茨木 華扇/茨 華仙

登録日:2010/08/10 Tue 13:14:21
更新日:2024/01/27 Sat 17:09:17
所要時間:約 4 分で読めます




全てを思い出していたのです。この世に生を受けてから今までに起こった全ての出来事を。


東方Projectの書籍作品「東方茨歌仙 ~ Wild and Horned Hermid.」に登場するキャラクター。

読み:いばらき かせん/いばらかせん

種族:仙人

能力:動物を導く程度の能力

二つ名:片腕有角の仙人

テーマ曲:華狭間のバトルフィールド



◆概要

本名は茨木(いばらき)華扇(かせん)
頭にシニヨンキャップを被っているのと、右腕全体を包帯でグルグル巻きにしているのが特徴。
右腕の包帯に巻かれているものは実体がなく、霊夢が掴むと「ぐにゃ」という感触と共に瘴気のようなものが漏れ出す。
左手首には、鬼である伊吹 萃香星熊 勇儀と同じく鎖の付いた鉄製の腕輪をつけている。
仙人を自称するが、「仙人みたいな生活をしてる」「人間に近づきたい」などと漏らしており、素性が怪しい人物。
髪の色は東方茨歌仙第1話にカラー絵が無かったため正式カラーが不明であったが、今ではピンク色の髪であることが判明している。

「片腕のミイラ」に興味を持って博麗神社を訪れ、霊夢と出会う。
その際霊夢に興味を示し、以後定期的に博麗神社を訪問することに。
普段は山に住んでおり、「強力な人間の味方」と言われる仙人だが、能力について霊夢に問われるも今はまだ隠している様子。


◆性格

良くも悪くも自由奔放な幻想郷の住民の中では珍しく真面目な性格をしている。鬼であるとするならば変わり者。
元々なのか仙人だからなのか説教臭いところもあり、巫女としていい加減な霊夢を自分の家に連れて行って修行させたり、
客の前で他の店の愚痴を溢していた団子屋の老夫婦に説教をしていた。
人間と妖怪との関係を大切にいていて、人間を襲って妖怪となった動物を改心させたり博麗神社の秘密を探ろうとした光の三妖精を体よく追っ払ったりもした。
そのため妖怪に対して過剰に攻撃的な霊夢を諌めることもある。

こうしてみると人が良さそうだが、その一方で黒い面もある。
早苗に人間に危険がないように気を遣っていると言われたときに「人間と旧地獄の繋がりを封じたいだけ」と言っている。
また河童達の住処が滅茶苦茶になった時は放置したり、悪意あってのことではないとはいえ野鉄砲が人間を襲った罪を擦り付けたりもしている。
鈴仙は、「波長は恐ろしく長く」「感情豊かに見せても心の奥底は冷淡で、非人間的」と判断している。

また食べることが好きなようで蕎麦屋と団子屋のどちらに入ろうか目を輝かせながら迷っていたこともある。
気に入ったのかその団子屋には後に通っている描写がある。

◆能力

長年正式な能力は明らかになっていなかったものの、遂に2020年発売の公式書籍『東方Project人妖名鑑 常世編』にて動物を導く程度の能力と判明した。
ただ、上記の能力以外にも多種多様な能力を持っている。
空間操作もそのうちの1つで、華扇の場合はブツブツと呪文のようなものを唱える。
スキマ空間内に潜った紫を外側からこじ開けて掴みだすような事もできる。

  • 動物の使役
華仙は数多くのペットを飼っており、それらを使役している。
自分のペットでなくても人を襲って妖怪化したヤマイヌを人間を守る送り犬に変貌させたり半妖怪化した野鉄砲を諭したりと動物全般の扱いに長けている。
また、動物の声を聞いてその内容を理解することもできる。
華仙自身も「私の力は山の動物たちを正しい方向に導くこと」と言っている。

  • 右腕
右腕部分の包帯の中は黒いもやのようなものが詰まっており、肉体と霊体のどちらにも触れたり攻撃する事ができる。
しかし霧状の相手は掴めない。
遠隔操作したり離れた空間に出現させたりできる、巨大化など様々な機能?がある。

  • 記憶操作
作中で他者の記憶を操作できるような描写がある。
萃香が現われて姿を消した後、直前まで一緒にいた霊夢達が華仙と話していたことを思い出せなくなっていた。
記憶操作自体は魔法と仙術のどちらでも可能であり、特別ユニークな能力では無い。

  • ワープ
突然姿を消したり何も無い所からいきなり現われたりする。
出張版でも萃香と出くわしそうになった時に使用した。荷物だけを移動させる事も可能。

◆ペット

  • 龍の子供
さすがに幻想郷の最高神である龍神には及ばないようだが凄まじい力を持っている。
雷雲と突風を起こして霊夢をも容易く捕獲してしまうほど。

  • 雷獣
雷を操るほかに人間を廃人にしてしまう毒を持っている。
玉蜀黍が好物であり、雷獣の毒を解毒するには砕いた玉蜀黍の芯を飲むといい。

  • 久米、竿打
お使いをする役目を持つ二匹の大鷲。
久米は年老いた大鷲でお使いに行くだけで憔悴してしまうため、華仙は若い竿打を跡継ぎにすることを考えている。
ただ竿打は若輩だからか人間のように火鉢で温まったり屋敷の目印が分かり辛いと訴えるなど少し頼りない節がある。

