強奪忍者パワー/三神将最期の日/傷だらけ大逆転(忍者戦隊カクレンジャー)

登録日:2012/03/03(土) 11:08:36
更新日:2021/02/15 Mon 09:25:55
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痛みも、恐怖も感じなかった。
ただ……お前達の事を思い続け、俺は走った。

-44話予告より 
BGM『星よ、にじむな!』

「強奪忍者パワー」「三神将最期の日」「傷だらけ大逆転」とは、『忍者戦隊カクレンジャー』の42〜44話のエピソードを指す。

スーパー戦隊シリーズの中では珍しい長編エピソード。大魔王の分身である妖怪ダラダラとの戦いが3話も費やして描かれ、いくら攻撃しても捕らえられた味方だけが傷付くというダラダラのチート能力に加え、サスケ以外が捕らえられ抵抗不能になる絶望的な展開で視聴者に強烈な印象を残した。

ようやく妖怪軍団の基地にカクレンジャーが潜入する回でもある。


◆ストーリー

◇42話「強奪忍者パワー」



我が分身ダラダラ…遂に待ちに待った日が来た!

カクレンジャーと無敵将軍、隠大将軍、ツバサマルの三神将を一気に倒す日が!!


妖怪大魔王は1200歳の誕生日を迎え、分身妖怪を生み出す能力を手に入れた。
大魔王は手始めに、産まれた妖怪ダラダラをニンジャマンにけしかけようと企む。

大魔王は花のくノ一組を使ってニンジャマンをおびき寄せ、待ちかまえていたダラダラを難なく取り憑かせた。

普通ならここはどうにか粘る場面だが、今回はそうはいかなかった。
ダラダラは一度取り憑いたら絶対に引き離せないのだ。

なんとか振りほどこうとするニンジャマンだったが、ダラダラはまったく離れない。
巨大化して振りほどこうとすると、離れるどころかダラダラまで巨大化してしまった。

どうあがいても離れないダラダラはニンジャマンの力を吸い取り続け、力尽きたニンジャマンはそのままダラダラに連れ去られてしまった。
力を奪われたニンジャマンはもはやただの人間(見た目や能力が人間じゃないと突っ込んではいけない)
巨大化はおろか縛られた鎖をちぎることすらできず、大魔王の人質になってしまった。

その後、作戦の第二段階として三神将を誘き出すべく巨大化したダラダラが街に出現*1
街を破壊するダラダラに隠大将軍で応戦するカクレンジャーだったが、そこに待っていたのは衝撃的な展開だった。

ダラダラはニンジャマン(サムライマン)の必殺技、「激怒ボンバー」で攻撃してきた。

ダラダラは力を奪った相手(この場合はニンジャマン)の技を使えるのだ。


更にそれだけでは済まなかった。
隠大将軍がダラダラを攻撃した瞬間、攻撃されてもいないのにダメージを受けるニンジャマンの姿があった。

ダラダラの能力は力を奪うだけでなく、力を奪った相手に自らが受けたダメージを肩代わりさせるというチート能力の持ち主だったのだ。

ダラダラを攻撃すればニンジャマンを傷つけてしまうと言う事実を見せつけられ、カクレンジャーはダラダラに手を出せなくなる。
隠大将軍の危機に無敵将軍とツバサマルも駆けつけるが、やはりニンジャマンを傷つけずに戦う方法は見つけられなかった。
強敵を目の前にしながら全く攻撃出来ない絶望感。
三神将は一方的な攻撃を受けて倒れこんでしまう。

カクレンジャーは過去最大の窮地に立たされていた。


◇43話「三神将最期の日」

ダラダラは三神将のパワーも吸い取ろうと襲いかかるが、三神将は形成不利と見てカクレンジャーと共に風雲幻城へ撤退した。
風雲幻城の中にいたままでは何も出来ないが、大魔王も近付くことはできない。
ダラダラによって破壊されていく街の様子を見て焦るカクレンジャーを宥めた三神将は、大魔王はすぐに撤退するだろうと告げ、その言葉の通り大魔王はダラダラと共に姿を消した。


無敵将軍「大魔王は知っているのだ。今度我々が出ていけば、ニンジャマンの命を犠牲にしてでも、あの妖怪を倒すことをな」

セイカイ「本気かよ三神将…? 妖怪を倒すためならニンジャマンが死んでもいいって、本気で…!」

無敵将軍「地球を救えるのは、我々三神将と、お前たちカクレンジャーしか居ないのだ! そのためなら…我々も、お前たちも、命を投げ出す覚悟はできているはずだ! ニンジャマンも、そう思っているはずだ!」

けど!…けどニンジャマンは俺たちの仲間だろ…? むざむざ見殺しにはできねぇ!


