形見箱

登録日:2012/09/19 Wed 17:17:44
更新日:2023/01/09 Mon 20:43:08
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夢幻舞葬モンストラバルツに登場する重要なアイテム。


ネタバレ項目です





遥か昔、太祖や帰依者といったクトゥルフ系化け物が跋扈していた時代。
人の身を保ちながら太祖になり、魔術の礎を築いた姫と呼ばれる存在が、後世の臣下のために残したものである。
作中に登場する組織『プリンセス・バシャール』に所属する者は姫の血を受け継ぐ者(おそらく女性のみ)で構成されていて、形見箱から知識を引き出せる。


形見箱には、姫の臣下達の人生に始まり、膨大な知識が記録されている。
その記憶容量は無限。
引き出すことさえできれば、例え経験がなくとも深い知識を身につけることができる。
(シェーラが学んでいないはずの偉人の名言を使いまくり、神父を言い負かせた)


知識を引き出せるのは、姫の血を継ぐ後継人と呼ばれる者のみ。
さらに処女という条件も必要。


姫の血を受け継ぐ者は、形見箱の知識を利用し、世間的に重要な立場にいるとのこと。

しかし索引がなく、『目隠しをして大量に積まれた本の中から一冊を探す』ようなもので、余計な情報もかなり拾ってしまう。
加えて情報の引き出し方は個人の感性がものを言うため、

シェーラは『扉を叩く』
コーデリアは『噛みちぎる』
ナインアルパは『聞き耳をたてる』

…と、表現の仕方が個人で異なる。

優秀な後継人として目覚めても、コーデリアの娘のように、絶えず流れ込む誰かの記憶に振り回され、自分が誰かわからなくなるケースもあるようだ。
ちなみにその娘さんは、ある日喚きながら四つん這いで道路に飛び出し、車にはねられ死亡した。
コーデリアの目の前で。



以下さらなるネタバレ







形見箱の真の目的は、ウボ=サスラを癒すこと。
城砦の崇拝者共は、形見箱でウボ=サスラを制御し、その無限に増える肉を脳として利用していた。


※ウボ=サスラ
アプリ内では「自存する源」。
ひたすら生物を生んではそれを食らうという単純な存在。
原典のクトゥルフ神話では、巨大なアメーバのようなもので、触ると細胞が完全に腐って死ぬ。
地球の生命体の基となった単細胞生物もこれから生まれた…らしい。


が、完全に操れていたわけではなく、形見箱の傍に芽生えた小さな意識(ウボ=サスラ)が姫に味方し、崇拝者共は負けた。
小さく脆弱な自我は姫を慕い、姫は「あー可愛い弟分だやっぱ倒すのやめよ」と、可愛がる。
というか、存在の大きさゆえに倒せば星が滅ぶまで癒えない傷を残してしまうという問題もあった。


姫が数千年の眠りにつくときが近づいていた。

もし彼を一人にしたら、孤独で自我崩壊するだろう。
そしてやっぱり星が滅ぶまで癒えない傷を(ry


そこで姫は、形見箱に細工を施した。

悪用されないように自分の血族のみが形見箱を扱えるようにし、血族の記憶が形見箱に流れ込むようにした。
もし、血が途切れて記憶が終わっても、蓄えられた記憶を最初から再生する。

これでウボ=サスラは寂しくない。

姫は、仕上げに城砦内に蠢く帰依者どもと一緒に、ウボ=サスラを眠らせた。


次に目を覚ましときは、必ず彼を助ける方法を見つけると誓い、姫も永い眠りについた…。





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最終更新:2023年01月09日 20:43