シュラ(アカメが斬る!)

登録日:2016/02/18 (木) 01:10:10
更新日:2023/12/26 Tue 23:11:18
所要時間:約 7 分で読めます






次は何をして遊ぼうかなァ






シュラとはアカメが斬る!の登場人物。
アニメ版CV:木村良平
その人道的なキャラのおかげで読者から親しみと敬意をこめて「シュラさん」と呼ばれている。

帝国大臣オネストの息子であり、額に十文字の傷を負った褐色のナイスガイ。
父親の命で世界各国を旅しながら優秀な人材をスカウトしていた。
同時に各国に散らばった帝具も回収してくるという優秀さを披露しており、文官の適正もあるといえよう。
事実、大臣もその将来の有望性に期待をかけている。

いずれ父親の跡を継ぐという大望を抱いており、若くして上昇志向が溢れた飄々とした性格。
しかしそれは父親を侮蔑しているからなどではなく、父親に対する敬意は本物。
現に父親を侮辱した女性には温厚なシュラといえども怒りの鉄拳をくらわした。実に親思いな息子なのだ、これには大臣もニッコリ。


◆輝かしい軌跡

初登場の頃はフードを深々とかぶっており、Dr.スタイリッシュの残した研究材料を解き放ち、イェーガーズの面々の実力を探る動きをみせていた。
この時セリューの実力を見抜き即座に自分が集めた戦力との差を理解するなどその観察力の高さが分かる。
しかし良く考えてほしい…Dr.スタイリッシュの研究材料の場所を把握していたことからシュラは彼と友人関係だった。
あの変態特殊な嗜好の彼と友人関係を築ける辺り、彼のコミュニケーション力は非常に高いのだ。

ついにはあのエスデスさえも帝具の力で転送するといった実力の片鱗を見せつける。
帝国最強クラスの将軍さえ手に取るように弄び、且つ『遊び』と断ずる余裕の態度。
このことからみても彼の帰還は帝国の強力な戦力補充になったことが証明された。
現にアニメのOPでは帝国最強の将軍ブドーと背中合わせで登場している。
これはシュラがブドーに比類しうる実力者と言ってるようなもの。


◆帝具

【"次元方陣"シャンバラ】
彼の強さを不動のものにするチート性能の帝具。
最強クラスの帝具を保有するエスデスでさえ「全帝具の中でも五本の指に入る」と評価するほど。
空間操作の能力を有する帝具で、一定範囲内の人間をあらかじめマーキングした場所に転送することが可能。
シュラの場合、事前に活火山や色々な危険地帯などにもマーキングしているのでぶっちゃけ問答無用で仕掛けられたら対処することは非常に困難。
わざわざ危険地帯に赴いてせっせとマーキングする辺り、隠れた努力も厭わない。
唯一の弱点はエネルギー消費が激しく連発は不可能な点。ゆえに通常ならば戦闘向きではないのだが、強化薬を使えば連発可能という恐ろしいことに。
奥の手は"相手をランダムで世界の何処かに飛ばす"というもの。
マーキングしていない場所にも飛ばせる強力な能力だが、相手の運が良いと無傷で終わる可能性もある。

もう帝具の能力だけでも相当上位の実力者なのだが、その戦闘力は決して帝具に依存しているわけではない。
世界各地を旅する過程で異国の武術の長所を取り入れた独自の体術を会得しており、身体能力は非常に高い。
その格闘能力の高さはブドーにも評価されており、しかもまだ発展途上らしく成長の余地がある。


◆ワイルドハントとしての活躍

帰還してからはスカウトしたメンバーで秘密警察ワイルドハントを結成。
戦力不足で苦戦が続くイェーガーズに代わって帝都を乱す悪鬼たちを征伐することに。
その手際はまさに彼の才覚を表しており、シュラの指示で帝都の反乱分子を厳しく取り締まっていくワイルドハント。
無益な血を流さないために大臣の息子の威光を示すことで抵抗力を無くすところに彼の戦略眼が冴えわたる。

とはいえ取締りの強化のしすぎは帝都の人々に恐怖を招きかねない。
そんな可能性を見落とすシュラさんではなかった。
彼がスカウトしたメンバーは外人受けの良い侍や大衆向けの歌姫にお子様向けのピエロと人々に親近感を沸かせる者ばかり。
そう、ワイルドハントはキチガイ愛着溢れるユニークな組織構成だったのだ。

しかもこの取締りには残虐の限りを尽くすナイトレイドをおびき寄せる狙いもあり、隙の生じぬ二段構えとなっている。
イェーガーズがナイトレイドにおびき出されて殉職者を出していることを踏まえると非常に理にかなった作戦と言えるだろう。
この手腕にはイェーガーズのランも敬服し、是非ともシュラに仕えたいと申し出てくれた。

さらにカリスマ性があるシュラは部下へのケアも忘れない。
日々過酷な任務に取り組むワイルドハントのメンバーを労うために夫を亡くし失意に沈む未亡人をあてがったり、メンバーの一人にラブラブ結婚式を提供してあげちゃう。
もう上司の鑑といっても過言ではないだろう。

その優しさに満ちた目配りは自分の部下以外にも及んでいる。
暗殺者として生きることしか知らないイェーガーズのクロメに着目し、その生き方以外の喜びを教えようと手を差し伸べる姿はまさに聖人。
ところが空気を読めない磯臭い田舎者にいちゃもんをつけられ殴り飛ばされるという悲劇に見舞われる。
この蛮行には慈愛のシュラも怒り心頭、その腐った性根を叩きなおそうと帝具抜きのタイマン勝負を要求する漢気をみせる。
これはもし帝具を使用すれば瞬殺してしまい田舎者の更生の余地がなくなるからという彼なりの精一杯の配慮。
さらには勝負中も先攻を譲ったり、じわじわと攻めることで対策を講じる時間を与えたりとどこまでも気遣っていた。
結果的に敗れたものの、上述の通りまだ発展途上の実力で既に完成された強さの田舎者と渡り合ってるだけで十分評価に値する。

