える。これにより公開された他のすべてのカードを追放する。
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マジックでは過去のスペルをクリーチャーに搭載してデザインする事がままあり、これもその一つ。
元ネタは《Demonic Consultation》。
黒の教示者(サーチ)カードの最高峰とまで言われた凶悪カードである。


Demonic Consultationㅤ(黒)
インスタント
カード名を1つ指定する。あなたのライブラリーのカードを上から6枚追放する。その後あなたが指定したカードが公開されるまで、あなたのライブラリーの一番上のカードを公開し続ける。そのカードをあなたの手札に加え、これにより公開された他のすべてのカードを追放する。

ライブラリーを犠牲にする代わりにほぼ必ず欲しいカードを手にする事が出来、それ故に多くの環境で禁止されたこのカードと同じ能力を持つだけあって、ネメシス発売前から人気が高騰、シングル販売価格で2000〜3000円の高値が付いた。トーナメントでも活躍が期待された…………の、だが。






「あれ、もしかして弱くね?」





プレイヤーが性能に疑問を感じ始めたのは発売後すぐの事だった。
そう、預言する妖術使いは《Demonic Consultation》に比べて、かなり劣化していたのだ(当たり前だが)。


理由としては、まずマナコストにある。1マナである《Demonic Consultation》に比べて預言する妖術使いは唱えるのに2マナ+起動コスト2マナ、計4マナと実に重い。
次にクリーチャーであるため、召喚酔いの影響で能力を使用するまで1ターンのラグが発生する。これが地味に痛い。またタフネス1のため除去されやすく、相手に見えているため奇襲性にも乏しい。
これだけでもデメリットとして大きいのに、この頃のスタンダード環境の黒には《吸血の教示者》という非常に使い勝手の良いサーチスペルが存在したため、上記のデメリットを飲んでまで預言する妖術使いを使う必要がなかったのである。
一応、能力を手札一枚と交換で何度も使えるメリットはあるものの、そもそも《Demonic Consultation》自体が一回の使用でライブラリーを大きく削ってしまうため、多用すると自爆する危険性があるのである。
よって、唯一のメリットも役に立てにくく、結果として預言する妖術使い無用の長物となってしまった。


当然、価値も日を追うごとに下がっていき、シングル販売価格も半分の半分の半分…と値下げが止まらず、最終的には100円まで下がった地区まであった。


笑い話だが、同ブロックであるメルカディアン・マスクスのコモンカード《波止場の用心棒》の方が、その需要から200〜400円と預言する妖術使いの数倍の値が付いていた。


預言する妖術使いはトップレアがカスレアまで下がってしまった極端な例だが、これに近い話はザラにある。
前評判を鵜呑みにせず、いかにカードの真価を見抜くか。それが大事である。



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最終更新:2021年12月23日 15:25