サスケの言葉を受け、無敵将軍はカクレンジャーに対し、大魔王の軍師・白面郎に協力を求めてニンジャマンを救出するよう提案する。
鶴姫の父である白面郎こと義輝は、大魔王を倒すために軍師となって妖怪軍団に潜入していたのだ。

さっそくカクレンジャーは2匹の犬を連れた妖怪少年ブンを通じ、白面郎に接触を試みる。
すると白面郎は周囲の目を警戒しつつも、接触に応じる気配を見せた。

しかし、事はそう上手くは行かなかった。

大魔王は白面郎の策どころか潜入の目的さえも最初から見破っており、カクレンジャーと白面郎が接触するその場にくノ一組、ダラダラを連れて身を潜めていたのだ。
大魔王らはカクレンジャーと白面郎が出揃ったところで悠々と姿を現し、頼みの白面郎をどこかへ飛ばしてしまった。
カクレンジャーもその場に仕掛けられていた結界で変身を封じられてしまう。
仕方なく忍び装束姿で戦うも変身せずに勝てるはずがなく、鶴姫・サイゾウ・セイカイ・ジライヤは捕らえられてしまった。

さらに、あがけばあがくほど味方が減る苦況に追い討ちをかけるように、 囚われの鶴姫たちの力を取り込んだダラダラが街で暴れ出した。

その姿は、顔には阿修羅像のようにホワイト・ブルー・イエロー・ブラックのマスクが張り付き、体には力を奪った5人のシンボルマークが刻まれた、見るも悍ましいものになっていた。

人質がいることは分かっているものの、街を守るためにやむなく出撃する三神将。
しかし、上位の存在に昇華したとはいえ元は人間である三神将は、ダラダラへの攻撃に躊躇を見せる。


鶴姫「三神将、ダラダラを倒して! あたしたちはどうなってもいいから!」

セイカイ「そうだ…やれ…! やってくれぇぇぇっ!」

サイゾウ「言ったじゃないか…! 人々を救うためなら、そのぐらいの覚悟はできているはずだって!」

ジライヤ「やってくれ三神将!」

ニンジャマン「師匠!」

三神将の迷いを感じ取り、鶴姫たちが口々に叫ぶ。

その頃、海に転落したことで運良く捕まらなかったサスケは、ボロボロになりながら、必死に大魔王の追手から逃げるのだった。


◇44話「傷だらけ大逆転」

三神将はやむなくダラダラを攻撃。
カクレンジャーがダメージを受けることは分かっていたが、捕まった五人の意志を汲み、街の人々を守ろうと応戦したのだ。

無敵将軍「許してくれカクレンジャー! 人々を救うには、こうするしかないのだ…!」

一方、花のくノ一組に追い詰められたサスケは、突如として現れた謎の忍者コンビに間一髪のところを救われていた。
妖怪少年ブンと一緒にいたはずの2匹の犬が突如変身して、サスケを救ったのだった。

2人の忍者の正体は太郎と次郎。
義輝の家来の遺児であり鶴姫の兄代わりであった彼らは10年前、封印の扉によって多くの妖怪が力を失った世の裏側で大魔王が虎視眈々と復活のために暗躍していることを察知し、義輝と共に大魔王の宮殿に忍び込んだ。しかし潜入を大魔王に気付かれ、呪いを掛けられ犬の姿に変えられていたのだ。
義輝が大魔王の軍門に下る形で大魔王の弱点を探っていたのもこのためである。

呪いは「二度人間の姿に戻れば死ぬ」と言うもので、一度だけなら短い間のみ無条件で人間の姿に戻ることができたのだ。
彼らはそのたった一度のチャンスを利用し、義輝が暴いたダラダラの秘密をサスケに託すべく、サスケを救いに現れたのだった。

太郎と次郎から大魔王の居城の場所とダラダラの弱点を教わったサスケは、たった1人で大魔王のもとに乗り込むという危険な賭けに出る。
行く手を阻むダラダラと花のくノ一組を片っ端から切り伏せて突撃し、屋敷の最奥部でとうとう大魔王を発見。


どこだァァ! どこにいる大魔王ォォー!!

ぬうッ!? サスケ……!!

やい大魔王……! 覚悟しやがれ!

小癪なァ!!

妖術でサスケを攻撃する大魔王だが、サスケはこれを真っ向から突破して渾身の一撃を叩き込む。
恐るべき気迫に圧倒された大魔王はその一撃をまともに受けてしまい、さらに二の太刀、とどめの三の太刀をも受けて怯む。
そのダメージは分身であるダラダラに逆流し、傷ついたダラダラは奪った忍者パワーを制御できず解放してしまった。

外からのダメージは全て力を奪った相手に押し付けられるダラダラだったが、本体である大魔王が受けたダメージは共有してしまうため、そちらについては全くの無防備だったのである。

力を取り戻したカクレンジャーをサスケが解放し、ニンジャマンも自力で拘束を破り脱出する。


大魔王……! よくも今まで俺たちを痛め付けてくれたな!

今度はこっちが暴れる番だぜ!

覚悟しろ!

みんな! いくわよ!

カクレンジャー


スーパー変化!! ドロンチェンジャー!!

