登録日:2014/09/30 Tue 08:53:44
更新日:2025/02/14 Fri 13:35:57
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三度の飯より戦いが好きな、戦いだけが生きがいの人を指す。バトル物の作品なら1人くらいはいる。
概要
彼らの目的は総じて「戦うこと」。スリルを味わったり快楽を得たり戦いでしか生を感じられなかったり…各キャラの思想にもよるが、共通しているのは戦いがもはやライフワークのひとつと化していることである。
場合により違いはあれど「戦い=命を危険に晒すこと」であり、生物は無用な争いを本能的に避ける。
故に生物として矛盾した嗜好と言える。彼らが戦闘"狂"と呼ばれるのもそのあたりが原因だろう。
特に強敵との戦いを望むことが多く、敵として現れた場合実力者であることが多い。
強敵との戦いを望む一方、弱者には興味が無いため、作品内では強敵同士での衝突へ発展しやすく、彼らの戦いは作中の名勝負を生む。
また弱者に興味が無い性質から主人公の成長のきっかけにもなる存在である。例を挙げると
「つまんねぇ…弱者に用はない」
↓
主人公覚醒
↓
「はははっ、楽しませてくれるじゃねぇか!」
といった感じである。また、「今後の成長が楽しみだ」という理由で追い詰めた主人公を見逃すこともある。
狂人という印象が強いが、戦いに関して何らかのこだわりや美学を持っていることが多く、時に考えさせられる台詞を言うこともある(本当に狂った奴も一部いるが)。
無論、戦闘狂と言っても人の子なのでたとえ性に合わない戦いであっても仲間達への義理を通し、あるいは許し難い外道への義憤からその力を振るう者もいる。
これら以外に、ただ自分より強い者に出会ったことがない、所謂「井の中の蛙」のような者もいる。
負けたことがないため戦いに恐怖を感じておらず、大抵それなりに強いが、負けたり負けそうになると途端にヘタレ化することも少なくないため、戦闘狂と呼ぶべきか議論を呼ぶことがある。
組織における戦闘狂
戦闘狂キャラが組織に属する場合、周囲から煙たがられることが多い。「強敵との戦い」が最優先故に組織の目的から外れた行動を起こすためである。
こうしたキャラは総じて荒々しい性格の者が多いため、説得しようにも耳を貸さないことが殆ど。
更にこじらせた奴だと、より強い者と戦いたいという理由で組織を裏切って敵に寝返ったりすることもある。
これによって仲間側に加わることもあるのだが、それでも戦いを優先して目的外の行動をとるため、敵味方問わず御し難い存在として扱われる。
組織にいる場合、頭脳面がお粗末でもその実力からそれなりの地位に入ってたりするため、「なんでこんな奴が重要なポストを任されているんだ?」というツッコミが入ることもある。
また、一緒に組んでいる相棒キャラがいた場合、その相棒は戦闘狂に振り回される苦労人であることもしばしば。
しかしうっかり、
相方も戦闘狂だった場合…お察し。
殺人狂との差異
よく「戦闘狂」と「殺人狂」との違いが議論される。大まかな違いは「戦闘が好き」か「殺人が好き」かの違いである。
前述の「弱者を見逃す」行為も、殺しが好きな人物ならまず行わないとされ戦闘狂に分類される。
ただし、一般に戦闘狂と言われてるキャラでも
「戦って殺してなんぼだろ!」
「弱者に用はない…死ね」
と、殺しに対して何の躊躇いもない奴も結構いるため、この辺の線引きはどうしても曖昧になりやすい。
そもそも戦闘狂の多くは修羅場をくぐり抜けて生きているため、真っ向から殺しを嫌う者はそういない。
また、前述の弱者を逃がす行為も「武人」として捉えられたりもする。
このように、戦闘狂は別ジャンルとの明確な線引きが難しく、結局のところ本人の思想と作中での描かれ方によって分類されるものである。
戦闘狂のバトルスタイル
そんな戦いを愛する彼らだが、意外にも戦闘においては守備的な戦い方をすることが多いし、
