クトゥルフ

登録日:2011/11/19 Sat 03:18:35
更新日:2025/04/14 Mon 10:00:07
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ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるう るるいえ うがふなぐる ふたぐん



ルルイエの館にて死せる クトゥルー 夢見るままに待ちいたり







クトゥルフとは創作神話であるクトゥルフ神話に登場する神(?)の一柱。
ただしこの「クトゥルフ」という名称は本来人間には解読・発音不能の呼称を人間の言語に直したものであり、
クトゥルフの他に様々な名称が使われる場合も多い(クトゥルー、クルルー、ク・リトル・リトル、クルウルウ、チュールー、ズールー、クートゥリュウ、トゥートゥー、九頭龍等)。
本項目では恐らく一番有名だと思われる「クトゥルフ」の名称で扱う事にする。

クトゥルフ神話クトゥルフ神話と呼ばれる所以はこの神にあるが基本的には水属性の者たちの大祭司というポジションで、
暗黒神話の主神というわけではない(ただし、『タイタス・クロウサーガ』では邪神たちの王である)。
力や規模、影響力の大きさでいえば上はゴロゴロいたりする。むしろ旧支配者の中では下の方の地位だとか。
1928年にラヴクラフトが『ダニッチの怪』で『大いなるクトゥルフは旧支配者の存在をうかがうことしかできない縁者』と記していることからもそれは明白である。
(もっとも人間にとってはそれでも神の如き存在であるが)。

クトゥルフが暗黒神話の顔とまで扱われるようになったのは、
やはりラヴクラフトの代表作の一つであり神話の基本作品ともいえる『クトゥルフの呼び声』にあるだろう。
姿は不定形ではあるが、よくある形状としては、
「タコのような頭部、無数の触腕、 巨大な手足とぐにゃぐにゃした鉤爪、鱗に覆われた山のように大きなゴム状で肥満気味の身体、コウモリのような翼」と、
海産物をグチャグチャに混ぜ合わせた姿をしているらしい。
これはラヴクラフトが病的なまでの海産物嫌いであった事から来ているのだと思われる。

このクトゥルフはゾスの星出身の地球外生命体であり、3億5000万年前に眷属達と地球に飛来したのちに
新しく隆起した太平洋のムー大陸を住処としてそこに自らの都市となるルルイエを建築しようとした。

しかし別の神話種族であり、クトゥルフが飛来するよりも昔から地球を住処としていた古のもの達と遭遇し地球の支配権を争う大規模な戦争が起こった。
このときに古のもの達を一時的に海底に撤退させることに成功している。

長い戦いの果てにクトゥルフ達は古のもの達との停戦協定を結び、かつてあった大陸を古のものに、
新しく隆起したムー大陸をクトゥルフとその眷属に渡すという形で戦争は終わりを告げた。その後長い年月の間クトゥルフ達の天下が訪れた。

しかしその億年後、クトゥルフとその眷属達、そしてルルイエは海底に沈む事となる。
なぜ海底に沈んだかは星辰の影響による天変地異、地球規模の地殻変動によるもの、旧き神による封印のためと諸説あるが詳しい事は明らかになっていない。

そしてその後クトゥルフは海底に沈んだ後、深い深い眠りにつく事になる。いつか星辰が揃い眠りから解き放たれるまで。
現在も眠りについているが、時折感受性の高い人間がクトゥルフの見る夢をテレパシーとして受け取ってしまう事がある。これがクトゥルフの呼び声である。

眷属や奉仕種族、信仰するカルトや信者も非常に多く、
有名な深きものども、それが成長した長である母なるハイドラ父なるダゴン、クトゥルフの騎士と称されるオトゥーム
さらに息子として、その姿を一瞬でも見た者を永遠に石化させるというメデューサもビックリな能力を持つガタノトーアを代表としたゾスの三神と呼ばれる存在など、
家系図や勢力全てを把握するのは不可能に近い。
インスマスダゴン秘密教団など崇拝する人間たちも存在する。

ダーレス設定では四大元素「水」を統べる存在や象徴として扱われる事もあるが、
ラヴクラフトの原典では上記の通り大量の海水や、海底に沈んでいる事によって大幅に行動に制限がかかっているため、
ダーレスの属性論否定の根拠としてしばしば普及される事も。


作品によってはそこそこ人類に友好的だったり、あるいは宇宙の調和を司る存在として扱われている。



石造都市ルルイエ

太平洋の到達不能極、南緯47度9分 西経126度43分の海底に位置するクトゥルフが夢見るままに待つ館であり、墓所。

都市となっているが当然人間が住むような所ではなく、
非ユークリッド的な狂った角度(鋭角でありながら鈍角のように作用する)と、不自然な毒々しい色の巨石で構築された正しく異界の都市と言える場所である。
断じてテーマパーク等では無い。

このルルイエは当然ながら普段は海底に沈んでいる。ただし海底火山の噴火や、星辰の動きが原因で一時的ではあるが浮上する事がある。
ルルイエの浮上はこの世界に住む人間に対しても大きな影響を与え、
感受性の高い人間が浮上時のルルイエの影響を受け、悪夢を見たり、精神が崩壊したり、最悪自殺したりする事もある。迷惑な話である。

しかしそれでもあくまで一時的な浮上にすぎず数日程度でまた海底へと沈むのだが……
もしルルイエが完全に浮上するとどうなるのかというと端的に言えば人類が終わる。
クトゥルフの復活とルルイエの浮上による人類の終末は「アーカム計画」によって描かれている。
ルルイエ浮上状態では「時は止まり、死が死に絶える」らしい。

……しかしこのクトゥルフだが我々人類の矮小な価値観や生活に無理やり基準を合わせて見ると非常に羨ましい。
  • 馬鹿でかいマイホーム兼お墓持ち
  • 世界中で自らの信者や眷属多数に囲まれてる
  • 娘持ちクティーラという娘がいる。ただし貴方が想像したような美少女では断じてない。普通に化け物です。何、格ゲーに出てた? 何のことかな)
  • こんだけ恵まれてるのにその癖やってる事はニート

その他日本人によって萌キャラ化されたり、なんかかわいいマスコットになったり、触手プレイしたりとそっち方面でも人気があったりなかったり。
ちなみにどうやら海外でもこういった擬人化等は行われてるらしく、美女の姿をしたクトゥルーが侵略を行う作品も昔あるとか。
結局考える事はどこも同じなのである。



追記・修正はクトゥルフの呼び声を聞いてからお願いします。

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最終更新:2025年04月14日 10:00