また後に明らかになったことだが実はこの決闘自体がクロメと田舎者の恋愛フラグに大きく関わっている。
勝っても負けてもクロメを救えるお膳立てをした彼の武勇伝は後々まで語り継がれることだろう。


◆王手

ワイルドハントの戦力が削られたこともあってシュラはいよいよ本格的なナイトレイド討伐に動き出すことに。
スズカから得た情報を基にナイトレイドの主戦力を補足、シャンバラで強制的に宮殿内部に転送する。
宮殿内部にはワイルドハントを待ち伏せさせておき、加えて警護していたエスデスとブドーを利用する完璧な作戦。


"詰みだぜ"

"手柄はこのシュラ様のモンだ!!"


ナイトレイドに勝利宣言し、特に自分だけ何も活躍しないまま捕縛に成功する。
しかし作戦に成功したとはいえ宮殿に敵を招き入れたことは事実。
部下に迷惑をかけないようブドーの鉄拳制裁を一身に受けるという責任感を発揮するのだった。

捕らえたナイトレイドの糸男に拷問するという憎まれ役を率先して行い、苛烈な拷問を加えていくシュラ。
しかし悪逆非道のナイトレイド相手でも想い人がいるという意志をくみ取り、大切な玉を片方だけ残してあげるという善人ぶりだった。


◆壮絶な結末

意気揚々と大臣に自身の成果を披露するも、ここで何と彼に取り入っていたランがエスデスの指示によるスパイだったことが発覚。
自業自得のあられもない容疑をかけられ、ワイルドハントは解散させられてしまう。

このままでは帝都を救えないーーーその焦りから拷問を再開しようとするもここで拷問していた糸男の卑劣な手段で致命傷を負ってしまう。
シュラの善意を踏みにじる外道な行為、それによって非業の死を遂げるのだったーーー
しかし死を前にしても尚生きようとする意志は誰よりも強く、その死を知った大臣は大いに悲しみ嘆いたという。

余談だが彼の仇は部下の一人が晴らしてくれた。


◆アニメ板概要

アニメでは2クール目から本格参戦、OPからブドー将軍と背中合わせで登場するという実力者であることをまじまじと視聴者に感じ取らせた。
そのメイン回となる20話のタイトルは『修羅を斬る』まさに彼のための回といっても過言ではない。
原作で登場した個性豊かなワイルドハントは登場せず、彼一人のみの登場となった。
これは決して放送上の規制への配慮とか尺の都合ではなく、自分一人でナイトレイドなぞ余裕という自信からか。

そして因縁の糸男と対峙した際には強化薬の使用によって原作ではお目にかかれない本気を出すことに。
圧倒的な実力で追い詰めるも想定外の反撃で腕を切り落とされてしまう。
これほどの危機を迎えてもテレビを見ている視聴者に刺激を与えないようすっごく雑な規制をかけるという気配りをしていた。

さらに原作では使う暇がなかったシャンバラの奥の手を披露し勝利を確信するも、往生際の悪い糸男によって引きずりこまれ敗北。
それでもただで死ぬ彼ではなく、糸男を道連れにするのだったーーー見事な生き様である。

















原作最終話ネタバレ注意





◆千年帝国の崩壊




そしてシュラの壮絶な最期から時は流れ、帝都決戦も終結。
切り札だった至高の帝具は地に伏せ、エスデスも死亡ーーーオネスト大臣は必死に逃げていた。
しかし逃走も虚しく捕らわれた挙句、いきり立つ革命軍の前に差し出されてしまう。

命の瀬戸際に思い返すのは自慢の息子の存在、もしもシャンバラが健在であったのならこんな状況には追い込まれなかったと。
まさにシュラの行動が大臣オネストの運命を決定づけた瞬間だった。
壮絶な最期を迎えた後にシュラは目標だった父親を超えることを果たしたのである。

そもそも振り返ってみればイェーガーズと同士討ちをすることで帝国軍の戦力を減らし、革命軍に貴重な帝具を提供ーーー
タツミを捕らえたことで劇的な急成長を促し、ウェイブとクロメを引き合わせたことで帝国離反の切っ掛けを生み出している。
この革命の成功の陰でシュラが貢献したことを挙げれば枚挙がないほどである。

このシュラの真実に感化されたのか、オネストの最期は自らの部位を革命軍の兵士に差し出すことで懐を潤わせるという歴史に残る偉業となった。
暴虐の限りを尽くす父親を止めたかったからなのか、野心家として父親を超えたかったからなのか今となっては真意は闇に包まれた。
しかしシュラの善意が帝都を救い、民に笑顔が戻ったことは言うまでもない。
これから先、歴史の表舞台に挙がることはないだろうがナイトレイド同様シュラの存在は語り継がれていくのだろうーーー




「どうよ、親父!完璧な項目に仕立て上げたぜ!」

「イェーガーズのランという青年からシュラの項目が規約違反だという報告が入っています」
「wiki管理人に知られていたら後々厄介なことになってましたよ」
「かねてからのエスデス将軍の要望によりシュラの項目は要追記、要修正です」

「なっ!?」

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最終更新:2023年12月26日 23:11