爆音機

登録日:2017/01/02 (月) 19:54:57
更新日:2024/10/06 Sun 12:40:47
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ドォオン!!!






爆音機とは田舎の田んぼなどで用いられる農機具の一種。
外見は先端部が左右二方向に分かれている赤い筒状の物に、爆発用の付属装置が取り付けてある。
田舎の田んぼの多い地域に住んでいる人ならピンと来るのと同時に、
人によっては幼少期の夏場のトラウマになっている人も多いのではなかろうか。


◆概要
さて、名称から既にどういう用途の器具なのかはわかりきったようなもんだと思うが一応解説。


付属装置でガス爆発を起こして本体の赤い筒状の機械で拡散し、その爆音によって害獣を驚かせる。
以上。


……いや、ホントにこれ以上説明のしようがないので次に行く。


◆とにかくうるさい
要するに物凄いデカイ音を鳴らして田畑を荒らすスズメやイノシシといった野生動物をビビらせるというわけである。
どこぞの美食屋さんも音ってのは生き物が本能的にビビる最も原始的な現象とかいってましたし


ただ、その弊害というかなんというか、とにかくその要となる音がうるさい。

とにかくうるさい。

とにかくうるさいったら、うるさい。


大事な(ry

曲がりなりにも野生に生きてる動物たちを一瞬の音でビビらせなくてはいけないわけだから、
ちょっとやそっとのこぢんまりとした爆発程度では話にならないのはまあわかる。

しかし、そんだけデカい音が1分弱くらいの間隔で定期的に鳴らされているとなれば、
それは同じように人間にとっても相当うるさく感じるということに他ならない。
コレの存在を何も知らない人間がたまたま至近距離で爆発する瞬間に居合わせたりしようものなら、
下手すりゃ冗談抜きで心臓止まりかねないくらいにとにかくうるさい。

とある筋の話では東京の方から田舎へやってきたあるドライバーは、
たまたま道路沿いの田んぼにあるコレが鳴る瞬間に付近の道を通りかかってしまい、
タイヤがパンクでもしたのかと大慌てになってしまったことがあるとかないとか。

加えて通り沿いとか山奥の誰も住んでないような田畑にぽつんと置いてあるだけならまだしも、
この装置を使っている田畑のすぐ近くに自分の住居が建っているなんてことになろうものならもうやってられない。
装置の作動中は野生動物すらも本気でビビるような大爆発を定期的に只管聞かされる羽目になるのである。
作動時間は田畑の持ち主の匙加減にもよるが、真夜中夜通し鳴らされたりしようものなら安眠妨害どころの騒ぎではない。

場所によっては複数の農家が用いている関係で、家の近くの田んぼに2つも3つも赤い筒が並んでいるという悪夢みたいな光景も……




それ以上に厄介になりうるのが、一般的な騒音被害とは違って声を大にして文句を言いにくいということ。

共同住宅の隣人トラブルだの暴走族だの軍隊の訓練音だのとは違い、
直接的な被害が少なかったり、田舎の風習ということで気にする人が少なかったりと様々な要因が重なりやすい。
如何にこちらが音がうるさくて適わないと言ったところで、使ってる農家の人側からすれば、
自分が生きていくために精魂込めて作っている農作物を守るための手段であるのだから、そのように言われてしまえば反論のしようもない。
つーか下手すりゃこっちが村八分とか食らいかねない。

子供の頃、夏になる度に姿を現す赤い筒と、そこから鳴り響く爆音に恐怖を抱き、
周りの大人に相談しても全く解決できない苦い経験をしてきた田舎出身のアニヲタ諸兄もいるのではなかろうか?


◆近年
しかし、流石にこれらの問題に対する不満が大きくなってきたのか、
現在はよほどの奥地の農家でもない限りは滅多に見られなくなってきている。

今ではどちらかというと田んぼの周辺に張り巡らせる電気柵等の方が主流になってきた関係もあるのだろうか。

現在は動画サイトなどで検索すれば実物と共にどのような音が鳴り響くのかを確認できるが、
音のうるささについては生で体験しない限りはあの恐怖は伝わらないと思う。




追記・修s





ドォオオン!!

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最終更新:2024年10月06日 12:40