超能力が登場する作品であれば、攻撃だけでなく防御に活用できる能力を持つ傾向にある。
なぜなら、彼らは戦いたいのであって死にたいわけではない。
だから「勝っても負けても、また次の戦いができる」ような戦い方をするのである。
また、相手との全力を通した死闘を望むため、一撃必殺でアッサリ相手を仕留めてしまっては「戦い」にならない。
その点でも、まずは防御的な立ち回りで相手の全力を出させ、最終的に叩き潰す様な流れを好みやすい。
正反対の印象を受けるかもしれないが「相手を全力で戦えるようにし、かつ長く何度も戦うため」に回復能力を極めるタイプの戦闘狂もいる。
味方としての戦闘狂
主人公の前に強大な壁として立ちはだかることになる彼らだが、一方で「味方として共に戦う」ことにもなりやすかったりする。
大抵、主人公は何らかの「強大な敵」と戦うことになるわけだが、それこそがまさに戦闘狂が戦いたい相手である。
そのため、共に立ち向かう、という構図になることが多く、利害が一致すれば協力して戦うことも、もちろんありえる。
敵として戦えば恐ろしい彼らも味方になるや一転、とても頼もしくなる。
余計な弱者には手を出さず、強敵に怯むことも、懐柔されて裏切ることもなく、戦うこと自体が目的なため、倒した後の報酬や戦利品の分配で揉めることも避けられる。
そして何より、かつて主人公を苦しめた、あるいは敗北させた存在と共に戦う展開は、読者の期待感も熱くするものがある。
散り際
上述した事柄から比較すると、戦闘狂が他ジャンルと差別化される「戦闘狂」たるポイントはその「敗北時の有り様」ではないかと思われる。
戦うために戦い、戦う事を至上とするのなら、自分より強い者と戦う事は彼にとって最高の時間であり、その結末も負けを含めて喜ぶはず。
全力の戦いの結果の負けにブー垂れるのは戦闘狂ではなく、殺人狂ないしただの嗜虐者であろう。
参考
追記修正よろしくお願いします。
- よくTOD2のバルバトスが戦闘狂扱いされるけど、幼いカイル人質に取ってスタンを一方的に殺したり単に自分が勝つのが好きなタイプで戦闘狂ではない。D2なら強者を求めるマグナディウエスの方が戦闘狂キャラ。 -- 名無しさん (2016-08-10 21:57:25)
- ほぼ間違いなく戦闘シーンで高らかに笑う -- 名無しさん (2016-08-10 22:19:09)
- ガッツよりゾッドがあてはまるかな -- 名無しさん (2016-11-08 12:39:33)
- ゴステロはどっちだろ?俺はいじめと人殺しが大好きなんでな!みたいなこと言ってたから殺人狂? -- 名無しさん (2016-11-08 15:46:57)
- 『ヒーロー達の壁』でなおかつ『パワーアップで打倒』を簡潔に表現しやすいからか、特撮でこの手の敵幹部は最初に脱落しやすい印象 -- 名無しさん (2016-11-08 16:24:10)
- 寄生獣の後藤は戦闘狂だけど知的な一面もあって中々良かった -- 名無しさん (2017-03-04 19:44:12)
- 個人的に負けた時に笑うことができる奴が好き。そういう意味ではフリウォのアーベルはかなりいい感じだと思う。 -- 名無しさん (2018-01-09 19:51:49)
- 自分のいた場所が特殊だっただけかもしれないが武術に身を置いた人間は基本的にこれにあたる気がする。 -- 名無しさん (2018-01-09 21:37:33)
- 雑魚専を美化すれば戦闘狂 -- 名無しさん (2019-03-20 20:35:03)
- 武道やってるが、戦闘狂な人々は沢山居る -- 名無しさん (2021-05-03 13:38:48)
- ↑ミス 現実の戦闘狂の人は大体M(経験談 それに戦うなら強い人と戦ってボコされたいって人もいたりする -- 名無しさん (2021-05-03 13:41:46)
- ドリフターズの豊久みたいな覚悟ガンギマリバーサーカーすこ。あそこまで吹っ切れてるともはや清々しいさすら感じる。 -- 名無しさん (2021-05-03 13:53:33)
