投擲銃(AC)

登録日:2014/06/04 (水曜日) 23:24:45
更新日:2025/01/25 Sat 17:20:52
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アーマード・コア3は一つの分岐点である。

例えば、EO(イクシード・オービット)搭載コアの登場。独立して敵をロックし攻撃するこの機構は、新しい時代を感じさせるものだった。

例えば、右腕実体ブレードの登場。「右手には銃火器」「ブレードはエネルギー兵器」という今までの概念を打ち破る存在となった。
…もっとも、その正体はただの杭打ち機だったが。 
入力から発動までのタイムラグ、どこかに忘れた軌道修正機能などとても常人の手に負える代物では無いが、上手く当てられれば致命傷となりうる威力……

色々な意味でプレイヤーを驚愕させ、一部の変態を喜ばせたそれらは、後々にも引き継がれる事になる。


そんな中、左腕に装備する射撃武器がひっそりと産声をあげていた。

アーマード・コアシリーズ、射撃黄金時代の幕開けを告げた武器。それが…



\ボンッ/


\ズドーン/

投擲銃(AC)とは、アーマード・コアシリーズに出てくる武器種の一つである。初登場したのは前述の通りアーマード・コア3。

地球火星を経、地下世界にて漸く登場した左腕にも装備できる最初の射撃武器である。



【特徴】

 弾が真っ直ぐ飛ばず、山形の放物線を描いて落ちる。つまり、ややこしいが現実世界に置き換えるとむしろこちらの方がグレネードランチャーに近いという武器。
まともな銃を願っていたプレイヤーが面食らった要因である。
 まぁこの銃を初めて作ったのがキサラギだから仕方ない。
 やたら気持ち良い破裂音と共に放たれる弾は、着弾と同時に気持ち良い音と共に炸裂する。真っ直ぐ飛ばないグレネードと考えても間違いは無い。
 自分も相手も三次元で動き回るAC戦では愛を持って使ってみよう。火力自体は充分にあるので、命中の問題さえクリアできれば優秀な武器となる。ただし右と肩のものは除く。



【歴史】


AC3


 投擲銃誕生。左腕武器初の銃器を嬉々として使用したレイヴンを仰天させた。
 安心と信頼のキサラギ製…と思いきや、比較的安価な本体価格に、威力・装弾数の割に異様なまでに軽い重量と、総じて高バランスでまとまっている良武器であり、ミッション・アリーナ・対戦の各場面でかなり役立つ。
 当時の仕様として左腕武器のロックオンは完全に右腕武器(肩武器)依存だったため、本来ロックオン不可というカテゴリとしての欠点をほぼ帳消しにしていたのも強み。
 難点はべらぼうに高い弾薬費で、武器自体の性能は良好だったものの、ミッションに持ち出す場合には赤字覚悟という代物だった。
 着弾すると爆発するスタンダードな単発投擲銃と、隠しパーツとして途中で弾が分裂する拡散投擲銃の二種類が登場した。
前者はキサラギの本気、後者はいつものキサラギだった。

 …そんな中、あのクレストがこっそり投擲銃を武器腕化していた。
 ノーロック、ロケット等で表示されるガイド無し、そもそもの特性として真っ直ぐ飛ばないなど、クレストの狂気を感じさせる一品。

(*´神`)両腕両肩に爆風が出る武器を装備出来るぞ!


AC3SL


 前作で好評だった為かラインナップが充実した。従来のものに加え、威力と反動を強めた強化型、弾子の増えた強化拡散型、当てたら燃える発火型が二種類追加。
 更に右腕用に二種類と肩用の投擲砲が登場したのだが…。
 例によってサイト無しロック無しガイド無しの常人お断り仕様。キサラギはやっぱりキサラギだった。誰だ右腕にも欲しいくらいとか言った奴