他にも犬や鼠、蛇など多くのペットがいる。

◆正体

元ネタは茨木童子だと思われ、登場からすぐに読者の間で「鬼」疑惑が付いて回った。
身体的な特徴では、頭に付けたシニョンキャップの位置が二本角の鬼なら丁度隠れるような付け方をしており、右腕が無いのも元ネタの茨木童子が渡辺綱に腕を斬り落とされたというエピソードが当てはまる。
萃香や勇儀と交友があったり、鬼の酒器である「茨木の百薬枡」を所持していることからも裏付けられる。
訝しんでいるマミゾウの考察では角の二本付いた鬼のシルエットが浮かび、鬼殺しの血筋である少名針妙丸が対峙した際は無性に針で目を突きたくなるなど、登場人物からも鬼疑惑が持たれている。
また、萃香に匹敵する桁外れの大酒飲みである。マミゾウ曰く「鬼の酒力は桁違い」
柊鰯や豆まきも弱点扱い。博麗神社の本物の御神体に触ろうとして弾かれる等。

正直なところどう見ても仙人のフリをした鬼なのだが、公式での正式な答えはまだ出ていないので黙殺という形。
ミスリードという可能性もあるが名前からしてう~ん…と感じざるを得ないところである。
外來韋編に掲載された製作者のインタビューで「主人公は鬼です」と暴露されているが

前述の通り、マミゾウからは博麗神社を乗っ取ろうとしている鬼として見られており、同じく神社を狙っているマミゾウから警告の意味を兼ねたちょっかいを出されている。

深秘録にて「賢者XXXXの名によって命ず130年の禁を解け」という言葉で博麗大結界に一時的に出入り可能な穴を開けていた。
さらに独断で他者を出入りさせてもいる。

茨歌仙のホフゴブリンの回にて、紫から「貴方、こっち側でしょう?」と指摘されている。しかし、紫の言う「こちら側」とはなんなのか、完結した現在でもわかっていない。
また、紫と同じく賢者の摩多羅 隠岐奈とは古い知り合いであったり、紫や隠岐奈もある前掛けを着用しているなどから、ファンの間で賢者疑惑が漂っている。

ただ隠岐奈との関係については、摩多羅神と四天王との繋がりからきている説もあり、賢者とは関係ない可能性もある。

また、菫子の依頼で外の世界の食材を調達してきたこともある。
その依頼の際は香霖堂を菫子との密会場所として利用している。
買い物はしないので霖之助からすると複雑なようだが、菫子が外界の品を持ってきてくれるため内心歓迎されている。
霖之助とは軽口を言い合う程度にはフランクな関係。



◆二次設定

カップリングは原作での絡みから霊夢、小町、霖之助、マミゾウ。
男性キャラとのカップリングがある珍しいキャラである。
とは言っても霖之助とは原作のような友人ポジが多い。魔理沙と似ている。
山の四天王繋がりで萃香と勇儀、他には仙人繋がりで神子と青娥、賢者特有の前掛け繋がりで紫と隠岐奈など。(もっぱら、二次創作では華仙も賢者扱いされている。)
特に茨歌仙で仙人達と絡んでからは神子や青娥と一緒に出てくることが増えた。
そして宮古芳香とは元ネタである都良香と茨木童子が絡んでいるため、その関係が注目されている。

繋がりがありそうな連中がとにかく問題児揃いなため、『茨歌仙』でわりと受け身のムーブが多かった事もあってツッコミ役や苦労人ポジションを割り振られがち。
時にはキレて説教フルコースが始まったり鬼パワーの制裁が炸裂したりする。

鬼であることは頑なに否定しつつも、鬼じゃないかと怪しまれたら力技で隠蔽しようとする事も。

何かしら食っているイメージが強いので幽々子と同じ腹ペコ枠が定番。
髪の色も同じくピンクである。

多数のペットを飼っている事から動物好きキャラも定着している。
ケモノ勢や裁きを食らったキャラに骨抜きにされる事も多い。

薄い本などでは仙人という設定と東方では非常に珍しい公式巨乳設定故か、房中術に長けたキャラとして描かれる事も多く、いつからか付けられたあだ名がエロ仙人。
また、髪の色から淫乱ピンクなどと呼ばれる事も。
元々は幽々子に対して使われていたが、現在なら東方で淫ピと呼ばれると8割方この人を指す。あちらの(ピンク繋がりで)暴食のイメージがより固まったともいえる
おねショタ、村人レイプ、エッチな修行とそっちの方面で大活躍している。

もはやエロ方面では殿堂入りレベルの扱いを受けている。
ギャグなどでもそれをネタにされやすいが、そういったイメージを好まない人もいるので使う場所に注意。

2011年に行われた第八回東方キャラ人気投票では、原作の連載から間もなかった為初登場62位と低スタートを切ったものの、
翌年の第9回人気投票では長期連載効果やMMDモデルなどの登場により、26位と大躍進を遂げた。




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最終更新:2024年01月27日 17:09