ブルーバック(絶滅動物)

登録日: 2011/10/31(月) 21:56:59
更新日:2022/07/31 Sun 09:55:23
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  • 名称
ブルーバック
  • 分類
哺乳綱鯨偶蹄目ウシ科ブルーバック亜科
  • 学名
Hippotragus leucophaeus
(仮名転写:ヒッポトラグス・レウコパエウス)

ブルーバックとは南部アフリカに生息していたウシ科の哺乳類。
名前はオランダ語で「青いシカ」という意味だが、生物学的にはシカよりウシに近い。体長は約2mほどで、イネ科の植物を食べていた大人しい動物であったようだ。


〇絶滅までの経緯

1600年代、オランダ人達は新たな開拓地を求め現在の南アフリカ近辺に植民を開始していた。
その範囲がちょうどブルーバックの生息地と重なっていたことが、ブルーバックの絶滅の遠因となった。

ブルーバックは元々生息数が少なく、半径20km圏内という狭い場所にしか生活の場を持っていなかった上に、大規模な群れではなく5~6頭程度の小さな集団で生活していた。
そこに、人間という新たな天敵がやってきてしまったのである。

数の少なさに加えて名前の由来ともなった青く美しい毛皮立派な角はたちまちハンティングの良い目玉となり、開拓者達はこぞってブルーバックを狩り始めた。
当然この時代に「生物多様性」「環境保護」なんてあるはずもなく、ブルーバックは僅か200年後の1800年に絶滅(1799年という説もある)。
日本で言うなら江戸時代中期、アメリカは独立したて、フランスは革命が起こってすぐ後の頃である。


〇絶滅後のブルーバック

開拓者達が狩りに狩りまくった割にはデータが殆ど残されておらず、剥製も世界に僅か4体しか残されていない
そのうち一体は、シーボルトと共に日本にやって来た経験もあるシュレーゲル博士がオークションで入手したという逸話がある。
一説によるとアフリカ各地に動物保護区や自然公園が多数作られたきっかけの一つが、本種の絶滅だったらしい。

どうやら人類は経験しなければ行動を起こさないようだ・・・


〇その他

  • ブルーバックの毛皮は野生の動物にしては珍しく、雨が降ると色落ちしてしまうタイプだったらしい。

  • ブルーバックそのものは絶滅してしまったが、近縁種はアダックスやインパラ、ヌーやオリックスなど比較的ありふれた動物が多い。

  • Zoo Tycoon 2の海外版拡張パックでは化石を掘り、復元するか1000$で買い付ける事でブルーバックを育てる事が可能。
    絶滅動物としては珍しく、手頃に入手出来る。

  • 「ブルーバック」だけで検索するとTVや映画の特殊効果パソコンのエラーメッセージ画面等が結果として検出される為、
    動物のブルーバックを探す場合は「ブルーバック ウシ科」や「ブルーバック 絶滅動物」で検索すると良い。

  • 自然界で「ブルーバック」の愛称を持つ魚として、ニジマスが挙げられる(正確にはブルーバックレインボーと呼ばれる)。
    「ブルーバック捕まえに行くか」という会話をしている人がいたら、その人はニジマスを釣りに行くだけで決して南アフリカに行くわけではない。



追記・修正は青い毛皮に興味を持った人がよろしくお願いします。

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最終更新:2022年07月31日 09:55