大斬

登録日:2017/02/08(水) 20:20:04
更新日:2021/01/16 Sat 22:30:58
所要時間:約 4 分で読めます




『大斬』は集英社の複数の漫画雑誌を跨いで行われたスペシャルプロジェクト。
担当編集者の出した9つのお題に沿って、西尾維新が原作ネームを作り、それぞれ別の漫画家が描くという企画。
企画終了後に1冊に纏められ単行本も発売されている。

当初は、単発読切として依頼されていたがページ数が足りなかったことで、
追加で1話描き足したことで漠然と成り立ち、三作目から正式に企画が始まった。



◼︎娘入り箱

お題:段ボール箱
作画:暁月あきら
掲載誌:週刊少年ジャンプ

めだかボックスコンビによる、企画第1作(描かれたのは5話目)。
お題は「ボックス」からだろうか?

登場人物

  • 兵太郎
雨に濡れる猫を拾うような良い事はしない不良。
雨に濡れる幼女は人として見過ごせず、雨が止むまでのハコの面倒を見る事にする。

  • ハコ
「拾ってください」と書かれた段ボール箱に入っていた幼女。
拾われた当初は言葉も話せなかったため、兵太郎からは箱に入っていたことからハコと呼ばれている。

  • クビムラ
広域宇宙対策省の役人。
小惑星シュレディンガーより飛来した地球外生物の幼体を捕獲するために兵太郎の部屋を訪ねる。
良い事した奴はちゃんと評価する主義。


◼︎RKD-EK9

お題:天国
作画:小畑健
掲載誌:ジャンプSQ.

「うろおぼえウロボロス」コンビによる第二作。『何までなら殺せる?』との同時掲載。
天国の存在が実証され、必要な善行が数値として明文化された世界の少年少女達の話。

登場人物

  • 剣林
化学マニアの高校生。善行を積まずに天国に行く方法を模索する。

  • 血ノ池
薬学部所属の剣林の友人。剣林とは違って、亡国には懐疑的。

  • 釜茹亡国
天国を実証した釜茹亡命の一人娘。剣林のを焚き付け天国に行く方法を研究させるが……。


◼︎『何までなら殺せる?』

お題:動物
作画:池田晃久
掲載誌:ジャンプSQ.

登場人物

  • 宮ちゃん
本作の語り手。本名は不明。
久々にあった冷夏に犬の埋葬を手伝わされる。

  • 冷夏
宮ちゃんの幼少期の友人の変わり者な少女。
生き物を殺すのに躊躇いを覚えるのはどこからかという疑問を宮ちゃんに尋ね、自分なら犬までなら殺せると告げた事で疎遠になっていた。
実際には飼い犬が、老いて苦しんでも手にかける事は出来なかった。


◼︎ハンガーストライキ

お題:ハンガー
作画:福島鉄平
掲載誌:ヤングジャンプ

技術の進歩によりスポーツが人間の身体能力ではなく、衣装の性能に左右されるようになった世界観の話。
現実でいうと、水泳のレーザーレーサー問題が近いだろう。

登場人物

  • 小浦突子
シティ社専属の空手家。防御と攻撃力を(推定)100倍上げる『ノーバウンド』のモニター。
口は悪いが善良な性格。

  • 炭長蹴美
無所属の空手家。最新鋭の道着に頼らず、つぎはぎだらきの道着で勝ち進んだダークホース。


◼︎恋ある道具屋

お題:指輪
作画:山川あいじ
掲載誌:別冊マーガレット

登場人物

  • 島根盾則
横井に片思いする不良学生。
指輪をつける事に成功すれば対象をメロメロにする事ができるが、失敗すれば憎悪される『ラブレスリング』を手に入れ、
確実に成功するように地盤を固めていく。

  • 横井まわり
島根の片思いの対象。島根の名前を中々覚えない。

  • 小鋸井
恋に悩む者だけが訪れるという、道具屋「DISLIKE」の店主。


◼︎オフサイドを教えて

お題:サッカー
作画:中山敦支
掲載誌:週刊少年ジャンプ

登場人物

  • 伊島
サッカー部を引退したばかりの3年生。突如押しかけてきた大房にオフサイドの説明を請われ、苦悩する事になる。

  • 大房
頭に行く分の栄養を胸に吸収されたようなお馬鹿。
とある理由からオフサイドを知りたいと思い、伊島の元を押し掛ける。

  • 差井
大房の友人。見た目はケバいが礼儀正しい。


◼︎どうしても叶えたいたったひとつの願いと割とそうでもない99の願い

お題:願いごと(願い事をすべて叶えてしまった主人公)
作画:中村光
掲載誌:ヤングジャンプ

企画が定まる前にYJのための読切として描かれた短編。本作と『友達いない同盟』が大斬のキッカケとなった。

登場人物

  • 寝住
第十二回『十二大戦』の優勝者。優勝商品に、どんな願いでもたったひとつだけ権利を与えられ、有効的に活用する方法を模索する。
99もの願いを否定して、最後に選んだたったひとつの願いとは……?

  • ドゥデキャプル
十二大戦の審判を務めた謎の老人。願いの確認のために寝住の前に現れる。


◼︎僕らは雑には学ばない

お題:汗
作画:河下水希
掲載誌:週刊少年ジャンプ

登場人物

  • 助手子
本作の語り部。不用意に雑学を披露したことで、アフリカまで同行させられる。

  • 博士先輩
情報を実際に自分の目で確認しなければ信用できない性格の男性。
カバの汗がピンク色という雑学の確認のために、学校帰りにアフリカまで飛ぶ。


◼︎友達いない同盟

お題:会話劇(会話しているだけみたいな漫画)
作画:金田一蓮十郎
掲載誌:ジャンプSQ.

お題が西尾維新お得意の会話劇という事で、締めで原点回帰という印象だが、実際には2番目に描かれた作品。
そのため企画性が薄く、他の作品に比べてキャラの名前が尖っているとのこと(どこが?)

登場人物

  • 五十嵐五十音
本作の語り部。『一人っ子歴一年』という気になる肩書きの持ち主。

  • 百本百舌子
五十音に声を掛けて互いに友達のふりをする提案をした人物。


追記、修正は、お題に沿ってお願いします。

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最終更新:2021年01月16日 22:30