 今作からライフルを始めとした「普通の」射撃武器が左腕に大量に舞い込み、いわゆるWトリガー黄金時代の幕開けとなるのだが、結果として投擲銃の相対的価値は下がってしまった。
 投擲銃の性能自体は3時代とあまり変わらなかったが、もっと扱いやすいものが他にゴロゴロあるためわざわざ選ぶ必要がなくなってしまった。
 ゲームスピードの高速化も趣味武器化に拍車をかけることに……。

 ただ、重量に対する火力の異様な効率の良さはラインナップの揃ったSLでも健在であり、どうしてもその強みがほしい場面で持ち出されるくらいの出番はまだ残されていた。

( ´神`)投擲銃?左腕武器はグレライだよ諸君。

 ここから暫く、投擲銃は表舞台から消えてしまう。

N系


 出ない。
 開発部が飼育係にでも任命されてしまったのだろうか。
 出たところで左腕武器の仕様変更の影響をもろに受けて産廃待ったなしとか言わない。


4系


 やっぱり出ない。
 もっとも空中戦が主な上にこれまでとはスピードが段違いのネクスト戦に出て来たとしてどうするんだという話である。

(*´神`)時代はグレネードだ!


V系


投 擲 銃 大 復 活 !

 10年ぶりにしてまさかの復活。現実のハウザーに雰囲気くらいは近づいたか。
 厳密には復活した訳ではないが、ヒートハウザー及びハウザーと呼ばれる武装が新登場した。
 『爆発する弾頭』を一度に数発発射する武装で、『ロックが出来ず』、『放物線状の弾道を描く』という性質は投擲銃のそれに準じる。
 ロック不能という点から非常に扱い辛く、やはり使いこなすには熟練が必要。初心者ではまともに敵に当たらず「何だこの産廃!」となるだろう。
 特にハウザー装備タンク、通称"ハウタン"はその操縦難度から初心者がしてはいけないアセンの一つとされている。

 ヒートハウザーは軽量なCE属性武器。手持ち武装としてはかなり高火力な部類である。
 至近距離であればCE属性のショットガンの様に使う事ができ、中~軽量機の対中量級武装として用いられる。
 Vの初期ではその高い連射能力を買われ、オンラインのチーム戦にて試合開始と同時に互いの防衛対象であるヘリ目がけて突撃、
 ハウザーを連射して破壊するという戦法が横行した事で、アップデートにより連射力は大きく落とされてしまった。
 このため、V後期以降は至近距離での張り付きか、一撃離脱向けの武装となった。
 防衛対象であるヘリが無くなったVDでは連射力が幾らか戻されており、Vの初期に近い使い勝手を誇る。

 ハウザーはタンク専用と言わしめるほどの大重量と圧倒的な破壊力を特徴とする。砲兵は戦場の(´神`)である。
 ヒートハウザーがCE属性なのに対してこちらはKE属性。
 シールドを構えていようが平然と貫通する爆風、直撃したら即撃墜も有り得る威力、そして発射してポトリと落ちるあのころと同じ軌道と弾速。
 熟練者が扱えばゲームスピードの低下と併せて、かつて以上に猛威を振るう事になる。

 重量機に対して無類の強さを誇るが、軽量機には滅法弱い……即ちガチタン専用にしてガチタンキラーとなったのである。

(*´神`)時代はハウタンだ!

{(#´神`)……グレネード無き今はそれで満足するしか無い……





因みに投擲銃というのはフロムの造語であり、英訳した「howitzer」を和訳すると「榴弾砲」となる。
左腕用の「銃」として売り出したいが為に言葉まで造ったのかは各自フロム脳で補完しておくように。






実は投擲銃と同時期に火炎放射器も左腕用が出ているけどあまり話題にならない。かわいそうなKWG-FTL450……
ちなみにこいつもキサラギ製。こいつらの登場が左銃器繁栄の切っ掛けになったことを考えると、キサラギの功績は結構なもの。






追記・修正は投擲銃オンリーのタンクを組んでチャージングで途中帰還してからお願いします。


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最終更新:2025年01月25日 17:20