人に隠れて悪を斬る! カクレンジャー、見参!!

成敗!!

ニンジャニンジャー

揃い踏みしたカクレンジャー6人は、迎撃に現れた花のくノ一組と激突。
「シークレット カクレンジャー」をバックに猛反撃をかけ、カクレマル・雷光波でくノ一組を全員撃退、大魔王にも痛撃を与える。
この事態に怒り狂った大魔王は屋敷を破壊して自ら巨大化し、ダラダラと共にカクレンジャーに襲い掛かる。


おのれ青二才共が! 捻り潰してくれるわ!!

青二才だとォ!? こっちこそ、貴様を捻り潰してやるぜェ!!

恒例のやり取りと共にニンジャマンも巨大化し、サムライマンに変形して参戦。カクレンジャーも隠大将軍に乗り込み、大魔王とダラダラを迎え撃つ。
妖術で先制攻撃をかける大魔王だが、目の前の三体に気を取られた隙をツバサマルに突かれ、空からの奇襲を受ける。
ダラダラが襲い掛かるが、サムライマンは薙刀を振り回して圧倒、さらに吹き飛んだところで待ち構えていた無敵将軍が必殺の火炎将軍剣を叩き込む。トドメにサムライ激怒ボンバーが直撃し、ダラダラは成すすべなく爆発四散。

特異な能力でカクレンジャーと三神将を苦しめたダラダラだったが、ダメージを受け流す先がなくなればただの妖怪。
そうなればもはや、三神将の敵ではなかったのである。

分身を倒され怒る大魔王だが、勝機と見た三神将とカクレンジャーは立て続けの猛攻に出る。
ツバサマルを呼び寄せ超忍者合体したスーパー無敵将軍が無敵キャノン一斉射撃を叩き込み、即座に分離したツバサマルは今度は隠大将軍と翼合体。
スーパー隠大将軍の鉄拳・フライングフィニッシュが炸裂し、ついに大魔王も確実なダメージを受けた。

これ以上の戦闘続行は不利と見た大魔王は、捨て台詞を残して撤退。*2
空を覆っていた暗雲は晴れ、人々を苦しめていた毒もダラダラの消滅と共に消えて行った。カクレンジャーは勝ったのである。



本拠地に戻った大魔王は、「お前にはまだ利用価値がある」として、案の定裏切り者だった白面郎を石化。
そして、妖怪軍団真の居城である「ガイコツ城」を浮上させた。


待っていろカクレンジャー……私は必ずや貴様らを倒し、この地上に妖怪王国を造って見せるぞ……フフフフ……フハハハハハハ……!


妖怪ダラダラ


ダラダラァ〜!


CV:千田義正

3話に渡ってカクレンジャーを苦しめ続けた本作の敵。
1200歳の誕生日を迎えた妖怪大魔王が体内から生み出した大魔王の分身妖怪。
外見は全身が青黒いヘドロのようなゲル状物質で出来たグロテスクな見た目の軟体生物。
自在に大きさが変わる両腕と全身から分泌される猛毒のヘドロ、身体から放つ青い破壊光線を武器とする。
固有能力は他者の力を取り込んで我が物とすること。
更にダラダラが能力を取り込まれてしまうと、ダラダラが受けたダメージを能力を奪われた被害者に肩代わりさせ自身へのダメージをゼロにできる悪辣極まりない性質を持つ。
そのため一度能力を奪ってしまえば最後、能力を奪われた者を殺さない限りダラダラにダメージが与えられなくなる。
ペースに乗れば際限なく強くなる上に仲間への情が深ければ深いほど攻撃出来なくなっていき、ダラダラに対する抵抗策が失われていく。
この特性もあり、一時はカクレンジャーだけでなく三神将すら完封した怪物である。

唯一の弱点は大魔王の分身であるが故に実は大魔王ともリンクしており、大魔王にダメージを与えればダラダラもダメージを受けること。
そして大魔王へのダメージが同時に奪われた力を犠牲者に還元するトリガーにもなっていた。

原典となるモチーフがいないカクレンジャーオリジナル妖怪。
虎っぽい衣装やチェッカー風の模様などで大魔王っぽさを再現したらしい。


余談

未来戦隊タイムレンジャー』第51話「スーパー戦隊大集合」でタイムレンジャーが5機のタイムジェットおよびタイムジェットγをタイムマシン代わりにカクレンジャーの世界を来訪した際やOVA『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』ではEDでカクレンジャーのことを紹介した際に44話での妖怪軍団基地での変身シーン、巨大戦でのスーパー隠大将軍、無敵将軍、サムライマンが並び立つシーンが使われている。




大魔王に一太刀浴びせた方の追記・修正をお願いします。

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最終更新:2021年02月15日 09:25

*1 この時、ダラダラの外見にニンジャマンっぽい要素が加わる

*2 この時点ではまだ他の妖怪が多く残っているため、倒されて憎しみの破片となったとしても効果が薄い。