- バッカーノのラッドも、殺人狂と紹介されていて自分でも殺人鬼と名乗っていたが、どっちかというと戦闘狂って感じだったな。それも明らかに自分より格上のクレア相手でも、死生観が気に入らねぇって理由で何度ボコされても喰らいついていったりしたし -- 名無しさん (2021-05-03 14:03:39)
- 戦闘狂が組織にいる場合、大抵のケースで一番強いボスと闘わないのは何故と思ってしまう。その点、ニーズヘグ=サンは理由に納得がいって良かった。 -- 名無しさん (2021-05-03 14:52:45)
- 戦闘狂気取りの活動家に「アンタのそれはただの攻撃狂だ」と突っ込むと発狂する。フェミニストとか。 -- 名無しさん (2021-05-03 15:26:42)
- あらゆる生命を滅ぼした後は自分の分身と殺し合おうとするウルトラトンチキな戦闘狂のバフラバーン好き -- 名無しさん (2021-08-12 22:34:51)
- ポケモンに戦闘狂的なやべーやつが出るとは… -- 名無しさん (2022-11-21 20:17:00)
- コメント欄に出てくるヒラコー作品率よ -- 名無しさん (2022-12-23 20:13:09)
- ワンパンマンのボロスは上のほうで言われている「本気で戦える相手を探していたらけた違いに強すぎる相手と出会ってしまった」というパターンだな。「お前は強すぎた」はどのような気持ちで言った言葉なのだろう。 -- 名無しさん (2023-03-06 20:51:48)
- 「わしゃあ核爆発見たかったんじゃあ!」という言葉にすべてが凝縮されている究極の殺人狂にして戦闘狂、極道兵器・岩鬼将造 -- 名無しさん (2023-03-06 21:16:49)
- 「そうか!君は頭が悪くて他にとりえがないから闘うことでしか自尊心を満たすことができないんだね かわいそ…」 -- 名無しさん (2024-03-01 15:36:01)
- 戦闘狂でも「仕事は仕事」とある程度割り切れるロクゼロのファーブニルは貴重な気がする。…え?ゼロと戦うのに夢中でエルピス逃がしたろって? -- 名無しさん (2024-03-01 17:24:13)
- ログ化を提案します -- 名無しさん (2024-03-21 13:43:34)
- FF14のゼノスも世界規模の騒動をいくつも起こしてるけど、その行動原理はただ友(プレイヤー)との熱い戦いという戦闘狂。 -- 名無しさん (2024-03-30 22:22:10)
- ログ化しました。 -- (名無しさん) 2024-04-12 10:33:14
- プレイヤーの指南役として登場→敵対(スパイで最初から敵も可)→強くなったプレイヤーと戦えて満足して退場ってのが美しい。師匠キャラと被るかね。 -- (名無しさん) 2024-04-12 13:26:00
- よく見ると「程々に楽しめそうな相手」にばかり執着して圧倒的格上には喧嘩を売らないタイプが割と多い。HxHのヒソカは最近になって「戦闘狂ではなく性癖かあ。じゃあしょうがないね」になった -- (名無しさん) 2025-01-09 22:00:59
- 「はっちぽっちぱんち」の主人公こそまさに戦闘狂だろうな。ナイフ振りかざした暴漢を前にしても「正当防衛になるからこの人は殴っていい」というだけで殴りかかろうとする狂人だ。しかも女子高生の戦闘狂 -- (名無しさん) 2025-01-09 23:06:32
- ↑2 そりゃ大抵の戦闘狂の望みはあくまで「良い勝負がしたい」だからな。逆に圧倒的格下を無視したり見逃したりするのと理屈は一緒よ。 -- (名無しさん) 2025-02-14 15:43:03
- フレイザードの逆バージョン。 -- (名無しさん) 2025-04-12 23:13:55
最終更新:2025年02月14日 13:35